79 / 90
第3章 惑星マーカス編
15. 皇帝ガープの爪痕
しおりを挟む
私達の銀河の神ならこういう場合すぐにアバターを送ってくるのだが、ライルさんはそのまま話をするようだ。この辺は銀河が異なることによる文化の違いかもしれない。その後この銀河に超越者がしたことについて確認をしたところ下記の様な情報を貰えた。
1. 超越者が彼らの銀河にやって来た方法については不明。100年くらい前に突然現れた。
2. 超越者は対抗しようとした上級神、中級神を制圧。その魂を自らの力に変えていった。従ってこの銀河には上級神、中級神はひとりも残っていないが、下級神についてはあからさまに逆らった者以外には手を出していない。おそらく各惑星を管理する神がいないと超越者も困ることになるからだと思われる。
3. その後超越者自らの力を使い銀河を元の次元に戻した。推測だが自らに取り込んだ上級神や中級神の魂の力を使ったのではないか。
4. 超越者は各惑星には直接手を出していないが、どの惑星でも生まれてくる子供の数が極端に少なくなっており、人口が減り続けついには絶滅する可能性もある。これは超越者がこれから生まれようとする魂の力を奪い取っているからと思われる。
5. 超越者達の数は多くはない。皇帝ガースを含め10名程度だと思われる。
超越者めやはり好き勝手なことをやってくれているな。それにしても意外なのは超越者の人数が少ない事だ。高次元から逃げ出すときまでにここまで皇帝に付き従う人数が減ってしまったということだろうか。ちょっとかわいそうな気もするがだからと言って私達の次元で好き勝手して良いと言うことにはならない。ここまで聞いていたライネルさんが初めて発言した。
「トモミ殿、やはり俺はここでお別れする。皇帝ガースに従っている側近達を懐柔してみるつもりだ。皇帝のやり方は一族の言い伝えとして聞いている。部下に慕われているとは思えない。皇帝を孤立させることが出来れば少しはトモミ殿の助けに成れるだろう。」
「ライネルさん、それはダメです。皇帝ガースに狙われたら助かりません。もしものことがあったらイースちゃんが悲しみますよ。」
「はははっ、娘の心配までされるとはな...。だが、大丈夫だ。あいつは分かってくれるさ。」
そう言い残すなりライネルさんは瞬間移動でこの惑星を飛び去った。無茶をしなければ良いのだが....。無理やり連れ戻すことも出来るがそれでは超越者と同じだ。それにしてもライネルさんにどういう心境の変化があったのだろう。もともとライネルさんが崇拝していたのはラースさんであって、ラースさんを無理な任務に追いやった皇帝ガープはむしろ敵と捉えているのかもしれない。敵の敵は味方と考えて私達に強力してくれる気なのか...。なんとも分からないことだらけだ。
皇帝ガープがこの次元から更に下の次元に逃げ出した銀河を追ってきた方法も不明だ。通常はどれだけ魔力があっても移動できるのは自分が生まれた次元からすぐ下の次元だけなのだ。皇帝ガープからすればすぐ下にある私達の次元に来ることは出来ても、私達が銀河ごと逃げ込んだ更に下の次元には来れないはずだ。ただし抜け道はある。ラースさんは精霊達に虚偽の情報を伝えて下位次元から次元ゲートを作らせた。これはまだ方法として納得ができる。でも皇帝ガープは何の準備もなく突然ライネルさんの精神を支配しかつ自分の魔力をライネルさんを通して行使することにより次元ホールを作ろうとした。どうしたらそんなことが出来るのか見当もつかない。でも恐らく可能であっても簡単ではないはずだ。簡単にできるなら元の次元に戻された銀河がひとつだけでは済んでいないだろう。おそらくあの様なことが出来るには何らかの条件を満たす必要があるはずだ。
さて、ライネルさんとの戦いの結末がとんでもない方向にずれてしまった。私のぼんくら頭ではこれからどうすれば良いのか見当がつかないな。などと考えているとライルさんから再び念話が来た。
<< それでリリ様の銀河の状態はどうなっている。皇帝ガープの被害はないのか? >>
私はこちらの銀河では今の所被害が出て居ないことを説明し、ライルさんは安心してくれた様だ。私はひとつの疑問を抱きライルさんに尋ねた。
<< この銀河の神々はアバターを使わないのですか? >>
<< アバター? それは何かな? >>
どうやら本当に知らない様だ。私は自分達の銀河ではポピュラーなアバターの説明をする。魂が入っていない事以外は人族とまったく同じ身体を作成し、神々が遠隔操作で操縦するのがアバターであること。これにより人族とのコミュニケーションが劇的に向上できる優れものであること等である。ライルさんは「そんな手があったのか!」とかなり驚いている。アバターを作ること自体は神にとってそれほど難しい事ではないから発想がいかに大事かという事例だろう。
<< それならアバターを作れば下級神が協力して超越者と戦えるではないか! >>
と興奮している。喜んでいるところに水を差すのは気が引けるが、ぬか喜びさせていたのではもっとかわいそうだ。
<< それはダメです。アバターの操作はあくまで遠隔操作なので、自分の惑星から離れれば離れるほどアバターを通して使える魔力は弱くなります。結局は自分の本体(惑星)が魔力の供給源ですからね。>>
と説明する。だがライルさんはそれくらいではへこたれなかった。
<< それでは、魂を惑星からアバターに移せばよいのではないか? 転生の魔法なら我も使うことができるぞ。>>
<< 残念ながら、人族の身体は神の強力な魔力に耐えられないのです。魂をアバターに移したとしても魔法を使った途端に身体が魔力に耐えられずに爆散してしまいます。>>
と話す。これは私自身が自分の身体で体験したことだ。
<< なんと! だがおかしいではないか? トモミ殿の身体はアバターではないか。それで次元を超えるほどの瞬間移動の魔法が使えるのであろう。>>
<< いえ、この身体はアバターではなくて私自身の身体で....。>>
と私は私が神に成った経緯をライルさんに話した。でも正直な話、私の身体とアバターに違いは無いのだ。私が強力な魔法を使えるのはひとえに魔力のコントロールが上達したからである。魔法行使により身体から放出される魔力ときっちり同じ量の魔力を魂から供給することにより、身体にかかる魔力圧が上がることを避けているのだ。理屈の上ではこの方法は誰にでも実施可能だが、実際には長年に渡る練習が必要だろう。その様に否定的な意味で説明したのだが、ラルフさんの受け取り方は違った。
<< ならば、練習すればよいのだな? それで銀河中を自由に動き回れるなら安いものではないか! >>
ラルフさんは非常にポジティブな思考の持ち主な様だ。それとも私がネガティブなのか??? 現状では惑星が身体である下級神達は自分の担当惑星から離れられないため協力して超越者に対抗することが出来ずにいる。 そのため逆らう場合はひとりで超越者と戦うしかなく。今まで反乱を企てた下級神は悉く超越者の餌食となったらしい。 確かにそうなのだ、もし下級神が私の様に自分の惑星を離れ互いに協力して超越者と戦うことが出来れば超越者に勝つことが出来るかもしれない。ひとりひとりの下級神の魔力は弱くとも、ひとつの銀河だけで100万人くらいの下級神がいるのだ。数の力は無視できないはずだ。
<< でも失敗すれば身体は爆散して消滅、その場合身体を失った魂が元の惑星に戻れるとは限りません。次の身体がどの天体に生まれ変わるのか分からないですよ。いいえ、最悪の場合生まれ変わる途中で超越者に魂を捕獲され力を奪われる可能性があります。>>
<< それでも構わん! 超越者に一泡吹かせる可能性があるのなら安いものだ。是非ご教授願いたい。>>
と言われた。確かに超越者にされるがままになっている現状に我慢できない気持ちは分かる。私はあくまで自己責任でお願いしますと断った上で人族の身体で魔法を使う上での注意点をレクチャーした。先ずはアバターに魂を移す前に魂を細かくコントロールする練習として魂の形を自由に変える訓練を十分にすること、アバターを作る際は魔力胞を細胞内に出来る限り多く入れること、慣れないうちは魂と身体を繋ぐインターフェイスをできる限り細くして身体に流れ込む魔力を制限すること等、私が今までの経験から学んだ事柄である。ライルさんには大いに感謝された。直ちに他の下級神達にも伝えるとのことだ。
さて、十分とは言えないがこの次元で超越者の皇帝ガープが行なっていること、この次元に連れ戻された銀河の現状についての調査はできた。今はこれらの情報をリリ様の元に持ち帰ることが優先だろう。
さて、元の次元に帰るのにはひとつ問題がある。現在いる次元は沢山の下位次元と繋がっている。従って下位の次元に移動すると言っても元の世界に戻るには条件がある。元々私達の銀河があった場所で転移を行う必要があるのだ。だがそこは先程皇帝ガープがいた場所だ。待ち伏せされている可能性を考えると迂闊に戻るわけにはいかない。私は生まれて初めてのアバターを作ることにした。勿論アバターの姿は私と同じだ。これを遠くから瞬間移動で送り込み様子をみようと考えたのだ。もし皇帝ガープがまだ居れば、アバターを遠隔操作することで安全な場所から話をすることすら可能だろう。皇帝ガープがうまく騙されてくれることを願って遠隔操作可能なギリギリの距離からアバターを瞬間移動で送り込む。送り込んだ後感覚をアバターの物に切り替えて回りを見渡す。幸いなことに誰もいない。皇帝ガープも暇じゃないだろうからいつまでも私を待っているわけにはいかないよね。リリ様のいる次元に帰るなら今がチャンスだ。私は安心してアバターの傍に瞬間移動した。せっかく作った私のアバターは不要になったがもったいないので収納魔法で亜空間に仕舞う。さて私達の次元に帰ろうとした瞬間目の前の空間が歪んだ。
1. 超越者が彼らの銀河にやって来た方法については不明。100年くらい前に突然現れた。
2. 超越者は対抗しようとした上級神、中級神を制圧。その魂を自らの力に変えていった。従ってこの銀河には上級神、中級神はひとりも残っていないが、下級神についてはあからさまに逆らった者以外には手を出していない。おそらく各惑星を管理する神がいないと超越者も困ることになるからだと思われる。
3. その後超越者自らの力を使い銀河を元の次元に戻した。推測だが自らに取り込んだ上級神や中級神の魂の力を使ったのではないか。
4. 超越者は各惑星には直接手を出していないが、どの惑星でも生まれてくる子供の数が極端に少なくなっており、人口が減り続けついには絶滅する可能性もある。これは超越者がこれから生まれようとする魂の力を奪い取っているからと思われる。
5. 超越者達の数は多くはない。皇帝ガースを含め10名程度だと思われる。
超越者めやはり好き勝手なことをやってくれているな。それにしても意外なのは超越者の人数が少ない事だ。高次元から逃げ出すときまでにここまで皇帝に付き従う人数が減ってしまったということだろうか。ちょっとかわいそうな気もするがだからと言って私達の次元で好き勝手して良いと言うことにはならない。ここまで聞いていたライネルさんが初めて発言した。
「トモミ殿、やはり俺はここでお別れする。皇帝ガースに従っている側近達を懐柔してみるつもりだ。皇帝のやり方は一族の言い伝えとして聞いている。部下に慕われているとは思えない。皇帝を孤立させることが出来れば少しはトモミ殿の助けに成れるだろう。」
「ライネルさん、それはダメです。皇帝ガースに狙われたら助かりません。もしものことがあったらイースちゃんが悲しみますよ。」
「はははっ、娘の心配までされるとはな...。だが、大丈夫だ。あいつは分かってくれるさ。」
そう言い残すなりライネルさんは瞬間移動でこの惑星を飛び去った。無茶をしなければ良いのだが....。無理やり連れ戻すことも出来るがそれでは超越者と同じだ。それにしてもライネルさんにどういう心境の変化があったのだろう。もともとライネルさんが崇拝していたのはラースさんであって、ラースさんを無理な任務に追いやった皇帝ガープはむしろ敵と捉えているのかもしれない。敵の敵は味方と考えて私達に強力してくれる気なのか...。なんとも分からないことだらけだ。
皇帝ガープがこの次元から更に下の次元に逃げ出した銀河を追ってきた方法も不明だ。通常はどれだけ魔力があっても移動できるのは自分が生まれた次元からすぐ下の次元だけなのだ。皇帝ガープからすればすぐ下にある私達の次元に来ることは出来ても、私達が銀河ごと逃げ込んだ更に下の次元には来れないはずだ。ただし抜け道はある。ラースさんは精霊達に虚偽の情報を伝えて下位次元から次元ゲートを作らせた。これはまだ方法として納得ができる。でも皇帝ガープは何の準備もなく突然ライネルさんの精神を支配しかつ自分の魔力をライネルさんを通して行使することにより次元ホールを作ろうとした。どうしたらそんなことが出来るのか見当もつかない。でも恐らく可能であっても簡単ではないはずだ。簡単にできるなら元の次元に戻された銀河がひとつだけでは済んでいないだろう。おそらくあの様なことが出来るには何らかの条件を満たす必要があるはずだ。
さて、ライネルさんとの戦いの結末がとんでもない方向にずれてしまった。私のぼんくら頭ではこれからどうすれば良いのか見当がつかないな。などと考えているとライルさんから再び念話が来た。
<< それでリリ様の銀河の状態はどうなっている。皇帝ガープの被害はないのか? >>
私はこちらの銀河では今の所被害が出て居ないことを説明し、ライルさんは安心してくれた様だ。私はひとつの疑問を抱きライルさんに尋ねた。
<< この銀河の神々はアバターを使わないのですか? >>
<< アバター? それは何かな? >>
どうやら本当に知らない様だ。私は自分達の銀河ではポピュラーなアバターの説明をする。魂が入っていない事以外は人族とまったく同じ身体を作成し、神々が遠隔操作で操縦するのがアバターであること。これにより人族とのコミュニケーションが劇的に向上できる優れものであること等である。ライルさんは「そんな手があったのか!」とかなり驚いている。アバターを作ること自体は神にとってそれほど難しい事ではないから発想がいかに大事かという事例だろう。
<< それならアバターを作れば下級神が協力して超越者と戦えるではないか! >>
と興奮している。喜んでいるところに水を差すのは気が引けるが、ぬか喜びさせていたのではもっとかわいそうだ。
<< それはダメです。アバターの操作はあくまで遠隔操作なので、自分の惑星から離れれば離れるほどアバターを通して使える魔力は弱くなります。結局は自分の本体(惑星)が魔力の供給源ですからね。>>
と説明する。だがライルさんはそれくらいではへこたれなかった。
<< それでは、魂を惑星からアバターに移せばよいのではないか? 転生の魔法なら我も使うことができるぞ。>>
<< 残念ながら、人族の身体は神の強力な魔力に耐えられないのです。魂をアバターに移したとしても魔法を使った途端に身体が魔力に耐えられずに爆散してしまいます。>>
と話す。これは私自身が自分の身体で体験したことだ。
<< なんと! だがおかしいではないか? トモミ殿の身体はアバターではないか。それで次元を超えるほどの瞬間移動の魔法が使えるのであろう。>>
<< いえ、この身体はアバターではなくて私自身の身体で....。>>
と私は私が神に成った経緯をライルさんに話した。でも正直な話、私の身体とアバターに違いは無いのだ。私が強力な魔法を使えるのはひとえに魔力のコントロールが上達したからである。魔法行使により身体から放出される魔力ときっちり同じ量の魔力を魂から供給することにより、身体にかかる魔力圧が上がることを避けているのだ。理屈の上ではこの方法は誰にでも実施可能だが、実際には長年に渡る練習が必要だろう。その様に否定的な意味で説明したのだが、ラルフさんの受け取り方は違った。
<< ならば、練習すればよいのだな? それで銀河中を自由に動き回れるなら安いものではないか! >>
ラルフさんは非常にポジティブな思考の持ち主な様だ。それとも私がネガティブなのか??? 現状では惑星が身体である下級神達は自分の担当惑星から離れられないため協力して超越者に対抗することが出来ずにいる。 そのため逆らう場合はひとりで超越者と戦うしかなく。今まで反乱を企てた下級神は悉く超越者の餌食となったらしい。 確かにそうなのだ、もし下級神が私の様に自分の惑星を離れ互いに協力して超越者と戦うことが出来れば超越者に勝つことが出来るかもしれない。ひとりひとりの下級神の魔力は弱くとも、ひとつの銀河だけで100万人くらいの下級神がいるのだ。数の力は無視できないはずだ。
<< でも失敗すれば身体は爆散して消滅、その場合身体を失った魂が元の惑星に戻れるとは限りません。次の身体がどの天体に生まれ変わるのか分からないですよ。いいえ、最悪の場合生まれ変わる途中で超越者に魂を捕獲され力を奪われる可能性があります。>>
<< それでも構わん! 超越者に一泡吹かせる可能性があるのなら安いものだ。是非ご教授願いたい。>>
と言われた。確かに超越者にされるがままになっている現状に我慢できない気持ちは分かる。私はあくまで自己責任でお願いしますと断った上で人族の身体で魔法を使う上での注意点をレクチャーした。先ずはアバターに魂を移す前に魂を細かくコントロールする練習として魂の形を自由に変える訓練を十分にすること、アバターを作る際は魔力胞を細胞内に出来る限り多く入れること、慣れないうちは魂と身体を繋ぐインターフェイスをできる限り細くして身体に流れ込む魔力を制限すること等、私が今までの経験から学んだ事柄である。ライルさんには大いに感謝された。直ちに他の下級神達にも伝えるとのことだ。
さて、十分とは言えないがこの次元で超越者の皇帝ガープが行なっていること、この次元に連れ戻された銀河の現状についての調査はできた。今はこれらの情報をリリ様の元に持ち帰ることが優先だろう。
さて、元の次元に帰るのにはひとつ問題がある。現在いる次元は沢山の下位次元と繋がっている。従って下位の次元に移動すると言っても元の世界に戻るには条件がある。元々私達の銀河があった場所で転移を行う必要があるのだ。だがそこは先程皇帝ガープがいた場所だ。待ち伏せされている可能性を考えると迂闊に戻るわけにはいかない。私は生まれて初めてのアバターを作ることにした。勿論アバターの姿は私と同じだ。これを遠くから瞬間移動で送り込み様子をみようと考えたのだ。もし皇帝ガープがまだ居れば、アバターを遠隔操作することで安全な場所から話をすることすら可能だろう。皇帝ガープがうまく騙されてくれることを願って遠隔操作可能なギリギリの距離からアバターを瞬間移動で送り込む。送り込んだ後感覚をアバターの物に切り替えて回りを見渡す。幸いなことに誰もいない。皇帝ガープも暇じゃないだろうからいつまでも私を待っているわけにはいかないよね。リリ様のいる次元に帰るなら今がチャンスだ。私は安心してアバターの傍に瞬間移動した。せっかく作った私のアバターは不要になったがもったいないので収納魔法で亜空間に仕舞う。さて私達の次元に帰ろうとした瞬間目の前の空間が歪んだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
安全第一異世界生活
朋
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん)
新たな世界で新たな家族を得て、出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の異世界冒険生活目指します!!
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる