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98. 逃げ出したシロム
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(シロム視点)
「シロムさん、今日はずいぶん時間が掛かりましたね。何か問題がありましたか?」
執務室内の礼拝室から出て来た僕にカリーナが声を掛けて来る。
「い、いや大丈夫。なにも問題ないよ。」
「それは良かったです。それではトクマル共和国からの難民の皆さんは受け入れてよろしいですね。」
「もちろん受け入れますが問題があります。アーシャ様が仰るには、現在トクマル共和国では黒死病が流行してるそうです。難民の中にもその病気に感染している人がいる可能性があります。ですので、難民の人たち用に簡易宿泊所をひとつ借り切って下さい。そこで全員を2週間隔離して発症しなかった人から受け入れて下さいとのことです。今までに難民と接触した人についても同様にお願いします。」
「黒死病ですか!? 確か感染者の2人に1人は死んでしまう恐ろしい病気ですよ。」
「そうらしいですが、治療薬は用意出来るから心配し過ぎない様にとのことでした。」
「分かりました。直ちに入国管理部に連絡しますね。」
カリーナが急いで去って行くと、今度はカーナが問いかけて来る。
「ガニマール帝国で独自に神官候補生を選抜したいという話はどうかしら?」
「それは問題ないとのことです。ただし我が国から派遣した神官が決めた方法を遵守することが条件です。」
「了解よ。でもガニマール帝国にも神気が見える人がいるのかしら?」
「大丈夫です。僕の知っているだけでも2人いますから。探せば他にもいるかもしれません。」
少なくともボルト皇子の娘シャナと傭兵のゴリアスさんは神気が見えるはずだ。
「へー、そうなんだ。シロムさんの例があるから間違いないのだけれど、カルロ様の子孫以外にも神気が見える人っているのね。でもガニマール帝国の神殿で独自に神官を選別するとなると、将来的にはカルロ教国の神殿とガニマール帝国の神殿の関係が薄くなっちゃうかもしれないわね。ちょっと心配だわ。」
「どちらも同じ聖なる山の神様を信仰している限り大丈夫さ。それにいつまでもこちらから神官を派遣していたら、カルロ教国に神官が居なくなってしまう。」
マークが会話に入って来る。今日アーシャ様の意向を確認する様に依頼されたのはこの2件だけだが、本当はもうひとつ言われたことがある。でもこれはマーク達には内緒だ。
「ところでシロム、クライン王国の第7王女をシロムの第3夫人として輿入れさせて欲しいという件だけど、やっぱり断るのか?」
「と、当然だよ。相手はまだ12歳だよ。いったい何を考えているのやら。」
「そりゃ、ガニマール帝国すら一目置いている我が国と繋がりを持ちたいってことさ。それに12歳って言うけれど王族の結婚ではそんなの珍しくないらしいぞ。」
「ぼ、僕は王族じゃないからね。」
「了解。そう言っておくよ。それから、またまたチーカ王国の使節がやって来て預言者様にお目に掛かりたいと言っているらしい。これで3回目だな。遠い所を3回も使節を派遣しているんだ、いつまでも断り続けるわけにいかないだろうな....今度はチーカ王国の第3王子がやって来たらしいぞ。」
お、王子様....。まったく最初は普通の役人だったのに、2回目は副大臣、3回目は王子様だ。どうやら僕が会わないのは相手の身分が低すぎるから不服なのだと勝手に勘違いしている様だ。王子様なんかが来たら余計に会いたくない。
「ぼ、僕は国の代表でも外交官でもないよ。何の権限もないんだから会っても意味がないと思うんだけど....。」
「そんな風に考えているのはシロムだけだぞ。シロム以外の全員が、シロムは国の代表で最高権力者だと認識しているさ。神官長様だってシロムの言葉には従うに決まっている。」
胃が痛い.....。マークにチーカ王国の使節との面談の調整を頼みながら、思わず「助けて、マジョルカさ~~~~ん」と心の中で叫んだ。
