3 / 7
第2話 魔法の先生
しおりを挟む
特にやることは変わらず日々を楽しく過ごしていると兄さんに家庭教師が付いた。子供は大体7歳になると教育が始まるとのことだった。幼過ぎると理解できず、丁度よいのが7歳前後らしい。そんな慣習のせいで遊び相手が奪われてこっちはいい気分はしなかった。何だかんだと言って小言を言われないと毎日がとても静かで退屈だった。それらか母様に直談判をすると頭を悩ましながら魔法の授業だったらきっと文字が書けなくても算術ができなくても受けられるだろうと魔法の授業だけ兄さんと一緒に受けることになった。魔法の授業は先生が少ないらしくてやっと目途が立ったとかで何日か後に丁度先生が家までやって来る予定があったらしい。それを聞いて兄さんばっかりなんか大人のみんなと楽しそうにやっていたからうらやましくてうざかったから僕も授業を受けられると楽しみに待っているとその人はやって来た。その人は満月の次の日、週に一回訪れる人で、集落では見ないほどの老人だ。その老人はサム=アルトン・リーン・ヴィルマとかいう大層な名前の人でどこか偉そうなところはあまり好きになれない爺だった。父様が奉公してる貴族のバール様にお願いして家まで通いで来てもらうことになっている凄い人らしい(父様よりは多分凄くはない)。その人は始めて家にやって来たときから気だるい態度を隠しもしない嫌な奴だった。僕らが待っている部屋の扉を乱暴に開けるとすぐに嫌みを言ってきた。
「なんだこんな辺鄙な田舎に来て私が教えるのがこんな貧相な子供なのか……エルドから半日もかかるのに……こんな時間をかけて片田舎まで来させるのだからお前らはさぞかし才能のある子供らなのであろうな。」
第一印象は最悪だ。なんだこの爺。凄い偉そうで僕の住んでいる場所を辺鄙だの田舎だのむかつく言い方をするやつだ。そう思って兄さんの方向を見ると特に何とも思っていないような無表情で愚痴を挟めずに授業は進んでいった。
「まずは……カイルと言ったか。手を出せ。」
「はっはい……」
爺はカイル兄さんの手を取ると眼を瞑り、暫く黙った。それから溜め息混じりに首を振った。
「はぁ……平凡だな。実に平凡だ。英雄と他国の高貴な娘の息子だというから期待をしていたのに……はぁぁぁ……まあ良い。そこの坊主……歳はいくつだ。随分と若く見えるが、まだ字も読めぬのではないか……まぁ良い。ついでだお前も手を出せ。」
「えぇっと……」
「はよせんか小僧。はよせんとこんな寂れた村で一泊しなくちゃならん。まったく未熟な者はわしの話をうんうんと聞いていればいいんだ。わしのときもそうやって~」
そういって強引に僕の手を握った。それから早く帰りたいと言いながら長話を始めてひとしきり話し終えると目を瞑り、しばらく沈黙をしていた。僕は爺さんの手は年寄りなのに集落の人たちみたいにごつごつで硬くい手と違って柔らかくて驚いた。この人はきっと畑を耕すために鍬を持ったことがないのかな……そんなどうでもいいことを考えていると目の前の爺が大声で驚いていた。
「光が……光が二つ見える……お主、どういうことだ……そ、それに今まで見たことのないほどに強い光が見える。」
しばらく驚いた後に、爺は僕の脇の下を持ち、抱き上げるとさっきまでの傲慢な態度から一変して「この子は天才だ。稀に見るほどの魔力量を持った天才だ。ここに来るだけの価値があった。」そういうとしばらく地面に降ろしてくれなかった。あれから人が変わったように活き活きとして教えてくれるようになった。
「魔法は誰にでも使えるわけではない。大昔は奴隷から魔法を用いて国を建国した話もあったが、今では魔力持ちは専ら貴族や出自の良い者からしか産まれてこない。だから術士への言葉遣いは気を付けたまえよ。特にそこの小さな小僧。」
「うるさいなぁ……ちゃんとしてるもん。」
「言ったそばからお前はそうやって……本当は分かっちゃおらんのだろ。お前そんなんじゃこの先、苦労するぞ。それこそ~」
サム爺の授業は話が長い上にマナーとか話し方とか関係ない話ばっかりで脱線しがちだ。主に僕のせいで……それはそれとして魔法の授業といってもとても地味で退屈なものだった。最初は魔法の歴史を教えてくれた。それからはひたすら実践、実践、実践だと目を瞑らせて体の内側に意識を向けろといって同じことをずっとさせる。
