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第95話 焦り
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俺は学校で皆に闇魔法を教えつつ、光魔法を教えてもらっていた。
魔力を光に変換して手の平にとどめる。
「アキラさん、いいですよ、あ、闇が混ざっちゃってます」
女性生徒が俺を応援する。
白い光に黒が混ざってしまう。
「難しいな」
「闇魔法に慣れすぎなんですよ、光と闇の属性は正反対なので両方を覚えるのは難しいです」
「そうなんだけど、俺の適性は光と闇だから、両方を覚えたい」
光と闇属性は難しいと言われている。
そして正反対の属性を2つ覚えるのも難しいと言われている。
メイも、マナも、リツカも能力値とスキル適正を生かした戦闘をしている。
俺はまだスキルを活かしきれているとは言えない。
「もう一回だ!」
魔力を光に変えつつチャージしてみる。
白い魔力に黒く染まる。
「はあ、はあ、まだまだ!」
俺は毎日光魔法を練習した。
◇
【数日後】
学校で魔法の練習をしているとリツカが来た。
「頑張ってるね。今から13ゲートに新しく出来たゲートに入ろう」
今魔法に行き詰まっている。
たまには気分を変えて違う事をした方が結果が出る事もある。
多分、ゲートが空いてきたんだろう。
「分かった。行こう」
メイ・リツカ・マナ・カドマツさんで集まり新しいゲートに向かった。
「もう兄さんがクリアしたのかな?」
「いえ、キドウとライカさんは攻略の途中で第7ゲートに行きましたよ☆ 主力を失った冒険者はモンスターが多く出る入り口から途中までで狩りをしています」
「あれ? 調査隊は? 第三調査隊は? みんなソウルランクBなんだよな?」
「ソウルランクBなので活性化した第7ゲートに行く事になりました。調査隊は役目の1つであって冒険者でもありますから」
ゲートの調査より溢れ出しが起きそうなゲートのモンスターを狩る方が優先される。
ゲートを囲む防壁の周りには街がある。
モンスターが溢れて街に被害が出れば犠牲が出て、経済損失が発生する。
そう言った理由で調査隊の調査は中々進まない。
もし、俺が高校生でなければ俺も第7ゲートに行く事になっていただろう。
『配信ひさしぶりだな。待ちに待ってた!』
『カドマツさん、結婚してください』
『カドマツさん、俺じゃ駄目ですか?』
『明日起きたら、俺カドマツさんに告白するんだ』
カドマツさんは笑顔でスルーする為いじられ続けていた。
そして久しぶりの配信の為かみんな元気だ。
カドマツさんの後は俺を含めた全員が告白を受ける。
『ゲーム見ました。アキラ君、結婚して!』
『ゲームでも配信でもアキラ君が好きすぎます!』
『私のマッサージを受けに来てください! 無料です!』
その後ようやくまともな話が始まった。
みんなの会話を聞きながらゲートに入る。
「思ったより冒険者が多いな。空いていない」
「ここは入り口だからね、奥に行こう」
リツカについて行くと徐々に人が減っていく。
そして奥に行けば行くほど熟練の冒険者が多い。
「最前線か」
「そう、ゾクゾクするね」
「来たぞ、10メートル級、イノシシだ」
大きなトンネルのような道を足音が反響させながら近づいてくる。
冒険者が銃と魔法を構えた。
30人が連携して銃で弱らせ、それでも近づくと攻撃魔法をお見舞いして突進の勢いを削ぐと近接部隊が一気に攻撃を仕掛けてイノシシを始くらいか
「おつかれー」
「弾補充しまっす」
「私も」
みんな手馴れている。
「みんなソウルランクCくらいか。そうだね、皆でこの最前線の更に奥に進もう! 行くよ!」
リツカが歩き出した。
俺はリツカの肩を掴んで強引に後ろに下げた。
「分かった、進むのはいい、でも、俺の後ろにいてくれ」
「う、うん」
リツカの顔が赤い気がする。
気のせいか?
「さすがアキラ君、もっとぐいぐい行きましょう」
笑顔で言うカドマツさん。
「分かりました。ペースを上げて進む。でも俺が合図したらすぐに後ろにダッシュだ」
「……アキラ君、もっと強引にリツカちゃんを押さえつけるようにして進みましょう」
「はい、斥候術の出番です」
俺は前を見たまま言った。
配信からごにょごにょと声が聞こえるが今は前に集中しよう。
俺は前に進んだ。
「10メートル級のイノシシが現れた!」
トンネルのような攻撃を避けずらい場所で突進をしてくるイノシシは厄介だ。
「今回アキラは見学しましょう☆ 私達の成長をみんなに見せます☆」
メイ・リツカ・マナが前に出た。
マナがブルームーン(ツインハンドガン)を構えてイノシシの顔を狙う。
パンパンパンパンパンパンパンパン!
射撃の威力も命中精度も上がっている。
それなのに連射速度は落ちていない!
イノシシが目を庇いながらそれでも突撃を続けた。
リツカが前に出ながらハンドガンを撃ちつつ魔法をチャージした。
キュイン!キュイン!キュイン!キュイン!
「ファイアボム!」
炎の爆発が10メートル級の顔に炸裂してよろめいた。
そしてすかさず剣を構えて足を斬りつける。
リツカは武器の選択や切り替え、銃・魔法・剣のすべてが成長している!
「次は私ですよ!」
メイが10メートル級の前に立ち、前足を蹴った。
トリックスターを使わず、基本の蹴りで前足を壊していく。
基本の蹴りがうまくなった!
動きに余裕がある!
そしてケリの1撃1撃が重く、10メートル級がよろめく。
マナの銃・リツカの剣・メイの蹴りで10メートル級がドロップ品に変わった。
『あっという間に終わっただと!』
『あれ? カップラーメンのお湯を入れに行っている内に終わってるんだけど?』
『みんな強くなってる!』
そう、みんなソウルアップしただけじゃない。
スキルの技量も伸びている。
3人は急激に成長している。
「みんな強くなったよな」
「ですです☆」
「前よりはマシになったと思うわ」
みんなも努力してきた。
そして成長した。
俺は剣の訓練以外、あまり成果が出ていない。
ソウルアップ・スキルアップ・ソウルスキル、すべてが進んでいない。
焦っている自分に気が付いた。
「きゅう」
きゅうが俺を見つめた。
「……」
「……」
心配するなと、大丈夫だと、そう言っているように聞こえた。
そうだ、きゅうが応援してくれている。
モンスターを狩る、今できる事はある。
そう、俺はまだ伸びるしきゅうが応援してくれている。
剣術は伸びているんだ。
「……俺も頑張るわ」
魔力を光に変換して手の平にとどめる。
「アキラさん、いいですよ、あ、闇が混ざっちゃってます」
女性生徒が俺を応援する。
白い光に黒が混ざってしまう。
「難しいな」
「闇魔法に慣れすぎなんですよ、光と闇の属性は正反対なので両方を覚えるのは難しいです」
「そうなんだけど、俺の適性は光と闇だから、両方を覚えたい」
光と闇属性は難しいと言われている。
そして正反対の属性を2つ覚えるのも難しいと言われている。
メイも、マナも、リツカも能力値とスキル適正を生かした戦闘をしている。
俺はまだスキルを活かしきれているとは言えない。
「もう一回だ!」
魔力を光に変えつつチャージしてみる。
白い魔力に黒く染まる。
「はあ、はあ、まだまだ!」
俺は毎日光魔法を練習した。
◇
【数日後】
学校で魔法の練習をしているとリツカが来た。
「頑張ってるね。今から13ゲートに新しく出来たゲートに入ろう」
今魔法に行き詰まっている。
たまには気分を変えて違う事をした方が結果が出る事もある。
多分、ゲートが空いてきたんだろう。
「分かった。行こう」
メイ・リツカ・マナ・カドマツさんで集まり新しいゲートに向かった。
「もう兄さんがクリアしたのかな?」
「いえ、キドウとライカさんは攻略の途中で第7ゲートに行きましたよ☆ 主力を失った冒険者はモンスターが多く出る入り口から途中までで狩りをしています」
「あれ? 調査隊は? 第三調査隊は? みんなソウルランクBなんだよな?」
「ソウルランクBなので活性化した第7ゲートに行く事になりました。調査隊は役目の1つであって冒険者でもありますから」
ゲートの調査より溢れ出しが起きそうなゲートのモンスターを狩る方が優先される。
ゲートを囲む防壁の周りには街がある。
モンスターが溢れて街に被害が出れば犠牲が出て、経済損失が発生する。
そう言った理由で調査隊の調査は中々進まない。
もし、俺が高校生でなければ俺も第7ゲートに行く事になっていただろう。
『配信ひさしぶりだな。待ちに待ってた!』
『カドマツさん、結婚してください』
『カドマツさん、俺じゃ駄目ですか?』
『明日起きたら、俺カドマツさんに告白するんだ』
カドマツさんは笑顔でスルーする為いじられ続けていた。
そして久しぶりの配信の為かみんな元気だ。
カドマツさんの後は俺を含めた全員が告白を受ける。
『ゲーム見ました。アキラ君、結婚して!』
『ゲームでも配信でもアキラ君が好きすぎます!』
『私のマッサージを受けに来てください! 無料です!』
その後ようやくまともな話が始まった。
みんなの会話を聞きながらゲートに入る。
「思ったより冒険者が多いな。空いていない」
「ここは入り口だからね、奥に行こう」
リツカについて行くと徐々に人が減っていく。
そして奥に行けば行くほど熟練の冒険者が多い。
「最前線か」
「そう、ゾクゾクするね」
「来たぞ、10メートル級、イノシシだ」
大きなトンネルのような道を足音が反響させながら近づいてくる。
冒険者が銃と魔法を構えた。
30人が連携して銃で弱らせ、それでも近づくと攻撃魔法をお見舞いして突進の勢いを削ぐと近接部隊が一気に攻撃を仕掛けてイノシシを始くらいか
「おつかれー」
「弾補充しまっす」
「私も」
みんな手馴れている。
「みんなソウルランクCくらいか。そうだね、皆でこの最前線の更に奥に進もう! 行くよ!」
リツカが歩き出した。
俺はリツカの肩を掴んで強引に後ろに下げた。
「分かった、進むのはいい、でも、俺の後ろにいてくれ」
「う、うん」
リツカの顔が赤い気がする。
気のせいか?
「さすがアキラ君、もっとぐいぐい行きましょう」
笑顔で言うカドマツさん。
「分かりました。ペースを上げて進む。でも俺が合図したらすぐに後ろにダッシュだ」
「……アキラ君、もっと強引にリツカちゃんを押さえつけるようにして進みましょう」
「はい、斥候術の出番です」
俺は前を見たまま言った。
配信からごにょごにょと声が聞こえるが今は前に集中しよう。
俺は前に進んだ。
「10メートル級のイノシシが現れた!」
トンネルのような攻撃を避けずらい場所で突進をしてくるイノシシは厄介だ。
「今回アキラは見学しましょう☆ 私達の成長をみんなに見せます☆」
メイ・リツカ・マナが前に出た。
マナがブルームーン(ツインハンドガン)を構えてイノシシの顔を狙う。
パンパンパンパンパンパンパンパン!
射撃の威力も命中精度も上がっている。
それなのに連射速度は落ちていない!
イノシシが目を庇いながらそれでも突撃を続けた。
リツカが前に出ながらハンドガンを撃ちつつ魔法をチャージした。
キュイン!キュイン!キュイン!キュイン!
「ファイアボム!」
炎の爆発が10メートル級の顔に炸裂してよろめいた。
そしてすかさず剣を構えて足を斬りつける。
リツカは武器の選択や切り替え、銃・魔法・剣のすべてが成長している!
「次は私ですよ!」
メイが10メートル級の前に立ち、前足を蹴った。
トリックスターを使わず、基本の蹴りで前足を壊していく。
基本の蹴りがうまくなった!
動きに余裕がある!
そしてケリの1撃1撃が重く、10メートル級がよろめく。
マナの銃・リツカの剣・メイの蹴りで10メートル級がドロップ品に変わった。
『あっという間に終わっただと!』
『あれ? カップラーメンのお湯を入れに行っている内に終わってるんだけど?』
『みんな強くなってる!』
そう、みんなソウルアップしただけじゃない。
スキルの技量も伸びている。
3人は急激に成長している。
「みんな強くなったよな」
「ですです☆」
「前よりはマシになったと思うわ」
みんなも努力してきた。
そして成長した。
俺は剣の訓練以外、あまり成果が出ていない。
ソウルアップ・スキルアップ・ソウルスキル、すべてが進んでいない。
焦っている自分に気が付いた。
「きゅう」
きゅうが俺を見つめた。
「……」
「……」
心配するなと、大丈夫だと、そう言っているように聞こえた。
そうだ、きゅうが応援してくれている。
モンスターを狩る、今できる事はある。
そう、俺はまだ伸びるしきゅうが応援してくれている。
剣術は伸びているんだ。
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