13 / 37
13
しおりを挟む
「ダイヤモンドさん、この度は申し訳ございませんでした」
ネールと側近たちは、ダイヤモンドと顔を合わせるなり、頭を下げた。
ネールにとって、平民に頭を下げることは、この上ない屈辱的な行為だろう。
だからこそ、頭を下げたネールたちを、他の生徒たちは信じられないものを見るような目で見つめた。
「え、あ、だ、大丈夫です。もうしないでいただけるのであれば、私はそれで」
ダイヤモンドへの嫌がらせは、この瞬間をもって終了した。
優秀な平民への嫉妬の感情が完全に消えたわけではないが、直接的な行動はオニキスとルビーによって咎められるという事実が、抑止力となった。
「オニキス様、ルビー様、ありがとうございました!」
「私は何もしていない。君のために動いたのは、ルビーだ」
「私も特別なことは何も」
「あ、あの、これ、せめてものお礼です! 受け取ってください!」
「お礼?」
「はい! 私の故郷で作られたペンダントです。その、私の故郷の言い伝えで、ずっと一緒にいられますようにって願いが込められています。もし、よろしければ」
ダイヤモンドはルビーにペンダントを差し出しつつ、自分用の同じペンダントを取り出して、照れくさそうに笑った。
「ふふ、ありがと。大切にするわね」
「はい!」
ダイヤモンドからルビーに渡されたペンダントは、ダイヤモンドのルビーへの好感度が無事に上がった証。
オニキスの言葉は、オニキスのルビーへの好感度が無事に上がった証。
ルビーは少しだけ破滅から遠のいた。
一方のサファイアはと言うと。
「う、うーん」
「サファイア!」
「アメシスト……様?」
ベッドの上で目覚めたサファイアは、枕に頭をつけたまま周囲を見渡し、両手でベッドを押さえてゆっくりと上体を起こす。
「痛っ!?」
途中、手首が強い痛みに襲われ、何事かと自身の手を見てみれば、手首に包帯が巻かれていることに気が付いた。
サファイアには、錯乱状態になった後の記憶が残っていなかった。
当然、自傷した記憶もない。
覚えのない怪我に首を傾げながら、サファイアは自身の記憶をたどる。
そして、頭に浮かび上がる、ルビーとネールの姿。
「ネール!!」
サファイアの脳は一気に覚醒し、ネールのところへ向かうべく、ベッドから出ようとする。
しかし、その肩をアメシストが優しく掴んで止める。
「どこへ行くんですか。まだ、安静にしてないと」
「離して! このままじゃ私は破滅する!」
「破滅?」
「早く、ネールのところへ行かないと!」
焦るサファイアの心情を、アメシストは理解できない。
しかし、ルビーからサファイアを止める方法は聞いていた。
「それについては、ルビー様から伝言を承っています」
「伝言?」
「ネールの件はこっちで片づけておいたわ。オニキス様もダイヤも、貴女のせいだなんて思っちゃいないわ。……とのことです」
「……そう」
アメシストの言葉を聞いたサファイアは、安心した表情を浮かべて、ベッドから出るのを止めた。
同時に、目の前にいるのが婚約破棄をしたアメシストであることに改めて気が付き、気まずさから目を逸らした。
布団を顔の方へと引っ張って、そのまま布団に潜り込んだ。
ベッドの上に、布団の山が出来上がった。
「サファイア、ようやく会えましたね」
アメシストが呟く。
布団の山が、ぴくりと上下する。
アメシストとサファイアが会うのは、婚約破棄よりも前。
サファイアがひたすら逃げ続け、アメシストとの会話をずっと拒絶していた。
目覚めたばかりのサファイアに対して重すぎる話題であると承知しつつも、アメシストにとって今後いつ訪れるかわからないサファイアと会話できる機会。
アメシストは、言葉を選びながら、慎重に話し始めた。
「サファイア、その、婚約破棄の件なのですが」
「………………」
「貴女が婚約破棄を望むのであれば、私は受け入れます。ただ一つ、捨てられた男への情けとして、理由を教えてもらえませんか」
「………………」
「何を言われても、私は貴女を責めるつもりはありません。私は、ただ知りたいのです。私に足りなかったものを」
「………………」
「女々しい男と、笑っていただいても結構ですよ」
「………………」
サファイアの頭に浮かぶのは、ゲームの画面。
アメシスト・クロッカスという攻略対象が、プレイヤーの選択肢に応じて別の言葉を表示してくる、ゲームの画面。
サファイアにとって、この世界は現実ではない。
同時に、ネールの行動を思い出す。
ゲームのネールは、サファイアの指示を受けて行動をしていた。
SNSでは、自分の意思を持たないサファイアの腰ぎんちゃく、なんて馬鹿にする書き込みも散見された。
サファイアも、ネールに対してそんな偏見があったことは否めない。
だからこそ、ネールが自分で判断し、自分で行動することを想像できなかった。
その結果が、このざまだ。
――でも、この世界は現実よ。皆、自分の意思を持って生きてるの。
ルビーの言葉を思い出す。
サファイアがこのまま沈黙を続ければ、アメシストは諦めて出ていくだろう。
ゲームでは、サファイアとアメシストは婚約破棄をする。
しかし、婚約破棄が成立するまでの過程は、描かれていない。
果たしてアメシストは、いったいどんな気持ちだったのだろうか、ゲームのサファイアはアメシストに対して何をしたのだろうかと、サファイアは思考を巡らせる。
当然、答えは出なかった。
しかし、アメシストもまたネールと同様、自分の意思でサファイアの元へ来たことは理解できた。
サファイアにとっての、現実の人間と同じように。
「オニキス様と婚約するために、私との婚約破棄をしたという噂も流れています。たとえ噂が事実であったとしても、私は」
「違います」
だからサファイアは、少しだけアメシストの存在を現実として捉えることにした。
全てを幻想と考えて、全てを拒絶するサファイアの行動は、ネールによって誤りだったと認識させられた。
だからこその、偶然の気まぐれ。
「サファイア?」
「私は貴方といたら、破滅するの」
だからこその、アメシストには決して伝わらない本音。
「破滅?」
「そう、破滅です」
「どういうことでしょう?」
「言葉の通りです」
布団の山が、小刻みに震え始める。
サファイアが、恐怖を思い出した。
世界全てを幻想だと思うことで、破滅さえも幻想でしかないと無理やり閉じ込めた恐怖心が、一気に噴き出した。
悪役令嬢サファイア・インディゴに待ち受ける、凄惨な未来。
国外追放。
過酷な生活。
惨めな死。
そして、アメシストから向けられる侮蔑の瞳。
「破滅する破滅する破滅する。嫌われる嫌われる嫌われる。皆から。貴方から」
「サファイア?」
「破滅なんてしたくない! 追放なんてされたくない! 死にたくない! 嫌われたくない! 誰からも! 貴方からも! 私は!!」
「サファイア!」
アメシストは、サファイアの怯えを全て受け止める様に、サファイアを抱きしめた。
「死にたくない死にたくない」
ボソボソと繰り返すサファイアに――。
「私が死なせません」
力強い言葉を与えた。
「私には、貴女が何に怯えているのかわかりません。しかし、たとえ貴女の身に何が起きようとも、私は貴女の味方ですよ」
「嘘! 貴方は、主人公に味方した! 主人公と共に、私を、悪役令嬢サファイア・インディゴを滅ぼした!」
依然、アメシストにサファイアの言葉の意味は分からない。
分からないからこそ、冷静になれた。
優しくなれた。
「そんなことしませんよ」
「たとえ貴方が何もしなくても、他のキャラクターが私を滅ぼす」
「させませんよ」
「でも……ゲームでエンディングは決まっていて……」
「仮にサファイア、貴女が破滅するというのなら、私も一緒に破滅しますよ」
サファイアの震えが止まる。
サファイアの涙は止まらない。
サファイアの恐怖は未だ心の中に燻っている。
だがしかし、サファイアは、破滅する自身の幻影の横に人影を見た。
もしかしたら、破滅をした後でもサファイアの側にいて、サファイアと共に地獄を歩いてくれるだろう人間の存在を。
「あ……ああああああ!! アメシスト! アメシスト! アメシスト!!」
「はい。私は、ずっと貴女の隣にいてもいいですか?」
「いい! いい! ああああああああああああ!!」
翌日、アメシストの口から、サファイアとの婚約破棄の撤回が発表された。
周囲の、特にアメシストの両親からの反対は強かったが、アメシストが何度も説得を続け、しぶしぶながら認められた。
「とりあえず、一件落着?」
婚約解消の知らせを受けたルビーは、にっこりと微笑んだ。
ネールと側近たちは、ダイヤモンドと顔を合わせるなり、頭を下げた。
ネールにとって、平民に頭を下げることは、この上ない屈辱的な行為だろう。
だからこそ、頭を下げたネールたちを、他の生徒たちは信じられないものを見るような目で見つめた。
「え、あ、だ、大丈夫です。もうしないでいただけるのであれば、私はそれで」
ダイヤモンドへの嫌がらせは、この瞬間をもって終了した。
優秀な平民への嫉妬の感情が完全に消えたわけではないが、直接的な行動はオニキスとルビーによって咎められるという事実が、抑止力となった。
「オニキス様、ルビー様、ありがとうございました!」
