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第27話
しおりを挟む私はアイアンレッド帝国六将が1人。
知略のクグツだ。
南のマイルド王国に攻め入る為、城を落とすよう命を受けた。
だが、疾風と剛腕が共同戦線を提案してきた。
まったく、私一人で十分だと言うのに余計な発言はやめて欲しい。
私は紋章魔法で多くの人と魔物を支配下に置いている。
私の軍団を持って攻め入れば城攻めなど容易い。
特に小国の辺境ごとき、私が支配した女兵士と魔物で十分だ。
今1000の魔物と100の女兵士で城を攻めている。
後方に控えてあくびをした瞬間、女兵士が私の前に来て報告を始めた。
「このまま行けば城を攻め落とせるでしょう。ですが、クグツ様が前に出る事で、兵の犠牲を最小限に抑えつつ城を制圧出来ます!どうかお力をお見せください!」
「もうすぐランチの時間だ。メニューは?」
「は、はい。うさぎ肉の香草蒸しです」
「ランチを急がせろ」
「は、はい!」
全員がクグツに逆らえない。
クグツは結局戦わなかった。
◇
被害を受けつつ城を制圧すると、すべての後片付けを兵に任せ、私は眠りについた。
目が覚めると斥候の報告を受ける。
「クグツ様この国にいる、重要人物リストです」
球体型の魔道具を覗き込むと、重要人物の顔が映し出される。
「この娘は誰だ?」
「エステルですか?」
「そうではない!エステルの横にいる女剣士だ」
「し、失礼しました!この者はクレアで、剣の腕が優秀で」
「あー!そういうのはいい。そうではない。名前はもう知っている!どこにいる?」
「申し訳ありません!不明です!すぐに調べます!」
「早くしろ。堕とすか」
斥候は私の言葉で顔色が変わり、逃げるように部屋を後にした。
私はメイドに声をかける。
「クレアの性格は分かるか?」
クレアが騎士であり優秀な剣士であることは知っていた。
だが、これほど美しいとはな。
「はい、情報によれば、真面目で粘り強い性格です。人格者のようです」
私の情報通りか。
「ひっひっひ、落とすのが楽しみだ」
私はメイドを見つめる。
メイドは焦ったように話し始めた。
「ま、マイルド王国には美人が多く、捕らえた者を奴隷にする事で、クグツ様にも楽しんでいただけると思います。わ、私は掃除をしてまいります」
「待て!」
「ひい!」
「遊んでやろう」
「ゆ、許してください!私はいつも懸命に仕事に取り組んでいます」
「そういう事ではない。遊んでやる。お前の努力は関係ない」
私は新しく作ったお仕置き部屋にメイドを連れて行った。
メイドはガタガタと震える。
メイドの服を脱がせて鎖に固定した。
「ゆ、許してください!」
「ただ気持ちよくしてやるだけだ」
「ほ、本当に、ゆ、許してください!」
「大丈夫だ。可愛がってやる。これ以上抵抗するなら死ぬ寸前まで可愛がってやろう」
「ひいい!」
「おっと、悲鳴はどんどん上げてくれ。どんなに泣いても構わない」
メイドの怯えた顔がたまらない。
私はまぐわう行為自体に興味は無い。
だが、女を落とす瞬間がたまらなく好きだ。
メイドの叫び声と、鎖の音が、しばらく鳴り響いた。
◇
メイドが鎖に繋がれたまま動かなくなった。
しばらく目覚めんか。
「はあ!はあ!早く、クレアを堕としたい。
ひっひっひっひ!
クレアを奴隷にして楽しむ!
早く来い!
城を取り戻しに来い!
クレア!」
クグツの異常な行動で人に恐れられ、その事によって意見する者はいなかった。
クグツは自分の異常性を認識していない。
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