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7. アーシャ職を得る
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少し時間が戻ります。
(アーシャ視点)
美味しかった....。
二葉亭は想像していたより大きなお店で、ここで出される料理はオーナー一族の郷土料理だそうだ。チーカ料理と呼ばれているらしい。ハポーサイと言う名の野菜と肉の炒め物と、小麦粉を水で練って細長くしたものを濃厚スープに入れたラメーンの2種類しか食べていないけれど、ハポーサイは旨味たっぷりの粘り気のあるソースが野菜や肉に絡まって独特の味わいだし、ラメーンはスープは少し味が濃すぎるが、弾力のある麺と一緒にすすると独特の食感と適度に絡んだスープが何とも言えない味わいだ。この店には他にも沢山の種類の料理があるらしいから夕食時にまた来ようと思う。
「ご馳走様でした。お勘定をお願いします。」
「ありがとうございます。ハポーサイとラメーンで銀貨1枚と銅貨50枚になります。」
私はお金の入った革袋を取り出そうとポケットに手を入れる。あれ? 確かここに入れたのだけど....。別のポケットだったかな? ポケットというポケットに手を入れながら、だんだんと顔が青ざめて来るのを感じる。服のポケットにはない。念のために傍に置いていたリュックの中も見てみるがやはり入っていない。
「どうかしましたか?」
と給仕の女性が尋ねて来る。こうなったら正直に言うしかないよなぁ.............。
「ごめんなさい。お金を無くしてしまったみたいです。」
「あら、それは大変。家は近く...ではなさそうね。たぶん巡礼者よね。」
「そうです。神殿に礼拝しに来ました。今日の昼過ぎに到着したばかりです。」
「ようこそカルロの町へと言いたいところだけど、困ったわね。本当なら兵士に連絡するところだけど、高級そうな服を着ているから最初から無銭飲食をしようとしたわけでもなさそうだし....。」
「あの、食事代の代わりにこの服ではダメですか?」
と私はリュックから着替えの服を取り出して広げて見せる。今着ているのと同じ遊牧民の服だ。何日か滞在するつもりだったから着替えを持って来たのだがしかたない。それに、山に戻れば服は沢山ある。
「そうねえ....、ちょっと待ってくれるかな?」
と言って給仕の女性は厨房に入って行く。しばらくすると、中年の男性と一緒に戻って来きた。
「あなた、この店で皿洗いの手伝いをするつもりはない、夕方の忙しい時に手伝ってくれたら食事代はタダで良いわよ。」
「この服ではダメですか? 」
「その服は食事の代金としては高級過ぎるわ、それだと貰い過ぎになっちゃうからね。無理にとは言わないけど。」
「でも、皿洗いってしたことがなくて...。」
「ああ、それなら大丈夫。ひとりでしてもらうわけじゃないからね。私の娘と義母が一緒にするから、やり方は聞いてくれたら良いわよ。」
たぶん私の服だと食事代と釣り合わないから、親切で言ってくれているんだろうな。皿洗いがどんな仕事なのか知らないけれど....。
「分かりました、皿洗いをさせていただきます。よろしくお願いします。」
と頭を下げる。でも傍にいた男性が口を開いた。
「それなら、忙しくなる前に役人に届けておいた方がよいな。いまから連れて行ってやったらどうだ。」
「え? でも皿洗いをしたら食事代を払わなくてもいいって....?」
と私が不安げに言うと、女性の方が私の不安を打ち消すような笑顔で続けた。
「あら御免なさい。あんな言い方をされたら不安になるよね。届けるのは食事代の事じゃないの。あなた、お金を無くしたって言ったでしょう。たぶんスリにやられたんじゃないかと思うのよ、最近被害が増えていてね。だから届けるっていうのはスリの被害届よ。門の横にある役人の駐在所に行くだけだから、ここから直ぐよ。私が一緒に行ってあげる。」
と言うわけで、私は給仕の女の人と一緒に門の横にあると言う役人の駐在所に向かっている。この女の人はサマンサと言う名前で二葉亭の奥さんらしい。先ほどの男性がご主人で名前はロン。ロンさんが料理を作り、サマンサさんは給仕担当だとか。
「それでアーシャちゃんは遊牧民なのね。」
「ええ、そうなんです。でもちょっと理由があって、私ひとりでこの町に巡礼に来ました。」
「女の一人旅は危ないわよ。若い娘ならなおさらよ。私がアーシャちゃんのお母さんなら止める所だけどね。」
「母は亡くなりましたから。」
「まあ、私ったら。御免なさいね。余計なことを言ってしまったわね。」
「いえ、大丈夫です。」
幸いなことに、私が一人旅をしなければならないだけの事情があるのだと勝手に思い込んでくれた様で、それ以降細かなことを聞かれることは無かった。遊牧民の暮らしぶりについて尋ねられたら困るところだったから助かった。
しばらく歩くと門が見えて来る。私は道に迷ったから二葉亭に着くまで時間が掛かったが、おじさんの言っていた通り二葉亭から門までは近い。サマンサさんは門に到着するとすぐ横にある小さな建物に入って行く。
「二葉亭の奥さんじゃないですか。どうかされましたか?」
と役人らしき若い男性がサマンサさんに声を掛けた。見覚えがある。私に滞在許可証を発行してくれた人だ。
「今日はジークさん、この子がお金を取られた様なの。被害届を出そうと思って。」
「おや、君は確かさっき町に入った子だな。お金を取られたって? この町の治安を預かる者のひとりとして謝罪するよ。それで詳しい状況を教えてくれるかな。」
「でも取られたとは限りません。落としたのかもしれません。気が付いたら無かったというだけで。」
「それで、お金はどこに入れていたのかな?」
「赤い革袋に入れて、このポケットに入れてました。」
「確か赤地に花柄の模様の袋だったね。金額は分かるかい?」
「そうです。中には金貨9枚と銀貨99枚、銅貨50枚が入ってました。」
「すると、滞在許可書に使った銅貨50枚を含めると、金貨10枚を持参していたわけか。 なかなかの大金だね。」
「長旅なので、旅費も嵩みますから。」
「了解だ。それで君の滞在先はどこの宿だい?」
「宿は決まっていません、お金がないので泊まれないかと....。」
やっぱり一旦家に帰るしかないだろう。飛んで行けばそれほど時間は掛からない。
「そうか...、それは困ったね。御免ね、さすがに税金で旅人に援助する制度はなくてね。仕事の斡旋ならさせてもらうけど。」
その時サマンサさんが口を挟んだ。
「ジークさん、この子に滞在許可書を発行したときには、その赤い革袋に入ったお金を持っていたんですね。」
「そうさ、その袋から金貨を出されて驚いたので良く覚えているよ。」
「ねえアーシャちゃん。良ければうちの食堂で働く気はない。賃金は...そうね1日に銀貨5枚くらいしか出せないけど、住み込みで3食付けるから条件としては悪くないわよ。アーシャちゃんの帰りの路銀が溜まるまでどうかしら?」
「おお、それは良い。君、そうしなさい。二葉亭さんなら間違いないさ。」
ジークさんもお勧めの様だ。どうしょう? 断って一旦家に帰って出直すのもひとつの方法だけど二葉亭には行き辛くなる。あの料理が2度と食べられなくなるのは辛い。
「サマンサさん、よろしくお願いします。」
と私は頭を下げた、どうせ暇だしね。
(アーシャ視点)
美味しかった....。
二葉亭は想像していたより大きなお店で、ここで出される料理はオーナー一族の郷土料理だそうだ。チーカ料理と呼ばれているらしい。ハポーサイと言う名の野菜と肉の炒め物と、小麦粉を水で練って細長くしたものを濃厚スープに入れたラメーンの2種類しか食べていないけれど、ハポーサイは旨味たっぷりの粘り気のあるソースが野菜や肉に絡まって独特の味わいだし、ラメーンはスープは少し味が濃すぎるが、弾力のある麺と一緒にすすると独特の食感と適度に絡んだスープが何とも言えない味わいだ。この店には他にも沢山の種類の料理があるらしいから夕食時にまた来ようと思う。
「ご馳走様でした。お勘定をお願いします。」
「ありがとうございます。ハポーサイとラメーンで銀貨1枚と銅貨50枚になります。」
私はお金の入った革袋を取り出そうとポケットに手を入れる。あれ? 確かここに入れたのだけど....。別のポケットだったかな? ポケットというポケットに手を入れながら、だんだんと顔が青ざめて来るのを感じる。服のポケットにはない。念のために傍に置いていたリュックの中も見てみるがやはり入っていない。
「どうかしましたか?」
と給仕の女性が尋ねて来る。こうなったら正直に言うしかないよなぁ.............。
「ごめんなさい。お金を無くしてしまったみたいです。」
「あら、それは大変。家は近く...ではなさそうね。たぶん巡礼者よね。」
「そうです。神殿に礼拝しに来ました。今日の昼過ぎに到着したばかりです。」
「ようこそカルロの町へと言いたいところだけど、困ったわね。本当なら兵士に連絡するところだけど、高級そうな服を着ているから最初から無銭飲食をしようとしたわけでもなさそうだし....。」
「あの、食事代の代わりにこの服ではダメですか?」
と私はリュックから着替えの服を取り出して広げて見せる。今着ているのと同じ遊牧民の服だ。何日か滞在するつもりだったから着替えを持って来たのだがしかたない。それに、山に戻れば服は沢山ある。
「そうねえ....、ちょっと待ってくれるかな?」
と言って給仕の女性は厨房に入って行く。しばらくすると、中年の男性と一緒に戻って来きた。
「あなた、この店で皿洗いの手伝いをするつもりはない、夕方の忙しい時に手伝ってくれたら食事代はタダで良いわよ。」
「この服ではダメですか? 」
「その服は食事の代金としては高級過ぎるわ、それだと貰い過ぎになっちゃうからね。無理にとは言わないけど。」
「でも、皿洗いってしたことがなくて...。」
「ああ、それなら大丈夫。ひとりでしてもらうわけじゃないからね。私の娘と義母が一緒にするから、やり方は聞いてくれたら良いわよ。」
たぶん私の服だと食事代と釣り合わないから、親切で言ってくれているんだろうな。皿洗いがどんな仕事なのか知らないけれど....。
「分かりました、皿洗いをさせていただきます。よろしくお願いします。」
と頭を下げる。でも傍にいた男性が口を開いた。
「それなら、忙しくなる前に役人に届けておいた方がよいな。いまから連れて行ってやったらどうだ。」
「え? でも皿洗いをしたら食事代を払わなくてもいいって....?」
と私が不安げに言うと、女性の方が私の不安を打ち消すような笑顔で続けた。
「あら御免なさい。あんな言い方をされたら不安になるよね。届けるのは食事代の事じゃないの。あなた、お金を無くしたって言ったでしょう。たぶんスリにやられたんじゃないかと思うのよ、最近被害が増えていてね。だから届けるっていうのはスリの被害届よ。門の横にある役人の駐在所に行くだけだから、ここから直ぐよ。私が一緒に行ってあげる。」
と言うわけで、私は給仕の女の人と一緒に門の横にあると言う役人の駐在所に向かっている。この女の人はサマンサと言う名前で二葉亭の奥さんらしい。先ほどの男性がご主人で名前はロン。ロンさんが料理を作り、サマンサさんは給仕担当だとか。
「それでアーシャちゃんは遊牧民なのね。」
「ええ、そうなんです。でもちょっと理由があって、私ひとりでこの町に巡礼に来ました。」
「女の一人旅は危ないわよ。若い娘ならなおさらよ。私がアーシャちゃんのお母さんなら止める所だけどね。」
「母は亡くなりましたから。」
「まあ、私ったら。御免なさいね。余計なことを言ってしまったわね。」
「いえ、大丈夫です。」
幸いなことに、私が一人旅をしなければならないだけの事情があるのだと勝手に思い込んでくれた様で、それ以降細かなことを聞かれることは無かった。遊牧民の暮らしぶりについて尋ねられたら困るところだったから助かった。
しばらく歩くと門が見えて来る。私は道に迷ったから二葉亭に着くまで時間が掛かったが、おじさんの言っていた通り二葉亭から門までは近い。サマンサさんは門に到着するとすぐ横にある小さな建物に入って行く。
「二葉亭の奥さんじゃないですか。どうかされましたか?」
と役人らしき若い男性がサマンサさんに声を掛けた。見覚えがある。私に滞在許可証を発行してくれた人だ。
「今日はジークさん、この子がお金を取られた様なの。被害届を出そうと思って。」
「おや、君は確かさっき町に入った子だな。お金を取られたって? この町の治安を預かる者のひとりとして謝罪するよ。それで詳しい状況を教えてくれるかな。」
「でも取られたとは限りません。落としたのかもしれません。気が付いたら無かったというだけで。」
「それで、お金はどこに入れていたのかな?」
「赤い革袋に入れて、このポケットに入れてました。」
「確か赤地に花柄の模様の袋だったね。金額は分かるかい?」
「そうです。中には金貨9枚と銀貨99枚、銅貨50枚が入ってました。」
「すると、滞在許可書に使った銅貨50枚を含めると、金貨10枚を持参していたわけか。 なかなかの大金だね。」
「長旅なので、旅費も嵩みますから。」
「了解だ。それで君の滞在先はどこの宿だい?」
「宿は決まっていません、お金がないので泊まれないかと....。」
やっぱり一旦家に帰るしかないだろう。飛んで行けばそれほど時間は掛からない。
「そうか...、それは困ったね。御免ね、さすがに税金で旅人に援助する制度はなくてね。仕事の斡旋ならさせてもらうけど。」
その時サマンサさんが口を挟んだ。
「ジークさん、この子に滞在許可書を発行したときには、その赤い革袋に入ったお金を持っていたんですね。」
「そうさ、その袋から金貨を出されて驚いたので良く覚えているよ。」
「ねえアーシャちゃん。良ければうちの食堂で働く気はない。賃金は...そうね1日に銀貨5枚くらいしか出せないけど、住み込みで3食付けるから条件としては悪くないわよ。アーシャちゃんの帰りの路銀が溜まるまでどうかしら?」
「おお、それは良い。君、そうしなさい。二葉亭さんなら間違いないさ。」
ジークさんもお勧めの様だ。どうしょう? 断って一旦家に帰って出直すのもひとつの方法だけど二葉亭には行き辛くなる。あの料理が2度と食べられなくなるのは辛い。
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