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第35話
そうか、部長を通して俺は両親を見ていた。
部長と接しているようで、俺は過去の両親を見ていた。
俺の心は両親に縛られていたのか?
社長と部長、2人とキッチンジャッジで話をした時、部長が小さく見えた。
両親も部長もそんなに変わらない。
俺は両親が怖かった。
小さな頃、俺は走って図書館に逃げ込んだ。
ハンター高校を卒業してから俺は大穴に逃げ込んだ。
俺は小さい頃と何も変わっていない。
点と点が繋がっていく。
体が生まれ変わるような感覚に包まれていく。
両親も部長と同じで、俺の心の中で小さくなっていく。
会社を辞めるとすぐ、リコと出会った。
最初はリコが苦手だった。
でも、リコが俺に話しかけ続けたのは、俺が人を求めていたからだ。
リコはその事を察していたんだ。
人が苦手で、それでもさみしかった。
自分だけが本当の気持ちに気づいていなかった。
俺は人が苦手で、でも、人を求めている。
自分がさみしい事に、自分だけが気づいていなかった。
カノンと出会って最初は変な奴だと思った。
でも、俺も変わっていて変な奴だった。
両親と接して歪んだままの存在、それが俺だ。
気づくタイミングはいくらでもあった。
でも歪んだまま過ごしていた。
カノンが俺の背中を撫でてくれた時、俺はさみしそうな顔をしていたんだろう。
俺が可愛そうに見えてたんだよな?
スナイプも俺の気持ちに気づいていたのかもしれない。
きゅう、俺はきゅうを一人にはさせない、そう思っていた。
でも、さみしかったのは俺も一緒だった。
お祭りできゅうを護衛につけるか迷った時、俺はきゅうと離れるのが嫌だった。
手放したくないと思ったんだ。
リコは俺ときゅうが似ていると言った。
本当にその通りだ。
さみしがり屋なのはきゅうだけじゃない。
俺も一緒で、俺は、人を求めていた。
俺は人が苦手でパーティーを組みたくないと思っていた。
でも今はリコも、カノンも失いたくない。
みんなが、皆の存在が大きくなって、大切になっていた。
マンパワー商事で働いていた頃、体がやりたくないと叫んでいるのに頭で強引に押さえつけるように仕事をしていた。
ブレーキとアクセルを同時に踏んで疲弊するような感覚だった。
今なら分かる。
心のもやが晴れていく。
今俺は、みんなを助けたい。
音速の壁が俺を邪魔する。
違う、本当に邪魔をしていたのは俺の心だ。
俺はいつもブレーキとアクセルを両方踏んでいた。
でもそれは、俺の弱い心が生み出した歪みに過ぎない。
今、心と体が噛み合っている。
俺のすべてが、カノンを、リコを、助けたいと叫んでいる。
俺は今まで本気を出せていなかった。
体が生まれ変わっていく。
すべてが噛み合ったように力が溢れる。
本気を出せよ!
今だけでいいんだ!
本気を出せよ!
本気で走れよ、俺はあああ!
「壊れろおおおおおおおおおお!」
全力で、本気で走る。
音速の壁を打ち破り、体が一気に軽くなった。
『おおお!一気に加速した!』
『これなら行ける!後1分で入り口が爆破される!』
『間に合え!間に合え!間に合え!』
『覚醒した!』
『カケル!行けええええ!』
道路を蹴ってジャンプして田舎の広い民家を2件飛び越える。
森が生い茂った山に突撃し、木の枝にぶつかりながら走る。
『ショートカットか!これなら間に合う!』
『一気に速くなった!だが爆破まで時間が無い!』
『爆破される前に大穴に飛び込め!爆破まで残り10秒も無いぞ!』
森を抜けてミサイルのように大穴に突っ込んだ。
入り口が吹き飛んだ。
天井に逆さに着地すると強い重力を感じる。
崩れる天井の大岩を蹴り壊すように強引に方向転換をしながら奥に進んだ。
沈みそうになる足を強引に蹴りながら天井を走る。
強引に走る方向を捻じ曲げるように岩を全力で蹴って走った。
俺のすぐ後ろで爆発が発生した。
ドッコーン!ドゴンドゴン!
爆発より早く!
爆発を置き去りにして走る。
『おおおおおお!爆破に間に合った!』
『行けええええカケルうううウウウウウウウウウウ!』
『走れええええ!』
『奇跡が起きるのか!』
『オッドアイが2人に迫っている!』
『カケル!頼む!2人を助けてくれ!』
壁の上を走り、上にかかる力が和らぐと横を走り、下に降りて地面を踏みしめて走る。
きゅうが前足を動かして進む先を教えてくれる。
大虫を飛び越えて一直線に、最短距離で2人の元を目指す。
大部屋が、オッドアイが見えた。
手がどうなってもいい!
腕が壊れても構わない!
全力全開で突き進む!
全力で加速して、全力で殴る!
俺に出来るのはそれだけだ!
「うおおおおおおおおおおおおおおおおりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
バリアをまとったオッドアイにかまわず右腕の拳を叩きこんだ。
オッドアイを包むバリアが歪み、弾けて消えた。
殴った衝撃でオッドアイが壁にぶつかりぶつかった岩が崩れて轟音を発生させた。
ゴオオオオオオオオウウウウン!
更に遅れて後ろから雷鳴のような轟音が響いた。
ゴオオオオオオオオウウウウン!
衝撃で地面が揺れて岩がボロボロと落ちて、轟音が大穴内で響き渡る。
振り返るとカノンとリコがいた。
間に合った!
「「カケル!」」
『うおおおおおおお!届いたあああああ!』
『奇跡が起きたぜ!』
『来たあああああああああああああああああ!』
『カケル!行けえええええ!』
『殴った腕が無傷だと!あり得ない!』
『行ける!カケルなら行けるぞ!』
『間に合ったあああああああああああ!』
『カケル最強!』
『鳥肌と涙が止まらねえええええ!音速が遅れて聞こえて来た!』
「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」
オッドアイが雄たけびを上げた。
部長と接しているようで、俺は過去の両親を見ていた。
俺の心は両親に縛られていたのか?
社長と部長、2人とキッチンジャッジで話をした時、部長が小さく見えた。
両親も部長もそんなに変わらない。
俺は両親が怖かった。
小さな頃、俺は走って図書館に逃げ込んだ。
ハンター高校を卒業してから俺は大穴に逃げ込んだ。
俺は小さい頃と何も変わっていない。
点と点が繋がっていく。
体が生まれ変わるような感覚に包まれていく。
両親も部長と同じで、俺の心の中で小さくなっていく。
会社を辞めるとすぐ、リコと出会った。
最初はリコが苦手だった。
でも、リコが俺に話しかけ続けたのは、俺が人を求めていたからだ。
リコはその事を察していたんだ。
人が苦手で、それでもさみしかった。
自分だけが本当の気持ちに気づいていなかった。
俺は人が苦手で、でも、人を求めている。
自分がさみしい事に、自分だけが気づいていなかった。
カノンと出会って最初は変な奴だと思った。
でも、俺も変わっていて変な奴だった。
両親と接して歪んだままの存在、それが俺だ。
気づくタイミングはいくらでもあった。
でも歪んだまま過ごしていた。
カノンが俺の背中を撫でてくれた時、俺はさみしそうな顔をしていたんだろう。
俺が可愛そうに見えてたんだよな?
スナイプも俺の気持ちに気づいていたのかもしれない。
きゅう、俺はきゅうを一人にはさせない、そう思っていた。
でも、さみしかったのは俺も一緒だった。
お祭りできゅうを護衛につけるか迷った時、俺はきゅうと離れるのが嫌だった。
手放したくないと思ったんだ。
リコは俺ときゅうが似ていると言った。
本当にその通りだ。
さみしがり屋なのはきゅうだけじゃない。
俺も一緒で、俺は、人を求めていた。
俺は人が苦手でパーティーを組みたくないと思っていた。
でも今はリコも、カノンも失いたくない。
みんなが、皆の存在が大きくなって、大切になっていた。
マンパワー商事で働いていた頃、体がやりたくないと叫んでいるのに頭で強引に押さえつけるように仕事をしていた。
ブレーキとアクセルを同時に踏んで疲弊するような感覚だった。
今なら分かる。
心のもやが晴れていく。
今俺は、みんなを助けたい。
音速の壁が俺を邪魔する。
違う、本当に邪魔をしていたのは俺の心だ。
俺はいつもブレーキとアクセルを両方踏んでいた。
でもそれは、俺の弱い心が生み出した歪みに過ぎない。
今、心と体が噛み合っている。
俺のすべてが、カノンを、リコを、助けたいと叫んでいる。
俺は今まで本気を出せていなかった。
体が生まれ変わっていく。
すべてが噛み合ったように力が溢れる。
本気を出せよ!
今だけでいいんだ!
本気を出せよ!
本気で走れよ、俺はあああ!
「壊れろおおおおおおおおおお!」
全力で、本気で走る。
音速の壁を打ち破り、体が一気に軽くなった。
『おおお!一気に加速した!』
『これなら行ける!後1分で入り口が爆破される!』
『間に合え!間に合え!間に合え!』
『覚醒した!』
『カケル!行けええええ!』
道路を蹴ってジャンプして田舎の広い民家を2件飛び越える。
森が生い茂った山に突撃し、木の枝にぶつかりながら走る。
『ショートカットか!これなら間に合う!』
『一気に速くなった!だが爆破まで時間が無い!』
『爆破される前に大穴に飛び込め!爆破まで残り10秒も無いぞ!』
森を抜けてミサイルのように大穴に突っ込んだ。
入り口が吹き飛んだ。
天井に逆さに着地すると強い重力を感じる。
崩れる天井の大岩を蹴り壊すように強引に方向転換をしながら奥に進んだ。
沈みそうになる足を強引に蹴りながら天井を走る。
強引に走る方向を捻じ曲げるように岩を全力で蹴って走った。
俺のすぐ後ろで爆発が発生した。
ドッコーン!ドゴンドゴン!
爆発より早く!
爆発を置き去りにして走る。
『おおおおおお!爆破に間に合った!』
『行けええええカケルうううウウウウウウウウウウ!』
『走れええええ!』
『奇跡が起きるのか!』
『オッドアイが2人に迫っている!』
『カケル!頼む!2人を助けてくれ!』
壁の上を走り、上にかかる力が和らぐと横を走り、下に降りて地面を踏みしめて走る。
きゅうが前足を動かして進む先を教えてくれる。
大虫を飛び越えて一直線に、最短距離で2人の元を目指す。
大部屋が、オッドアイが見えた。
手がどうなってもいい!
腕が壊れても構わない!
全力全開で突き進む!
全力で加速して、全力で殴る!
俺に出来るのはそれだけだ!
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バリアをまとったオッドアイにかまわず右腕の拳を叩きこんだ。
オッドアイを包むバリアが歪み、弾けて消えた。
殴った衝撃でオッドアイが壁にぶつかりぶつかった岩が崩れて轟音を発生させた。
ゴオオオオオオオオウウウウン!
更に遅れて後ろから雷鳴のような轟音が響いた。
ゴオオオオオオオオウウウウン!
衝撃で地面が揺れて岩がボロボロと落ちて、轟音が大穴内で響き渡る。
振り返るとカノンとリコがいた。
間に合った!
「「カケル!」」
『うおおおおおおお!届いたあああああ!』
『奇跡が起きたぜ!』
『来たあああああああああああああああああ!』
『カケル!行けえええええ!』
『殴った腕が無傷だと!あり得ない!』
『行ける!カケルなら行けるぞ!』
『間に合ったあああああああああああ!』
『カケル最強!』
『鳥肌と涙が止まらねえええええ!音速が遅れて聞こえて来た!』
「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」
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