17 / 20
聖なる光
しおりを挟む
『ぐっ・・・な・・・なに・・・この・・・痛み』
ドドドドッ・・・
『が・・・がはっ、がはっ、げほっ、げほぉっ』
(アンズ・・・約束は守ったよ)
アリサは親友にきっと、そんな歓喜の言葉を言いたかったにちがいない。
しかし、身体中に無数に突き刺さっている黒き影の刃がそれを許さなかった。アリサの身体が膝からガクリと落ち、身体中を駆け巡っていた赤い血液が刃の隙間から滲みでる。
朦朧とする意識の中で少女の瞳は、黒い影を映らせていた・・・警官の命を奪い去った忌まわしい影をっ。
悔しくてたならなかったであろう・・・しかし、やがて、アリサという名前の少女の魂はこの世から別れをつげた。
魂の抜けた少女の肉体から、黒い刃を抜き取る黒い影。刃は漆黒のマントへと姿をかえる。
ズブリッと不愉快な音をたて抜き取られた傷跡からは大量の赤い血液が大きな音をたてて噴き出し、部室の床を赤く染めた。
『・・・さて』
黒い影は何事もなかったかのようにそう呟くと、陸上部部室の屋根をすり抜け、天に召されるように昇る光の姿をその目に捉えた。
・・・光の姿・・・それはアリサの魂だった。
『・・・素晴らしい輝きと力だ・・・あれがこれほどまでに成長を遂げるとはな。人間とはわからんものだ・・・ふっ、ふははははっ!!では、いただくとしよう』
歓喜に震える笑い声をあげながら、光の魂を喰らうべく手を伸ばす。
『ぐわあああああっ!!』
魂に触れようとする黒い影の指先から、ぢりぢりと焼き焦げるような音が聞こえ、アリサの魂から放たれる眩しいばかりの光により浄化されてゆく。闇の者は堪らず手をひく。
光(聖)と影(闇)は通常は相容れぬもの・・・光が大きいか、影が大きいか、呑み込まれるか、呑み込まれないか、これがルールである。
今回はアリサの光が、黒い影の闇を上回ったのである。
『くそっ・・・この私の闇の力より、あれの力ほうが強いというのかっ!馬鹿なっ!!』
黒い影は忌々しそうに天を見上げ、人の如き分際で我(が)を罵った強大な力を扱う龍の男の姿を頭に思い描いていた。
(くっ・・・残念だが、あれの魂は諦めるしかあるまい・・・当初の予定通り特性変異人の魂をいただくとするか
・・・はははっ、待っていろ死神・・・貴様の魂は私がもらいうけるっ!その強大な力とともになっ!!)
狂気と復讐に彩られる黒い影。そして、次のターゲットであるアンズの気配をさぐると景色と同化するようにその漆黒に姿を消した。
その頃、ジェネと同じくレツ達のことを前向きに考えだしたイフ。二人から話を聞いたスズフミとノエルを含めた四人は
自分達と同じく、悪魔の子供の遊び(悪魔のゲーム)の犠牲となったバレー部の部員達を助けるべく体育館に足を運んでいた。
ドドドドッ・・・
『が・・・がはっ、がはっ、げほっ、げほぉっ』
(アンズ・・・約束は守ったよ)
アリサは親友にきっと、そんな歓喜の言葉を言いたかったにちがいない。
しかし、身体中に無数に突き刺さっている黒き影の刃がそれを許さなかった。アリサの身体が膝からガクリと落ち、身体中を駆け巡っていた赤い血液が刃の隙間から滲みでる。
朦朧とする意識の中で少女の瞳は、黒い影を映らせていた・・・警官の命を奪い去った忌まわしい影をっ。
悔しくてたならなかったであろう・・・しかし、やがて、アリサという名前の少女の魂はこの世から別れをつげた。
魂の抜けた少女の肉体から、黒い刃を抜き取る黒い影。刃は漆黒のマントへと姿をかえる。
ズブリッと不愉快な音をたて抜き取られた傷跡からは大量の赤い血液が大きな音をたてて噴き出し、部室の床を赤く染めた。
『・・・さて』
黒い影は何事もなかったかのようにそう呟くと、陸上部部室の屋根をすり抜け、天に召されるように昇る光の姿をその目に捉えた。
・・・光の姿・・・それはアリサの魂だった。