「私は何もしていない。君のために動いたのは、ルビーだ」
「私も特別なことは何も」
「あ、あの、これ、せめてものお礼です! 受け取ってください!」
「お礼?」
「はい! 私の故郷で作られたペンダントです。その、私の故郷の言い伝えで、ずっと一緒にいられますようにって願いが込められています。もし、よろしければ」
ダイヤモンドはルビーにペンダントを差し出しつつ、自分用の同じペンダントを取り出して、照れくさそうに笑った。
「ふふ、ありがと。大切にするわね」
「はい!」
ダイヤモンドからルビーに渡されたペンダントは、ダイヤモンドのルビーへの好感度が無事に上がった証。
オニキスの言葉は、オニキスのルビーへの好感度が無事に上がった証。
ルビーは少しだけ破滅から遠のいた。
一方のサファイアはと言うと。
「う、うーん」
「サファイア!」
「アメシスト……様?」
ベッドの上で目覚めたサファイアは、枕に頭をつけたまま周囲を見渡し、両手でベッドを押さえてゆっくりと上体を起こす。
「痛っ!?」
途中、手首が強い痛みに襲われ、何事かと自身の手を見てみれば、手首に包帯が巻かれていることに気が付いた。
サファイアには、錯乱状態になった後の記憶が残っていなかった。
当然、自傷した記憶もない。
覚えのない怪我に首を傾げながら、サファイアは自身の記憶をたどる。
そして、頭に浮かび上がる、ルビーとネールの姿。
「ネール!!」
サファイアの脳は一気に覚醒し、ネールのところへ向かうべく、ベッドから出ようとする。
しかし、その肩をアメシストが優しく掴んで止める。
「どこへ行くんですか。まだ、安静にしてないと」
「離して! このままじゃ私は破滅する!」
「破滅?」
「早く、ネールのところへ行かないと!」
焦るサファイアの心情を、アメシストは理解できない。
しかし、ルビーからサファイアを止める方法は聞いていた。
「それについては、ルビー様から伝言を承っています」
「伝言?」
「ネールの件はこっちで片づけておいたわ。オニキス様もダイヤも、貴女のせいだなんて思っちゃいないわ。……とのことです」
「……そう」
アメシストの言葉を聞いたサファイアは、安心した表情を浮かべて、ベッドから出るのを止めた。
同時に、目の前にいるのが婚約破棄をしたアメシストであることに改めて気が付き、気まずさから目を逸らした。
布団を顔の方へと引っ張って、そのまま布団に潜り込んだ。
ベッドの上に、布団の山が出来上がった。
「サファイア、ようやく会えましたね」
アメシストが呟く。
布団の山が、ぴくりと上下する。
アメシストとサファイアが会うのは、婚約破棄よりも前。
サファイアがひたすら逃げ続け、アメシストとの会話をずっと拒絶していた。
目覚めたばかりのサファイアに対して重すぎる話題であると承知しつつも、アメシストにとって今後いつ訪れるかわからないサファイアと会話できる機会。
アメシストは、言葉を選びながら、慎重に話し始めた。
「サファイア、その、婚約破棄の件なのですが」
「………………」
「貴女が婚約破棄を望むのであれば、私は受け入れます。ただ一つ、捨てられた男への情けとして、理由を教えてもらえませんか」
「………………」
「何を言われても、私は貴女を責めるつもりはありません。私は、ただ知りたいのです。私に足りなかったものを」
「………………」
「女々しい男と、笑っていただいても結構ですよ」
「………………」
サファイアの頭に浮かぶのは、ゲームの画面。
アメシスト・クロッカスという攻略対象が、プレイヤーの選択肢に応じて別の言葉を表示してくる、ゲームの画面。
サファイアにとって、この世界は現実ではない。
同時に、ネールの行動を思い出す。
ゲームのネールは、サファイアの指示を受けて行動をしていた。
SNSでは、自分の意思を持たないサファイアの腰ぎんちゃく、なんて馬鹿にする書き込みも散見された。
サファイアも、ネールに対してそんな偏見があったことは否めない。
だからこそ、ネールが自分で判断し、自分で行動することを想像できなかった。
その結果が、このざまだ。
――でも、この世界は現実よ。皆、自分の意思を持って生きてるの。
ルビーの言葉を思い出す。
サファイアがこのまま沈黙を続ければ、アメシストは諦めて出ていくだろう。
ゲームでは、サファイアとアメシストは婚約破棄をする。
しかし、婚約破棄が成立するまでの過程は、描かれていない。
果たしてアメシストは、いったいどんな気持ちだったのだろうか、ゲームのサファイアはアメシストに対して何をしたのだろうかと、サファイアは思考を巡らせる。
当然、答えは出なかった。
しかし、アメシストもまたネールと同様、自分の意思でサファイアの元へ来たことは理解できた。
サファイアにとっての、現実の人間と同じように。
「オニキス様と婚約するために、私との婚約破棄をしたという噂も流れています。たとえ噂が事実であったとしても、私は」
「違います」
だからサファイアは、少しだけアメシストの存在を現実として捉えることにした。
全てを幻想と考えて、全てを拒絶するサファイアの行動は、ネールによって誤りだったと認識させられた。
だからこその、偶然の気まぐれ。
「サファイア?」
「私は貴方といたら、破滅するの」
だからこその、アメシストには決して伝わらない本音。
「破滅?」
「そう、破滅です」
「どういうことでしょう?」
「言葉の通りです」
布団の山が、小刻みに震え始める。
サファイアが、恐怖を思い出した。
世界全てを幻想だと思うことで、破滅さえも幻想でしかないと無理やり閉じ込めた恐怖心が、一気に噴き出した。
悪役令嬢サファイア・インディゴに待ち受ける、凄惨な未来。
国外追放。
過酷な生活。
惨めな死。
そして、アメシストから向けられる侮蔑の瞳。
「破滅する破滅する破滅する。嫌われる嫌われる嫌われる。皆から。貴方から」
「サファイア?」
「破滅なんてしたくない! 追放なんてされたくない! 死にたくない! 嫌われたくない! 誰からも! 貴方からも! 私は!!」
「サファイア!」
アメシストは、サファイアの怯えを全て受け止める様に、サファイアを抱きしめた。
「死にたくない死にたくない」
ボソボソと繰り返すサファイアに――。
「私が死なせません」
力強い言葉を与えた。
「私には、貴女が何に怯えているのかわかりません。しかし、たとえ貴女の身に何が起きようとも、私は貴女の味方ですよ」
「嘘! 貴方は、主人公に味方した! 主人公と共に、私を、悪役令嬢サファイア・インディゴを滅ぼした!」
依然、アメシストにサファイアの言葉の意味は分からない。
分からないからこそ、冷静になれた。
優しくなれた。
「そんなことしませんよ」
「たとえ貴方が何もしなくても、他のキャラクターが私を滅ぼす」
「させませんよ」
「でも……ゲームでエンディングは決まっていて……」
「仮にサファイア、貴女が破滅するというのなら、私も一緒に破滅しますよ」
サファイアの震えが止まる。
サファイアの涙は止まらない。
サファイアの恐怖は未だ心の中に燻っている。
だがしかし、サファイアは、破滅する自身の幻影の横に人影を見た。
もしかしたら、破滅をした後でもサファイアの側にいて、サファイアと共に地獄を歩いてくれるだろう人間の存在を。
「あ……ああああああ!! アメシスト! アメシスト! アメシスト!!」
「はい。私は、ずっと貴女の隣にいてもいいですか?」
「いい! いい! ああああああああああああ!!」
翌日、アメシストの口から、サファイアとの婚約破棄の撤回が発表された。
周囲の、特にアメシストの両親からの反対は強かったが、アメシストが何度も説得を続け、しぶしぶながら認められた。
「とりあえず、一件落着?」
婚約解消の知らせを受けたルビーは、にっこりと微笑んだ。
0
あなたにおすすめの小説
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
悪役令嬢は断罪の舞台で笑う
由香
恋愛
婚約破棄の夜、「悪女」と断罪された侯爵令嬢セレーナ。
しかし涙を流す代わりに、彼女は微笑んだ――「舞台は整いましたわ」と。
聖女と呼ばれる平民の少女ミリア。
だがその奇跡は偽りに満ち、王国全体が虚構に踊らされていた。
追放されたセレーナは、裏社会を動かす商会と密偵網を解放。
冷徹な頭脳で王国を裏から掌握し、真実の舞台へと誘う。
そして戴冠式の夜、黒衣の令嬢が玉座の前に現れる――。
暴かれる真実。崩壊する虚構。
“悪女”の微笑が、すべての終幕を告げる。
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】悪役令嬢は断罪後、物語の外で微笑む
あめとおと
恋愛
断罪され、国外追放となった悪役令嬢エレノア。
けれど彼女は、泣かなかった。
すべてを失ったはずのその瞬間、彼女を迎えに来たのは、
隣国最大商会の会頭であり、“共犯者”の青年だった。
これは、物語の舞台を降りた悪役令嬢が、
自由と恋、そして本当の幸せを手に入れるまでの、
ざまぁと甘さを少しだけ含んだショートショート。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる