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三十九話
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翌日、僕たちは変わらず出発した。
昨日もなにもない日だった。灯にしてみれば戦いの連続だったろうが、こちらにしてみれば馬車で敵が死んでいくのを見ているだけの簡単な作業になってきている。
最近は惨い死体にもなれてきた。
必殺するのには仕方ないのかもしれないが、灯が魔物を殺すと、大抵その死体は残酷な姿となって飛散する。
それを見るのも、もう慣れた。
最初は怖かった。恐ろしかった。
その死体を見て、自分もこうなるのではないかという気持ちになった。だけど、もうどちらかといえば、僕は加害者のような気分でいた。殺人を犯した罪人のような気分でいた。
この三日間。
灯に傷をつけた魔物は一体もいない。灯につくのは傷じゃなく、敵の返り血だけ。
そんな風に一日一日を乗り越え、今日の午後には魔物の王都に到着する。しかしその付近で夜まで待ち、夜になったら襲撃するという作戦になっている。
今日が魔王を倒せるか倒せないかのターニングポイントだ。世界を救えるか、自分の世界に帰れるか。
いや。
最近は、元の世界に帰ることもあまり考えていない。
シバリアに結婚を申し込まれて、それを承諾したからだ。元の世界に帰れるのなら、シバリアを共に連れて帰りたいけれど、異世界に圧倒されて困惑するシバリアは見たくない。僕はこの世界でシバリアの夫として生きる道が出来たので、元の世界に帰る未練もなくなっているに近い。
魔王には、勝つ前提で話を続けている。頭を回している。
灯がいれば勝てるんじゃないかな、と、余裕の心境で敵の死体を見ている。
敵のバリケードも数十個は突破した。その間に殺した魔物は百を超えるだろう。そんな力を持つ灯が魔王に勝てないのなら、もうシュバルハに未来はない。
そして今もなお進む灯と馬車は、あっというまでもなく、八時間くらい走って、魔物の王都付近に到着した。
「だいたい深夜まで隠れる場所の目安はつけてあります。どなたか、アカリさんを連れて戻ってきてくだされ」
「儂が行こう」
ヴィルランドールさんの言葉に、シロが馬車を出て、血まみれの灯を馬車の中に連れて戻ってきた。その灯にシバリアが洗浄魔法をかけて、馬車が目的地へ着くのを待った。王都までの道もそれて、別れた細い道を走っているので、魔物のバリケードもない。
「この辺りで、深夜まで過ごしましょう」
馬車が止まったのは、少しした広場だった。
「今が午後一時過ぎだから、十二時間くらい時間あるよな」
「ま、王都付近は特にバリケードも厚いじゃろうし、魔物も多い。大人しく待っていよう」
僕の問いにシロが応えた。
十二時間の間は寝ていてもいいし起きて喋っていてもいい。なら僕は少し寝ることにした。
「おやすみなさい、アオシ」
「おやすみ、シバリア」
なんて言葉を交わして、僕は眠りについた。
「やあ」
筒井金切。
彼女は、今日は趣を変えて、屋上に立っていた。いつも教室なのに。
僕も屋上にいる。
筒井は空を見上げていた。
「君の心は晴れてるね。雲も少なからずあるが、青空も見える」
「僕の夢は、僕の心が反映されてるのか?」
「そうだぜ? ついこのあいだまで嵐だったよ」
「……そうか」
今はもう、悩むことも少ない。
戦場に慣れてきた。
