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47. 操られる農民達
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(宰相視点)
漸くクーデターを計画している連中が餌に食いついた。この数か月、金髪で青い目の女の間者を数名放っていた甲斐があったと言う物だ。もっと餌をばらまきたかったのだが、金髪で青い目の若い女という特徴を備えた間者は多くない。特に金髪はわが国では珍しいからな。
だが、これでクーデターを計画している組織の全容が分かって来るだろう。すでに首謀者は突き止めた。なんと冒険者ギルドの支配人だったとは! あいつには何度もあったことがある。腹の内が読めなかった自分に腹が立つ。すぐにでも捕えたいが、ここは我慢だ。どうせなら組織全体を一気に潰す。支配人は俺が送り込んだ偽ソフィリアーヌを全面的に信頼している様だ。ベッドの中で少し囁かせるだけで簡単に情報が引き出せる。きっとソフィリアーヌが王座についた暁には、その王配として権力を振るおうと夢を見ている事だろう。今の内にせいぜい良い夢を見ておくことだ。
クーデター計画が潰せれば、魔族の国にいるソフィリアーヌの存在は大きな問題ではなくなる。いくらオーガキングがバックについているとはいえ、小娘ひとりでは大したことは出来っこない。王座を乗っ取るには、魔族だけではなく権力を持った人間の支援を取り付ける必要があるからな。
ソフィリアーヌの件が片付けば、いよいよ一番重要な計画に着手できる。今まで苦労してあのバカな王を祭り上げて来たことの総仕上げだ。王に自分の子供達の中から王太子すなわち自分の後継者を選ばせ、その後で魔族との戦いで名誉の戦死を遂げてもらう。王太子を定めていれば、王が死んだ場合は自動的に王太子が王に昇格するから王位争いに発展する恐れはない。王の絶対的な信認を得て俺の権勢はこれまでにない程高まっている。政敵はすべて排除ずみだ。現国王が死ねば俺は幼い次王の後見人としてすべての権力を握ることが出来るだろう。今でも実質的には俺が政治を行っている様なものだが、バカな王がちょくちょく口を出して来る。そのたびに機嫌を取るのには飽きた。王が幼い子供なら邪魔されることも無い。その後なら、幼い王を脅迫して俺に王位を譲る様に持って行くことも可能かもしれない。
(カールトン男爵領の反乱軍副リーダー視点)
「いよいよですね、リーダー。」
とおれは、リーダーのトムさんに話しかけた。夜が明けたら決行の日だ。俺達農民が中心となって組織した反乱軍の手で、俺達を苦しめて来た貴族達をこの領から追い出すのだ。この半年間密かに、しかし必死になって準備してきた。今までなら反乱を起こしても無意味だった。実際この国ではあちこちで反乱が頻発しているが、国の軍隊がやって来てあっと言う間に鎮圧されて終わりだ。だが今回俺達には地の利がある。俺達の領地は魔族領になったボルダール伯爵領の隣にある小さな領地だ。俺達はこの領を占拠したら、すぐに魔族の国への従属を表明する予定だ。魔族の国の領土になれば、人間の国の軍隊がやって来ても魔族の国が守ってくれるという。トムさんが言うには、魔族の国にはこの作戦を連絡済みであり、向こうではこちらの反乱を心待ちにしているらしい。オーガキングは平和主義者だという噂だが、本当は領土を広げたくて仕方がない。それを側近たちが必死に止めているのだとか。だから、人間の国から従属を願い出ればオーガキングは拒まない、側近を説得できると喜んでいるらしい。心配するな、ボルダール伯爵領の領主になったジョンは俺の親友なんだ、あいつが絶対に大丈夫だと太鼓判を押してくれている。
「前にも言ったが、魔族の国では農民の税は収穫量の3割だ。ボルダール伯爵領の農民達は大喜びだそうだ。俺達も楽が出来る様になるぞ。」
「ええ、楽しみです。これで餓死者を出さなくて済みます。」
「そうだとも、俺達でこの領の民を救うんだ。」
夜明けとともに俺達は領主の城に駆け込んだ。だが、何かおかしい。門が開け放たれ門番がいない。俺が不審そうな顔をしたからだろうか、トムさんが俺に向かって言う。
「ここまで来たら細かなことは気にするな。今更引き返せん、最後まで突き進むだけだ。」