『・・・素晴らしい輝きと力だ・・・あれがこれほどまでに成長を遂げるとはな。人間とはわからんものだ・・・ふっ、ふははははっ!!では、いただくとしよう』
歓喜に震える笑い声をあげながら、光の魂を喰らうべく手を伸ばす。
『ぐわあああああっ!!』
魂に触れようとする黒い影の指先から、ぢりぢりと焼き焦げるような音が聞こえ、アリサの魂から放たれる眩しいばかりの光により浄化されてゆく。闇の者は堪らず手をひく。
光(聖)と影(闇)は通常は相容れぬもの・・・光が大きいか、影が大きいか、呑み込まれるか、呑み込まれないか、これがルールである。
今回はアリサの光が、黒い影の闇を上回ったのである。
『くそっ・・・この私の闇の力より、あれの力ほうが強いというのかっ!馬鹿なっ!!』
黒い影は忌々しそうに天を見上げ、人の如き分際で我(が)を罵った強大な力を扱う龍の男の姿を頭に思い描いていた。
(くっ・・・残念だが、あれの魂は諦めるしかあるまい・・・当初の予定通り特性変異人の魂をいただくとするか
・・・はははっ、待っていろ死神・・・貴様の魂は私がもらいうけるっ!その強大な力とともになっ!!)
狂気と復讐に彩られる黒い影。そして、次のターゲットであるアンズの気配をさぐると景色と同化するようにその漆黒に姿を消した。
その頃、ジェネと同じくレツ達のことを前向きに考えだしたイフ。二人から話を聞いたスズフミとノエルを含めた四人は
自分達と同じく、悪魔の子供の遊び(悪魔のゲーム)の犠牲となったバレー部の部員達を助けるべく体育館に足を運んでいた。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
――自由を手に入れるために、なにがあっても金は稼ぎます――
金さえあれば人生はどうにでもなる――
そう信じている守銭奴、鏡谷知里(28)。
交通事故で死んだはずの彼が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界。
しかもなぜか、規格外のチート魔力を手に入れていた。
だがその力は、本来存在してはいけないものだった。
知里の魔力は、封印されていた伝説の冒険者の魔力と重なったことで生まれた世界のバランスを崩す力。
その異常な魔力に目を付けたのは、この世界を裏から支配する存在――
「世界を束ねる管理者」
神にも等しい力を持つ彼らは、知里を危険視し始める。
巻き込まれたくない。
戦いたくもない。
知里が望むのはただ一つ。
金を稼いで楽して生きること。
しかし純粋すぎる仲間に振り回され、事件に巻き込まれ、気付けば世界の管理者と敵対する羽目に――。
守銭奴のチート魔力持ち冒険者 VS 世界を支配する管理者。
金のために生きる男が、望まぬまま世界の頂点と戦うことになる
巻き込まれ系異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
阿里
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
追放された検品係、最弱の蛇に正しく聞いたら鉱脈を掘り当てた ~この世界は精霊の使い方を間違えている~
Lihito
ファンタジー
精霊に「やれ」と言えば動く。この世界の全員がそう信じている。
レイドだけが違った。範囲を絞り、条件を決め、段階的に聞く。それだけで最弱の蛇は誰より正確に答える。——誰にも理解されず、追放された。
たどり着いた鉱山町で、国が雇った上位精霊が鉱脈探査に失敗し続けていた。高性能の鷹が毎回違う答えを返す。
原因は鷹じゃない。聞き方だ。
レイドは蛇一体で名乗り出る。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる