剣と魔法の世界へようこそ!

海鷂魚

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 とあるゲームが発売された。その名も、『剣と魔法の世界』。もう少し捻った名前を付けられなかったのかと開発陣に問いたいが、シンプルイズベストという言葉もあるのだから、これはこれで良いのかも知れないと、僕はこのゲームを買った時に思った。自分が楽しむ物だから、最初から否定的な意見を持って遊んだら楽しくないよね。
 ウキウキと帰路を急ぎ、自宅に到着。靴を脱ぎ散らかして足早に部屋に入る。そしてゲーム機に『剣と魔法の世界』を挿入し、起動させる。
 開発会社のロゴの映る時間が長いのはあるあるだ。しかし、もうすぐにゲームを始められるのだと思うと、そんな小さな事で怒ったり苛々したりはしなかった。
「ようこそ、『剣と魔法の世界』へ。世界は、あなたを歓迎しています。あなたのプロフィールを設定してください」
 ゲームのホーム画面で、女性のアナウンスが流れた。自動的に画面が切り替わり、キャラクターの全身が画面に映る。
 性別、名前、年齢、容姿までを自由自在に変えられる。よっしゃ、イケメンになってゲーム内でハーレム作っちゃいますか。
 名前はそうだな……。変に中二病のような名前を付けても恥ずかしいし、本名プレイでいいか。
 と、いう事で、ユウキと入力した。名前に対して臆病なのが僕の特徴だが……それはともかく。
 性別は男、容姿は自分の理想を作り上げ、割と筋肉質な肉体に設定した。
「プロフィールの登録を行いました。最後に、あなたに問います。直感で答えてください」
 またアナウンスが流れ、文字が表示される。
『あなたが戦うなら剣? それとも魔法?』
 うーん、どうしよう。前もって情報は入手していたから、この選択肢が出てくるのは知っていたけど、未だに悩んでいる。
 剣士を選ぶと、魔力は微小だが、身体能力が高く、身体能力の向上速度も高い。
 魔法使いを選ぶと、身体能力は低いが、魔力が高く、魔力の向上速度も高い。
 どちらを選んでも不利な事はない、だから直感で選べと先程も言われたが、その通りだ。考えていても仕方ない。
 僕は剣士になって戦うぞ!
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