嫌な慣れだが、仕方がない。
「……ところで、きみの腰にぶら下げてる木刀」
「ああ、これ」
と、腰を見たが腰には何もなかった。僕は丸腰だった。
「現実での話だよ。あれさ、結構変だよね」
「ああ、形な。刀身が板になってる……」
「そうじゃなくてさ、わからない?」
「え? 他に変なところと言ったら……」
「わからないならいい」
筒井は僕の後ろを見ると、
「いつかわかるよ」
と、また空を見上げた。
「僕の後ろに何かいるか?」
「…………」
「なぁ?」
「雛波。あまり妹を過信するな。彼女の能力は——」
筒井が何かを言いかけたその時。
僕は夢から目覚めていた。
物凄い物音で、飛び起きた。
爆発音のほうを馬車の中から探すと、
人の潰れた死体と思われる物の上に、背中に翼を生やした魔物が立っていた。
あの死体——辛うじてわかる服の破片から見るに、ザギだ。
僕はとっさに馬車から降りていた。
自分に何かできるわけがない。ただ、仲間を殺されても平然としていられるほど、戦場慣れもしていない。
「上空から見て、外に出てた奴が一番つええと思って殺したけどよォ、どうだい?」
僕が寝てる間、馬車の外に出ていたのはザギだけみたいだ。僕より早く馬車から降りた灯とシロとクロが構えている。
「はずれだよ」
灯が飛びかかる。それもすごい速さでだ。しかしそれ以上のスピードで、魔物が飛び上がっていた。
「ッ」
「オラァ!」
灯が、上空からの、目にも止まらない速さでの魔物の突進で、地面に叩きつけられた。
灯が攻撃を許したのは、この魔物が初めてだ。
「儂らもかかるぞ——」
と、シロが言ったところで、決着はついていた。
突進された瞬間に魔物の腕を左手で掴んだ灯が、右手で魔物の顔面に拳を入れた。
それで魔物の首が吹き飛んで、地面に落ちた。
「……終わった……のか」
あっけない終わり方である。
灯に攻撃できた魔物は初めてであり、もう少し苦戦するものだと思ったが、勝負は一瞬で済んだ。
「今まで戦った魔物で一番強かった」
悲しそうに言う灯の視線の先には、ザギの死体。
肉が潰れて、地面にめり込んでいた。
哀れで残酷な殺され方をした彼を、僕らはただ見ることしかできなかった。
「死んだ人を蘇らす魔法ってないの?」
灯がシバリアに聞くも、返事はノーだった。
「禁術ですし、独学でも、学院でもその魔法を会得する方法は不明なんです」
「そっか」
「……同情もあとじゃ。ここがバレた以上、場所を変えなければいけない」
「しかし、ここ以外に隠れられそうな場所は……」
ない。
と、ヴィルランドールさんはいうのだった。
「魔物」
灯がポツリと、言った。
「初めてムカついたよ。魔物って存在に。今から乗り込んで、魔王どころじゃない。魔物全員、滅ぼして——」
「まて、でもまだ夕方だ」
僕の待ったに、シロが反論する。
「じゃがまあ、アカリがいるなら王都侵入も楽じゃろう。正面突破するわけでもあるまい? 魔物全員は無理でも、今から魔王は倒せると思うぞ」
「私たちが王様にもらった地図を見れば、裏道がわかるよ。そこを通って、魔王城ごとぶっ潰す」
「賛成ね。仲間の死体のとなりで深夜まで待てなんてできないし」
「私も、乗り込んだほうがいいと思います」
どんどん進んでいく話に、僕はついていけない。
筒井も言っていた。妹を——灯を過信するなと。それに従うのなら、灯の力ありきの作戦は立てないほうが得策だ。
だが、何を根拠に灯を過信するなと?
そう反論されるに決まってる。僕はその根拠を見いだせずに、そのまま話が進んでいった。
「でも、馬車はどうするの? 私たちは場所がバレたから移動するけれど、馬車は移動できないじゃない」
「……うーん」
「アオシはどう思いますか?」
シバリアに意見を聞かれ、はっとする。
「シバリア。いくつかの魔法をかけてもらいたい」
「なんでしょう」
「存在を隠せる魔法と、何かあった時用にバリア、このふたつ、馬車にかけられない?」
「可能です。術者が近くにいないと若干威力は弱まりますが、魔法の設置ということならお任せください」
「これで、ヴィルランドールさんと馬車を隠して守れる。あとは話にあった通り、魔王城に乗り込めばいいと思う」
シバリアがヴィルランドールさんごと馬車に魔法をかけている間に、僕は木刀を抜いた。
魔物が近くにいない今でも、刀が抜かれたということは、抜く必要があるということだ。
臨戦態勢でいろ。と、この木刀は僕に言っている。
そして出発の時は近い——
『私の名は、三寂』
昨日もなにもない日だった。灯にしてみれば戦いの連続だったろうが、こちらにしてみれば馬車で敵が死んでいくのを見ているだけの簡単な作業になってきている。
最近は惨い死体にもなれてきた。
必殺するのには仕方ないのかもしれないが、灯が魔物を殺すと、大抵その死体は残酷な姿となって飛散する。
それを見るのも、もう慣れた。
最初は怖かった。恐ろしかった。
その死体を見て、自分もこうなるのではないかという気持ちになった。だけど、もうどちらかといえば、僕は加害者のような気分でいた。殺人を犯した罪人のような気分でいた。
この三日間。
灯に傷をつけた魔物は一体もいない。灯につくのは傷じゃなく、敵の返り血だけ。
そんな風に一日一日を乗り越え、今日の午後には魔物の王都に到着する。しかしその付近で夜まで待ち、夜になったら襲撃するという作戦になっている。
今日が魔王を倒せるか倒せないかのターニングポイントだ。世界を救えるか、自分の世界に帰れるか。
いや。
最近は、元の世界に帰ることもあまり考えていない。
シバリアに結婚を申し込まれて、それを承諾したからだ。元の世界に帰れるのなら、シバリアを共に連れて帰りたいけれど、異世界に圧倒されて困惑するシバリアは見たくない。僕はこの世界でシバリアの夫として生きる道が出来たので、元の世界に帰る未練もなくなっているに近い。
魔王には、勝つ前提で話を続けている。頭を回している。
灯がいれば勝てるんじゃないかな、と、余裕の心境で敵の死体を見ている。
敵のバリケードも数十個は突破した。その間に殺した魔物は百を超えるだろう。そんな力を持つ灯が魔王に勝てないのなら、もうシュバルハに未来はない。
そして今もなお進む灯と馬車は、あっというまでもなく、八時間くらい走って、魔物の王都付近に到着した。
「だいたい深夜まで隠れる場所の目安はつけてあります。どなたか、アカリさんを連れて戻ってきてくだされ」
「儂が行こう」
ヴィルランドールさんの言葉に、シロが馬車を出て、血まみれの灯を馬車の中に連れて戻ってきた。その灯にシバリアが洗浄魔法をかけて、馬車が目的地へ着くのを待った。王都までの道もそれて、別れた細い道を走っているので、魔物のバリケードもない。
「この辺りで、深夜まで過ごしましょう」
馬車が止まったのは、少しした広場だった。
「今が午後一時過ぎだから、十二時間くらい時間あるよな」
「ま、王都付近は特にバリケードも厚いじゃろうし、魔物も多い。大人しく待っていよう」
僕の問いにシロが応えた。
十二時間の間は寝ていてもいいし起きて喋っていてもいい。なら僕は少し寝ることにした。
「おやすみなさい、アオシ」
「おやすみ、シバリア」
なんて言葉を交わして、僕は眠りについた。
「やあ」
筒井金切。
彼女は、今日は趣を変えて、屋上に立っていた。いつも教室なのに。
僕も屋上にいる。
筒井は空を見上げていた。
「君の心は晴れてるね。雲も少なからずあるが、青空も見える」
「僕の夢は、僕の心が反映されてるのか?」
「そうだぜ? ついこのあいだまで嵐だったよ」
「……そうか」
今はもう、悩むことも少ない。
戦場に慣れてきた。
嫌な慣れだが、仕方がない。
「……ところで、きみの腰にぶら下げてる木刀」
「ああ、これ」
と、腰を見たが腰には何もなかった。僕は丸腰だった。
「現実での話だよ。あれさ、結構変だよね」
「ああ、形な。刀身が板になってる……」
