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第八章:『闇乃宮裏闘戯場/総大将激突!! 白聖炎VS黒死炎』
【第66話】
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「それがどうした?」
「茜さん?」
『貴様……!!』
先祖代々、タメシヤノミコト様の代理人としてマヨイガの儀を執り行う立場にして、自身もその試練を乗り越えた迷処管理者である御鐵院一族の血筋とは思えぬ暴言。
本来ならば幾星霜と繋がれてきた一族のアイデンティティを揺るがされてしかるべき問いに対し『それがどうした?』で済ませるような暴挙を前にもしこの場で切り結んだ雲隠殿の刀から離れられれば一瞬で切り捨でてやるものを……!!
ヤミネコは怒りのままに歯ぎしりする。
「ヤミネコ、お前は知らないかもしれないがマヨイガの儀の本来の目的は約東された勝利をもたらす武神の加護を得る事ではない。
……異形のモノが徘徊し、頼れるものも限られたマヨイガダンジョンでで幾多の苦難を乗り越える事で生涯を共にし、戦場で背中を預けられる仲間との緯を確固たるものにすること。
そして己の足らざるを知り、己の長けたるを知ることなのだ」
『……』
「今の私がなすべき事はタメシヤノミコト様や華咲を救うこと。
そのためには窮地に陥っている総大将殿に肩入れする必要がある……」
そう言いつつヤミネコの頭を風矢でエイムする茜。
『くっ……卑劣な』
「卑劣? それはありがたい言葉だな!! 呉井、お前の魂借りてるぞ!!」
(あっ、なるほどそういうことか……)
こいつは誇り高きもののふにして風神紋の戦巫女、御鉄院茜ではなく、不意打ち上等・卑劣結構・勝つためなら手段を選ばない豪放磊落の自己中マキャベリストクイーンにして極悪クレイジー災厄女の呉井英里子そのものだ。
自身に足りないモノを会得済みの茜は……最小限の魔力で維持されている無防備な本体を狙ってくる。
『闇解(やみとき)!!』
見た目は普通の風エレメント矢だが、莫大なマヨイガエレメントを圧縮吸収し終えてバケモノ級の魔力塊と化しているそれをつがえた風矢の弦を引く茜を前にヤミネコはすぐに野太刀内の闇魔力を一部放出。
『闇護壁(やみまもりのへき)!!』
それを少しでも威力を削ぎつつ急所を外させるための盾に生成していく。
『真・闇討(やみうち)』
敵が防衛態勢を整えつつある中、茜の神紋弓からヤミネコ目掛けて一直線に射出される風ェレメント矢。
『サポートスキル:トリッキーアロー』
『サポートスキル:ロックオン』
『なにっ!?』
戦闘用マヨイガサポートスキル二重追加詠唱と言う予測不能な追撃に戸惑うヤミネコ。
その効果によりマヨイガェレメント矢は闇防壁に直撃する直前で物理運動法則を無視して直角方向転換。
そのまま旋回して急上昇したそれは探の脳天目掛けて一気に急降下していく。
『ぐわああああ!?』
「パパ!?」
副大将の作戦にエレメントプラス要員として協力した後、タケル&ミズノミヤ様の設けた防壁に隠れつつ切り結んだまま押し合う2人と茜の様子を見ていた闇乃宮討伐隊メンバー達。
パァンと言う耳をつんざく破裂音と共に強烈な魔力閃光に包まれるミズノミヤ様の遠隔操作型マヨイガ神技・対水鏡(ついすいきょう)。
『いや、これでいいんだ!! 落ち着いて見ろ!!』
再度発生しはじめた魔力反発衝撃波を風ェレメント防壁で弾きつつ通信してくる茜の叫びに目を細めながら対水鏡を覗く一同。
そこに映し出されるのは無傷で立っている探と白銀の如く煙めくホワイトフレアを一分残らず完全吸収した神紋刀と麟麟だ。
「ヒート……」
『!?』
交差させた二刀で敵の太刀を受け止めたまま静かな声で詠唱開始する探。
『クロススラッシュ!!』
茜の策に編され、太刀に完全吸収させていた闇の魔力を部分的に取り出してしまっていたヤミネコはエレメントプラス矢の魔力を取り込んで完全化した二刀を力で止めるのではなく、後転バックジャンプしながら探のクロススラッシュから自身の太刀を避難させつつ抜き逃げる。
『ホワイトフレアジェット!!』
斬り抜いた勢いのまま、麟麟を鞘に戻した探。
その先端からロケツトエンジンのように火のマヨイガェレメントを噴射させた反動で一気に大跳躍しだ探は神紋刀1本でヤミネコの太刀と再度切り結び、火花を散らす。
『ぐっ!!』
どうにか態勢を立て直さねば!!
ヤミネコは焦りつつもどうにかギリギリで食い止め、魔力再注入を開始する。
『ホワイトフレア……』
探の際詠唱と共に魔力増幅し、肱く暴発していく白銀の刃。
『オーバーロード!!』
『ぐあああああ! !』
タメシヤノミコト様より賜りし火神紋。
その基礎技術たるエレメントプラス・ファイア系統においては最上位奥義となるエレメントプラス・ホワイトフレアと雲隠流剣術の基礎にして最強の一撃必殺技・ヒートスラッシュ。
最強の魔術&最強の剣技の2つが組み合わさる事によって完成した雲隠流究極剣技ホワイトフレア・オーバーロードの一閃はヤミネコの太刀を一撃で粉砕し、敵の頑強な甲胃もろともその胴体を上下真っ二つに破壊する。
【第67話につづく】
「茜さん?」
『貴様……!!』
先祖代々、タメシヤノミコト様の代理人としてマヨイガの儀を執り行う立場にして、自身もその試練を乗り越えた迷処管理者である御鐵院一族の血筋とは思えぬ暴言。
本来ならば幾星霜と繋がれてきた一族のアイデンティティを揺るがされてしかるべき問いに対し『それがどうした?』で済ませるような暴挙を前にもしこの場で切り結んだ雲隠殿の刀から離れられれば一瞬で切り捨でてやるものを……!!