その通りだと、気を取り直して皆と共に領主の城に駆け込む。俺達は人数こそ100人程度いるが、持っている武器は粗末なものだ。鎌や鋤を武器として持っている奴もいる。もちろん鎧なんて来ていない。俺達が兵士とまともに戦っても勝てるとは思えないから、素早さだけがたよりだ。如何に早く領主の元に到達できるか、それまでに何人生き残っているかで成否が決まる。
だが、城の内部にもほとんど人影が無い。早朝だからと言うのもあるだろうが、警備の兵士すら見当たらないのは何故だ? 狐に摘ままれた気持ちで、城の最上階にある男爵の部屋に駆け込み、ベッドで寝ていた男爵夫妻に向かって剣を振り下ろした。男爵は悲鳴を上げる間もなく首を切断され、血が辺りに飛び散る。
「よくやった! 一番手柄だぞロジャー!」
と、トムさんが褒めてくれる。そうだ! 俺達はやったんだ。領主は排除した。後はこの領を魔族領にしてもらうだけだ。
その後は計画通り、俺達革命軍の主力部隊が、領内の貴族の館に襲撃を掛けると同時に、トムさんが反乱の成功を宣言した。そして俺は仲間3人と共に魔族領に向かう。形式だけだが、魔族領に行ってカールトン男爵領を魔族の国の領土に加えて欲しいと嘆願する必要がある。トムさんの話では国境で魔族達が俺達を待っていてくれているはずだ。
だが、ボルダール伯爵領との境界に近づいても誰もいない。しばらく待っていたが誰も来ない。何か不手際があってトムさんからの連絡が正しく伝わってないのだろうか。訝しんだが、ここで待っていても仕方がない。俺達はボルダール伯爵領へと入って行くことにした。領都に向かえば何とかなるだろう。領主のジョンはトムさんの親友なのだから。
(ジョン視点)
国境を監視するオーガの兵士が捕らえた密入国者に面会に出向く。しきりに俺に合わせろと要求しているらしい。アラクネの兵士に連れられてやって来た密入国者は4名、服装からは農民に見える。許可なく魔族領に入り込んだので捕らえたと報告を受けている。
おれの顔を見るなり、不審者のひとりが大きな声で叫んだ。
「おい、あんた。頼む、ジョンさんに合わせてくれ。親友のトムさんの使いだと言えばきっと分かってくれるはずだ。俺達はトムさんの使いで来たんだ。」
「あー、ジョンは俺だ。だが、残念ながらトムなんて知り合いはいないぞ。」
と俺が応えると、密入国者の顔に動揺が走る。
「そんなはずはない。あんたは本当に領主のジョンか? 俺達が用があるのは領主様なんだ。領主様に合わせてくれ!」
俺が領主(正確には代行官だが、話がややこしくなるので否定はしない)だと伝えると、彼らはパニックに陥った。彼らの要領を得ない話をなんとか理解して驚いた。隣のカールトン男爵領で、トムと名乗る男が農民達をだまして貴族達を殺して男爵領を占拠させたらしい。しかも、カールトン男爵領を魔族の国に差し出せば、魔族の兵士達が自分達を守ってくれると話していたと言う。
「やられたな...。これは戦争を始める口実をつくるための策略だ。カールトン男爵領で反乱が起きたのは魔族の国が裏で手を回したからだとして、領土を守るために魔族と戦うと宣言するつもりなんだろう。」
「なあ、反乱を起こしたら魔族の国が助けてくれるという話は皆が知っているんだよな。」
とトーマスがロジャーと名乗った男に問いかける。
「そうだ、農民達全員が知っている。ああ、どうしよう...皆魔族の兵士達が救援に来てくれるのを待っているんだ。このままだと、軍隊が来て反乱者は皆殺しになる。」
「ということだ。いくら魔族の国が関与を否定しても証人は沢山いるわけだ。俺達は戦うしかなさそうだぞ。」
「だからって、なぜこんな手の込んだことをする必要があるんだ。戦争したいなら攻めてくればいいだけじゃないか。」
「さあな、理由は分からん。とにかくオーガキングに知らせるのが先決だろう。」
「その通りだ、急がないと!」
と俺はトーマスに答え。不法侵入者をトーマスに任せて通信の魔道具が置かれている部屋を目指して駆け出した。
やはり裏があった。人間の国が広大なボルダール伯爵領を魔族の国に差し出すなんて、どう考えてもおかしいと思っていたんだ。今回のカールトン男爵領の事だって、狙いはトーマスの言う様に単に戦争がしたいだけなのか、それとも他に狙いがあるのか分からないが、もし、ボルダール伯爵領が差し出された時から今回のことが計画されていたとしたら、とんでもない陰謀が隠されているに違いない。
漸くクーデターを計画している連中が餌に食いついた。この数か月、金髪で青い目の女の間者を数名放っていた甲斐があったと言う物だ。もっと餌をばらまきたかったのだが、金髪で青い目の若い女という特徴を備えた間者は多くない。特に金髪はわが国では珍しいからな。
だが、これでクーデターを計画している組織の全容が分かって来るだろう。すでに首謀者は突き止めた。なんと冒険者ギルドの支配人だったとは! あいつには何度もあったことがある。腹の内が読めなかった自分に腹が立つ。すぐにでも捕えたいが、ここは我慢だ。どうせなら組織全体を一気に潰す。支配人は俺が送り込んだ偽ソフィリアーヌを全面的に信頼している様だ。ベッドの中で少し囁かせるだけで簡単に情報が引き出せる。きっとソフィリアーヌが王座についた暁には、その王配として権力を振るおうと夢を見ている事だろう。今の内にせいぜい良い夢を見ておくことだ。
クーデター計画が潰せれば、魔族の国にいるソフィリアーヌの存在は大きな問題ではなくなる。いくらオーガキングがバックについているとはいえ、小娘ひとりでは大したことは出来っこない。王座を乗っ取るには、魔族だけではなく権力を持った人間の支援を取り付ける必要があるからな。
ソフィリアーヌの件が片付けば、いよいよ一番重要な計画に着手できる。今まで苦労してあのバカな王を祭り上げて来たことの総仕上げだ。王に自分の子供達の中から王太子すなわち自分の後継者を選ばせ、その後で魔族との戦いで名誉の戦死を遂げてもらう。王太子を定めていれば、王が死んだ場合は自動的に王太子が王に昇格するから王位争いに発展する恐れはない。王の絶対的な信認を得て俺の権勢はこれまでにない程高まっている。政敵はすべて排除ずみだ。現国王が死ねば俺は幼い次王の後見人としてすべての権力を握ることが出来るだろう。今でも実質的には俺が政治を行っている様なものだが、バカな王がちょくちょく口を出して来る。そのたびに機嫌を取るのには飽きた。王が幼い子供なら邪魔されることも無い。その後なら、幼い王を脅迫して俺に王位を譲る様に持って行くことも可能かもしれない。
(カールトン男爵領の反乱軍副リーダー視点)
「いよいよですね、リーダー。」
とおれは、リーダーのトムさんに話しかけた。夜が明けたら決行の日だ。俺達農民が中心となって組織した反乱軍の手で、俺達を苦しめて来た貴族達をこの領から追い出すのだ。この半年間密かに、しかし必死になって準備してきた。今までなら反乱を起こしても無意味だった。実際この国ではあちこちで反乱が頻発しているが、国の軍隊がやって来てあっと言う間に鎮圧されて終わりだ。だが今回俺達には地の利がある。俺達の領地は魔族領になったボルダール伯爵領の隣にある小さな領地だ。俺達はこの領を占拠したら、すぐに魔族の国への従属を表明する予定だ。魔族の国の領土になれば、人間の国の軍隊がやって来ても魔族の国が守ってくれるという。トムさんが言うには、魔族の国にはこの作戦を連絡済みであり、向こうではこちらの反乱を心待ちにしているらしい。オーガキングは平和主義者だという噂だが、本当は領土を広げたくて仕方がない。それを側近たちが必死に止めているのだとか。だから、人間の国から従属を願い出ればオーガキングは拒まない、側近を説得できると喜んでいるらしい。心配するな、ボルダール伯爵領の領主になったジョンは俺の親友なんだ、あいつが絶対に大丈夫だと太鼓判を押してくれている。
「前にも言ったが、魔族の国では農民の税は収穫量の3割だ。ボルダール伯爵領の農民達は大喜びだそうだ。俺達も楽が出来る様になるぞ。」
「ええ、楽しみです。これで餓死者を出さなくて済みます。」
「そうだとも、俺達でこの領の民を救うんだ。」
夜明けとともに俺達は領主の城に駆け込んだ。だが、何かおかしい。門が開け放たれ門番がいない。俺が不審そうな顔をしたからだろうか、トムさんが俺に向かって言う。
「ここまで来たら細かなことは気にするな。今更引き返せん、最後まで突き進むだけだ。」
その通りだと、気を取り直して皆と共に領主の城に駆け込む。俺達は人数こそ100人程度いるが、持っている武器は粗末なものだ。鎌や鋤を武器として持っている奴もいる。もちろん鎧なんて来ていない。俺達が兵士とまともに戦っても勝てるとは思えないから、素早さだけがたよりだ。如何に早く領主の元に到達できるか、それまでに何人生き残っているかで成否が決まる。
