学園初日で決闘に負けて死ぬ悪役貴族に転生した俺、エロ妖精を助けたら人生が変わった。エチエチイベントを起こすだけでレベルが上がる

ぐうのすけ

文字の大きさ
34 / 43

第34話

しおりを挟む
【王視点】

 チンカウバインの恋占いが終わるとすぐにフィールは王都を出た。
 故郷を確認する前に100人希望者を募ってバイブレーション領に連れて行く事を即決した。
 どうやら嫌われる事を覚悟して多少強引に進めるらしい。
 更にどうしても移民を希望しない者は新しく領主になった貴族に領民を引き渡す事も即決した。

 判断が早い。

 闘技場での戦いでリンカフレイフィールドに結婚の意志を聞いた際、実はフィールを見ていた。

 困るであろうリンカフレイフィールドを目の前にしてどう対応するか?
 それとも何もしないのか?
 結果を見て分かった。

『自分が必要に迫られれば動く』

 フィールはそういった人間だ。

 試合の際もファイアストーム家に花を持たせ、ダメだった場合に備えて構えていた。
 発動が早い風魔法、しかも上級まで使えるなら最初に魔法を撃てるのはフィールだったはずだ。
 サイクロンを使って目立つ事も出来たはずだ。
 だが撃たなかった。

 それを見てフィールの性格が少しわかった。
 必要に迫られ動く者なら定期的に任務を与えて活性化させる。
 そして有能なら任務の幅を増やし爵位を引き上げる。

 フィールは妖精に認められ、ファインとも交友がありリンカフレイフィールドの性格も見抜いていた。

 フィールは自分が留年する事を気にせず、しかしアイラとリンカフレイフィールドには学園に通ってもらいつつ移民の移動を進めている。
 雪が積もる前に終わらせる考えなのだろう。
 今の所は優秀に見える。

 しかも必要な経費は自分が働いた資金を使い切ってからファイアストーム家とバイブレーション家に相談するらしい。

 豚男爵とは対極の考えを持っていて実にいい。
 雪が降るまで報告を待つとするか。



 ◇



 寒くなりフィールとファイアストーム家の当主が王城に訪れた。

「バイブレーション家への移民希望者は566人中198名程度で希望者すべての移民が完了しました」
「ご苦労だった。民が飢える心配はないか?」
「はい、父やアイラの両親がいますから心配は無用かと、ただ、慣れない土地で風邪を引く者は多いようです」

「所で、ファイアストーム家の爵位についてはどう考える?」
「貴族として継続でいいかと考えます。生活費などは基本バイブレーション家で出す形で当面は問題無いかと」

「僕は爵位なんていらないんだけどね」
「お前はファイアストーム家としてしばらく働いくのだ。ファイアストーム頼みの支援要請はまだある」
「分かったよ」

「最後にフィール、資金面などで何か支援は必要か?」
「いえ、ただ、ダンジョンに行きたいので時間が欲しいのです。最初は出来るだけ自分で働いて領地の支援をしたいので。移民増加の初期段階では出費が多くなります。皆に迷惑をかけないように僕がお金を稼いでおきたいのです」

「そうか、ご苦労だった。下がってくれ」

 フィール達が下がると公爵が話しかけてきた。

「フィールは優秀ですね」
「そうだな。欲張りすぎず、判断が早く、要点をよく見抜いている」

 バタン!

「報告します!ブッヒ・シュバインが牢から脱走しました!」
「どうやって逃げ出したのだ?」

「それが、地下牢に穴が開いており、そこから逃げられました!追撃を開始しましたが、内部が迷路上になっており、完全に消息を絶ちました」

「モグラ戦法か」
「やられましたね。地下に迷路を作って、逃走ルートの穴を塞がれれば発見は困難です。逃走経路を見つける頃には逃げられた後になるでしょう。すぐに探索部隊を編成します」

「あと少しで処刑出来たはずが!完全にやられた!」



 豚男爵は脱走し、姿をくらませた。










しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。 でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ! これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

処理中です...