ヤミネコは怒りのままに歯ぎしりする。
「ヤミネコ、お前は知らないかもしれないがマヨイガの儀の本来の目的は約東された勝利をもたらす武神の加護を得る事ではない。
……異形のモノが徘徊し、頼れるものも限られたマヨイガダンジョンでで幾多の苦難を乗り越える事で生涯を共にし、戦場で背中を預けられる仲間との緯を確固たるものにすること。
そして己の足らざるを知り、己の長けたるを知ることなのだ」
『……』
「今の私がなすべき事はタメシヤノミコト様や華咲を救うこと。
そのためには窮地に陥っている総大将殿に肩入れする必要がある……」
そう言いつつヤミネコの頭を風矢でエイムする茜。
『くっ……卑劣な』
「卑劣? それはありがたい言葉だな!! 呉井、お前の魂借りてるぞ!!」
(あっ、なるほどそういうことか……)
こいつは誇り高きもののふにして風神紋の戦巫女、御鉄院茜ではなく、不意打ち上等・卑劣結構・勝つためなら手段を選ばない豪放磊落の自己中マキャベリストクイーンにして極悪クレイジー災厄女の呉井英里子そのものだ。
自身に足りないモノを会得済みの茜は……最小限の魔力で維持されている無防備な本体を狙ってくる。
『闇解(やみとき)!!』
見た目は普通の風エレメント矢だが、莫大なマヨイガエレメントを圧縮吸収し終えてバケモノ級の魔力塊と化しているそれをつがえた風矢の弦を引く茜を前にヤミネコはすぐに野太刀内の闇魔力を一部放出。
『闇護壁(やみまもりのへき)!!』
それを少しでも威力を削ぎつつ急所を外させるための盾に生成していく。
『真・闇討(やみうち)』
敵が防衛態勢を整えつつある中、茜の神紋弓からヤミネコ目掛けて一直線に射出される風ェレメント矢。
『サポートスキル:トリッキーアロー』
『サポートスキル:ロックオン』
『なにっ!?』
戦闘用マヨイガサポートスキル二重追加詠唱と言う予測不能な追撃に戸惑うヤミネコ。
その効果によりマヨイガェレメント矢は闇防壁に直撃する直前で物理運動法則を無視して直角方向転換。
そのまま旋回して急上昇したそれは探の脳天目掛けて一気に急降下していく。
『ぐわああああ!?』
「パパ!?」
副大将の作戦にエレメントプラス要員として協力した後、タケル&ミズノミヤ様の設けた防壁に隠れつつ切り結んだまま押し合う2人と茜の様子を見ていた闇乃宮討伐隊メンバー達。
パァンと言う耳をつんざく破裂音と共に強烈な魔力閃光に包まれるミズノミヤ様の遠隔操作型マヨイガ神技・対水鏡(ついすいきょう)。
『いや、これでいいんだ!! 落ち着いて見ろ!!』
再度発生しはじめた魔力反発衝撃波を風ェレメント防壁で弾きつつ通信してくる茜の叫びに目を細めながら対水鏡を覗く一同。
そこに映し出されるのは無傷で立っている探と白銀の如く煙めくホワイトフレアを一分残らず完全吸収した神紋刀と麟麟だ。
「ヒート……」
『!?』
交差させた二刀で敵の太刀を受け止めたまま静かな声で詠唱開始する探。
『クロススラッシュ!!』
茜の策に編され、太刀に完全吸収させていた闇の魔力を部分的に取り出してしまっていたヤミネコはエレメントプラス矢の魔力を取り込んで完全化した二刀を力で止めるのではなく、後転バックジャンプしながら探のクロススラッシュから自身の太刀を避難させつつ抜き逃げる。
『ホワイトフレアジェット!!』
斬り抜いた勢いのまま、麟麟を鞘に戻した探。
その先端からロケツトエンジンのように火のマヨイガェレメントを噴射させた反動で一気に大跳躍しだ探は神紋刀1本でヤミネコの太刀と再度切り結び、火花を散らす。
『ぐっ!!』
どうにか態勢を立て直さねば!!
ヤミネコは焦りつつもどうにかギリギリで食い止め、魔力再注入を開始する。
『ホワイトフレア……』
探の際詠唱と共に魔力増幅し、肱く暴発していく白銀の刃。
『オーバーロード!!』
『ぐあああああ! !』
タメシヤノミコト様より賜りし火神紋。
その基礎技術たるエレメントプラス・ファイア系統においては最上位奥義となるエレメントプラス・ホワイトフレアと雲隠流剣術の基礎にして最強の一撃必殺技・ヒートスラッシュ。
最強の魔術&最強の剣技の2つが組み合わさる事によって完成した雲隠流究極剣技ホワイトフレア・オーバーロードの一閃はヤミネコの太刀を一撃で粉砕し、敵の頑強な甲胃もろともその胴体を上下真っ二つに破壊する。
【第67話につづく】
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