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第九章:『闇神乃間/総員激突!! 解放と救済の最終決戦!!』
【第75話】
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闇乃宮最深部、第二踊り場。
「あれは何でございますか!?」
「タケル、エミ!!」
ミズノミヤ様と共に魔獣アカネコと激闘を繰り広げていたマーマンウォーリアーのゼドとマーメイドウォーリアーのツミレ。
『ありゃあ明らかにお前らのボスのクモガクレの力だぜ!! アオ様よお、あのニンゲン野郎どこにあんな魔力があったんだ!?』
「わらわも知らぬが、あの爆布の如き魔力に呑まれてはお前の主はおろかタメシヤノミコト様も無事では済まぬ!! 一時休戦じゃアカネコ!! ゼドにツミレ、助けに行くぞ!!」
『マヨイガ神技:神氷精製(しんひょうせいせい) !!』
戦来召喚した水神・清水ノ御前を解除し、自身の魔力として再吸収したミズノミヤ様。
その力で階段状の大氷板を生成したタメシヤノミコト様は脊属魔物達についてくるように命じる。
「デカブツ、あんたも早く来なさいよ!!」
「おっ、おう。わかった!!」
ツミレに一喝されたアカネコは慌てて3人の跡を追う。
『ルイたま!?』
第三踊り場でナルカミノミヤの刀を自身のアイス・トラィデントで受け止めた鍔迫り合いの最中にこの異常事態に気が付いたミズネコ。
「総大将殿、一体どういうつもりなんだ!?
あんな無茶苦茶をしたら……この闇魔力が充満した空間そのものの許容限界エントロピー崩壊消滅を起こしかねないじゃないか!?」
「落ち着け、若造共!! とにかく儂らは主様をお助けに参らねばならぬぞ!!
ミイ助にドウシ、ワシの背中に乗るのじゃ!!」
『マヨイガ神技:火蝦墓変化!!』
目にも止まらぬ九字切りで大蝦墓変化したヒノミヤノミコト様は自身の背中に乗るように2人に命じる。
「ミズネコ、急ぐぞ!!」
『にゃっ、わかったニャ!!』
武器を納めた2人はすぐに身を低くして薄く潰れた大蝦墓翁の背中に飛び乗る。
チネコVSバサラ姉弟@第四踊り場
「アニキ!!」
『主様!!』
互いの手を組み合い、力と力の押し比べになっていた猛将チネコと剛のもののふ・須田丸。
遥か頭上での異常事態を感知した2人は同時に叫ぶ。
「あれはアカン、ホンマにアカンやつやで……須田丸君にタイガーマスク、楽しい喧嘩は終わりやで!!
美香ちゃんとデカボ院、双子ちゃんらを助けにいかんとアカンで!!」
そう言いつつ四肢のゴーレムアムドを解除し、ジョン&マルゲリータを召喚しようとする英里子。
「姉ちゃん、ここは俺に任せろ!! 『ネガショット!!』」
そう言いつつデストロイアームをピストル構えにし、雷マヨイガエレメント弾を射出する須田丸。
「よし、着弾確認……少しふわふわするけど我慢しろよ!!」
『マグネットプラス・ポジ!!』
「おっ、おおっ!?」
「ウチら浮いとるで、無重力やで!?」
マグネットプラス・ネガショツトと逆の磁力を全身に纏った事で発生した引力により浮き始めた3人。
この場の3人で一番小柄で軽い英里子をお姫様抱っこした須田丸は地面を蹴って引かれるがままに無重力飛行しはじめる。
「チネコ、アンタも来てくれ!!」
「了解、もののふ殿!!」
その後を追って地面を蹴ったチネコの巨躯もふわふわと浮き上がり、第五踊り場へと向かって行く。
二強五武神とカゼネコがガチ激突中だった第五踊り場。
「チノミヤ君、我らが総大将殿に何があったかは知らないが……これはまずいんじゃないかね?」
「ああ、言うまでもないな」
『私も同感でございますカンタロー様、ゴウ様』
仲良く並んで目の前の大盆縁から流れ落ち始めているホワイトフレア魔力を見上げる3人。
「俺の残存魔力的にあそこまでの岩橋を造るのは難しい。
お前、風エレメントで雲を作って飛べるか?」
隣のゴブガミに問うチノミヤノミコト様。
「ううん、今の魔力だとなあ……推進力ナシの乗るだけならOKだけど。ミケはどうだ?」
『私も無理でございます、カンタロー様』
このような事態を予測しろ、と言う方が無理だがお互いに全力でやりすぎた。
ゴブガミ、カゼネコ、チノミヤノミコトの3人が内省していたその時だった。
「主様、チノミヤノミコト様!! ご無事ですか!!」
「フウ!! ライ!!」
風袋から吹き出す風を推進力にした操縦桿付き黒雲に乗って眼下の第五踊り場からこちらに飛んでくるゴブガミの眷属式神姉妹のフウ&ライ。
「おお、フウにライ!!」
「ただいまシネコとロックンロールキャッツが後から来る皆のために橋を設けております!!
