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【第三章:エデン第一区画/旧動植物研究所ビオトープエリア】
【第16話】
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「エージェント・サンにモンキーマン殿、ここから先がかつて自然公園でもあった動植物研究ビオトープエリアです」
人工知能の眷族と人造生物兵器の配下から解放され、かつての支配者たる人類の手に戻ったエデン第二区画・居住区を抜け、うっそうと茂る原生林の入り口に迷彩EVジープを停めたスポーツブラ&スパッツハーフパンツ、軍靴姿の黒髪ショートヘアの女性。
レジスタンス第35部隊所属のソルジャー・マツモトは装填済みのピストルを構えて警戒態勢を維持しつつ助手席のサン博士と後部座席のモンキーマンに解説する
「まさかあの自然公園がこんなジャングルになっているなんて……一体何があったと言うの?」
かつて在りし日の父や母と来た思い出の場所の変わり果てた姿にショックを受けるサン博士。
『まああんなおぞましい人造生物を平気で作るような奴らだ 植物にウンタラ酵素顔負けのクスリを与えて超巨大化させないなんてやらないと考えない方が不自然だ』
腕内のモンキーロッドを伸ばしたままジープ後部座席から降りつつ博士を慰めるモンキーマン。
「それもそうね、とにかく行きましょう」
『おう、博士!!』
「私はここで力至らず失礼いたしますが……お2人のご武運をお祈りいたします!!」
ミッション完遂のために倒さねばならない上位管理者アンドロイドが待ち構えるエデン第一区画、旧動植物研究所ビオトープエリアに向かう2人を敬礼で見送るソルジャー・マツモト。
「ソルジャー・マツモト。ここのエリアの主を倒し、通信機能が使えるようだったら連絡するわ。危険な場所ギリギリまで送ってくれてありがとう、私達が安全確認している間に戻ったほうがいいわ。
あと……ジャンヌにもよろしくね!!」
「かしこまりました、エージェント・サン!! 改めてご武運をお祈り申し上げます!!」
捕囚の身となるまではレジスタンス軍最前線でアンドロイドと激戦を繰り広げていた百戦錬磨の熟練ソルジャーとはいえ男は薄布パンイチ、女性はそこにスポーツブラを上乗せした程度の紙装備で銃火器もわずかな弾薬とピストル数丁しか無い状況ではサン博士とモンキーマンの上位管理者アンドロイド破壊作戦に同行するのは不可能。
サン博士との話し合いでそう判断したコマンダー・ジャンヌ以下第35部隊ソルジャー達は解放された旧居住区の中央制御室で発見した通信機器およびフトウ博士のシークレットラボの設備修理とその他もろもろの必要資材の回収と言う形で2人をサポートする事を決定。
そのフアーストミッションとしてサン博士とモンキーマンをエデン第一区画入口までEVジープで迅速かつ安全に送り届けて無事に帰還する事を命じられたソルジャ ー・マツモトは2人の目の前でジープのエンジンスイッチを入れ、Uターンして元来た道を戻っていく。
『マツモトちゃん可愛かったっすね……博士』
第35部隊の貴重な物資運搬手段として今後も活用されるであろうEVジープを運転して去っていく若きソルジャーを見送りつつつぶやくモンキーマン。
「あら、モンキーマン。ずいぶんめずらしい事を言うのね」
相方のモンキーマンが父にして天才科学者であるミクラ・フトウ博士の全ての技術を集結させた超ハィスペック戦闘用アンドロイドとわかってはいるが、本来の目的にそぐわぬ発言を聞き返す博士。
『おサボリと言われたらそこまでですけど……コマンダーと博士が今後の事を話している間、俺は個人的に今後の円滑なコミュニケーションのため第35部隊ソルジャー達と色々懇談していたんすよ。
マツモトちゃんは今16歳で小学校入学直前であのミクラ野郎との戦争が始まってご両親とは行方不明と言う名の死別。当時の世界政府軍に救われた後、自らソルジャーに志願し13歳で訓練を終えて戦闘配備』
「……」
『それで第35部隊に配備され、前線作戦に加わっていた所を捕囚の身となり俺達に救出されたそうなんです。
俺の中ではあの子がかつての博士とオーバーラップしちゃって……この感覚を表すいい言葉が思いつかず『カワイイ』って言う人間にとって一番汎用性の高い誉め言葉を選んだ次第なんですよ』
「モンキーマン、ここから先は敵地だ。私語はつつしめ」
背を向けたまま森に向かい、無感情な声で命じてきたサン博士にモンキーマンは口をつぐむ。
『リュートよ、第二区画を陥落させた敵は隣接するそなたの管轄区域に侵入した』
木々の影が大きな窓に映り、立派な織琶が敷かれた薄暗い部屋に響く機械音声。
『……存じ上げております、主様』
巨大なスカートで覆われた楕円形の下半身を持つ上位管理者アンドロイド、リュートは腕に抱えたアコースティック・ギターで穏やかで静かな音色を奏でつつそれに答える。
『ならばよい、我が命を遵守する事を忘れるでないぞ』
ネットワーク切断と共に通信を終えるミクラ・ブレイン
『うふふ……サンちゃん、ようやくアナタと会えるのね。楽しみだわ、本当に楽しみだわ……』
しっとりとした音楽を1人楽しむリュートは幾星霜と待ちわびた願いに身震いする。
【MMS 第17話に続く】
人工知能の眷族と人造生物兵器の配下から解放され、かつての支配者たる人類の手に戻ったエデン第二区画・居住区を抜け、うっそうと茂る原生林の入り口に迷彩EVジープを停めたスポーツブラ&スパッツハーフパンツ、軍靴姿の黒髪ショートヘアの女性。
レジスタンス第35部隊所属のソルジャー・マツモトは装填済みのピストルを構えて警戒態勢を維持しつつ助手席のサン博士と後部座席のモンキーマンに解説する
「まさかあの自然公園がこんなジャングルになっているなんて……一体何があったと言うの?」
かつて在りし日の父や母と来た思い出の場所の変わり果てた姿にショックを受けるサン博士。
『まああんなおぞましい人造生物を平気で作るような奴らだ 植物にウンタラ酵素顔負けのクスリを与えて超巨大化させないなんてやらないと考えない方が不自然だ』
腕内のモンキーロッドを伸ばしたままジープ後部座席から降りつつ博士を慰めるモンキーマン。
「それもそうね、とにかく行きましょう」
『おう、博士!!』
「私はここで力至らず失礼いたしますが……お2人のご武運をお祈りいたします!!」
ミッション完遂のために倒さねばならない上位管理者アンドロイドが待ち構えるエデン第一区画、旧動植物研究所ビオトープエリアに向かう2人を敬礼で見送るソルジャー・マツモト。
「ソルジャー・マツモト。ここのエリアの主を倒し、通信機能が使えるようだったら連絡するわ。危険な場所ギリギリまで送ってくれてありがとう、私達が安全確認している間に戻ったほうがいいわ。
あと……ジャンヌにもよろしくね!!」
「かしこまりました、エージェント・サン!! 改めてご武運をお祈り申し上げます!!」
捕囚の身となるまではレジスタンス軍最前線でアンドロイドと激戦を繰り広げていた百戦錬磨の熟練ソルジャーとはいえ男は薄布パンイチ、女性はそこにスポーツブラを上乗せした程度の紙装備で銃火器もわずかな弾薬とピストル数丁しか無い状況ではサン博士とモンキーマンの上位管理者アンドロイド破壊作戦に同行するのは不可能。
サン博士との話し合いでそう判断したコマンダー・ジャンヌ以下第35部隊ソルジャー達は解放された旧居住区の中央制御室で発見した通信機器およびフトウ博士のシークレットラボの設備修理とその他もろもろの必要資材の回収と言う形で2人をサポートする事を決定。
そのフアーストミッションとしてサン博士とモンキーマンをエデン第一区画入口までEVジープで迅速かつ安全に送り届けて無事に帰還する事を命じられたソルジャ ー・マツモトは2人の目の前でジープのエンジンスイッチを入れ、Uターンして元来た道を戻っていく。
『マツモトちゃん可愛かったっすね……博士』
第35部隊の貴重な物資運搬手段として今後も活用されるであろうEVジープを運転して去っていく若きソルジャーを見送りつつつぶやくモンキーマン。
「あら、モンキーマン。ずいぶんめずらしい事を言うのね」
相方のモンキーマンが父にして天才科学者であるミクラ・フトウ博士の全ての技術を集結させた超ハィスペック戦闘用アンドロイドとわかってはいるが、本来の目的にそぐわぬ発言を聞き返す博士。
『おサボリと言われたらそこまでですけど……コマンダーと博士が今後の事を話している間、俺は個人的に今後の円滑なコミュニケーションのため第35部隊ソルジャー達と色々懇談していたんすよ。
マツモトちゃんは今16歳で小学校入学直前であのミクラ野郎との戦争が始まってご両親とは行方不明と言う名の死別。当時の世界政府軍に救われた後、自らソルジャーに志願し13歳で訓練を終えて戦闘配備』
「……」
『それで第35部隊に配備され、前線作戦に加わっていた所を捕囚の身となり俺達に救出されたそうなんです。
俺の中ではあの子がかつての博士とオーバーラップしちゃって……この感覚を表すいい言葉が思いつかず『カワイイ』って言う人間にとって一番汎用性の高い誉め言葉を選んだ次第なんですよ』
「モンキーマン、ここから先は敵地だ。私語はつつしめ」
背を向けたまま森に向かい、無感情な声で命じてきたサン博士にモンキーマンは口をつぐむ。
『リュートよ、第二区画を陥落させた敵は隣接するそなたの管轄区域に侵入した』
木々の影が大きな窓に映り、立派な織琶が敷かれた薄暗い部屋に響く機械音声。
『……存じ上げております、主様』
巨大なスカートで覆われた楕円形の下半身を持つ上位管理者アンドロイド、リュートは腕に抱えたアコースティック・ギターで穏やかで静かな音色を奏でつつそれに答える。
『ならばよい、我が命を遵守する事を忘れるでないぞ』
ネットワーク切断と共に通信を終えるミクラ・ブレイン
『うふふ……サンちゃん、ようやくアナタと会えるのね。楽しみだわ、本当に楽しみだわ……』
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