ダンジョンマスター先輩!!(冒険に)付き合ってあげるからオカルト研究会の存続に協力してください 2!! ~闇乃宮と涙怨の巫女~

千両文士

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第八章:『闇乃宮裏闘戯場/総大将激突!! 白聖炎VS黒死炎』

【第67話】

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【第67話】

「これは……死んでるのか?」
「そもそもこのヒト(?)、死ぬものなの?」
 ヤミネコの間での激闘の末、総大将として勝利した探に駆け寄った闇乃宮討伐隊メンバーは地面に落ちてバラバラになり、ピクリとも動かない甲胃から距離をとって囲みつつ観察する。
「アイテムスキャナー的には安全判定は出ていますけど……流石にアイテム回収とかは出来ないみたいですね」
 アイテムスキャナーによる解析結果を皆と共有するタケル。
「そいつは重畳!! と言いたいところだが……ここはこいつが作り出した空間なんだよな? ここから主様や皆が囚われの身となっている姉さんのもとへ向かうにはどうすればいいんだ?」
 ナルカミノミヤの指摘に各々顔を見合わせてしまう総員。
 だが、その答えを持つ者がいるわけもなく、不安のあまり冷や汗がしたたり始める。
『ご安心くだされ、皆様!!……私が道をご用意いたしましょうぞ』
 黒砂となって崩れはじめた甲胃。
 その中からにゆっと出て来たのはぴんぴんな猫耳とぴんと立った猫尻尾だ。
『よっこらせっ……ひとまずはお見事でございます、雲隠総大将殿。けほっ、けほっけほん!!』
「……クロ!!」
 黒砂をかき分けて出て来た黒猫は全身を震わせて砂を払い、口に入ったそれで咳き込みつつもミズノミヤ様とナルカミノミヤ様の前に正座し、丁寧に頭を下げる。
『お久しぶりでございます、ドウシ様にアオ様。 このような形で再会出来るとは私も……』
「猫ちゃんだあああああ!!」
 探のホワイトフレアで浄化され、戦闘フォームである黒甲胃武者を強制解除されたヤミネコ。
 ダンディに喋る黒猫と言う正体を現した死巫女ルイの筆頭眷属にして闇乃宮の案内人の可愛らしさに耐え切れなくなったエミはスライディングダッシュでヤミネコを捕まえて抱っこする。
「エミ!?」
『こらっ、やめぬか小娘!! 我は闇乃宮の主にして死巫女の異名を持つ……にゃふううん、ごろごろ、ごろごろ……』
 学校の帰り道で気難しい野良猫とよく遊んでおり、その扱いを心得ているエミに全身の快感ポイントを刺激され、気持ちよくされてしまったヤミネコはとろっとろの表情で喉を鳴らし始める。
「パパ、この子うちで飼いたい!! ママを助けたら一緒に連れていこうよ!!」
『なにっ!? それはならぬぞ、小娘!! 我は……にゃうん、あうん、ふにゃあおお』
 エミに弱点を完全に把握され、抗議する間もなく快楽堕ちさせられてしまうヤミネコは必死に威厳を保とうとするが、それはとてもできそうない。
「エミ。パパは反対しないけど……おじいちゃんやおばあちゃん、 ママがどういうかは分からないからひとまずヤミネコを放してあげなさい」
「……はあい」
 エミの脱出不可能抱っこから解放され、必死で逃げるヤミネコ。
『何という末恐ろしい娘だ……あの齢で我を陥落させるとは、底が知れぬ器ぞよ』
 この場の味方にして最も安全であろうミズノミャ様とナルカミノミヤ様の足の間に駆け込んだヤミネコは幾星霜ぶりに再会した2人を見上げつつ咳く。

「ははは、そうだなヤミネコ!! エミは雲隠一族の血筋であるのみならず両親共に神紋もののふと言うスーパーハイブリッドだからな。変に刃向かわない方がお前のためだぞ」
「そうであるぞ、クロ……まあ第三の猫生を雲隠本家の愛玩動物としてのんびり過ごす言うのも悪くはなかろうて……ほほほ」
『ひえっ!!』
 ドウシ様(ナルカミノミヤ様)もアオ様(ミズノミヤ様)も自分の味方ではない。
 漆黒の甲胃と言う完全防御&強力な黒瘴気技に業物の太刀と言う攻撃手段を失って本来の黒猫の姿に強制的に戻されてしまったヤミネコは『快楽責めに即堕ちするくせに上から目線の偉ぶった物言いをする黒猫』 と言う愛好家にはたまらなすぎるキャラクターに大興奮で眼を爛々と光らせるエミにビクビクする。
「ナルカミ、ミズノミヤ!! 冗談を言っている場合ではないぞ!!
 早くそいつにヤミノミヤノミコトの下へ向かう扉を開けてもらわないと……エミを抑えきれんぞ!!」
「ヤミネコちゃん、ヤミネコちゃん……はあはあ、はあはあ」
 おじいちゃんとおばあちゃん&美香ママに関係なくヤミネコちゃんをうちの子にする事を決定事項化しているエミを後ろから抱きかかえるように押さえている茜と式神ライ。
『はっ、はい!! 直ちに、もののふ様……開け、ちゅるちゅる!!』
「きゃんっ、かわいい!!」
 ヤミネコの詠唱に応じて現れた黒鳥居。
 その枠内は黒瘴気で満たされて渦巻いている。
「よしっ……皆、美香と皆を助けに行くぞ!!」
「おうっ!!」
 長き戦いの末辿り着いた最終決戦、雲隠総大将を筆頭に闇乃宮討伐隊メンバーは恐れる事無く闇鳥居の門を通過していく。

『ほほほ、ついに来やるか……』
 闇乃宮最深部、闇神ノ間。
 美香&英里子とのスパーリングを終え、すっきりとした表情で畳上に座る死巫女装東のヤミノミヤミコト・死巫女ルイは銅鏡に映されるヤミネコの空間の光景を満足気に見ている。
『にゃあ』
 そんな彼女の傍らにやって来た数匹の黒猫達は空になった7個の虫寵を前に抱えており、主様が確認しやすいように二足歩行で高く掲げている。
「うむ、大儀であったぞ黒猫よ、非戦闘員のそなたらは下がっておるが良い」
「みゃお!!」
 敬礼した黒猫軍団は虫寵を抱えたまま二足歩行ダッシュで暗闇に消えて行く。

【第68話につづく】
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