「そうじゃなくてさ、わからない?」
「え? 他に変なところと言ったら……」
「わからないならいい」
筒井は僕の後ろを見ると、
「いつかわかるよ」
と、また空を見上げた。
「僕の後ろに何かいるか?」
「…………」
「なぁ?」
「雛波。あまり妹を過信するな。彼女の能力は——」
筒井が何かを言いかけたその時。
僕は夢から目覚めていた。
物凄い物音で、飛び起きた。
爆発音のほうを馬車の中から探すと、
人の潰れた死体と思われる物の上に、背中に翼を生やした魔物が立っていた。
あの死体——辛うじてわかる服の破片から見るに、ザギだ。
僕はとっさに馬車から降りていた。
自分に何かできるわけがない。ただ、仲間を殺されても平然としていられるほど、戦場慣れもしていない。
「上空から見て、外に出てた奴が一番つええと思って殺したけどよォ、どうだい?」
僕が寝てる間、馬車の外に出ていたのはザギだけみたいだ。僕より早く馬車から降りた灯とシロとクロが構えている。
「はずれだよ」
灯が飛びかかる。それもすごい速さでだ。しかしそれ以上のスピードで、魔物が飛び上がっていた。
「ッ」
「オラァ!」
灯が、上空からの、目にも止まらない速さでの魔物の突進で、地面に叩きつけられた。
灯が攻撃を許したのは、この魔物が初めてだ。
「儂らもかかるぞ——」
と、シロが言ったところで、決着はついていた。
突進された瞬間に魔物の腕を左手で掴んだ灯が、右手で魔物の顔面に拳を入れた。
それで魔物の首が吹き飛んで、地面に落ちた。
「……終わった……のか」
あっけない終わり方である。
灯に攻撃できた魔物は初めてであり、もう少し苦戦するものだと思ったが、勝負は一瞬で済んだ。
「今まで戦った魔物で一番強かった」
悲しそうに言う灯の視線の先には、ザギの死体。
肉が潰れて、地面にめり込んでいた。
哀れで残酷な殺され方をした彼を、僕らはただ見ることしかできなかった。
「死んだ人を蘇らす魔法ってないの?」
灯がシバリアに聞くも、返事はノーだった。
「禁術ですし、独学でも、学院でもその魔法を会得する方法は不明なんです」
「そっか」
「……同情もあとじゃ。ここがバレた以上、場所を変えなければいけない」
「しかし、ここ以外に隠れられそうな場所は……」
ない。
と、ヴィルランドールさんはいうのだった。
「魔物」
灯がポツリと、言った。
「初めてムカついたよ。魔物って存在に。今から乗り込んで、魔王どころじゃない。魔物全員、滅ぼして——」
「まて、でもまだ夕方だ」
僕の待ったに、シロが反論する。
「じゃがまあ、アカリがいるなら王都侵入も楽じゃろう。正面突破するわけでもあるまい? 魔物全員は無理でも、今から魔王は倒せると思うぞ」
「私たちが王様にもらった地図を見れば、裏道がわかるよ。そこを通って、魔王城ごとぶっ潰す」
「賛成ね。仲間の死体のとなりで深夜まで待てなんてできないし」
「私も、乗り込んだほうがいいと思います」
どんどん進んでいく話に、僕はついていけない。
筒井も言っていた。妹を——灯を過信するなと。それに従うのなら、灯の力ありきの作戦は立てないほうが得策だ。
だが、何を根拠に灯を過信するなと?
そう反論されるに決まってる。僕はその根拠を見いだせずに、そのまま話が進んでいった。
「でも、馬車はどうするの? 私たちは場所がバレたから移動するけれど、馬車は移動できないじゃない」
「……うーん」
「アオシはどう思いますか?」
シバリアに意見を聞かれ、はっとする。
「シバリア。いくつかの魔法をかけてもらいたい」
「なんでしょう」
「存在を隠せる魔法と、何かあった時用にバリア、このふたつ、馬車にかけられない?」
「可能です。術者が近くにいないと若干威力は弱まりますが、魔法の設置ということならお任せください」
「これで、ヴィルランドールさんと馬車を隠して守れる。あとは話にあった通り、魔王城に乗り込めばいいと思う」
シバリアがヴィルランドールさんごと馬車に魔法をかけている間に、僕は木刀を抜いた。
魔物が近くにいない今でも、刀が抜かれたということは、抜く必要があるということだ。
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そして出発の時は近い——
『私の名は、三寂』
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