「いいか。魔力を感じるんだ。魔力はな、本来は誰の中にも流れているんだがそれを意識して使える人はごく限られている。体系化されたものでもない。だから私のような術士に教えを乞う形、徒弟制が蔓延しているのだ。伝えようにも感覚的だから継承が難しい。だがお前らは親から治癒魔法を受けていると聞いているから後は意識できれば使えるはずだ。親がお前らにしてくれた光の……魔力の波動を感じるんだ~」
週で一回しか来ないのに貴重な授業時間の間、同じことをずっとさせる。こんなんで母様のやっていたような魔法が使えるようになるわけないじゃんと思っているとその内、兄さんは魔法を使えるようになった。その度にずるいずるいと騒ぎ立てて、「集中しんか」とサム爺に頭を叩かれた。けど、僕は目を瞑るとどこからか眠気がやってきていつしか眠ってしまう。その度に頭を思いきり叩いてくるこの爺には怒りが湧いてくる。魔法の練習?だって難しいんだもん。わけわかんないものを感じろってどうやってやんの意味わからん。そうこうしている間にも授業は進んでいった。飽くまで授業は兄さんのためのだから兄さんのペースで進んでいって今では魔力を飛ばして遠く離れたモノに当てる練習をしている。
「いいかカイルよ。魔力というものはとても不安定で体から離れればすぐに扱えなくなる。だから剣士は身に纏うのだが、戦場では長距離で攻撃できるというのはとても大きな意味を持つ。だから現代の術士は遠距離攻撃をするために効率の良い~」
カイル兄さんはとても優秀らしい。才能は平凡でも要領がいいとかいって、あの嫌味なサム爺でも褒めるくらいには凄いらしい。最近では僕らへの入れ込みがすごくて領主様、貴族様のバール様の直轄地の都市エルドにも弟子が居るらしいのにほったらかしでこの家に居座るようになった。今まで以上に長話をするようになったし、授業を何回も繰り返すうちに帰りが遅くなると家に泊まり込むようになった。居座りすぎてたまに次の日の授業の支障になることもあった。それに当然のように寝床と御飯を要求するうえに愚痴をいうところにはなんて図々しいやつなんだ腹が立つ。でもそうやって家に居座ろうとするのは僕に魔術を教えたい一心らしい。「もったない、せっかく才能があるのに」と繰り返し耳にタコができる程に同じことを言ってくる。本当に大っっっっっ嫌いだ。
兄さんはどんどんと先に行くのに僕は未だ魔力を感じられていないからあの瞑想をしている。兄さんと比べて僕の魔力の制御が苦手なのは人の魂が2つあることが原因らしい。魂は魔力の源らしくてだから潜在的な才能はこれまで見た人の中で一番だと、それだけにもったいないと爺は永遠と言ってきて、兄さんも魔力の扱いが下手なんだから練習しろと言ってくる。苦手……というか出来ないことをやれと言われるのはとてもイライラする。それに魔法の練習は地味だ。眼を瞑り、精神を統一し、意識を身体の内部向けると次第に体の中の魔力の流れが見えるようになるらしい。そんな練習してられるかと不貞腐れて家の近くの森に入っていった。最近、墾田しようと木を切り倒していて段々と小さくなっている。森って一人だと怖いけど今この森にはどこかに人が居る。そう思うとあんまり恐怖は湧かなかった。
ここは僕の秘密基地だ。よく虫を捕えては千切って投げを繰り返していた。いつものように森を散策していると木の上に鳥の巣を見つけた。どんな鳥が居るのかなと意気揚々に木を登り始めた。上まで辿り着くと、その巣の中に卵が6つあった。4つは白い卵だったが、黒い斑点の入った卵が2つ入っていた。
「なんだこの卵。変なの大きさも違うや。持って帰ろう。」
色の違う卵に手を伸ばした。そのとき、足を滑らせて腰から勢いよく地面に着地した。
「いっっっっっっっでええええええええええ」
頭も思いきりぶつけて頭と腰を中心として体の中に鈍痛が広がっていく。やがて息がしづらくなった。落ち着くために眼を瞑り、痛みのある腰に意識を向けた。体にジンジンと痛みが腰から広がっていく。痛いな痛いなと感じていたとき、体の中を赤い光が走っている……ような気がした。口にするのが難しいけど、何の確証もないけどこの光が魔力なんだと思った。
「こっ……れがま……りょ……く……」
嬉しさを動きで表現したかったが、あまり体が動かない。けれど腕は上がった。今なら……今なら魔力弾を出せるかも。そう思って体に走るこの光を指に集め、放った。それは3センチ程飛んでいき、霧散した。体の中では赤色のイメージだったけど実際に飛んでいったのは無色透明な何かだった。不思議だなと思うよりも先に喜びが勝った。
「出来た出来た出来た出来た出来た出来た。」
これで文句は言わせないぞと思い、調子に乗って限界まで打ち続けると意識を失った。眼を醒ますとカイル兄さんが僕をおんぶしながら嫌味を言ってきた。
「お前どこに行ってくるぐらい言ってから行けよな。探すの大変だったんだからな。特に今日はサム=アルトンさんが居るんだから~」
あーまた始まったと思ったけど、声色が真剣だったから言い返すことも魔法が使えたことも言えなかった。これからは少し自重しよう。
「なんだこんな辺鄙な田舎に来て私が教えるのがこんな貧相な子供なのか……エルドから半日もかかるのに……こんな時間をかけて片田舎まで来させるのだからお前らはさぞかし才能のある子供らなのであろうな。」
第一印象は最悪だ。なんだこの爺。凄い偉そうで僕の住んでいる場所を辺鄙だの田舎だのむかつく言い方をするやつだ。そう思って兄さんの方向を見ると特に何とも思っていないような無表情で愚痴を挟めずに授業は進んでいった。
「まずは……カイルと言ったか。手を出せ。」
「はっはい……」
爺はカイル兄さんの手を取ると眼を瞑り、暫く黙った。それから溜め息混じりに首を振った。
「はぁ……平凡だな。実に平凡だ。英雄と他国の高貴な娘の息子だというから期待をしていたのに……はぁぁぁ……まあ良い。そこの坊主……歳はいくつだ。随分と若く見えるが、まだ字も読めぬのではないか……まぁ良い。ついでだお前も手を出せ。」
「えぇっと……」
「はよせんか小僧。はよせんとこんな寂れた村で一泊しなくちゃならん。まったく未熟な者はわしの話をうんうんと聞いていればいいんだ。わしのときもそうやって~」
そういって強引に僕の手を握った。それから早く帰りたいと言いながら長話を始めてひとしきり話し終えると目を瞑り、しばらく沈黙をしていた。僕は爺さんの手は年寄りなのに集落の人たちみたいにごつごつで硬くい手と違って柔らかくて驚いた。この人はきっと畑を耕すために鍬を持ったことがないのかな……そんなどうでもいいことを考えていると目の前の爺が大声で驚いていた。
「光が……光が二つ見える……お主、どういうことだ……そ、それに今まで見たことのないほどに強い光が見える。」
しばらく驚いた後に、爺は僕の脇の下を持ち、抱き上げるとさっきまでの傲慢な態度から一変して「この子は天才だ。稀に見るほどの魔力量を持った天才だ。ここに来るだけの価値があった。」そういうとしばらく地面に降ろしてくれなかった。あれから人が変わったように活き活きとして教えてくれるようになった。
「魔法は誰にでも使えるわけではない。大昔は奴隷から魔法を用いて国を建国した話もあったが、今では魔力持ちは専ら貴族や出自の良い者からしか産まれてこない。だから術士への言葉遣いは気を付けたまえよ。特にそこの小さな小僧。」
「うるさいなぁ……ちゃんとしてるもん。」
「言ったそばからお前はそうやって……本当は分かっちゃおらんのだろ。お前そんなんじゃこの先、苦労するぞ。それこそ~」
サム爺の授業は話が長い上にマナーとか話し方とか関係ない話ばっかりで脱線しがちだ。主に僕のせいで……それはそれとして魔法の授業といってもとても地味で退屈なものだった。最初は魔法の歴史を教えてくれた。それからはひたすら実践、実践、実践だと目を瞑らせて体の内側に意識を向けろといって同じことをずっとさせる。
「いいか。魔力を感じるんだ。魔力はな、本来は誰の中にも流れているんだがそれを意識して使える人はごく限られている。体系化されたものでもない。だから私のような術士に教えを乞う形、徒弟制が蔓延しているのだ。伝えようにも感覚的だから継承が難しい。だがお前らは親から治癒魔法を受けていると聞いているから後は意識できれば使えるはずだ。親がお前らにしてくれた光の……魔力の波動を感じるんだ~」
週で一回しか来ないのに貴重な授業時間の間、同じことをずっとさせる。こんなんで母様のやっていたような魔法が使えるようになるわけないじゃんと思っているとその内、兄さんは魔法を使えるようになった。その度にずるいずるいと騒ぎ立てて、「集中しんか」とサム爺に頭を叩かれた。けど、僕は目を瞑るとどこからか眠気がやってきていつしか眠ってしまう。その度に頭を思いきり叩いてくるこの爺には怒りが湧いてくる。魔法の練習?だって難しいんだもん。わけわかんないものを感じろってどうやってやんの意味わからん。そうこうしている間にも授業は進んでいった。飽くまで授業は兄さんのためのだから兄さんのペースで進んでいって今では魔力を飛ばして遠く離れたモノに当てる練習をしている。
「いいかカイルよ。魔力というものはとても不安定で体から離れればすぐに扱えなくなる。だから剣士は身に纏うのだが、戦場では長距離で攻撃できるというのはとても大きな意味を持つ。だから現代の術士は遠距離攻撃をするために効率の良い~」
カイル兄さんはとても優秀らしい。才能は平凡でも要領がいいとかいって、あの嫌味なサム爺でも褒めるくらいには凄いらしい。最近では僕らへの入れ込みがすごくて領主様、貴族様のバール様の直轄地の都市エルドにも弟子が居るらしいのにほったらかしでこの家に居座るようになった。今まで以上に長話をするようになったし、授業を何回も繰り返すうちに帰りが遅くなると家に泊まり込むようになった。居座りすぎてたまに次の日の授業の支障になることもあった。それに当然のように寝床と御飯を要求するうえに愚痴をいうところにはなんて図々しいやつなんだ腹が立つ。でもそうやって家に居座ろうとするのは僕に魔術を教えたい一心らしい。「もったない、せっかく才能があるのに」と繰り返し耳にタコができる程に同じことを言ってくる。本当に大っっっっっ嫌いだ。
兄さんはどんどんと先に行くのに僕は未だ魔力を感じられていないからあの瞑想をしている。兄さんと比べて僕の魔力の制御が苦手なのは人の魂が2つあることが原因らしい。魂は魔力の源らしくてだから潜在的な才能はこれまで見た人の中で一番だと、それだけにもったいないと爺は永遠と言ってきて、兄さんも魔力の扱いが下手なんだから練習しろと言ってくる。苦手……というか出来ないことをやれと言われるのはとてもイライラする。それに魔法の練習は地味だ。眼を瞑り、精神を統一し、意識を身体の内部向けると次第に体の中の魔力の流れが見えるようになるらしい。そんな練習してられるかと不貞腐れて家の近くの森に入っていった。最近、墾田しようと木を切り倒していて段々と小さくなっている。森って一人だと怖いけど今この森にはどこかに人が居る。そう思うとあんまり恐怖は湧かなかった。
ここは僕の秘密基地だ。よく虫を捕えては千切って投げを繰り返していた。いつものように森を散策していると木の上に鳥の巣を見つけた。どんな鳥が居るのかなと意気揚々に木を登り始めた。上まで辿り着くと、その巣の中に卵が6つあった。4つは白い卵だったが、黒い斑点の入った卵が2つ入っていた。
「なんだこの卵。変なの大きさも違うや。持って帰ろう。」
色の違う卵に手を伸ばした。そのとき、足を滑らせて腰から勢いよく地面に着地した。
「いっっっっっっっでええええええええええ」
頭も思いきりぶつけて頭と腰を中心として体の中に鈍痛が広がっていく。やがて息がしづらくなった。落ち着くために眼を瞑り、痛みのある腰に意識を向けた。体にジンジンと痛みが腰から広がっていく。痛いな痛いなと感じていたとき、体の中を赤い光が走っている……ような気がした。口にするのが難しいけど、何の確証もないけどこの光が魔力なんだと思った。
「こっ……れがま……りょ……く……」
嬉しさを動きで表現したかったが、あまり体が動かない。けれど腕は上がった。今なら……今なら魔力弾を出せるかも。そう思って体に走るこの光を指に集め、放った。それは3センチ程飛んでいき、霧散した。体の中では赤色のイメージだったけど実際に飛んでいったのは無色透明な何かだった。不思議だなと思うよりも先に喜びが勝った。
「出来た出来た出来た出来た出来た出来た。」
これで文句は言わせないぞと思い、調子に乗って限界まで打ち続けると意識を失った。眼を醒ますとカイル兄さんが僕をおんぶしながら嫌味を言ってきた。
「お前どこに行ってくるぐらい言ってから行けよな。探すの大変だったんだからな。特に今日はサム=アルトンさんが居るんだから~」
あーまた始まったと思ったけど、声色が真剣だったから言い返すことも魔法が使えたことも言えなかった。これからは少し自重しよう。
0
あなたにおすすめの小説
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる