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第2章 将軍絶命篇 1568年4月〜
第二十九話 故事
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(この男が、かの竹中重治だと?)
秀吉は目を疑った。今や此処まで落魄れているというのか。
しかし、稲葉の様子を見て、本物だろうと考えた秀吉は、直ぐ様笑顔を浮かべた。
「重治殿、御初にお目にかかりまする。儂は織田家家臣、木下藤吉郎秀吉と申す」
今は、目の前の存在を〈手に入れる〉ことだけを考える。
「重治殿、其方も知っての通り、儂は今織田に仕えておる身だ。織田家当主、織田信長殿は其方を必要となさっておる、故に我らは此処へ来た。重治殿、是非とも、織田の許へ来て貰いたい」
稲葉の言葉に、重治は微笑んだまま、首を横に振った。
「其の御話、折角ですが、御断り致そう」
万が一があるとは思っていたが、やはり断ってくる。
だが、此処までは想定内だ。
「しかし、それでは其方も浮かばれまいよ。このままでは其方はただの屍に過ぎぬ。誰も其方の才を知ることなく、其方もその才を使うことなく死ぬことになろう。参謀ならば、参謀として主君に仕えてこそ、存在意義は増す筈じゃ。」
「私の身は、既に死んでおる」
稲葉はその言葉に固まる。
「私は〈罪を犯した〉身、穢れた身となり果ててしまった身じゃ。そのような罰当たりは此処で一生を遂げるのが相応しい。それに、信長殿のことはしばしば耳にいたすが、常に乱世を見ることのできる、私こそ必要なき御方でしょう」
そう言って再び、笑みを浮かべる。
「一徹殿、其方は誠に、良い君主を見つけたものだな」
あぁ、駄目だ
このままでは、言いくるめられる。
稲葉は歯を食いしばる。
「し……しかし、重治殿……」
声が出ない
その優しい笑みに、口に出すのを躊躇(ためら)ってしまう
この男の微笑みは、まるで悪魔だ
(まずい、まずい、)
稲葉の頭の中で、言葉が空回り始めた。
「いやはや、噂のみで人格を的確に言い当てるとは、恐れ入り申した。頭と目だけでなくそれ程の耳もお持ちなら、猶勿体無うござるな」
その瞬間、重治の表情が変わった。
稲葉はその声の主を見る。
「ひでよし……」
秀吉は今一度かしこまり、重治を見る。
「此の様な逸話をご存知ですか」
そう言って、懐から扇を取り出し、ばっと広げた。
「昔々、それこそ今より一四〇〇年も昔の事。明が漢の時代より、魏、呉、蜀の三国に分かれていた時の逸話じゃ。天下に名を揚げていた劉備という男は、黄巾の乱の鎮圧に際し、諸葛亮という男を迎えようと画策する。当時諸葛亮は、一部の人にしかまだ名前を知られて居なかった訳じゃが、劉備は諸葛亮の軍才を見抜き、三度彼の許を訪ねたという。年齢上、明らかに上下関係は在った筈だ。しかしながら、劉備は其れ程の対応をした、という、稀に見る逸話にござる」
「〈三顧の礼〉にございますな。つまり、有名な貴方様が名の知れぬ私の為に、直々に礼をしに参っていると、そう言いたいのですね」
秀吉は扇を仰ぎながら、不敵な笑みを浮かべる。
まるで、〈劉備を演じている〉かの様に。
稲葉はただ、呆然としていた。
(三顧の礼、儂とて知って居るその逸話を、此の男が知らぬ筈がない)
しかし、此処でその故事を出すことは、危険だということも尚、知っていた。
一歩間違えれば、相手の怒りを買い得ない。此れは、ある意味での博打だと。
重治は笑みを浮かべ、一度、目を閉じる。
「秀吉殿。貴方様は一つばかり、勘違いをなさって居るようですな。」
(……怒っている?)
「私は、貴方様のことを知りませぬ」
秀吉は目を丸くし、途端に吹き出した。
「ははは、あくまで例を出す意味は無かったと申すか」
重治も同じように笑う。その様子を見ていた稲葉だけが、放心状態であった。
「いやはや、此処で明の故事を取り上げるとは、恐れ入りました。秀吉殿、貴方様はよほどの教養がおありの様だ。ならば私からも一つ、提案をいたしましょう」
そう言って、人指し指を立てる。
「私は其方等の君主、織田信長殿を良く知っております。それ故、私を必要としない事も知っています。ならば秀吉殿、どうでしょう、〈貴方様の参謀〉としてなら、お仕え申し上げましょう」
「拙者の参謀、にござるか」
「私は、貴方様に興味が湧きました」
秀吉は微笑み、それを了承する。
その横で、稲葉は大きく息を吐く。
「稲葉殿」
稲葉は重治の声に反応する。
「口には出さなかったが、会えて嬉しかったぞ」
途端に、共にいた頃の記憶が脳裏に現れる。
共に笑い、共に悲しみ、共に歩んだ日々。笑顔も泣き顔も、全てが記憶の中で鮮明に色づいてゆく。
稲葉はその言葉に、目に涙を浮かべた。
「あぁ……儂もだ、」
稲葉は微笑み、重治の手を握る。
そして、何度も頷く。
忘れかけていたあの頃の記憶が、蘇ってゆく。
また、あの頃の日々を、過ごすことが出来るだろうか。
秀吉はただ黙って、その様子を眺めていたのだった。
その後、後日迎えを寄越すと言い残し、長政に挨拶をした後に、二人は美濃へ帰り始める。
稲葉はそこで、腹にたまっていた疑問をぶつけることにした。
「秀吉殿、まさか元より、このつもりだったというのか」
秀吉はその言葉を聞き、目を細めた。
「否、これは流石に想定外でござった」
その言葉に、稲葉は目を丸くする。
「元は殿の参謀として仕わせるつもりにございました。しかし、まさか儂の参謀として仕えると申すとは……竹中重治、侮れぬ男じゃ」
信長に仕えるも秀吉に仕えるも、織田家に仕えることには変わりない。
だからこそ承認した訳だが、この結果が吉と出るか、凶と出るかは、秀吉とて分からない。
(恐ろしいものだ)
秀吉(こやつ)と居ると、命がいくつあっても足りないと、稲葉は密かに苦笑いを浮かべた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後、美濃にやって来た重治は、信長と相見えることになる。
「其方が竹中重治か。聞けば、秀吉(サル)の参謀として仕えると申したそうだな」
「その通りにございます。私は秀吉殿に興味がござった故、お仕え申し上げたいと思った所存にございます」
信長は目を細める。
仕える者が当主でなくとも、織田の者に仕えれば、それは織田家に仕えたことになる。信長もそれを十二分に理解していた。
「ふん、小賢しい奴よ。良いだろう。重治とやら、秀吉(サル)に精を尽くすのだぞ」
重治は微笑んで、「は、」と一礼。
此れ以降、重治は秀吉に、かつ織田家に仕えることとなる。
それは、彼の命が尽きるその日まで、続くのである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「竹中重治が織田に仕えた。此れにて支度は整った」
その夜、信長は家臣団の前でこう宣言したと言う。
「三好勢討伐を承認する、京への第一歩じゃ。」
こうした竹中重治の織田家引き入れは、後の〈観音寺城の戦い〉へと、繋がってゆくのである。
続
秀吉は目を疑った。今や此処まで落魄れているというのか。
しかし、稲葉の様子を見て、本物だろうと考えた秀吉は、直ぐ様笑顔を浮かべた。
「重治殿、御初にお目にかかりまする。儂は織田家家臣、木下藤吉郎秀吉と申す」
今は、目の前の存在を〈手に入れる〉ことだけを考える。
「重治殿、其方も知っての通り、儂は今織田に仕えておる身だ。織田家当主、織田信長殿は其方を必要となさっておる、故に我らは此処へ来た。重治殿、是非とも、織田の許へ来て貰いたい」
稲葉の言葉に、重治は微笑んだまま、首を横に振った。
「其の御話、折角ですが、御断り致そう」
万が一があるとは思っていたが、やはり断ってくる。
だが、此処までは想定内だ。
「しかし、それでは其方も浮かばれまいよ。このままでは其方はただの屍に過ぎぬ。誰も其方の才を知ることなく、其方もその才を使うことなく死ぬことになろう。参謀ならば、参謀として主君に仕えてこそ、存在意義は増す筈じゃ。」
「私の身は、既に死んでおる」
稲葉はその言葉に固まる。
「私は〈罪を犯した〉身、穢れた身となり果ててしまった身じゃ。そのような罰当たりは此処で一生を遂げるのが相応しい。それに、信長殿のことはしばしば耳にいたすが、常に乱世を見ることのできる、私こそ必要なき御方でしょう」
そう言って再び、笑みを浮かべる。
「一徹殿、其方は誠に、良い君主を見つけたものだな」
あぁ、駄目だ
このままでは、言いくるめられる。
稲葉は歯を食いしばる。
「し……しかし、重治殿……」
声が出ない
その優しい笑みに、口に出すのを躊躇(ためら)ってしまう
この男の微笑みは、まるで悪魔だ
(まずい、まずい、)
稲葉の頭の中で、言葉が空回り始めた。
「いやはや、噂のみで人格を的確に言い当てるとは、恐れ入り申した。頭と目だけでなくそれ程の耳もお持ちなら、猶勿体無うござるな」
その瞬間、重治の表情が変わった。
稲葉はその声の主を見る。
「ひでよし……」
秀吉は今一度かしこまり、重治を見る。
「此の様な逸話をご存知ですか」
そう言って、懐から扇を取り出し、ばっと広げた。
「昔々、それこそ今より一四〇〇年も昔の事。明が漢の時代より、魏、呉、蜀の三国に分かれていた時の逸話じゃ。天下に名を揚げていた劉備という男は、黄巾の乱の鎮圧に際し、諸葛亮という男を迎えようと画策する。当時諸葛亮は、一部の人にしかまだ名前を知られて居なかった訳じゃが、劉備は諸葛亮の軍才を見抜き、三度彼の許を訪ねたという。年齢上、明らかに上下関係は在った筈だ。しかしながら、劉備は其れ程の対応をした、という、稀に見る逸話にござる」
「〈三顧の礼〉にございますな。つまり、有名な貴方様が名の知れぬ私の為に、直々に礼をしに参っていると、そう言いたいのですね」
秀吉は扇を仰ぎながら、不敵な笑みを浮かべる。
まるで、〈劉備を演じている〉かの様に。
稲葉はただ、呆然としていた。
(三顧の礼、儂とて知って居るその逸話を、此の男が知らぬ筈がない)
しかし、此処でその故事を出すことは、危険だということも尚、知っていた。
一歩間違えれば、相手の怒りを買い得ない。此れは、ある意味での博打だと。
重治は笑みを浮かべ、一度、目を閉じる。
「秀吉殿。貴方様は一つばかり、勘違いをなさって居るようですな。」
(……怒っている?)
「私は、貴方様のことを知りませぬ」
秀吉は目を丸くし、途端に吹き出した。
「ははは、あくまで例を出す意味は無かったと申すか」
重治も同じように笑う。その様子を見ていた稲葉だけが、放心状態であった。
「いやはや、此処で明の故事を取り上げるとは、恐れ入りました。秀吉殿、貴方様はよほどの教養がおありの様だ。ならば私からも一つ、提案をいたしましょう」
そう言って、人指し指を立てる。
「私は其方等の君主、織田信長殿を良く知っております。それ故、私を必要としない事も知っています。ならば秀吉殿、どうでしょう、〈貴方様の参謀〉としてなら、お仕え申し上げましょう」
「拙者の参謀、にござるか」
「私は、貴方様に興味が湧きました」
秀吉は微笑み、それを了承する。
その横で、稲葉は大きく息を吐く。
「稲葉殿」
稲葉は重治の声に反応する。
「口には出さなかったが、会えて嬉しかったぞ」
途端に、共にいた頃の記憶が脳裏に現れる。
共に笑い、共に悲しみ、共に歩んだ日々。笑顔も泣き顔も、全てが記憶の中で鮮明に色づいてゆく。
稲葉はその言葉に、目に涙を浮かべた。
「あぁ……儂もだ、」
稲葉は微笑み、重治の手を握る。
そして、何度も頷く。
忘れかけていたあの頃の記憶が、蘇ってゆく。
また、あの頃の日々を、過ごすことが出来るだろうか。
秀吉はただ黙って、その様子を眺めていたのだった。
その後、後日迎えを寄越すと言い残し、長政に挨拶をした後に、二人は美濃へ帰り始める。
稲葉はそこで、腹にたまっていた疑問をぶつけることにした。
「秀吉殿、まさか元より、このつもりだったというのか」
秀吉はその言葉を聞き、目を細めた。
「否、これは流石に想定外でござった」
その言葉に、稲葉は目を丸くする。
「元は殿の参謀として仕わせるつもりにございました。しかし、まさか儂の参謀として仕えると申すとは……竹中重治、侮れぬ男じゃ」
信長に仕えるも秀吉に仕えるも、織田家に仕えることには変わりない。
だからこそ承認した訳だが、この結果が吉と出るか、凶と出るかは、秀吉とて分からない。
(恐ろしいものだ)
秀吉(こやつ)と居ると、命がいくつあっても足りないと、稲葉は密かに苦笑いを浮かべた。
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その後、美濃にやって来た重治は、信長と相見えることになる。
「其方が竹中重治か。聞けば、秀吉(サル)の参謀として仕えると申したそうだな」
「その通りにございます。私は秀吉殿に興味がござった故、お仕え申し上げたいと思った所存にございます」
信長は目を細める。
仕える者が当主でなくとも、織田の者に仕えれば、それは織田家に仕えたことになる。信長もそれを十二分に理解していた。
「ふん、小賢しい奴よ。良いだろう。重治とやら、秀吉(サル)に精を尽くすのだぞ」
重治は微笑んで、「は、」と一礼。
此れ以降、重治は秀吉に、かつ織田家に仕えることとなる。
それは、彼の命が尽きるその日まで、続くのである。
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「竹中重治が織田に仕えた。此れにて支度は整った」
その夜、信長は家臣団の前でこう宣言したと言う。
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