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二十七話
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馬車を走らせていると、灯は緊張感なくうつらうつらしてくる。何を考えていたらそんなに緊張感なく過ごせるのだろうか。
どんな自信過剰ならここまで余裕を持てるのだろうか。
割とのんびり屋さんのクロでさえ、日光に当たりつつもその目は殺人的だ。猫の目だから明るいと黒目が細くなる。眼球自体普通の猫と同じような色をしていて不気味だが、その黒目の中心が細くなると不気味さ倍増だ。
ガッと、運転席とつながる小窓が全開になった。その勢いに全員が驚く。
「何者かが前方で道を塞いでいます! 一人です!」
動きが早かったのはシロとクロだ。ドアの窓から即座に顔を出す。そしてそれを真似して灯も顔を出した。ぼくも遅ればせながら窓から顔を出すと、一人、みすぼらしい格好をした男が立ち止まっていた。手を振って、止まれと合図している。
「相手は人間だ。止まろう」
ヴィルランドールさんにそう伝えて、馬車は男の前に止まった。
男は何やら慌ただしく騒いでいたが、馬車の中では聞こえないので、急いで降りる。もうアルハとの国境が近いこの地だ。魔物に襲われた人かもしれない。
そう考えての行動だったが、違った。
男は言うのだ。
「俺は勇者だ! 今すぐ金と馬車を俺に渡せ!」
と。
「勇者ならば紋章をお見せください」
ヴィルランドールさんが馬車から降りずに、男を見下ろす形で言った。馬車から降りないのは、何かあった時にすぐ馬車を走らせられるようにするためだ。
事前にそう言う確認はとってある。
男は腕の袖を捲って、ブレスレットのようになった紋章を見せた。
「これは……本物ですな」
ヴィルランドールさんが驚いた様子もなく言う。
「私以外に勇者がいるの? その紋章偽物じゃない?」
灯がヴィルランドールさんと勇者の男を交互に見ながら苦言を呈す。確かに、似たようなものを作ればそれが紋章となるだろう。偽札のような機能を果たすものになる。
だが、
「それはあり得ません。勇者の紋章には、認識を司る魔法がかけられています。一目見ただけで、これは本物だと思わせる魔法。それはかなり難しい魔法であり、紋章を作れる職人は一人しかいないと言われています。それに法律で、資格を持たない人がその魔法を会得、使用することは固く禁じられています」
と、シバリアさんが説明してくれた。
「まあその女の言う通りだ。ていうかそこのチビも勇者なのか? 紋章は?」
「はい」
灯も紋章を男に見せる。
「……本物じゃねえか。こんな子供が勇者? 世も末だな」
男は呆れたように言った。
「まあそういうことだから、馬車も金もあげられないよ。それともどうする? 一緒に魔王倒しに行く?」
「馬鹿言うな!」
被せ気味に男が怒鳴る。それに怯えるシバリアさんに、きょとんとする灯。シロとクロは小声で何か喋っていた。
「魔王倒しに? 勇者である俺が魔物にだって歯が立たなかったんだ! 無理に決まってんだろ! あいつらはただの化け物じゃねえ! てかお前らに拒否権なんてねえんだよ! 先代の勇者の方が偉いに決まってんだろ! 勇者の命令を拒否したらどうなるか知ってるか? 極刑だぞ! 早く馬車と金を置いて——」
「やだよ。それ、勇者として失格じゃん。勇者の役目を果たさずに権利だけ主張してさ。そんなのに耳を貸す方が馬鹿だよ」
男の叫びを冷静に一刀両断する灯。
灯の言う通りでもあるが、自分も言えた口ではない。力尽くで奪った三千万円を返してから口にした方がいい。
「クソッ! もう魔物も、そこまで来てるんだよ、そいつらから逃げて来てんだ! こんなとこで時間食ってたら……」
男の発言に、一同が少しざわめいた。
シバリアさんは恐怖に、あかりとシロ、クロは戦える喜びに。僕はと言うと、腰に下げている木刀を手にとってみた。刀身が太い板のような形状の木刀。
そして、役目が来なければ決して抜けない木刀。
その木刀を、腰から離そうとすると、するっと、腰から鎖が放たれ、木刀は抜けた。
今は、刀を抜く時だと言うことだ。
この木刀がそう言っている。
ジャラジャラと柄から鎖をぶら下げた状態で、僕は刀を持った。
この鎖、腰に帯刀するときは腰に刀を巻きつけるために必要だが、抜刀した時に邪魔だな……。この鎖を鞭みたいにして攻撃するのだろうか?
「おい、何刀抜いてんだよ」
男は灯から視線を僕にずらし、言って来た。
「やるってのか? いいぜ、俺も話を聞かねえ奴は力付くで従わせて来た」
「こいつは私が殺すよ」
灯が言う。
「儂らも参戦じゃのう? クロ」
「そうね、お姉ちゃん」
闘志を燃やす男と女三人。僕は男を倒すために刀を抜いたのではないと説明するが、
「ああ!? どうせ言うこと聞く気はねえんだろ? だったらここで殺そうが後で殺そうがおなじだよ」
と、男の怒りをさらに燃やした。
「人と人が争ってどうするんですか……!」
シバリアさんのやっとの叫びを合図にしたかのように男が動き出した。
男は丸腰だ。つまり武器は己の拳。案の定腕を上げて向かって来た。
シバリアさんに。
「なっ——」
まさかシバリアさんに向かうとは思いもしていなかった。一番非力なのがシバリアさんだとわかったからか——だが。
目にも追えなかった男の拳は、灯が後ろから男の腕を掴むという形で止められた。シバリアさんの顔面数センチのところで。
「ひっ」
シバリアさんが尻餅をつく。
僕は慌ててシバリアさんを抱えてその場を離れる。
「勇者のくせに、結構おそいんだね、パンチ」
男は体を翻して、蹴りを灯の顔面に繰り出す。それも灯の片手で止められる。
男はその場を退こうとしたが、片手で止められた足を掴まれ、片足で立ったまま身動きが取れない。
「クソがッ」
「クソなのはそっちだよ。弱すぎでしょ、先代勇者」
「このまま殺してしまえ、アカリ」
シロが言う。
「なんなら、儂が食うてもよいが」
ニヤニヤと、シロは男を馬鹿にしたように笑った。
「そうだね——」
「待て!」
灯が拳を握って腕を引いた時、それを止めたのは僕だった。
「そいつは僕が倒す」
別に必要のない工程だ。
僕が戦わなくても灯が、灯が戦わなくてもシロが。
戦ってくれる。
勝ってくれる。
だが、僕はそれを止め、自ら男に決闘を申し込んだ。
それは僕の腕の中で泣いているシバリアさんのため——なのだろうか。
彼女の涙を見た時に、シバリアさんに対して抱いていた胸のざわつきが爆発した。
『罪な男だね、君も。しかし、死人に恋をするよりかは、彼女を愛してあげたほうが、男前だぜ』
心の中で、そんな声が聞こえた。筒井が僕にそう言ったように感じた。それは妄想かもしれなかったが、関係ない。
今は、この男を倒す。それだけを考えていた。
「放してやってくれ、灯」
「でも兄ちゃん、こいつ、兄ちゃんより強いと思うけど」
「僕の力は、まだ未知数だ。このまま魔物と戦うより、ここで僕の実力を知っておいたほうがいいだろう」
すると灯は、男を後方に投げ飛ばした。足をつかんでいた腕を振って、五十メートルほど、後ろに。
「兄ちゃんが死にそうになったら、私があの先代勇者を殺すから」
「わかった」
灯と短く会話を終わらせ、僕は灯の前に出る。全員の前に出る。
ちらとシバリアさんを見ると、涙は止めていたが、不安そうに、僕を見つめていた。たった一秒にも満たない間、目を合わせ、僕は戦う覚悟を決めた。
そして男に向き直す。
「お前、名前は?」
五十メートル先の人物に話しかけるとなると、かなりの声量が必要だったが、これ以上近づいたら戦闘が始まる。その前に話しておきたいことがあった。
「はっ。これから死ぬ奴に教えても仕方ねえだろうが」
「僕は、お前が参ったと言ったら戦いをやめる。殺しはしない」
「俺はお前を殺すが? それでもか」
「それでもだ。だからお前が負けた時、素直に僕らの前から消えろ」
「はっ。さっきまでのは準備運動だ。もう全員殺す。謝っても許さねえ」
「それでいい」
僕は刀を構える。素人なりに、片手で刀を握りしめ、空いた片手は防御に使う。
男も構えた。
いざ、尋常に。
始め。
どんな自信過剰ならここまで余裕を持てるのだろうか。
割とのんびり屋さんのクロでさえ、日光に当たりつつもその目は殺人的だ。猫の目だから明るいと黒目が細くなる。眼球自体普通の猫と同じような色をしていて不気味だが、その黒目の中心が細くなると不気味さ倍増だ。
ガッと、運転席とつながる小窓が全開になった。その勢いに全員が驚く。
「何者かが前方で道を塞いでいます! 一人です!」
動きが早かったのはシロとクロだ。ドアの窓から即座に顔を出す。そしてそれを真似して灯も顔を出した。ぼくも遅ればせながら窓から顔を出すと、一人、みすぼらしい格好をした男が立ち止まっていた。手を振って、止まれと合図している。
「相手は人間だ。止まろう」
ヴィルランドールさんにそう伝えて、馬車は男の前に止まった。
男は何やら慌ただしく騒いでいたが、馬車の中では聞こえないので、急いで降りる。もうアルハとの国境が近いこの地だ。魔物に襲われた人かもしれない。
そう考えての行動だったが、違った。
男は言うのだ。
「俺は勇者だ! 今すぐ金と馬車を俺に渡せ!」
と。
「勇者ならば紋章をお見せください」
ヴィルランドールさんが馬車から降りずに、男を見下ろす形で言った。馬車から降りないのは、何かあった時にすぐ馬車を走らせられるようにするためだ。
事前にそう言う確認はとってある。
男は腕の袖を捲って、ブレスレットのようになった紋章を見せた。
「これは……本物ですな」
ヴィルランドールさんが驚いた様子もなく言う。
「私以外に勇者がいるの? その紋章偽物じゃない?」
灯がヴィルランドールさんと勇者の男を交互に見ながら苦言を呈す。確かに、似たようなものを作ればそれが紋章となるだろう。偽札のような機能を果たすものになる。
だが、
「それはあり得ません。勇者の紋章には、認識を司る魔法がかけられています。一目見ただけで、これは本物だと思わせる魔法。それはかなり難しい魔法であり、紋章を作れる職人は一人しかいないと言われています。それに法律で、資格を持たない人がその魔法を会得、使用することは固く禁じられています」
と、シバリアさんが説明してくれた。
「まあその女の言う通りだ。ていうかそこのチビも勇者なのか? 紋章は?」
「はい」
灯も紋章を男に見せる。
「……本物じゃねえか。こんな子供が勇者? 世も末だな」
男は呆れたように言った。
「まあそういうことだから、馬車も金もあげられないよ。それともどうする? 一緒に魔王倒しに行く?」
「馬鹿言うな!」
被せ気味に男が怒鳴る。それに怯えるシバリアさんに、きょとんとする灯。シロとクロは小声で何か喋っていた。
「魔王倒しに? 勇者である俺が魔物にだって歯が立たなかったんだ! 無理に決まってんだろ! あいつらはただの化け物じゃねえ! てかお前らに拒否権なんてねえんだよ! 先代の勇者の方が偉いに決まってんだろ! 勇者の命令を拒否したらどうなるか知ってるか? 極刑だぞ! 早く馬車と金を置いて——」
「やだよ。それ、勇者として失格じゃん。勇者の役目を果たさずに権利だけ主張してさ。そんなのに耳を貸す方が馬鹿だよ」
男の叫びを冷静に一刀両断する灯。
灯の言う通りでもあるが、自分も言えた口ではない。力尽くで奪った三千万円を返してから口にした方がいい。
「クソッ! もう魔物も、そこまで来てるんだよ、そいつらから逃げて来てんだ! こんなとこで時間食ってたら……」
男の発言に、一同が少しざわめいた。
シバリアさんは恐怖に、あかりとシロ、クロは戦える喜びに。僕はと言うと、腰に下げている木刀を手にとってみた。刀身が太い板のような形状の木刀。
そして、役目が来なければ決して抜けない木刀。
その木刀を、腰から離そうとすると、するっと、腰から鎖が放たれ、木刀は抜けた。
今は、刀を抜く時だと言うことだ。
この木刀がそう言っている。
ジャラジャラと柄から鎖をぶら下げた状態で、僕は刀を持った。
この鎖、腰に帯刀するときは腰に刀を巻きつけるために必要だが、抜刀した時に邪魔だな……。この鎖を鞭みたいにして攻撃するのだろうか?
「おい、何刀抜いてんだよ」
男は灯から視線を僕にずらし、言って来た。
「やるってのか? いいぜ、俺も話を聞かねえ奴は力付くで従わせて来た」
「こいつは私が殺すよ」
灯が言う。
「儂らも参戦じゃのう? クロ」
「そうね、お姉ちゃん」
闘志を燃やす男と女三人。僕は男を倒すために刀を抜いたのではないと説明するが、
「ああ!? どうせ言うこと聞く気はねえんだろ? だったらここで殺そうが後で殺そうがおなじだよ」
と、男の怒りをさらに燃やした。
「人と人が争ってどうするんですか……!」
シバリアさんのやっとの叫びを合図にしたかのように男が動き出した。
男は丸腰だ。つまり武器は己の拳。案の定腕を上げて向かって来た。
シバリアさんに。
「なっ——」
まさかシバリアさんに向かうとは思いもしていなかった。一番非力なのがシバリアさんだとわかったからか——だが。
目にも追えなかった男の拳は、灯が後ろから男の腕を掴むという形で止められた。シバリアさんの顔面数センチのところで。
「ひっ」
シバリアさんが尻餅をつく。
僕は慌ててシバリアさんを抱えてその場を離れる。
「勇者のくせに、結構おそいんだね、パンチ」
男は体を翻して、蹴りを灯の顔面に繰り出す。それも灯の片手で止められる。
男はその場を退こうとしたが、片手で止められた足を掴まれ、片足で立ったまま身動きが取れない。
「クソがッ」
「クソなのはそっちだよ。弱すぎでしょ、先代勇者」
「このまま殺してしまえ、アカリ」
シロが言う。
「なんなら、儂が食うてもよいが」
ニヤニヤと、シロは男を馬鹿にしたように笑った。
「そうだね——」
「待て!」
灯が拳を握って腕を引いた時、それを止めたのは僕だった。
「そいつは僕が倒す」
別に必要のない工程だ。
僕が戦わなくても灯が、灯が戦わなくてもシロが。
戦ってくれる。
勝ってくれる。
だが、僕はそれを止め、自ら男に決闘を申し込んだ。
それは僕の腕の中で泣いているシバリアさんのため——なのだろうか。
彼女の涙を見た時に、シバリアさんに対して抱いていた胸のざわつきが爆発した。
『罪な男だね、君も。しかし、死人に恋をするよりかは、彼女を愛してあげたほうが、男前だぜ』
心の中で、そんな声が聞こえた。筒井が僕にそう言ったように感じた。それは妄想かもしれなかったが、関係ない。
今は、この男を倒す。それだけを考えていた。
「放してやってくれ、灯」
「でも兄ちゃん、こいつ、兄ちゃんより強いと思うけど」
「僕の力は、まだ未知数だ。このまま魔物と戦うより、ここで僕の実力を知っておいたほうがいいだろう」
すると灯は、男を後方に投げ飛ばした。足をつかんでいた腕を振って、五十メートルほど、後ろに。
「兄ちゃんが死にそうになったら、私があの先代勇者を殺すから」
「わかった」
灯と短く会話を終わらせ、僕は灯の前に出る。全員の前に出る。
ちらとシバリアさんを見ると、涙は止めていたが、不安そうに、僕を見つめていた。たった一秒にも満たない間、目を合わせ、僕は戦う覚悟を決めた。
そして男に向き直す。
「お前、名前は?」
五十メートル先の人物に話しかけるとなると、かなりの声量が必要だったが、これ以上近づいたら戦闘が始まる。その前に話しておきたいことがあった。
「はっ。これから死ぬ奴に教えても仕方ねえだろうが」
「僕は、お前が参ったと言ったら戦いをやめる。殺しはしない」
「俺はお前を殺すが? それでもか」
「それでもだ。だからお前が負けた時、素直に僕らの前から消えろ」
「はっ。さっきまでのは準備運動だ。もう全員殺す。謝っても許さねえ」
「それでいい」
僕は刀を構える。素人なりに、片手で刀を握りしめ、空いた片手は防御に使う。
男も構えた。
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始め。
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