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54. アーシャ正体を明かす
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(アーシャ視点)
<< アーシャ、町の方向から強力な気を感じるぞ。>>
ベッドに入っている時に父さまから念話があった。強力な気? そう言えば感じる....神の気じゃない、これは精霊? 急いで千里眼で町の様子を眺めた。
何か被害が発生しているわけではなさそうなのでホッとする。父さまから任されている町だ、私に責任がある。
まだ夜が明けていない。視界は悪いが、強力な精霊の気の発生源を探すと直ぐに見つかった。町の中央にある公園の中だ。公園の中にある泉の上に巨大な人影が座っている。これはウィンディーネさんだ!? 良かった、無事に復活出来たのだ。でもどうしてカルロの町にいるの?
大精霊であるウィンディーネさんの力は強い。まさかとは思うが、その気になれば町を滅ぼすくらい容易いだろう。私は急いでパジャマから外出着に着替えて飛び立った。ウィンディーネさんの目的を確認した方が良い。
<< 父さま町に行って来る。ジャニスに食事を運んであげてね。>>
こういう時ジャニスに念話が通じないのは不便だ。まあ、目の前に食事が現われれば分かるだろう。
神域を覆う結界を歪めて一時的に通り道を作り外にでる。そこからは全速力でカルロに町に向かった。神力を神官達に感知されるかもしれないが承知の上だ、ウィンディーネさんは実体化していた、明るくなれば見つかって騒ぎになるに決まっている。
全力で飛ばしたが、町に到着するまでに夜が明けた。ウィンディーネさんの居る公園を兵士達が取り囲んでいる。やはり騒ぎになった様だ。
町に近づいてからは身体を透明化して一気に公園に向かう。あれ? 精霊の気の発生場所が変わっている。案の定、公園にはウィンディーネさんの姿が無い。
精霊の気を追跡して驚いた。二葉亭だ! ウィンディーネさんは二葉亭の中にいる。
シロムさんと念話で話すと、預言者であることがご家族にバレて説明するところだと言う。言葉と一緒に感情も伝わって来るが、かなり動揺しているのが分かる。シロムさんに私の正体を口外しない様に依頼したのは私だ。私のことを口外しないとなると、自分が預言者だと言う事も言えない。当然父さまの依頼でドラ吉に乗って私を探す旅に出たことも誤魔化す必要がある。人間はひとつ嘘をつくと、その嘘を隠すために次々と嘘をつき続けなければならないと聞いたが、まさに真実だ。申し訳ないことをしたかも....。
急いで二葉亭に入り、二葉亭の面々に挨拶した。
「皆さん、ご無沙汰しています。」
カンナさんが椅子を持ってきて、座る様に勧めてくれるが、私は座る前にシロムさんのご家族に頭を下げた。
「皆さん、嘘をついて申し訳ありませんでした。シロムさんから既にお聞きかもしれませんが、私は聖なる山の神の娘です。二葉亭でご厄介になったのは、父さまに託されたこの町の視察に来たからですが、神気が見えるシロムさんに一目で正体を見破られてしまい、黙って居て下さる様にお願いしていました。」
本当は視察ではなく、美味しい料理を探しにきたのだが、このくらいの見栄は許して欲しい。
「アーシャお姉ちゃんが御子様なの? 本当に?」
スミカちゃんが当然の疑問を口にする。神官なら私の神気を見れば疑い様も無いだろうが、この家の人達には神気は見えない。
「本当よ。そうねえ.....これならどうかしら、町の城壁を作った時にこうやって顔を見られない様にしたの。」
そう言って全身を金色に光らせてみた。
ロンさんとサマンサさんが真っ先に反応し、椅子から立ち上がって私に跪こうとする。スミカちゃんが後に続こうと立ち上がった。私は慌てて制止した。
「ロンさん、サマンサさん、止めて下さい。そんなことをされるとここに来づらくなってしまいます。私ロンさんのチーカ料理のファンなんです。また食べに来たいと思っています。ですのでどうか座ってください。」
「で、でも私、御子様に皿洗いをさせたのですよね。と、とんでもないことを....。」
「そんなことありません。サマンサさんとロンさんが私を雇って下さらなければ、私は査察を諦めて神域に帰らなければなりませんでした。とても感謝しているんです。それに二葉亭でお世話になった3ヶ月はとても楽しかったです。お願いです。とにかく座ってもらえませんか。」
何とかロンさんとサマンサさんに座ってもらい、話を続けることが出来た。
「それから、シロムさんは私達神と心で話をする特別な才能を持っておられます。この才能を持っている人が現われるのは、この国を作ったカルロさん以来300年ぶりの事です。ですので、勝手ながらシロムさんを預言者として任命させていただきました。父さまからは預言者の杖を与えられました。」
「預言者の杖!? さっきのがそうか?」
「そ、そう。これだよ。」
シロムさんがチェンさんの質問に応え、亜空間から杖を取り出して見せる。
どうやらご家族全員が信じてくれた....と思う。
(アーシャ視点)
<< アーシャ、町の方向から強力な気を感じるぞ。>>
ベッドに入っている時に父さまから念話があった。強力な気? そう言えば感じる....神の気じゃない、これは精霊? 急いで千里眼で町の様子を眺めた。
何か被害が発生しているわけではなさそうなのでホッとする。父さまから任されている町だ、私に責任がある。
まだ夜が明けていない。視界は悪いが、強力な精霊の気の発生源を探すと直ぐに見つかった。町の中央にある公園の中だ。公園の中にある泉の上に巨大な人影が座っている。これはウィンディーネさんだ!? 良かった、無事に復活出来たのだ。でもどうしてカルロの町にいるの?
大精霊であるウィンディーネさんの力は強い。まさかとは思うが、その気になれば町を滅ぼすくらい容易いだろう。私は急いでパジャマから外出着に着替えて飛び立った。ウィンディーネさんの目的を確認した方が良い。
<< 父さま町に行って来る。ジャニスに食事を運んであげてね。>>
こういう時ジャニスに念話が通じないのは不便だ。まあ、目の前に食事が現われれば分かるだろう。
神域を覆う結界を歪めて一時的に通り道を作り外にでる。そこからは全速力でカルロに町に向かった。神力を神官達に感知されるかもしれないが承知の上だ、ウィンディーネさんは実体化していた、明るくなれば見つかって騒ぎになるに決まっている。
全力で飛ばしたが、町に到着するまでに夜が明けた。ウィンディーネさんの居る公園を兵士達が取り囲んでいる。やはり騒ぎになった様だ。
町に近づいてからは身体を透明化して一気に公園に向かう。あれ? 精霊の気の発生場所が変わっている。案の定、公園にはウィンディーネさんの姿が無い。
精霊の気を追跡して驚いた。二葉亭だ! ウィンディーネさんは二葉亭の中にいる。
シロムさんと念話で話すと、預言者であることがご家族にバレて説明するところだと言う。言葉と一緒に感情も伝わって来るが、かなり動揺しているのが分かる。シロムさんに私の正体を口外しない様に依頼したのは私だ。私のことを口外しないとなると、自分が預言者だと言う事も言えない。当然父さまの依頼でドラ吉に乗って私を探す旅に出たことも誤魔化す必要がある。人間はひとつ嘘をつくと、その嘘を隠すために次々と嘘をつき続けなければならないと聞いたが、まさに真実だ。申し訳ないことをしたかも....。
急いで二葉亭に入り、二葉亭の面々に挨拶した。
「皆さん、ご無沙汰しています。」
カンナさんが椅子を持ってきて、座る様に勧めてくれるが、私は座る前にシロムさんのご家族に頭を下げた。
「皆さん、嘘をついて申し訳ありませんでした。シロムさんから既にお聞きかもしれませんが、私は聖なる山の神の娘です。二葉亭でご厄介になったのは、父さまに託されたこの町の視察に来たからですが、神気が見えるシロムさんに一目で正体を見破られてしまい、黙って居て下さる様にお願いしていました。」
本当は視察ではなく、美味しい料理を探しにきたのだが、このくらいの見栄は許して欲しい。
「アーシャお姉ちゃんが御子様なの? 本当に?」
スミカちゃんが当然の疑問を口にする。神官なら私の神気を見れば疑い様も無いだろうが、この家の人達には神気は見えない。
「本当よ。そうねえ.....これならどうかしら、町の城壁を作った時にこうやって顔を見られない様にしたの。」
そう言って全身を金色に光らせてみた。
ロンさんとサマンサさんが真っ先に反応し、椅子から立ち上がって私に跪こうとする。スミカちゃんが後に続こうと立ち上がった。私は慌てて制止した。
「ロンさん、サマンサさん、止めて下さい。そんなことをされるとここに来づらくなってしまいます。私ロンさんのチーカ料理のファンなんです。また食べに来たいと思っています。ですのでどうか座ってください。」
「で、でも私、御子様に皿洗いをさせたのですよね。と、とんでもないことを....。」
「そんなことありません。サマンサさんとロンさんが私を雇って下さらなければ、私は査察を諦めて神域に帰らなければなりませんでした。とても感謝しているんです。それに二葉亭でお世話になった3ヶ月はとても楽しかったです。お願いです。とにかく座ってもらえませんか。」
何とかロンさんとサマンサさんに座ってもらい、話を続けることが出来た。
「それから、シロムさんは私達神と心で話をする特別な才能を持っておられます。この才能を持っている人が現われるのは、この国を作ったカルロさん以来300年ぶりの事です。ですので、勝手ながらシロムさんを預言者として任命させていただきました。父さまからは預言者の杖を与えられました。」
「預言者の杖!? さっきのがそうか?」
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