【僕の人生】

三話

　高校に入学してから「僕」は日々部活に勉強と何気ない日常を過ごしていた。
新しい友達にも恵まれて、普通の高校生活を送っていた。

　だけど「僕」は、その普通の生活がとても退屈に感じていた。
別に学校生活が楽しくなかったわけじゃない。部活の仲間や友達と遊ぶのは楽しかったし、部活にも一生懸命打ち込んだ。
でも「僕」の退屈は全く満たされない。
1日、1日過ぎるたび、「僕」の心は閉ざされていった。友達と過ごすたび、感じてしまっていた。
　あぁ「僕」は普通にはなれないんだ。
何をしても、どれだけ楽しくても「僕」の心からは、退屈は消せなかった。
「僕」はいつも同じことを感じてしまった。

「つまらないなぁ」
　
　それから「僕」は、学校をサボる事が増えた。サボっては街に出てふらふらと、目的もなく彷徨っていた。
どうせ学校に行っても「僕」の退屈は消えない、つまらない。
そう思って学校をサボり続けるようになった。

　いつも通り学校をサボって、街をぶらついていたある日、「僕」は他校の不良達に絡まれて、喧嘩になった。
別に喧嘩をする理由はなかった。ただの退屈凌ぎのつもりだった。
殴られたから殴り返しす、ただそれだけだった。
でも人を殴るたび、「僕」の中で何かが込み上げてきていた。楽しい、もっと壊したい。
気がつけば「僕」の目の前には血に塗れた不良達が転がって、「僕」は相手の血で血まみれだった。

「あぁ、人を壊すのはこんなに楽しいものなのか」

　その日を境に「僕」の中にあった黒い衝動は完全に抑えることはできなくなっていた。