呉井殿や水エレメント使いの皆様が参りますので少々お待ちください!!」
眼下の第六踊り場で(主にフウのデスボイスインパクトで)ぶっ壊された金属廃材なステージ音響機器をトンテンカンテンと積み上げて溶接固定し、階段をDIYしていくシネコと黒猫軍団。
さらにその下から闇乃宮崩壊を止めるべく各々のエレメント技で上に向かってくる闇乃宮討伐隊オールメンバー&死巫女ルイの配下たる五大魔獣達。
立場の違う敵味方と言う激闘を乗り越えて最後の最後で各々の主と闇乃宮世界を守るために共闘に至った皆々を見下ろす。
「ゴブガミ、タメシヤノミコト様にお仕えする五武神として数千年ぶりの大戦だぞ……おふざけ無しでついて来いよ」
「ははは、言われるまでもないさチノミヤ君。でもボクもキミもカゼネコ君も限界だろうから少しでも休もう」
ゴブガミことカンタローの言葉にうなずいた第六踊り場の2人と1匹は床に大の字で倒れる。
【第76話につづく】
「あれは何でございますか!?」
「タケル、エミ!!」
ミズノミヤ様と共に魔獣アカネコと激闘を繰り広げていたマーマンウォーリアーのゼドとマーメイドウォーリアーのツミレ。
『ありゃあ明らかにお前らのボスのクモガクレの力だぜ!! アオ様よお、あのニンゲン野郎どこにあんな魔力があったんだ!?』
「わらわも知らぬが、あの爆布の如き魔力に呑まれてはお前の主はおろかタメシヤノミコト様も無事では済まぬ!! 一時休戦じゃアカネコ!! ゼドにツミレ、助けに行くぞ!!」
『マヨイガ神技:神氷精製(しんひょうせいせい) !!』
戦来召喚した水神・清水ノ御前を解除し、自身の魔力として再吸収したミズノミヤ様。
その力で階段状の大氷板を生成したタメシヤノミコト様は脊属魔物達についてくるように命じる。
「デカブツ、あんたも早く来なさいよ!!」
「おっ、おう。わかった!!」
ツミレに一喝されたアカネコは慌てて3人の跡を追う。
『ルイたま!?』
第三踊り場でナルカミノミヤの刀を自身のアイス・トラィデントで受け止めた鍔迫り合いの最中にこの異常事態に気が付いたミズネコ。
「総大将殿、一体どういうつもりなんだ!?
あんな無茶苦茶をしたら……この闇魔力が充満した空間そのものの許容限界エントロピー崩壊消滅を起こしかねないじゃないか!?」
「落ち着け、若造共!! とにかく儂らは主様をお助けに参らねばならぬぞ!!
