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第33話
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【勇者ダスト視点】
俺は急いでクグツが占領している城に向かった。
「へっへっへ、俺はゲームで知っているんだ。あの城には隠し階段と水門の水責めに弱いってなあ!」
しかも俺は隠密と逃げ足のスキルを持っている。
相手を翻弄して1人でクグツを追い詰めることも出来るぜ!
クグツの使い魔や女兵士を倒せばサクサクレベルを上げられる。
くっくっく!
レベルを上げて、ブレイブポイントを上げて、名声も手に入れる。
うまくいく未来しか見えねーぜ!
◇
早速城の近くまで来た。
クグツの使い魔発見!
は、ブラックウルフなんて俺の敵じゃねーんだよ!
俺は華麗に進化し続けている!
ブラックウルフが振り返った瞬間に俺はダッシュで近づいて斬りつける。
「おりゃあ!おりゃあ!おりゃああ!はははは、余裕で倒せるぜ!もうブラックウルフは敵じゃねえんだよ!」
この調子で100体も魔物を狩れば、俺のレベルはかなり上がる。
だが待てよ、ゲットが後ろから手柄を横取りする可能性もある。
ちんたらやってたら手柄を取られちまうな。
俺クラスの実力者になればサクッと攻略して、英雄になることも出来るか。
俺の華麗な美技で、最速攻略してやるとするか。
そうすりゃあ俺の力を誰もが認めるだろう。
本来なら水門を襲撃して決壊させて、その後に隠し階段から奇襲をかけるが、水門の決壊は必要ねえな。
なんせ俺様がやるんだ。
うまくいく未来しかねーぜ。
俺は隠し階段に向かった。
「へっへっへ!あったあった」
この隠し階段から城に侵入する。
隠し階段に入るが誰もいねえな。
くっくっく、そうだろう。
クグツが隠し階段の位置を知っているはずねえよなあ!
俺は隠し階段を通って城にたどり着いた。
なんだ?ゴブリンを使って護衛させているのか。
俺は後ろからゴブリンを何度も斬りつけた。
へっへっへ!簡単に倒せる、しかも経験値がうまい。
レベルがたけえゴブリンだな。
ま、俺にとっては都合がいい。
ゴブリン3体か。
あれも余裕だぜ!
「おりゃあああああ!!」
奇襲を仕掛けてゴブリンを1体倒した。
更に次も倒す。
ギシャアアアアアアア!
「ち!仲間を呼んだか!」
魔物が10、20、30体以上出て来やがった!
く!一旦後ろに下がるか。
「はあ!はあ!くそ、しつこいんだよお!はあ!はあ!ヒール!」
俺は10体以上の魔物を倒した。
俺様の華麗なヒールがあったから何とかなってるが、ゲットなら速攻で死んでいるぜ!
だが、どんどん魔物が増える。
それだけじゃねえ。
「侵入者を発見しました!包囲してください!」
女兵士まで出て来やがった。
くそ、扉を閉められ、外に出ることも出来ねえ!
仕方ねえ、隠し階段を使って逃げる!
ここから逃げりゃあ隠し階段がバレちまう。
だが、俺の命には代えられねえ。
ち、俺様が撤退に追い込まれるとは、クグツめ、やるじゃねえか!
俺は隠し階段を使って逃げ出す。
俺は城から離れて呼吸を整える。
「はあ!はあ!はあ!はあ!くっそ、しつこく追ってきやがって!」
もう、隠し階段はバレちまったか。
しゃあねえ。
今日は休む。
明日は水門を攻めてやる。
【水門付近】
この辺境は山岳地帯で、高い位置に水門があり、水を溜めている。
その水門を全部開き、城を水浸しにする事でクグツは水門の対応に追われる。
決壊させなくても、水門を開くだけでいいんだ。
ゲームと同じで水門を魔物が守ってやがる。
俺は何度も水門を襲撃しつつ魔物を減らした。
ゲームじゃ連続で襲撃して、100体ほどいる魔物を減らして、最後に水門を決壊させる。
俺はその日、15体ほどの魔物を倒した。
【次の日】
おいおいおい!
数が増えてねーか?
ゲームと違うじゃねーか!
くそが!
いや、気のせいだ。
今日は倍倒す!
俺は30体を超える魔物を倒した。
俺にかかれば30体の魔物を狩ることも可能だ。
ゲットには無理だろうが、勇者である俺にはできるぜ!
明日には水門を破壊できるだろうな。
俺はその日、隠れて休んだ。
「へへ……おいおい、どうなってやがる!」
そこには昨日の倍以上の魔物と、更に女兵士が水門を守っていた。
ゲームじゃこうはならねえはずだ!
なんで守りを増やしてやがる!くそが!
ガルルルルルル!
「ブラックウルフに俺の位置がバレた!」
俺は即座に逃げ出した。
「まずいまずいまずいまずい!うおおおおおおおおおお!」
俺は全力で逃げる。
走って近づく魔物を斬り倒し、どんどん走って逃げる。
「森の中に逃げました!追ってください!」
ガルルルルル!
キシャーーー!
ギャオオオオオ!
くそくそくそくそ!
俺を捕まえられると思うなよ!
『逃げ足LVが5から6にアップしました』
『逃げ足LVが6から7にアップしました』
俺様の才能にほれたぜ!
連続でLVが上がっていきやがる!
さすが勇者!
さすが俺様!
「ん?クレアと、斥候兵がいる!敵をなすりつけて俺だけは逃げ切ってやる!俺は死なねえ!俺だけは逃げ切る!うおおおおおおおお!」
俺はクレアがいる部隊を突っ切って敵を押し付けた。
走って逃げる。
俺は全力で逃げた。
「はあ、はあ、はあ、も、もう、追って、来ない?
へ!俺を倒せると思うなよ!俺は臨機応変に立ち回り、相手の裏をかき続ける。
ある時は攻め、ある時は逃げ、ある時は隠れ常に意表を突き続けるぜ!
俺の脚力の前では、魔物だろうが女兵士だろうが勝てはしねえ!
俺の勝ち、そう、俺の完全勝利と言える!
俺を逃し、この世界にはどう頑張っても太刀打ちできない人間がいると思い知っただろう。
ふ、敵に学びをあたえてしまったぜ」
だが、敵はある意味幸運だと言える。
俺と言う絶対的な力と美技を拝むことが出来たんだ。
俺は城から距離を取るように離れて休息を取った。
【六将知略のクグツ視点】
女兵士が慌てて走って来る。
まったく、落ち着きがない。
私のように常に落ち着き、優雅にふるまってもらいたいが、女兵士ごときに言っても分からんか。
いや、可愛がって分からせてやるか。
クレアがなかなか来ず、女を味わえていない。
「クグツ様!この城の水門付近にクレアが現れました!」
「何だと!すぐ行く!早くしろ!すぐ動け!総員出撃だ!」
「し、しかし、城の守りが」
「うるさい!急げ!早くクレアを捕まえる!城よりクレアを捕える方が大事だ!」
「りょ!了解しました!」
私が叫んだことでようやく皆が動き出す。
まったく、もっと機敏に動いて欲しいものだ!
だが、クレアがいる。
絶対に捕まえて、私の紋章魔法で奴隷にしてやる。
絶対に逃がさない。
「ひっひっひ!楽しみだ」
勇者ダストの行いにより、水門の襲撃は難しくなり、隠し階段の位置もばれた。
水門と隠し階段には固い守りの布陣が敷かれ、迅速な連絡網も整備される事になる。
そしてクレアは敵に包囲された。
俺は急いでクグツが占領している城に向かった。
「へっへっへ、俺はゲームで知っているんだ。あの城には隠し階段と水門の水責めに弱いってなあ!」
しかも俺は隠密と逃げ足のスキルを持っている。
相手を翻弄して1人でクグツを追い詰めることも出来るぜ!
クグツの使い魔や女兵士を倒せばサクサクレベルを上げられる。
くっくっく!
レベルを上げて、ブレイブポイントを上げて、名声も手に入れる。
うまくいく未来しか見えねーぜ!
◇
早速城の近くまで来た。
クグツの使い魔発見!
は、ブラックウルフなんて俺の敵じゃねーんだよ!
俺は華麗に進化し続けている!
ブラックウルフが振り返った瞬間に俺はダッシュで近づいて斬りつける。
「おりゃあ!おりゃあ!おりゃああ!はははは、余裕で倒せるぜ!もうブラックウルフは敵じゃねえんだよ!」
この調子で100体も魔物を狩れば、俺のレベルはかなり上がる。
だが待てよ、ゲットが後ろから手柄を横取りする可能性もある。
ちんたらやってたら手柄を取られちまうな。
俺クラスの実力者になればサクッと攻略して、英雄になることも出来るか。
俺の華麗な美技で、最速攻略してやるとするか。
そうすりゃあ俺の力を誰もが認めるだろう。
本来なら水門を襲撃して決壊させて、その後に隠し階段から奇襲をかけるが、水門の決壊は必要ねえな。
なんせ俺様がやるんだ。
うまくいく未来しかねーぜ。
俺は隠し階段に向かった。
「へっへっへ!あったあった」
この隠し階段から城に侵入する。
隠し階段に入るが誰もいねえな。
くっくっく、そうだろう。
クグツが隠し階段の位置を知っているはずねえよなあ!
俺は隠し階段を通って城にたどり着いた。
なんだ?ゴブリンを使って護衛させているのか。
俺は後ろからゴブリンを何度も斬りつけた。
へっへっへ!簡単に倒せる、しかも経験値がうまい。
レベルがたけえゴブリンだな。
ま、俺にとっては都合がいい。
ゴブリン3体か。
あれも余裕だぜ!
「おりゃあああああ!!」
奇襲を仕掛けてゴブリンを1体倒した。
更に次も倒す。
ギシャアアアアアアア!
「ち!仲間を呼んだか!」
魔物が10、20、30体以上出て来やがった!
く!一旦後ろに下がるか。
「はあ!はあ!くそ、しつこいんだよお!はあ!はあ!ヒール!」
俺は10体以上の魔物を倒した。
俺様の華麗なヒールがあったから何とかなってるが、ゲットなら速攻で死んでいるぜ!
だが、どんどん魔物が増える。
それだけじゃねえ。
「侵入者を発見しました!包囲してください!」
女兵士まで出て来やがった。
くそ、扉を閉められ、外に出ることも出来ねえ!
仕方ねえ、隠し階段を使って逃げる!
ここから逃げりゃあ隠し階段がバレちまう。
だが、俺の命には代えられねえ。
ち、俺様が撤退に追い込まれるとは、クグツめ、やるじゃねえか!
俺は隠し階段を使って逃げ出す。
俺は城から離れて呼吸を整える。
「はあ!はあ!はあ!はあ!くっそ、しつこく追ってきやがって!」
もう、隠し階段はバレちまったか。
しゃあねえ。
今日は休む。
明日は水門を攻めてやる。
【水門付近】
この辺境は山岳地帯で、高い位置に水門があり、水を溜めている。
その水門を全部開き、城を水浸しにする事でクグツは水門の対応に追われる。
決壊させなくても、水門を開くだけでいいんだ。
ゲームと同じで水門を魔物が守ってやがる。
俺は何度も水門を襲撃しつつ魔物を減らした。
ゲームじゃ連続で襲撃して、100体ほどいる魔物を減らして、最後に水門を決壊させる。
俺はその日、15体ほどの魔物を倒した。
【次の日】
おいおいおい!
数が増えてねーか?
ゲームと違うじゃねーか!
くそが!
いや、気のせいだ。
今日は倍倒す!
俺は30体を超える魔物を倒した。
俺にかかれば30体の魔物を狩ることも可能だ。
ゲットには無理だろうが、勇者である俺にはできるぜ!
明日には水門を破壊できるだろうな。
俺はその日、隠れて休んだ。
「へへ……おいおい、どうなってやがる!」
そこには昨日の倍以上の魔物と、更に女兵士が水門を守っていた。
ゲームじゃこうはならねえはずだ!
なんで守りを増やしてやがる!くそが!
ガルルルルルル!
「ブラックウルフに俺の位置がバレた!」
俺は即座に逃げ出した。
「まずいまずいまずいまずい!うおおおおおおおおおお!」
俺は全力で逃げる。
走って近づく魔物を斬り倒し、どんどん走って逃げる。
「森の中に逃げました!追ってください!」
ガルルルルル!
キシャーーー!
ギャオオオオオ!
くそくそくそくそ!
俺を捕まえられると思うなよ!
『逃げ足LVが5から6にアップしました』
『逃げ足LVが6から7にアップしました』
俺様の才能にほれたぜ!
連続でLVが上がっていきやがる!
さすが勇者!
さすが俺様!
「ん?クレアと、斥候兵がいる!敵をなすりつけて俺だけは逃げ切ってやる!俺は死なねえ!俺だけは逃げ切る!うおおおおおおおお!」
俺はクレアがいる部隊を突っ切って敵を押し付けた。
走って逃げる。
俺は全力で逃げた。
「はあ、はあ、はあ、も、もう、追って、来ない?
へ!俺を倒せると思うなよ!俺は臨機応変に立ち回り、相手の裏をかき続ける。
ある時は攻め、ある時は逃げ、ある時は隠れ常に意表を突き続けるぜ!
俺の脚力の前では、魔物だろうが女兵士だろうが勝てはしねえ!
俺の勝ち、そう、俺の完全勝利と言える!
俺を逃し、この世界にはどう頑張っても太刀打ちできない人間がいると思い知っただろう。
ふ、敵に学びをあたえてしまったぜ」
だが、敵はある意味幸運だと言える。
俺と言う絶対的な力と美技を拝むことが出来たんだ。
俺は城から距離を取るように離れて休息を取った。
【六将知略のクグツ視点】
女兵士が慌てて走って来る。
まったく、落ち着きがない。
私のように常に落ち着き、優雅にふるまってもらいたいが、女兵士ごときに言っても分からんか。
いや、可愛がって分からせてやるか。
クレアがなかなか来ず、女を味わえていない。
「クグツ様!この城の水門付近にクレアが現れました!」
「何だと!すぐ行く!早くしろ!すぐ動け!総員出撃だ!」
「し、しかし、城の守りが」
「うるさい!急げ!早くクレアを捕まえる!城よりクレアを捕える方が大事だ!」
「りょ!了解しました!」
私が叫んだことでようやく皆が動き出す。
まったく、もっと機敏に動いて欲しいものだ!
だが、クレアがいる。
絶対に捕まえて、私の紋章魔法で奴隷にしてやる。
絶対に逃がさない。
「ひっひっひ!楽しみだ」
勇者ダストの行いにより、水門の襲撃は難しくなり、隠し階段の位置もばれた。
水門と隠し階段には固い守りの布陣が敷かれ、迅速な連絡網も整備される事になる。
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