美しいツノ

あずき

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こんにちは、はじめまして。

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次は私の番だ。そう思った。

さっきまで笑っていた友達は、地面に血だらけで倒れている。
血の鉄臭い嫌な匂いが鼻に残る。

美優、大丈夫かなという気持ちよりも、
早く逃げないと、どうにかしないと、次は私が死ぬと思った。

――でも人生、上手くはいかない。

馬が、白い馬が、こちらに振り向こうとしているのが、何故かスローモーションに見えた。

ツノだ。ツノがある、
あの噂は本当だったんだ。

こわい。


あぁ、もう駄目だ。
私も今から、美優と同じになるんだ。

まだ、やりたいこと沢山あったな。
そう思って私は生にしがみつくのを諦め、
そっと目を閉じた。

最後くらい何も考えたくなかったし、何も見たくなかった。


馬が、ユニコーンが、こちらに来たなという気配はあった。

だけど、いつまで経っても想像していた痛みはなく、とても静かだった。

私は恐る恐る目を開けた。


……驚きすぎて、息をするのを一瞬忘れてしまった。

目の前に綺麗な白いユニコーンがいた。

私のこと殺さないのかな、と思った。

目の前のユニコーンは、ブルルと鼻から音を出し、静かに立っていた。

「………こわい」

小さく私の声が森の中に響いた。

ツノがある。鋭そうな一本の綺麗なツノ。
せっかく綺麗なのに、ツノに血がついている。

このツノで刺したのかな。
私の友達。

そんな人殺しユニコーンがこちらを見て、
ゆっくり瞬きをし、静かに尻尾を揺らした。


――こんな時、どうしたらいいんだろう。

警察に電話?いや、先に親に電話?どうしたらいいんだろう?

私は、パニックでどうしたらいいのか分からなくなっていた。


そのまま少しの間、目の前のユニコーンと目を合わせて変な汗をかいていた。

動いたら刺される。そう思い私は動かずに、
じっと、青い瞳と見つめ合っていた。

もう駄目だ。

限界が来た、どうしたらいいんだろうか。

そんなことを思っていると、またブルルと鼻から音を出し、先ほどの距離よりも近付いてきた。

近い。
馬の顔がドアップだ。

顔は結構可愛いんだな。
なんて現実逃避をしていると、スンスンと私を嗅いできた。

「ヒッ!な、なに!やっぱり、こ、ころすの?」

神様がいるのなら早く私を助けてください。

今まで信じていなかった神にでもすがらないと、頭がおかしくなりそうだった。

ユニコーンは静かに私から離れると、
「処女…」と低い声を出した。

「えっ、う、馬……しゃ、喋ってる……」

もうこの状況に頭が追いついていかない。

「……この格好がまずいか」

馬はそう呟き、尻尾を揺らした。

そして私が瞬きをした瞬間、ユニコーンのいた場所にツノを生やした男の人がいた。

「……アハハ」

私はもう情けなく笑うことしかできなかった。
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