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19. 地竜退治 - 2
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南の魔導士トスカさんだ。何やら焦っているのが分かる。
<< トスカさん! 何が起きたんですか? >>
<< 女王が4匹いた。俺達3人では手が回らない。>>
何だって、女王って1匹じゃなかったの? いやそんなことを言っている場合じゃない。
<< 分かりました。すぐに向かいます。>>
放って置くことなんてできない。私達の草原の問題なのだ。すぐにヤラン兄さんに駆けより叫んだ。
「兄さん、ララさん達が応援を求めているの。私行かなきゃ。」
ヤラン兄さんは一瞬驚いた顔をしたが、すぐにいつもの優しい表情に戻った。
「分かった。気を付けて行って来い。アマルとカライには俺から説明しておく。」
「ありがと、お願い。」
と急いで言って私は瞬間移動した。目の前からいきなり私が消えたからアマルはびっくりしているだろう。カライは少し離れたところで花を摘んでいたから気付かなかったかもしれないけど...。でもゴメン、説明している時間はない。急がないと。
私は最長距離の瞬間移動を繰り返し、10回目で漸く砂漠に到着した。
<< イルです。砂漠に到着しました。何をすれば良いですか? >>
<< イル! 何でここに...。トスカが呼んだんだね。まったく! 呼ぶなと言ったのに。>>
とララさんの念話が返ってくる。私を呼んだのはトスカさんの独断だった様だ。
<< そんなことより、何をすれば良いか教えてください。>>
<< まあ、来ちまったものは仕方が無い、実は巣別れの前だったらしくて、女王が全部で4匹も這い出してきやがったのさ。私達でひとり1匹ずつ、3匹は抑え込んでいるが、後1匹に対応できていない。そいつを探して砂の中に逃げないように、砂漠の中央に追い立てておくれ。>>
<< 了解しました。>>
と応えて、全力の探査魔法を使う。居た! 砂漠の西の端だ。海水の噴出点の間を通って外に出ようとしている。不味い。あわてて女王地竜の上空に移動する。女王は体長100メートル余り。でかい! 普通の地竜が10メートルくらいだから10倍、冗談のような大きさだ。私は女王に正面から向かい合って破壊魔法を放つ。だが、効果が無い。相手がでかすぎるからか、それとも何らかの防御魔法を使っているのか。とにかく砂漠の外に出して乾いた地面に潜られたら手が出せなくなる。なんとか女王の進む方向を変えないと。
ふと思いついて、噴出点から噴水の様に吹き出している水を水魔法で操作して女王の顔に吹き付ける。女王の高温の身体に水が接触して大量の水蒸気が発生、白い湯気が一気に広がり視界を遮る。女王が「ギャー――ォーーー」とものすごい声を上げる。嫌がっている様だと思って喜んだ途端、湯気の煙幕を突き破って真っ赤な炎が私に迫る。防御結界でなんとか防ぐがギリギリだ、そして、その途端に水の制御がおろそかになる。
湯気の煙幕から首を出した女王が私を睨みつける。ターゲット認識された様だ。女王が私に向かって大きく口を開ける。炎のブレスが来る! と悟った私は瞬間移動で逃げるが、女王は炎を吐きつつ真っ直ぐ砂漠と草原の境界に向かって進んでゆく。まずい、このままでは逃がしてしまう! 再び正面から海水を浴びせるが、湯気に視界を遮られている内に避けられてしまった。こうなったらと重力魔法で女王の身体を後に引っ張る。力勝負を挑んだわけだが結果は惨敗。当然だ、100メートルもの巨体を引っ張ろうとすること自体が無茶なのに、女王が必死に抵抗するのだ。どんなに頑張っても女王の進行速度を落とすのが精々だ。ふと思いついて女王の身体ではなく、土魔法で女王の身体の下にある砂を動かしてみる。すると面白いように女王の身体が後退した。あわてた女王は身体をくねらせて必死に前に進もうとするが、身体が接触している砂を私がコントロールしているので意味が無い。空を飛べない地竜の弱点を見つけた。そのまま表面の砂ごと女王を後にスライドさせる。幸いにも砂漠は多少のアップダウンはあるものの、基本的に中心に向かって下り坂になっている。重力も利用して女王を砂漠の中央へと運んで行く。既に砂漠の中央には魔道具が転送した海水により湖が出現していた。あの中に放り込めば、女王とてただでは済まないかもしれない。その時、周りから一斉に私に向かって火球が放たれた。びっくりしたが防御結界で防げるレベルだ。見ると普通の地竜が数十匹、私に向かってきている。女王を守りに来たのだろう。もっとも地竜は空を飛べないから、空中に居る私には火球を放つくらいしか対抗策が無い様だ。地竜たちの努力も空しく、女王は水の中に放り込まれる。途端に女王の周りの水が一気に水蒸気になって爆発する。女王は必死に泳いで岸にたどり着こうと身体をくねらせるが、周りが水ではなく水蒸気なので空回りするばかりだ。私は砂の代わりに今度は水を操り、女王を湖の中心へと運んだ。ここまで来るとさすがに女王の身体の温度が下がったのか、真っ赤に燃える鉄の赤から赤黒く身体が染まって来た。同時に女王の動きも鈍くなる。もう一息だ。動きの鈍くなった女王の頭部に全力の破壊魔法を撃ちこむと、意外にあっさりと頭部が切断された。なんとか仕留められた様だ。
<< トスカさん! 何が起きたんですか? >>
<< 女王が4匹いた。俺達3人では手が回らない。>>
何だって、女王って1匹じゃなかったの? いやそんなことを言っている場合じゃない。
<< 分かりました。すぐに向かいます。>>
放って置くことなんてできない。私達の草原の問題なのだ。すぐにヤラン兄さんに駆けより叫んだ。
「兄さん、ララさん達が応援を求めているの。私行かなきゃ。」
ヤラン兄さんは一瞬驚いた顔をしたが、すぐにいつもの優しい表情に戻った。
「分かった。気を付けて行って来い。アマルとカライには俺から説明しておく。」
「ありがと、お願い。」
と急いで言って私は瞬間移動した。目の前からいきなり私が消えたからアマルはびっくりしているだろう。カライは少し離れたところで花を摘んでいたから気付かなかったかもしれないけど...。でもゴメン、説明している時間はない。急がないと。
私は最長距離の瞬間移動を繰り返し、10回目で漸く砂漠に到着した。
<< イルです。砂漠に到着しました。何をすれば良いですか? >>
<< イル! 何でここに...。トスカが呼んだんだね。まったく! 呼ぶなと言ったのに。>>
とララさんの念話が返ってくる。私を呼んだのはトスカさんの独断だった様だ。
<< そんなことより、何をすれば良いか教えてください。>>
<< まあ、来ちまったものは仕方が無い、実は巣別れの前だったらしくて、女王が全部で4匹も這い出してきやがったのさ。私達でひとり1匹ずつ、3匹は抑え込んでいるが、後1匹に対応できていない。そいつを探して砂の中に逃げないように、砂漠の中央に追い立てておくれ。>>
<< 了解しました。>>
と応えて、全力の探査魔法を使う。居た! 砂漠の西の端だ。海水の噴出点の間を通って外に出ようとしている。不味い。あわてて女王地竜の上空に移動する。女王は体長100メートル余り。でかい! 普通の地竜が10メートルくらいだから10倍、冗談のような大きさだ。私は女王に正面から向かい合って破壊魔法を放つ。だが、効果が無い。相手がでかすぎるからか、それとも何らかの防御魔法を使っているのか。とにかく砂漠の外に出して乾いた地面に潜られたら手が出せなくなる。なんとか女王の進む方向を変えないと。
ふと思いついて、噴出点から噴水の様に吹き出している水を水魔法で操作して女王の顔に吹き付ける。女王の高温の身体に水が接触して大量の水蒸気が発生、白い湯気が一気に広がり視界を遮る。女王が「ギャー――ォーーー」とものすごい声を上げる。嫌がっている様だと思って喜んだ途端、湯気の煙幕を突き破って真っ赤な炎が私に迫る。防御結界でなんとか防ぐがギリギリだ、そして、その途端に水の制御がおろそかになる。
湯気の煙幕から首を出した女王が私を睨みつける。ターゲット認識された様だ。女王が私に向かって大きく口を開ける。炎のブレスが来る! と悟った私は瞬間移動で逃げるが、女王は炎を吐きつつ真っ直ぐ砂漠と草原の境界に向かって進んでゆく。まずい、このままでは逃がしてしまう! 再び正面から海水を浴びせるが、湯気に視界を遮られている内に避けられてしまった。こうなったらと重力魔法で女王の身体を後に引っ張る。力勝負を挑んだわけだが結果は惨敗。当然だ、100メートルもの巨体を引っ張ろうとすること自体が無茶なのに、女王が必死に抵抗するのだ。どんなに頑張っても女王の進行速度を落とすのが精々だ。ふと思いついて女王の身体ではなく、土魔法で女王の身体の下にある砂を動かしてみる。すると面白いように女王の身体が後退した。あわてた女王は身体をくねらせて必死に前に進もうとするが、身体が接触している砂を私がコントロールしているので意味が無い。空を飛べない地竜の弱点を見つけた。そのまま表面の砂ごと女王を後にスライドさせる。幸いにも砂漠は多少のアップダウンはあるものの、基本的に中心に向かって下り坂になっている。重力も利用して女王を砂漠の中央へと運んで行く。既に砂漠の中央には魔道具が転送した海水により湖が出現していた。あの中に放り込めば、女王とてただでは済まないかもしれない。その時、周りから一斉に私に向かって火球が放たれた。びっくりしたが防御結界で防げるレベルだ。見ると普通の地竜が数十匹、私に向かってきている。女王を守りに来たのだろう。もっとも地竜は空を飛べないから、空中に居る私には火球を放つくらいしか対抗策が無い様だ。地竜たちの努力も空しく、女王は水の中に放り込まれる。途端に女王の周りの水が一気に水蒸気になって爆発する。女王は必死に泳いで岸にたどり着こうと身体をくねらせるが、周りが水ではなく水蒸気なので空回りするばかりだ。私は砂の代わりに今度は水を操り、女王を湖の中心へと運んだ。ここまで来るとさすがに女王の身体の温度が下がったのか、真っ赤に燃える鉄の赤から赤黒く身体が染まって来た。同時に女王の動きも鈍くなる。もう一息だ。動きの鈍くなった女王の頭部に全力の破壊魔法を撃ちこむと、意外にあっさりと頭部が切断された。なんとか仕留められた様だ。
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