一寸先は闇

北瓜 彪

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第6章 クローゼットになった木

クローゼットになった木

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 ある公園に、1本の木があった。
 その公園は、隣に小学校があることよりも、その小学校と同じ名前がついていることよりも、小学校に併設されている児童館の催しが行われていることよりも、すぐそばに病院があることよりも、喫煙所の後ろにあるその1本の木のとても邪魔なことで有名だった。最近、この木を切り倒してしまおうという話が区議会でも出ていた。

 アキラはこの公園の近くにある証券会社の社員だった。毎日昼休みになるとこの公園にやって来て、入口近くの喫煙所で煙草を吸うのだ。公園の喫煙所はサラリーマンだけでなくまだ小さな子供を遊ばせに来た父親や時にはホームレスらしき人もたむろするため、アキラにとってあまり居心地がいいところではなかったが、それでも喫煙者である彼はランチの帰りにここに寄ることがやめられなかった。
「…ハァー……社内全面禁煙って、何なんだよ。一昔前まではポイ捨てしてもダーれも気に留めなかったのに。」
 そう言ってフウゥー、と白煙を吹いた時、喫煙所を囲うガラス張りに映る1本の木が目に入った。枝がガラスの上まで伸びて、生い茂った葉は日陰をつくっている。枝の細さとは対照的に、幹はずっしりと太く、地面に張り付いている様だった。
 「今日はちょっと暑いなぁー。」
アキラは煙草を右手の人差し指と中指の間に挟んだまま、黒のスーツを脱いで左腕に掛けた。
「あーぁあ、こんな時にクローゼットか何かがあって、上着が掛けられると良いんだけどなー。」
 その願いを、木は聞き逃さなかった。

 翌日、いつもの様に喫煙所にやって来たアキラは、公園に見慣れない物が置いてあるのを見つけて目を丸くした。
「な、何で公園にクローゼットが…?不法投棄じゃないだろうか?」
 そうは思ったものの、わざわざ近くの小学校や児童館の人に知らせる程この公園にゆかりはないし、自分なんてほとんど通りすがりの人と同じだと思ったアキラは、いつも通り煙草を吸い始めた。
 その時、あっ!と思い出した。昨日自分はここで、「ここにクローゼットが欲しい」と呟いたじゃないか。ということは、誰かがその自分の願いを聞き届けてくれたということなのか!?
 ふと違和感を感じて上を見上げると、昨日まで確かに喫煙所のガラス張りにかかっていた木の枝が、今は全くかかっていなかった。枝の先は垂直に切断され、青々と茂っていた葉は少なくなってしまった気がする。
「まさか、この木の枝からクローゼットを作ったとか…?いやそんな馬鹿な、この枝の先程度の木材からクローゼットが作れるはずがない。」
 その日も気温が高かったため、アキラは偶然周りに人がいないのをいいことに、クローゼットにスーツをしまった。中にはいくつかハンガーが掛かっており、店に売っている新品同然だった。
「こんなに新しくて、しかも大きな家具を、わざわざ公園に置きに来る理由が分からない。もしかするとこれはこの木の枝の化身なのかもしれない…。」
 アキラはもう一度上を見上げて、一人笑みを浮かべた。

 翌日。
「いやぁ、まさかこんな願いまで叶えてくれるとはねえー。」
アキラは喫煙所の後ろの1本の木の幹をさすりながら不敵に笑っていた。
 クローゼットの願いを木が叶えてくれたと疑った後、アキラは試しに天を仰いで「課長になりたい」と呟いたのだ。その日の終業後、営業課長からアキラに直接、本社に戻る自分の後任にならないかという人事の推薦の話をされたのである。
「こんな身近にこんな素晴らしい魔法の木があるとはねえぇ。全てはキミのお陰だよー。」
 アキラの頭上に伸びる枝は、昨日より短くなっていた。

 その日の夕方。
「あー、逃げ切れっかなー…。」
喫煙所の近くのクローゼットの裏に隠れてタカヤは言った。
 公園の隣の小学校に通うタカヤの学年では、最近「町内おにごっこ」が流行っている。その名の通り町内全域をフィールドとして逃げ回るおにごっこだが、当然小学生達に「町内」がどこまでか分かるはずがなく、迷子になったり帰りが遅くなる原因だとして遂に学校の方から禁止令が出たばかりだ。しかし子供のすること、先生達から注意が入ってもすぐにやめる訳はなく、タカヤは1時間逃げ続けた末におにごっこを始めた公園に戻っていた。同じことを考えた友達はいない様で、公園には他の小学生も知らない大人さえもいない。
 「あー、逃げ切りてーなー、逃げられっかなぁー。」
 その願いを、木は聞き逃さなかった。

 2時間後。
「おい、嘘だろ⁉︎他は全員捕まってみんなで探してるってのに、まだ見つかんねーのかよ‼︎」
 タカヤの耳に、鬼役のヒデヤの疲れ切った声が聞こえた。曲がり角から覗いてみると、ヒデヤだけでなく、一緒に遊んでいるクラスメイト全員が、道の向こうでキョロキョロしながら走り回っている。
 「やった!オレが一位か!」
タカヤは安心してヒデヤ達の前に出ていった。
 公園の喫煙所の後ろの木には、もうかつての広がった枝は見当たらず、バオバブの様に垂直な幹があるのみだった。

 その翌日の午後、児童館職員のゲンさんは、強面の顔をさらに顰めて公園内をぶらついていた。最近、少子化の煽りでこの町内からも児童の数が減り、公園の隣の小学校と児童館も存続の危機に立たされていた。区は、公立学校の治安が良く「教育・子育てのしやすい町」としてこの町をPRしてきたが、家族連れの世帯が増えても受験して他区に出ていってしまう小学生が多いため、なかなか成果は上がっていなかった。
 「どうにかせんとなあ………。」
 ゲンさんは芝生の地面を踏みしめて、喫煙所の後ろの1本の木に行き着いた。
 「お前もなあ、今月末には切られるって、なん……って薄情なことするんだろうなぁ…………。」
心成しか枝の短くなった木を見上げ、ゲンさんは言った。
 「もぉ、少しでもいい。もぉ少しでいいから、子供達の数が増えてくれるとなぁ……。」
ゲンさんのしわがれた声が、ため息で終わった。
 しかしその願いを、木は聞き逃さなかった。

 2ヶ月後。
 「今日はこのクラスに、新しいお友達が来てくれました!」
担任の先生が黒板にその転校生の名前を大きく書いた。
「○○小学校から来ました、ムタミオリです!」
 そんな声が、どの教室からも聞こえてくる。
 ゲンさんが呟いた翌日、小学校に沢山の生徒の転入希望が入った。先生達は最初は怪しんだが、引っ越し、いじめ、親の転勤…と理由がバラバラ、前の学校もほとんどかぶっていないことから、幸運な偶然と判断された。それから2ヶ月でこの学校の生徒数は劇的に増え、「人気の小学校」として区報にも取り上げられた。それに伴って同じ施設の児童館も活気づき、見事なV字回復を遂げたのである。この件が区議会でもちょっとした話題となり、いつしか公園の邪魔な木の話は忘れ去られた様だった。
 ゲンさんは、元気な声の響く公園を腕を組んで眺めながら、強面に少しの笑顔を浮かべた。
 その視界に映る喫煙所の後ろの木は、僅かにその幹を痩せ細らせていたのだが。

 喫煙所のそばに放置されていたクローゼットは、いつのまにか業者に撤去されていた。
 そのクローゼットのあった場所で、アミコがスマホをいじりながら喫煙所のトウマに話しかけている。
「ねーねートーマぁ、次のデートいつぅ?」
「お前さぁ、今日一日ずっとここで過ごす訳じゃねえって言ってるだろぉ?今のデートに集中しろよ。」
「だアッてさアァー、今日だけじゃなくて、結局先週だって先々週だってその前だって、どこに行くかゼエンゼン考えてなくてさア、それで結局ここで時間潰してた訳でしょー?」
「じゃあお前が考えろよ。毎回毎回オレが行き先考えてんなんて、不公平じゃねーかよ!」
「あたしは彼女なのよ!?彼氏にエスコートしてもらうモンでしょー‼︎」
「…ったく……!あ、そういえばさ、来週イスサキ川で花火大会があるらしいんだけど、それ行かね?」
「あ‼︎いいよー!!でもさー、あたし人混み苦手なんだよねー。やっぱムリ。」
「だったらさぁ、もうどこにも行かないでオレん家でよくね?ウチのマンションだったら花火見えるし。」
「ああっ!!いいねー!最近あんまりお家デートしてないし、久しぶりに…。」
「あ!!でもなぁ…。」
「えっ?どうかしたの?」
「ほら、そこの病院あんだろ?あれが邪魔で見えないかもしんない。」
「はアァ!?信じらンなーい!あんな病院、ブっ壊っしゃいいじゃん!」
「ハハハハハハハ!さすがにそれはできねぇだろー!」
「マジ本ッ気でやってほしいんだけど!アんなのさー、ただの老人ホームだろ!?どーせこんなとこジジイとババアしかいねーんだから、死にそーなヤツはさっさと死ねばいいんだよ!!」
「ハッハッハッハッ!お前……ハハッ…それ誰かに聞こえてたらどーすんだよ。」
「マジ誰かやってほしい!!花火見らンないとかマジ最悪なんだけど!」
「お前……でもデート楽しみにしてくれてるみたいで良かった!機嫌、直ったみたいだし。」
「お前のせいだよ!」
 トウマが喫煙所から出てきて、アミコと腕を組んでふざけながら公園を後にする。
 アミコの願いを、木は聞き逃さなかった。


 1週間後、子供達が元気に走り回る公園の様相は一変し、惨状へと化していた。昨夜、目と鼻の先にある病院で原因不明の火事が発生し、奇跡的に死者こそ出なかったものの、建物は全焼した。同じく公園に隣接する小学校と児童館でも騒ぎになり、小学校はこの日は臨時休校、児童館も1週間閉鎖を決めた。公園の芝生にも一部火が燃え移り、奥の方は焼け野原になっている。マスコミが詰めかける病院入口とは反対に、公園の方は閑散としていた。
 「あそうそう、あの病院、マジでぶっ壊れたらしいよ。」
「ぶっ壊れたってゆーか、焼けたんでしょ?どーしよーもないから取り壊すんだってね。でも結局、あの病院関係なかったね。イスサキ川の方角、ぜんっぜんあの病院とかぶってないじゃん。」
「わーりぃわりぃ。ってかお前、だいぶ失礼なこと言ってたよなぁ。」
 その時、トウマの部屋の窓の向こうで花火が弾けた。
 同じ夜、公園のあの木は一層幹を細くして花火の光に照らされていた。

 3週間後、公園は病院の取り壊し工事の関係で大部分が立入禁止になっており、付近の通路は迂回路が設けられ込み入っていた。そんな中、入口近くの喫煙所はいつも通り使用可能で、今日もアキラを含めた喫煙者達でいっぱいだった。
 「ヨウちゃん、あんまり走っちゃだめよ。」
この日、主婦のトモコは息子のヨウスケを遊ばせに公園に来ていた。遊べるスペースが随分狭くなってしまったことは知っていたが、ヨウスケがどうしても行きたいと駄々をこねたので、遊具もないフェンスの外の敷地で運動させているのだ。
 ベンチに腰掛けて息子の姿を目で追っていると、入口の喫煙所とそこにたむろする男達の様子が目に入った。
「全く行政は何考えてるのかしらねえ。公園の、しかも通学路の真横だってのに…1年後にはヨウスケも小学生になるんだし、そろそろ喫煙所を別のところに移動してくんないかしらねー。」
 トモコの視線の先では、喫煙者達がスパアァ、スパアァと煙を吐いては、何も考えずに道路にそれを吹きかけている。この公園の喫煙所の場所については、かねてより隣の小学校に通う子供の保護者達の間で問題になっていたが、改善される様子は全くなかった。区役所に相談した保護者もいたという噂があったが、まるで相手にされなかったという。
 「今時非常識よねー、あんなところに喫煙所だなんて。早く撤去されないかしら。」
 その願いを、木は聞き逃さなかった。

 翌日。
「ど、どういうことだー!!」
いつもの様に公園にやって来たアキラは、思わず大声を上げた。
 入口に確かに設置されていた喫煙所が、今日になって跡形もなく消えてしまったのである。その周りの地面も、石のタイルだったのが芝生に変わっていた。
 「ここ……病院の取り壊し工事じゃなかったのか…?」
 アキラは近くで作業しているヘルメットの男に声をかけた。
「あの、こちらにあった喫煙スペースは……」
「ああ、それでしたら現在児童館内に一時的に移設しております。」
「ええっ!?そんなのいつ……昨日の午後から今日の午前中までの間に、ですか?」
「ええ、まあ。病院の解体工事が完了して土地の買い手がついたら、その後の交渉によっては病院方面に新設する計画もあるそうですが。」
「そうですか。では今は児童館に行けば…」
「いえ、今は開いてないと思いますよ。臨時的措置ですからね、トイレの前を塞いでるんですよ。子供の来館を考えて、夕方5時から閉館する9時までのご利用だったと思います。」
 アキラは落胆した。何よりあまりにも速い移設工事が不自然だったが、ここにも禁煙の波が押し寄せてきているのかと、世の流れを痛感した。
 ところで、喫煙所の移設工事が行われたにも関わらず、あの木はまだ公園の入口にあった。しかしその姿は以前とはまるで違い、もはや切り株1株のみの寂しい風景であった。

 それから3日後。
 放課後に遊びに来た子供達が帰る夕方5時、まだ公園に残っている少年がいた。彼は入口近くに鎮座する切り株に座り、誰もいなくなったアスレチックやブランコを眺めていた。
 実は彼は、かなり変わった性格だった。物静かでとっつきにくく友達がいないが、かといって自分の世界を創りあげているといった風でもなく、毎日こうして公園で遊ぶ他の小学生や知らない人達を離れた場所から観察しているのだ。その観察場所というのが、この木だった。ここから少し行って橋を渡った先の学校の生徒で、学校が終わると誰よりも早く公園に来て、この木の上で寝っ転がり、自分のことを気にもかけない人々を上から見下ろす。そのお気に入りの木が、ここ3ヶ月の間に少しずつ剪定されていくと思ったら、登るたびに幹が痩せ細り、3日前、とうとう切り株だけになってしまった。少年は木が何らかの病気に罹っていることを心配したが、彼にはどうしようもないことだった。
 無口な彼は、それから3日、切り株に座ってため息ばかりついていたが、この日は深い悲しみに耐えられずに、誰にも聞こえない様な微かな声で、こう呟いた。
「もう一度、木登りがしたいな……もう一度、この木の上で風を感じながら、この公園を見ていたいな………。」
 その少年の願いを、木は聞き逃さなかった。

 翌日。
 公園の入口には、3ヶ月前と同じ木が立っていた。
 その日の午後、3日間姿を見せていなかったアキラ課長がやって来て、持っていた長い黒のケースを地面に置くと、その中からケースと同じ形の大きな刃物を取り出した。
 彼が握っていたのは、チェーンソーだった。
 「おのれ魔法の木め俺をこけにしやがって……!」
 実はアキラは、午前中の仕事で外出した時に偶々ここを通りかかり、課長になってからは満足して使わなくなった公園の木が復活しているのを見かけたのだ。
 「俺が今までどれだけ我慢してきたか分かるか…本当は部長、いや次長、社長と上がって上がって出世したかったにも関わらず、バチが当たることを考えて慎ましくやってきたものを、そうか、喫煙所が移設されたのはそういうことだったのか…俺の楽しみをこんな簡単に奪いやがって、馬鹿にするのも程々にしろってんだよ!」
 禁断症状で興奮しているのだろう、周囲にも聞こえる程の声でそう言い放つと、彼はチェーンソーのスイッチを押して木に近づいた。
「フィィイイイイーン!!」
アキラの足取りは定まらず、よろりよろりと木に向かってゆく。
 その時、
「何してるんですか!」
 ベンチに座っていたトモコが悲鳴を上げた。
 まずい、とアキラは焦った。まさか工事の影響でほとんど使えなくなった公園に人がいるとは思わなかったのだ。とはいえトモコはアキラが来る前から公園にいたし、通行人にも目撃されていたのだから、今さら焦ったところで意味はないのだが、この時アキラはそんなことを考える様な冷静な状態ではなかった。
 「何してるんですか、あなた工事の方じゃないでしょう!」
「あ、や、や、その、あの…」
 そこへ、公園の様子を見に来ていたゲンさんが駆け寄ってくる。
「おい、あんた、その木に何しようとしてるんだ!何の相談もなしに突然やって来て切り倒そうだなんて、俺が許さねぇぞ!」
 動揺したアキラはチェーンソーを捨て、2人に背を向けて逃走したが、一部始終を見ていた通行人達に取り押さえられ、危険人物として御用になった。 

 それからすぐ、この件で公園の邪魔な木の話が再燃し、1ヶ月後には木は切り倒された。その頃には病院の跡地のタワーマンションの建設が始まっており、公園は相変わらず大部分が使えないままだった。
 しかしマンションの建設工事が竣工すると、公園は元の風景を取り戻した。ただ、そこに勿論、あの木はなかった。  
 1年後、アキラは公園での騒ぎで前の会社をクビになり、新しい会社でヒラに戻っていた。病院跡地に建設されたタワーマンションは、その高さで一帯の景色を隠している。小学校の転入ブームは終わり、転校生達もまた受験して他区に出ていった。児童館の喫煙所は結局最終的な移設先が決まらず、また公園の入口に戻っていた。そしてーーその近くに、背の高い若木が生えていた。
 この木は勿論、どんな願いも聞き届けることはなかった。








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