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死に戻り編
君の幸せを誓う①
しおりを挟む夕食の席で、母とルイス、そしてセレスティアとの晩餐を楽しむ。
ルイスが食べ終わって部屋へと乳母に連れられて行った後。
「ルイスはいつから家庭教師をつけるおつもり?セレスティアさん」
ツンケンとした声で母がセレスへと問いかける。
まだ先だと考えていたセレスはそれを言っていいのか迷っている様だ。
それはそうだろう、まだ物心がつくかつかないかの子どもに何を言っているのか。
大方要らぬお茶会での孫自慢を鵜呑みにしたんだろう。
「母上、まだルイスに教師を着けることは考えておりません。」
「そんなこと!悠長に構えていてはいけませんよ!」
僕の返事にムキになって言い返してくる。
「お友達の誇張した話を鵜呑みにしないでください。ルイスは家督を継ぐ子。せっかくの自由な時期まで奪うのは僕は絶対に反対です。」
(そんなことをしなくても、ルイスは立派な領主になる。僕は見てきたのだから)
「それにどうしてセレスティアにばかり聞くのです。私たち二人で決める事なので、僕に聞けばいいでしょう。」
母の過干渉や過保護は、セレスティアの重荷になると理解しているから、矛先をさっさと変えてしまおうと試みる。
「あなたには領主の仕事があるのだから!こういうことはセレスティアさんが決めるべきなのよ!」
母の聞く耳持たなさに慣れているが、呆れてため息を禁じ得ない。
「執務は大丈夫ですよ、子ども達の教育のことも何も心配なさらず。」
そう言ってセレスティアの手を取って立たせる。
このモードに入った母に何を言っても立て板に水なので、避難させるに限る。
「それでは丁度話し合うこともありますので、僕たちは戻ります。それでは母上、良い夢を」
「ウィリアム!」
母の声を背に、戸惑っているセレスティアの腰を抱いて夫婦の寝室へと戻った。
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