魔眼の剣士、少女を育てる為冒険者を辞めるも暴れてバズり散らかした挙句少女の高校入学で号泣する~30代剣士は世界に1人のトリプルジョブに至る~

ぐうのすけ

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第109話

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 奈良君が大きな会場を貸し切りダンジョンに攻める約1000人を集めた。
 そして壇上に立つ。

「この度デュラハン討伐の責任者に立候補し任命された奈良礼二です。どうぞよろしくお願いします」

 パチパチパチパチ!

「そして、ここにいる皆さまは実力があり、そしてデュラハンのいるダンジョンに勇敢に攻めてくれる偉大な人々です。皆さんに感謝します」

 弱いと足手まといになる。
 レベル4以上、そして招集を受けてくれる自衛官と冒険者が集まっている。

「デュラハン討伐の案を話す前に、撮影機器、スマホをすべて切ってください。というのもデュラハンはダンジョン前の監視カメラを理解していました。デュラハンが東京を襲う際もドローンを破壊しました。もしデュラハンがスマホを持っていて配信やネットを見ていたらどうでしょう? そうです、情報が洩れ、ここにいるみんなが死ぬ可能性もあります。今すぐにスマホを切ってください! ここでの会話は情報漏洩禁止です!」

 みんながスマホを操作してマナーモードや電源を切っていく。
 配信を見ている口やかましい人を排除したい狙いもあるんだろうな。
 実際俺達は何度も行動を制限されている。
 後ろから支援してくれる奈良君の存在が頼もしい。

「それと、政府には現場の迅速な対応を素早く行うために政府を通さず私の方で速やかに意思決定をする事を伝えてあります」

 政府が「奈良君が責任を取って対処したいと言ったんだ」と言い訳を出来る逃げ道を用意している。
 政治家も官僚も責任を取らされる事を嫌がる。
 それにどうせ政府の判断は遅れる、最悪脚を引っ張られないようにしている。
 そしてそれは奈良君がすべての責任を取ると言っているのと同じだ。

「デュラハンは皆さんが知っての通り、伝説のパーティーウエイブライドの市川黒矢、市川白帆を倒したまさに厄災のモンスターです」

 みんなの顔が曇っていく。
 奈良君、大丈夫か?
 みんなのやる気が無くなっていくぞ?

「ですがデュラハンは無敵の存在ではありません。私は何度もデュラハンの動画を見返しました。デュラハンには強みもあれば弱みと思われる部分も見受けられます。まずはデュラハンの強みと弱みを話した後、私の作戦を話します。話す時間が長くなりますがどうかお聞きください。では始めます。デュラハンの……」

 みんなが奈良君の話に聞き入った。
 そう言えば奈良君がデュラハンの強みと弱みを確認して来て色々話をした。


 ◇


「ここまでが作戦です。質問があれば答えます」

 みんなが黙る。

「はい」

 俺だけが手を挙げた。

「達也さん、どうぞ」
「俺だけ入り口待機なのは、俺も攻めたら駄目か?」
「駄目です、言いたい事は分かります、みんなの危険度が増すと、ですが皆にはデュラハンと戦えと言っているわけではありません。通路をくまなく索敵し安全を確保しながら進んでもらいます」

 ごうが立ち上がった。

「達也、最後には達也に任せるんだ。俺達を信じてくれ」
「……分かった」

「他に質問はありませんね? 会議を終わります。作戦は明日決行です。遅れないように集まりましょう」

 解散するとごうが俺の肩を叩いた。

「大丈夫だ、奈良の作戦が今のベストだ」
「……そう、だな」

 俺達は会場を出た。
 そして次の日、デュラハンのいるダンジョン前に1000人が集まる、奈良君は自衛隊の車に乗り、たくさんのモニターが並ぶ部屋で指揮を取る。

 待機部隊は入り口から離れて配置され無数のドローンがダンジョンの中に入って行く。
 ドローンを使い捨てにしてでもモンスターの位置を把握する計画だ。

 奈良君のマイク音声が聞こえる。

『Aルートはモフモフパラダイス、ハンドスピナー、ウエイブウォークを含めた500人、Bルートは豪己さん、デュラハンキラーを含めた500人で攻略します。達也さんは指示があるまでダンジョン入り口で待機です。それではみなさん、配信を始めて下さい』

 みんながドローンを起動する。

『攻略開始です』

 1000人の精鋭がダンジョンに入って行った。
 このダンジョンはモンスターを狩ってある。 
 攻略済みで地図もある。

 ルートは大きく分けて2つあり、円状に最深部に繋がっていて行き止まりの道はあるが基本一本道だ。
 俺は作戦に応じて動く事になっている。
 奈良君は様々なパターンを検討し、デュラハンの動きや状況によりプランをいくつも考えてある。

 奈良君の作戦、それはデュラハンをダンジョンの外に出す事だ。


【豪己視点】

 俺達はBルートを進んだ。
 デュラハンは今手札として使えるモンスターが少ない。
デュラハンを見つけた場合、みんなを逃がしつつ出来るだけ挑発してダンジョンの外に出す。

 デュラハンはAルート、Bルート、どっちに出てくるか分からない。
 俺達は行き止まりの道を丁寧に調べながら進む。



 童子が俺の横を歩いた。

「豪己、デュラハンが出たら俺達デュラハンキラーでキラーフォーメーションを使いたい」
「何度も言う、それは皆が逃げ遅れた時だけ、デュラハンを足止めするために使う」

「分かっている、でも多分、みんなは逃げ遅れる」
「逃げ遅れると分かってから動いてくれ」
「分かっている」
「童子、今だけはみんなの運命がかかっている、意味も無いのに飛び込むのは駄目だ」
「分かっている。いた、デュラハンだと思う雑魚も、いる」

 デュラハンが現れ、その後ろには500ほどのモンスターが現れた。

「ふはははははははは! 我を攻撃したいようだが、なあに、恐れる事は無い、我は弱い存在だ。かかって来てくるがいい」

 俺は童子の肩を押さえた。
 最初は会話でデュラハンと戦うまでの時間を出来るだけ引き延ばす。

「デュラハン、聞きたい事がある」
「なんだ? 気が向けば答えてやろう」

 デュラハンの言葉は嘘が多い。
 だが時間を稼ぐ。

「赤き月、それはどういう意味だ?」
「ふ、ふははははははは! 人間はそんな事も忘れてしまったのか。ふははははははははは!」

 デュラハンが笑い続ける。
 その隙にレベル6以外は後ろに下げる。

「……」
「答えると思うのか! ふははははははは! 残念だったな!」
「じゃあ」
「我は待たされるのが嫌いだ、そうやって仲間を下げようとしているのは分かっている。撃ち殺してやろう」

「走って逃げろ! デュラハンキラー、しんがりを頼むぞ!」
 
 後ろにいた仲間が走って逃げていく。

「ふはははははははははははは! かかれ! 魔弾・連射!」

 リビングアーマーとリビングデビルが攻めてくる。
 デュラハンの首の前に魔法陣が光る。
 そして無数の魔法弾が放たれた。
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