実は今夜アーシャ様が僕の屋敷に来られる。マーク達に言及しなかったのはこの件だ。目的は、その....夫婦の営みというやつだ。5年前に聖なる山の神様に宣言されてアーシャ様と夫婦になったものの、その後別れて暮らしていたことや、僕の精神世界にはレイスのマジョルカさんが居たからアーシャ様と2人だけになる機会がなかったこともあり進展はない。
聖なる山の神様を崇める我が国で、只の人間である僕がその御子であるアーシャ様と結婚したと知られたら大騒ぎになるに決まっている。
現状でも僕は町を気軽に歩ける状況ではない。僕が居るというだけで人だかりが出来て進めなくなる。これはカンナやアルムさんも同じだ。預言者の妻になった女性と言う事で今2人は人々の注目の的だ。もちろん出掛けるとなれば護衛の兵士が付いてくれるのだが、カンナはそれも嫌らしい。二葉亭も僕の生家として町を訪れる人々の観光スポットになってしまったらしい。迷惑を掛けているだろうなと思うと申し訳ない気持ちになる。
そんな中で僕とアーシャ様が結婚していると知られれば、アーシャ様だけでなく僕まで信仰の対象になりかねないから絶対に話さないつもりだ。ガニマール帝国での悪夢が蘇る。あの時は僕の住んでいる館の周りで祈りを捧げる人が沢山いた。僕とアーシャ様の結婚のことを知っているのは僕の家族と、カンナとアルムさん、それにジャニスとジャニスのメイド長のジーナさん。ガニマール帝国にいるキルクール先生を始めとする5人の神官様達だけだ。もちろん全員口外しないと誓ってくれている。
その日の夜、僕は自室で1人アーシャ様を待っていた。この部屋には僕1人だ。ウィンディーネ様とチーアルにも他の部屋に行ってもらっている。やがて扉がノックされた。アーシャ様だろう。実はこの屋敷には秘密の地下室があり、そこにも小型の聖なる岩が設置されている。聖なる岩は亜空間で神域と繋がっているから、アーシャ様はいつでもこの屋敷にやって来ることが出来るのだ。
僕がノックに応えると、扉が開いてやがて閉じた。誰かが部屋に入って来た雰囲気だが姿は見えない。身体を透明化されているのだろう。
「今晩は。来て良かったかしら?」
何もない空間からアーシャ様の声がする。身体を透明化したままだ....どうしたのだろう?
「もちろんです。ここにはアーシャ様のお部屋も用意されています。いつでもお越しください。アーシャ様は僕の家族なのですから。」
「そうよね、私達は夫婦よね。それも夫婦になってから5年も経つのよね。」
アーシャ様の言いたいことは分かる。5年前、僕達は聖なる山の神様から夫婦と宣言されたが、それ以降何の進展もない。キスすらしていない。だから今日アーシャ様がこられたのは....。ゴクリと生唾を飲み込む。シロム、覚悟を決めるんだ....。
「だから今日は....」
アーシャ様はそう仰ってから透明化を解かれた。目の前に現れたアーシャ様の姿を見て思わず目を逸らす。アーシャ様が着ているのはピンク色のスケスケのネグリジェーで、その下には昔アーシャ様とカンナと僕の3人で買い物に行った時にマネキンが着ていた様なセクシーな下着だけだ。
「ど、どう?」
恥ずかしそうに尋ねて来るアーシャ様。
「えっと、その....」
正直言ってこんな衣装はアーシャ様に全く似合わない。でもそんなこと正直に言えるわけが無い。
「あのね、今日は覚悟を決めて来たの。本当の夫婦になるんだって....。いいでしょう?」
そう言って僕に近づいて来るアーシャ様。一方の僕は焦りまくっていた。僕だってカンナやアルムさんと結婚して一月は経つのだ、何を期待されているかくらい分かる。夫婦にとって自然な事だということも.....でもなぜか身体が動かない。頭の中で、「ダメだ! これは違う! 」という声が響き渡る。何か違う....カンナやアルムさんの時には感じなかった違和感......それが徐々に恐怖に変わって行く。神聖な物を自ら壊してしまうという恐怖。
「どうしたの?」
動かない僕にアーシャ様が尋ねる。そして目の前でネグリジェーを脱ぎ捨て下着姿になった。
「あ、あの待って....」
何とか震える声を振り絞るが、アーシャ様は止まらない。次にはブラジャーに手を伸ばす。露わになった小さなおっぱいが目の前に突き出された途端、僕の中で何かが砕けた。
「ご、御免なさい!」
僕はそう叫んで一目散に部屋を飛び出していた。そのまま廊下の窓を開けて空に飛び立つ。無我夢中で空を飛び、気が付いたら町から遠く離れた所まで来ていた。何と手に預言者の杖を持っていない。僕の魂から発した神力で飛んできた様だ。それに気付いた途端落ちそうになって慌てて杖を取り出した。
流石にこれは無いだろうと自分でも思う。女性にあそこまでされて逃げ出すなんて....とんでもなく失礼な行為だ。アーシャ様はどう思われただろう。僕のことを怒っておられるだろうな.....いや、そんなことはどうでも良い。僕はアーシャ様の求愛を拒絶した、もしアーシャ様がショックを受けておられたら....。
居ても立ってもおられず、焦りまくりながらアーシャ様の元へ戻ろうとするが預言者の杖では空を飛ぶこと出来てもスピードは出ない。来た時の様に神力を使えば良いのだろうが、どうやったのか思い出せない。結局カルロの町にたどり着いた時には明け方になっていた。
屋敷の近くまで来ると必死に念話でアーシャ様に謝るが返事はない。屋敷に戻り自分の部屋に駆け込むが当然のことながらアーシャ様はいらっしゃらない。屋敷中を探したが見つからない。神域に帰られたのか? 急いで地下室に行って聖なる岩を通して念話を送るがこれにも返事がない。万事休すだ....。僕は自分の部屋に戻りベッドに潜りこみ、頭から布団を引き被った。
暫く後、朝食に降りてこない僕を不審に思ったカンナが部屋までやって来て僕を尋問し始めた。カンナも昨晩アーシャ様がやって来たことは知っている。カンナの感は鋭い。僕の態度からアーシャ様と何かあったと気付いた様だ。
「シロムさん、今日はずいぶん時間が掛かりましたね。何か問題がありましたか?」
執務室内の礼拝室から出て来た僕にカリーナが声を掛けて来る。
「い、いや大丈夫。なにも問題ないよ。」
「それは良かったです。それではトクマル共和国からの難民の皆さんは受け入れてよろしいですね。」
「もちろん受け入れますが問題があります。アーシャ様が仰るには、現在トクマル共和国では黒死病が流行してるそうです。難民の中にもその病気に感染している人がいる可能性があります。ですので、難民の人たち用に簡易宿泊所をひとつ借り切って下さい。そこで全員を2週間隔離して発症しなかった人から受け入れて下さいとのことです。今までに難民と接触した人についても同様にお願いします。」
「黒死病ですか!? 確か感染者の2人に1人は死んでしまう恐ろしい病気ですよ。」
「そうらしいですが、治療薬は用意出来るから心配し過ぎない様にとのことでした。」
「分かりました。直ちに入国管理部に連絡しますね。」
カリーナが急いで去って行くと、今度はカーナが問いかけて来る。
「ガニマール帝国で独自に神官候補生を選抜したいという話はどうかしら?」
「それは問題ないとのことです。ただし我が国から派遣した神官が決めた方法を遵守することが条件です。」
「了解よ。でもガニマール帝国にも神気が見える人がいるのかしら?」
「大丈夫です。僕の知っているだけでも2人いますから。探せば他にもいるかもしれません。」
少なくともボルト皇子の娘シャナと傭兵のゴリアスさんは神気が見えるはずだ。
「へー、そうなんだ。シロムさんの例があるから間違いないのだけれど、カルロ様の子孫以外にも神気が見える人っているのね。でもガニマール帝国の神殿で独自に神官を選別するとなると、将来的にはカルロ教国の神殿とガニマール帝国の神殿の関係が薄くなっちゃうかもしれないわね。ちょっと心配だわ。」
「どちらも同じ聖なる山の神様を信仰している限り大丈夫さ。それにいつまでもこちらから神官を派遣していたら、カルロ教国に神官が居なくなってしまう。」
マークが会話に入って来る。今日アーシャ様の意向を確認する様に依頼されたのはこの2件だけだが、本当はもうひとつ言われたことがある。でもこれはマーク達には内緒だ。
「ところでシロム、クライン王国の第7王女をシロムの第3夫人として輿入れさせて欲しいという件だけど、やっぱり断るのか?」
「と、当然だよ。相手はまだ12歳だよ。いったい何を考えているのやら。」
「そりゃ、ガニマール帝国すら一目置いている我が国と繋がりを持ちたいってことさ。それに12歳って言うけれど王族の結婚ではそんなの珍しくないらしいぞ。」
「ぼ、僕は王族じゃないからね。」
「了解。そう言っておくよ。それから、またまたチーカ王国の使節がやって来て預言者様にお目に掛かりたいと言っているらしい。これで3回目だな。遠い所を3回も使節を派遣しているんだ、いつまでも断り続けるわけにいかないだろうな....今度はチーカ王国の第3王子がやって来たらしいぞ。」
お、王子様....。まったく最初は普通の役人だったのに、2回目は副大臣、3回目は王子様だ。どうやら僕が会わないのは相手の身分が低すぎるから不服なのだと勝手に勘違いしている様だ。王子様なんかが来たら余計に会いたくない。
「ぼ、僕は国の代表でも外交官でもないよ。何の権限もないんだから会っても意味がないと思うんだけど....。」
「そんな風に考えているのはシロムだけだぞ。シロム以外の全員が、シロムは国の代表で最高権力者だと認識しているさ。神官長様だってシロムの言葉には従うに決まっている。」
胃が痛い.....。マークにチーカ王国の使節との面談の調整を頼みながら、思わず「助けて、マジョルカさ~~~~ん」と心の中で叫んだ。
実は今夜アーシャ様が僕の屋敷に来られる。マーク達に言及しなかったのはこの件だ。目的は、その....夫婦の営みというやつだ。5年前に聖なる山の神様に宣言されてアーシャ様と夫婦になったものの、その後別れて暮らしていたことや、僕の精神世界にはレイスのマジョルカさんが居たからアーシャ様と2人だけになる機会がなかったこともあり進展はない。
聖なる山の神様を崇める我が国で、只の人間である僕がその御子であるアーシャ様と結婚したと知られたら大騒ぎになるに決まっている。
現状でも僕は町を気軽に歩ける状況ではない。僕が居るというだけで人だかりが出来て進めなくなる。これはカンナやアルムさんも同じだ。預言者の妻になった女性と言う事で今2人は人々の注目の的だ。もちろん出掛けるとなれば護衛の兵士が付いてくれるのだが、カンナはそれも嫌らしい。二葉亭も僕の生家として町を訪れる人々の観光スポットになってしまったらしい。迷惑を掛けているだろうなと思うと申し訳ない気持ちになる。
そんな中で僕とアーシャ様が結婚していると知られれば、アーシャ様だけでなく僕まで信仰の対象になりかねないから絶対に話さないつもりだ。ガニマール帝国での悪夢が蘇る。あの時は僕の住んでいる館の周りで祈りを捧げる人が沢山いた。僕とアーシャ様の結婚のことを知っているのは僕の家族と、カンナとアルムさん、それにジャニスとジャニスのメイド長のジーナさん。ガニマール帝国にいるキルクール先生を始めとする5人の神官様達だけだ。もちろん全員口外しないと誓ってくれている。
その日の夜、僕は自室で1人アーシャ様を待っていた。この部屋には僕1人だ。ウィンディーネ様とチーアルにも他の部屋に行ってもらっている。やがて扉がノックされた。アーシャ様だろう。実はこの屋敷には秘密の地下室があり、そこにも小型の聖なる岩が設置されている。聖なる岩は亜空間で神域と繋がっているから、アーシャ様はいつでもこの屋敷にやって来ることが出来るのだ。
僕がノックに応えると、扉が開いてやがて閉じた。誰かが部屋に入って来た雰囲気だが姿は見えない。身体を透明化されているのだろう。
「今晩は。来て良かったかしら?」
何もない空間からアーシャ様の声がする。身体を透明化したままだ....どうしたのだろう?
「もちろんです。ここにはアーシャ様のお部屋も用意されています。いつでもお越しください。アーシャ様は僕の家族なのですから。」
「そうよね、私達は夫婦よね。それも夫婦になってから5年も経つのよね。」
アーシャ様の言いたいことは分かる。5年前、僕達は聖なる山の神様から夫婦と宣言されたが、それ以降何の進展もない。キスすらしていない。だから今日アーシャ様がこられたのは....。ゴクリと生唾を飲み込む。シロム、覚悟を決めるんだ....。
「だから今日は....」
アーシャ様はそう仰ってから透明化を解かれた。目の前に現れたアーシャ様の姿を見て思わず目を逸らす。アーシャ様が着ているのはピンク色のスケスケのネグリジェーで、その下には昔アーシャ様とカンナと僕の3人で買い物に行った時にマネキンが着ていた様なセクシーな下着だけだ。
「ど、どう?」
恥ずかしそうに尋ねて来るアーシャ様。
「えっと、その....」
正直言ってこんな衣装はアーシャ様に全く似合わない。でもそんなこと正直に言えるわけが無い。
「あのね、今日は覚悟を決めて来たの。本当の夫婦になるんだって....。いいでしょう?」
そう言って僕に近づいて来るアーシャ様。一方の僕は焦りまくっていた。僕だってカンナやアルムさんと結婚して一月は経つのだ、何を期待されているかくらい分かる。夫婦にとって自然な事だということも.....でもなぜか身体が動かない。頭の中で、「ダメだ! これは違う! 」という声が響き渡る。何か違う....カンナやアルムさんの時には感じなかった違和感......それが徐々に恐怖に変わって行く。神聖な物を自ら壊してしまうという恐怖。
「どうしたの?」
動かない僕にアーシャ様が尋ねる。そして目の前でネグリジェーを脱ぎ捨て下着姿になった。
「あ、あの待って....」
何とか震える声を振り絞るが、アーシャ様は止まらない。次にはブラジャーに手を伸ばす。露わになった小さなおっぱいが目の前に突き出された途端、僕の中で何かが砕けた。
「ご、御免なさい!」
僕はそう叫んで一目散に部屋を飛び出していた。そのまま廊下の窓を開けて空に飛び立つ。無我夢中で空を飛び、気が付いたら町から遠く離れた所まで来ていた。何と手に預言者の杖を持っていない。僕の魂から発した神力で飛んできた様だ。それに気付いた途端落ちそうになって慌てて杖を取り出した。
流石にこれは無いだろうと自分でも思う。女性にあそこまでされて逃げ出すなんて....とんでもなく失礼な行為だ。アーシャ様はどう思われただろう。僕のことを怒っておられるだろうな.....いや、そんなことはどうでも良い。僕はアーシャ様の求愛を拒絶した、もしアーシャ様がショックを受けておられたら....。
居ても立ってもおられず、焦りまくりながらアーシャ様の元へ戻ろうとするが預言者の杖では空を飛ぶこと出来てもスピードは出ない。来た時の様に神力を使えば良いのだろうが、どうやったのか思い出せない。結局カルロの町にたどり着いた時には明け方になっていた。
屋敷の近くまで来ると必死に念話でアーシャ様に謝るが返事はない。屋敷に戻り自分の部屋に駆け込むが当然のことながらアーシャ様はいらっしゃらない。屋敷中を探したが見つからない。神域に帰られたのか? 急いで地下室に行って聖なる岩を通して念話を送るがこれにも返事がない。万事休すだ....。僕は自分の部屋に戻りベッドに潜りこみ、頭から布団を引き被った。
暫く後、朝食に降りてこない僕を不審に思ったカンナが部屋までやって来て僕を尋問し始めた。カンナも昨晩アーシャ様がやって来たことは知っている。カンナの感は鋭い。僕の態度からアーシャ様と何かあったと気付いた様だ。
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