だが、城の内部にもほとんど人影が無い。早朝だからと言うのもあるだろうが、警備の兵士すら見当たらないのは何故だ? 狐に摘ままれた気持ちで、城の最上階にある男爵の部屋に駆け込み、ベッドで寝ていた男爵夫妻に向かって剣を振り下ろした。男爵は悲鳴を上げる間もなく首を切断され、血が辺りに飛び散る。
「よくやった! 一番手柄だぞロジャー!」
と、トムさんが褒めてくれる。そうだ! 俺達はやったんだ。領主は排除した。後はこの領を魔族領にしてもらうだけだ。
その後は計画通り、俺達革命軍の主力部隊が、領内の貴族の館に襲撃を掛けると同時に、トムさんが反乱の成功を宣言した。そして俺は仲間3人と共に魔族領に向かう。形式だけだが、魔族領に行ってカールトン男爵領を魔族の国の領土に加えて欲しいと嘆願する必要がある。トムさんの話では国境で魔族達が俺達を待っていてくれているはずだ。
だが、ボルダール伯爵領との境界に近づいても誰もいない。しばらく待っていたが誰も来ない。何か不手際があってトムさんからの連絡が正しく伝わってないのだろうか。訝しんだが、ここで待っていても仕方がない。俺達はボルダール伯爵領へと入って行くことにした。領都に向かえば何とかなるだろう。領主のジョンはトムさんの親友なのだから。
(ジョン視点)
国境を監視するオーガの兵士が捕らえた密入国者に面会に出向く。しきりに俺に合わせろと要求しているらしい。アラクネの兵士に連れられてやって来た密入国者は4名、服装からは農民に見える。許可なく魔族領に入り込んだので捕らえたと報告を受けている。
おれの顔を見るなり、不審者のひとりが大きな声で叫んだ。
「おい、あんた。頼む、ジョンさんに合わせてくれ。親友のトムさんの使いだと言えばきっと分かってくれるはずだ。俺達はトムさんの使いで来たんだ。」
「あー、ジョンは俺だ。だが、残念ながらトムなんて知り合いはいないぞ。」
と俺が応えると、密入国者の顔に動揺が走る。
「そんなはずはない。あんたは本当に領主のジョンか? 俺達が用があるのは領主様なんだ。領主様に合わせてくれ!」
俺が領主(正確には代行官だが、話がややこしくなるので否定はしない)だと伝えると、彼らはパニックに陥った。彼らの要領を得ない話をなんとか理解して驚いた。隣のカールトン男爵領で、トムと名乗る男が農民達をだまして貴族達を殺して男爵領を占拠させたらしい。しかも、カールトン男爵領を魔族の国に差し出せば、魔族の兵士達が自分達を守ってくれると話していたと言う。
「やられたな...。これは戦争を始める口実をつくるための策略だ。カールトン男爵領で反乱が起きたのは魔族の国が裏で手を回したからだとして、領土を守るために魔族と戦うと宣言するつもりなんだろう。」
「なあ、反乱を起こしたら魔族の国が助けてくれるという話は皆が知っているんだよな。」
とトーマスがロジャーと名乗った男に問いかける。
「そうだ、農民達全員が知っている。ああ、どうしよう...皆魔族の兵士達が救援に来てくれるのを待っているんだ。このままだと、軍隊が来て反乱者は皆殺しになる。」
「ということだ。いくら魔族の国が関与を否定しても証人は沢山いるわけだ。俺達は戦うしかなさそうだぞ。」
「だからって、なぜこんな手の込んだことをする必要があるんだ。戦争したいなら攻めてくればいいだけじゃないか。」
「さあな、理由は分からん。とにかくオーガキングに知らせるのが先決だろう。」
「その通りだ、急がないと!」
と俺はトーマスに答え。不法侵入者をトーマスに任せて通信の魔道具が置かれている部屋を目指して駆け出した。
やはり裏があった。人間の国が広大なボルダール伯爵領を魔族の国に差し出すなんて、どう考えてもおかしいと思っていたんだ。今回のカールトン男爵領の事だって、狙いはトーマスの言う様に単に戦争がしたいだけなのか、それとも他に狙いがあるのか分からないが、もし、ボルダール伯爵領が差し出された時から今回のことが計画されていたとしたら、とんでもない陰謀が隠されているに違いない。
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