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第3章 惑星マーカス編
9. 超越者のイースちゃん
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「聖女様、大丈夫ですよ。私達すぐに強くなりますから。」
とコトラルさん。ダメだ完全に調子に乗っている。そのままサマンサさんの主導で明日の計画が決まり、明日はダンジョンに入った後は、サマンサさん家族は上層でコトラルさんとアルト君の訓練、私は夕方まで自由行動、後に合流して一緒にダンジョンを出ることになった。恐るべしサマンサさん。ぐぬぬ。
翌日、予定通りダンジョンに入ると私は単独行動で下層に向かう。といっても日帰りでは最下層までたどり着くことは出来ない。それでも出来る限りダンジョンの様子を見ておくことは、あとでサマンサさん家族と下層に向かうときの助けになるだろう。コトラルさんとアルトくんのことが少し心配だが、サマンサさんとサーシャさんを信頼するしかない。私は迷路の様になっている通路で迷わない様に地図に通過箇所を記載しながら下層に向かった。途中沢山のモンスターに出くわした。最初に現れたのが昨日と同じゴブリン。これは破壊魔法で一撃で沈めた。ちゃんと魔晶石は拾っておく。次に現れたのはスライム。これも私の敵ではない。それからスケルトン、巨大蜘蛛、巨大ムカデと気持ち悪いモンスターが続く。まったくモンスターのお蔭で下層への移動がはかどらない。いい加減いやになって来たとき「ギャー」という悲鳴が聞こえた。誰かがモンスターに襲われているのかもしれない。あわてて声がした方に走る。角を曲がると5人の冒険者がアリのモンスターと戦っていた。壁を背にして全員が一塊になりモンスターに応戦しているのだが、アリのモンスターは体長1メートルくらいで30匹くらいいる。動きはそれほど速くないが皮膚が固くてなかなか剣が通らない様だ。完全に周りを囲まれているので逃げることもできず、全滅するのは時間の問題に見える。既にひとりは左腕がモンスターに食い千切られており戦える状態ではない。
「助けが必要ですか?」
私は大きな声で呼びかけた。他のチームがモンスターと戦っている場合、勝手に助力すると後で魔晶石の分配でもめる元になるから注意するようにとギルトの説明にあったのだ。
「頼む! 感謝する!」
とリーダーと思われる男が大声で叫ぶ。それならと、私は重力魔法で一気にモンスターを冒険者達から引きはがし、モンスターと冒険者の間に防護結界を張った。これでひとまず安心だ。冒険者達はモンスターがいきなり自分達の周りから離れ、おまけにこちらに来ようとするモンスターが見えない壁で遮られているのを見て唖然としている。私は怪我人の傍に瞬間移動する。
「まずは怪我人の手当をしますね。」
「おおっ、いつの間に。まさか瞬間移動の魔法か!?」
その問いかけは無視して私は怪我人の手当をする。すでに意識はなく、左腕が食い千切られ大量の血液を無くしたことでかなり危険な状態だ。杖を通して回復魔法を使うとすぐに目を覚まし、両腕を身体の前に出して何度も交互に見る。
「腕がある!!!」
驚きと喜びが混じった声で叫んだ。残りのメンバーも驚いた顔で怪我人だった男を見つめている。
「モンスターを遣っ付けてしまいますね。」
私はそう断ると破壊魔法をモンスターに放つ、30匹のモンスターは一瞬にして光となって消えた。冒険者たちは声も出ない感じで唖然として私を見詰めている。そりゃ、人から見たら神の魔力はチートだよな。色々と聞かれる前にこの場を去った方が賢明だろう。
「それではこれで失礼します。」
といって瞬間移動で通路の曲がり角の手前まで瞬間移動し、茫然と見ている冒険者達に向かってぺこりとおじぎしてから曲り角を曲がった。まあ、変な噂が立つかもしれないけど大きな問題にはならないだろう。彼らを助けないと言う選択肢は無かったし、驚くべき話であればあるほど証拠が無ければ与太話と捉える人が多いだろうしね。
更に下層に向かう、漸く第3階層まで来た様だ。もっとも最短ルートでここまで来たわけで、通過済みの第1階層、第2階層でも見ていない所がほとんどである。なおダンジョンは階層が深くなるほど強いモンスターが現れるらしい。それも不思議だが、何より階層と階層を繋ぐ階段にはモンスターが現れないというのが極め付けだ。本当だろうかと疑っていたのだが、確かに階層間の階段ではどのモンスターにも出会わなかった。明らかにモンスターの行動が何者かにコントロールされているよね。だいたい死んだら光となって消えるってどうなっているんだろう。不思議でしょうがない。
そろそろ昼食にしようと思い。適当な石の上に腰かけ宿屋で作ってもらったお弁当を広げる。ダンジョンのど真ん中だが、周りに結界を張っているのでモンスターを気にしないですむ。弁当はパンと焼肉に野菜炒めという内容だ。デザートなのかリンゴに似た果物も1個入っている。美味しくいただいていると向こうからモンスターが1体やって来た。巨大なトカゲ型のモンスターだ。モンスターは高速で走ってきてそのまま結界に衝突して吹き飛んだが、頑丈な身体をしているらしくすぐに元気になって結界のすぐ外まで近づいてこちらを睨んでくる。
「今食事中なので、ちょっと待って下さい。」
と言っておいたが当然相手に伝わるはずもなく。こちらに来ようとしきりに結界を爪でひっかいては弾かれている。私はモンスターを無視して、水魔法と火魔法を使ってお茶を入れる。地球にいる時はコーヒー党だったのだが、惑星ルーテシアにはお茶しかなかったので、すっかり食後はお茶の習慣になってしまった。お茶を飲んでいると視界の隅を小さな猫のような動物が横切った。あんなに可愛いのにモンスターなんだろうかと思って見ていると、トカゲのモンスターも猫に気づいたようで、獲物を私から猫に切り替えた。猫はモンスターが迫ってくるのに気付くと素早く壁にある亀裂に逃げ込む。亀裂は猫が辛うじて入り込める幅しかなく、その中に逃げ込んだ猫型モンスターにトカゲのモンスターは手を出せないが、一方の猫型モンスターもトカゲのモンスターが亀裂の前に立ち塞がっている限り亀裂から動くことが出来ず、助けを求めているのかしきりにニャー、ニャーと泣いている。私が猫型のモンスターに味方するか悩みながら見ていると、突然大きな魔力を感んじた。このダンジョンにはとんでもない魔力を持ったモンスターがいるようだ。私は杖を構え近づいてくる巨大な魔力に対峙すべく構える。魔力を持った存在はあちこち寄り道しながらも着実にこちらに近づいてくる。ついにすぐ近くまで来た時それは突然走り出し、杖を構えて身構える私を無視してトカゲのモンスターのいる方に走り寄る。驚いた事に巨大な魔力の正体はモンスターではなく12~13歳くらいの少女だった。
「ミーちゃん!、そこに居るのね!」
と言った途端猫型モンスターは少女の腕に抱きかかえられていた。瞬間移動の魔法による引き寄せだ。
「よしよし、怖かったよね。もう大丈夫だよ!」
と言いつつ猫型モンスターをなでてやっている。猫型モンスターも少女に慣れているらしく大人しく抱かれたままただ。いや、ひょっとしたらモンスターではなく本物の猫なのだろうか?その時獲物を奪われ怒り狂ったトカゲのモンスターが少女に襲いかかる。
私はとっさに防御結界を少女の周りに展開したので、トカゲのモンスターは再び結界に跳ね飛ばされる。だがよく見ると、少女もほぼ同時に防御結界を張っていた。モンスターを撃退したのは私の結界より外側にあった彼女の結界の様だ。
「ごめんね、超越者に手をだしたあなたが悪いのよ。」
そう言うなり少女はトカゲのモンスターに破壊魔法を放つ。すぐにモンスターは光となって消えた。いや、それよりも今超越者と言ったよね。この少女も超越者なのだろうか?超越者にしては魔力が少ないが?どう対処したら良いか迷っているうちに少女のが私に気付いた(と言うよりこれだけ近くに居たのに今まで気付かなかったのかよと言いたい)。
「こ、こんにちは...。」
少女はあせった様に言うと、彼女から感じていた強力な魔力が一瞬で消えた。恐らく私と同じ様に魔力遮断結界を張ったのだろう。
「こ、こんにちは。」
私も釣られてどもってしまった。この少女が人ではないのは確かだ。超越者でないにしろ関係者の可能性は高い。
「あの...見ましたよね。」
「えっと、モンスターを破壊魔法で倒すところですか? 」
「お願いです。黙っていてもらえないですか? でないとあなたを殺さないといけないんです。」
え、殺すって言われたよ。まあ殺したくないから言っているんだろうけど。
「いいですよ。誰にも話しません。」
「ありがとうございます。」
と言って少女はぺこりとお辞儀した。素直な子だな。この子が超越者???
「その猫はあなたのペットなの?」
「はい、ミーちゃんです。迷子になってしまったみたいで探していたの。」
「そう、かわいいわね。」
と言って猫の頭を撫でてみる。猫は頭をなぜられても嫌がることなく目を細めて気持ちよさそうにしている。やはりこの子はモンスターじゃなくただの猫だな。
「あの、私、イースです。」
「イースちゃんね。私はトモミよ。」
「ト、トモミですか? そ、それはすごい名前ですね。」
「そうなの? そんなこと言われたのは初めて。」
「ごめんなさい。変なこと言ってしまって。私の家族の中では有名な名前というだけです、気にしないで。」
超越者一族の間では私はラースさんを殺した神として有名なのかもしれない。もっともイースちゃんは私のことを同じ名前の別人と思っている様だ。騙していると思うと気が引けるが本人だと名乗ったら戦いになるかもしれない。イースちゃんは素直な良い子の様だ。こんな子と戦いたくないよ。
とコトラルさん。ダメだ完全に調子に乗っている。そのままサマンサさんの主導で明日の計画が決まり、明日はダンジョンに入った後は、サマンサさん家族は上層でコトラルさんとアルト君の訓練、私は夕方まで自由行動、後に合流して一緒にダンジョンを出ることになった。恐るべしサマンサさん。ぐぬぬ。
翌日、予定通りダンジョンに入ると私は単独行動で下層に向かう。といっても日帰りでは最下層までたどり着くことは出来ない。それでも出来る限りダンジョンの様子を見ておくことは、あとでサマンサさん家族と下層に向かうときの助けになるだろう。コトラルさんとアルトくんのことが少し心配だが、サマンサさんとサーシャさんを信頼するしかない。私は迷路の様になっている通路で迷わない様に地図に通過箇所を記載しながら下層に向かった。途中沢山のモンスターに出くわした。最初に現れたのが昨日と同じゴブリン。これは破壊魔法で一撃で沈めた。ちゃんと魔晶石は拾っておく。次に現れたのはスライム。これも私の敵ではない。それからスケルトン、巨大蜘蛛、巨大ムカデと気持ち悪いモンスターが続く。まったくモンスターのお蔭で下層への移動がはかどらない。いい加減いやになって来たとき「ギャー」という悲鳴が聞こえた。誰かがモンスターに襲われているのかもしれない。あわてて声がした方に走る。角を曲がると5人の冒険者がアリのモンスターと戦っていた。壁を背にして全員が一塊になりモンスターに応戦しているのだが、アリのモンスターは体長1メートルくらいで30匹くらいいる。動きはそれほど速くないが皮膚が固くてなかなか剣が通らない様だ。完全に周りを囲まれているので逃げることもできず、全滅するのは時間の問題に見える。既にひとりは左腕がモンスターに食い千切られており戦える状態ではない。
「助けが必要ですか?」
私は大きな声で呼びかけた。他のチームがモンスターと戦っている場合、勝手に助力すると後で魔晶石の分配でもめる元になるから注意するようにとギルトの説明にあったのだ。
「頼む! 感謝する!」
とリーダーと思われる男が大声で叫ぶ。それならと、私は重力魔法で一気にモンスターを冒険者達から引きはがし、モンスターと冒険者の間に防護結界を張った。これでひとまず安心だ。冒険者達はモンスターがいきなり自分達の周りから離れ、おまけにこちらに来ようとするモンスターが見えない壁で遮られているのを見て唖然としている。私は怪我人の傍に瞬間移動する。
「まずは怪我人の手当をしますね。」
「おおっ、いつの間に。まさか瞬間移動の魔法か!?」
その問いかけは無視して私は怪我人の手当をする。すでに意識はなく、左腕が食い千切られ大量の血液を無くしたことでかなり危険な状態だ。杖を通して回復魔法を使うとすぐに目を覚まし、両腕を身体の前に出して何度も交互に見る。
「腕がある!!!」
驚きと喜びが混じった声で叫んだ。残りのメンバーも驚いた顔で怪我人だった男を見つめている。
「モンスターを遣っ付けてしまいますね。」
私はそう断ると破壊魔法をモンスターに放つ、30匹のモンスターは一瞬にして光となって消えた。冒険者たちは声も出ない感じで唖然として私を見詰めている。そりゃ、人から見たら神の魔力はチートだよな。色々と聞かれる前にこの場を去った方が賢明だろう。
「それではこれで失礼します。」
といって瞬間移動で通路の曲がり角の手前まで瞬間移動し、茫然と見ている冒険者達に向かってぺこりとおじぎしてから曲り角を曲がった。まあ、変な噂が立つかもしれないけど大きな問題にはならないだろう。彼らを助けないと言う選択肢は無かったし、驚くべき話であればあるほど証拠が無ければ与太話と捉える人が多いだろうしね。
更に下層に向かう、漸く第3階層まで来た様だ。もっとも最短ルートでここまで来たわけで、通過済みの第1階層、第2階層でも見ていない所がほとんどである。なおダンジョンは階層が深くなるほど強いモンスターが現れるらしい。それも不思議だが、何より階層と階層を繋ぐ階段にはモンスターが現れないというのが極め付けだ。本当だろうかと疑っていたのだが、確かに階層間の階段ではどのモンスターにも出会わなかった。明らかにモンスターの行動が何者かにコントロールされているよね。だいたい死んだら光となって消えるってどうなっているんだろう。不思議でしょうがない。
そろそろ昼食にしようと思い。適当な石の上に腰かけ宿屋で作ってもらったお弁当を広げる。ダンジョンのど真ん中だが、周りに結界を張っているのでモンスターを気にしないですむ。弁当はパンと焼肉に野菜炒めという内容だ。デザートなのかリンゴに似た果物も1個入っている。美味しくいただいていると向こうからモンスターが1体やって来た。巨大なトカゲ型のモンスターだ。モンスターは高速で走ってきてそのまま結界に衝突して吹き飛んだが、頑丈な身体をしているらしくすぐに元気になって結界のすぐ外まで近づいてこちらを睨んでくる。
「今食事中なので、ちょっと待って下さい。」
と言っておいたが当然相手に伝わるはずもなく。こちらに来ようとしきりに結界を爪でひっかいては弾かれている。私はモンスターを無視して、水魔法と火魔法を使ってお茶を入れる。地球にいる時はコーヒー党だったのだが、惑星ルーテシアにはお茶しかなかったので、すっかり食後はお茶の習慣になってしまった。お茶を飲んでいると視界の隅を小さな猫のような動物が横切った。あんなに可愛いのにモンスターなんだろうかと思って見ていると、トカゲのモンスターも猫に気づいたようで、獲物を私から猫に切り替えた。猫はモンスターが迫ってくるのに気付くと素早く壁にある亀裂に逃げ込む。亀裂は猫が辛うじて入り込める幅しかなく、その中に逃げ込んだ猫型モンスターにトカゲのモンスターは手を出せないが、一方の猫型モンスターもトカゲのモンスターが亀裂の前に立ち塞がっている限り亀裂から動くことが出来ず、助けを求めているのかしきりにニャー、ニャーと泣いている。私が猫型のモンスターに味方するか悩みながら見ていると、突然大きな魔力を感んじた。このダンジョンにはとんでもない魔力を持ったモンスターがいるようだ。私は杖を構え近づいてくる巨大な魔力に対峙すべく構える。魔力を持った存在はあちこち寄り道しながらも着実にこちらに近づいてくる。ついにすぐ近くまで来た時それは突然走り出し、杖を構えて身構える私を無視してトカゲのモンスターのいる方に走り寄る。驚いた事に巨大な魔力の正体はモンスターではなく12~13歳くらいの少女だった。
「ミーちゃん!、そこに居るのね!」
と言った途端猫型モンスターは少女の腕に抱きかかえられていた。瞬間移動の魔法による引き寄せだ。
「よしよし、怖かったよね。もう大丈夫だよ!」
と言いつつ猫型モンスターをなでてやっている。猫型モンスターも少女に慣れているらしく大人しく抱かれたままただ。いや、ひょっとしたらモンスターではなく本物の猫なのだろうか?その時獲物を奪われ怒り狂ったトカゲのモンスターが少女に襲いかかる。
私はとっさに防御結界を少女の周りに展開したので、トカゲのモンスターは再び結界に跳ね飛ばされる。だがよく見ると、少女もほぼ同時に防御結界を張っていた。モンスターを撃退したのは私の結界より外側にあった彼女の結界の様だ。
「ごめんね、超越者に手をだしたあなたが悪いのよ。」
そう言うなり少女はトカゲのモンスターに破壊魔法を放つ。すぐにモンスターは光となって消えた。いや、それよりも今超越者と言ったよね。この少女も超越者なのだろうか?超越者にしては魔力が少ないが?どう対処したら良いか迷っているうちに少女のが私に気付いた(と言うよりこれだけ近くに居たのに今まで気付かなかったのかよと言いたい)。
「こ、こんにちは...。」
少女はあせった様に言うと、彼女から感じていた強力な魔力が一瞬で消えた。恐らく私と同じ様に魔力遮断結界を張ったのだろう。
「こ、こんにちは。」
私も釣られてどもってしまった。この少女が人ではないのは確かだ。超越者でないにしろ関係者の可能性は高い。
「あの...見ましたよね。」
「えっと、モンスターを破壊魔法で倒すところですか? 」
「お願いです。黙っていてもらえないですか? でないとあなたを殺さないといけないんです。」
え、殺すって言われたよ。まあ殺したくないから言っているんだろうけど。
「いいですよ。誰にも話しません。」
「ありがとうございます。」
と言って少女はぺこりとお辞儀した。素直な子だな。この子が超越者???
「その猫はあなたのペットなの?」
「はい、ミーちゃんです。迷子になってしまったみたいで探していたの。」
「そう、かわいいわね。」
と言って猫の頭を撫でてみる。猫は頭をなぜられても嫌がることなく目を細めて気持ちよさそうにしている。やはりこの子はモンスターじゃなくただの猫だな。
「あの、私、イースです。」
「イースちゃんね。私はトモミよ。」
「ト、トモミですか? そ、それはすごい名前ですね。」
「そうなの? そんなこと言われたのは初めて。」
「ごめんなさい。変なこと言ってしまって。私の家族の中では有名な名前というだけです、気にしないで。」
超越者一族の間では私はラースさんを殺した神として有名なのかもしれない。もっともイースちゃんは私のことを同じ名前の別人と思っている様だ。騙していると思うと気が引けるが本人だと名乗ったら戦いになるかもしれない。イースちゃんは素直な良い子の様だ。こんな子と戦いたくないよ。
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