ミイ助にドウシ、ワシの背中に乗るのじゃ!!」
『マヨイガ神技:火蝦墓変化!!』
目にも止まらぬ九字切りで大蝦墓変化したヒノミヤノミコト様は自身の背中に乗るように2人に命じる。
「ミズネコ、急ぐぞ!!」
『にゃっ、わかったニャ!!』
武器を納めた2人はすぐに身を低くして薄く潰れた大蝦墓翁の背中に飛び乗る。
チネコVSバサラ姉弟@第四踊り場
「アニキ!!」
『主様!!』
互いの手を組み合い、力と力の押し比べになっていた猛将チネコと剛のもののふ・須田丸。
遥か頭上での異常事態を感知した2人は同時に叫ぶ。
「あれはアカン、ホンマにアカンやつやで……須田丸君にタイガーマスク、楽しい喧嘩は終わりやで!!
美香ちゃんとデカボ院、双子ちゃんらを助けにいかんとアカンで!!」
そう言いつつ四肢のゴーレムアムドを解除し、ジョン&マルゲリータを召喚しようとする英里子。
「姉ちゃん、ここは俺に任せろ!! 『ネガショット!!』」
そう言いつつデストロイアームをピストル構えにし、雷マヨイガエレメント弾を射出する須田丸。
「よし、着弾確認……少しふわふわするけど我慢しろよ!!」
『マグネットプラス・ポジ!!』
「おっ、おおっ!?」
「ウチら浮いとるで、無重力やで!?」
マグネットプラス・ネガショツトと逆の磁力を全身に纏った事で発生した引力により浮き始めた3人。
この場の3人で一番小柄で軽い英里子をお姫様抱っこした須田丸は地面を蹴って引かれるがままに無重力飛行しはじめる。
「チネコ、アンタも来てくれ!!」
「了解、もののふ殿!!」
その後を追って地面を蹴ったチネコの巨躯もふわふわと浮き上がり、第五踊り場へと向かって行く。
二強五武神とカゼネコがガチ激突中だった第五踊り場。
「チノミヤ君、我らが総大将殿に何があったかは知らないが……これはまずいんじゃないかね?」
「ああ、言うまでもないな」
『私も同感でございますカンタロー様、ゴウ様』
仲良く並んで目の前の大盆縁から流れ落ち始めているホワイトフレア魔力を見上げる3人。
「俺の残存魔力的にあそこまでの岩橋を造るのは難しい。
お前、風エレメントで雲を作って飛べるか?」
隣のゴブガミに問うチノミヤノミコト様。
「ううん、今の魔力だとなあ……推進力ナシの乗るだけならOKだけど。ミケはどうだ?」
『私も無理でございます、カンタロー様』
このような事態を予測しろ、と言う方が無理だがお互いに全力でやりすぎた。
ゴブガミ、カゼネコ、チノミヤノミコトの3人が内省していたその時だった。
「主様、チノミヤノミコト様!! ご無事ですか!!」
「フウ!! ライ!!」
風袋から吹き出す風を推進力にした操縦桿付き黒雲に乗って眼下の第五踊り場からこちらに飛んでくるゴブガミの眷属式神姉妹のフウ&ライ。
「おお、フウにライ!!」
「ただいまシネコとロックンロールキャッツが後から来る皆のために橋を設けております!!
呉井殿や水エレメント使いの皆様が参りますので少々お待ちください!!」
眼下の第六踊り場で(主にフウのデスボイスインパクトで)ぶっ壊された金属廃材なステージ音響機器をトンテンカンテンと積み上げて溶接固定し、階段をDIYしていくシネコと黒猫軍団。
さらにその下から闇乃宮崩壊を止めるべく各々のエレメント技で上に向かってくる闇乃宮討伐隊オールメンバー&死巫女ルイの配下たる五大魔獣達。
立場の違う敵味方と言う激闘を乗り越えて最後の最後で各々の主と闇乃宮世界を守るために共闘に至った皆々を見下ろす。
「ゴブガミ、タメシヤノミコト様にお仕えする五武神として数千年ぶりの大戦だぞ……おふざけ無しでついて来いよ」
「ははは、言われるまでもないさチノミヤ君。でもボクもキミもカゼネコ君も限界だろうから少しでも休もう」
ゴブガミことカンタローの言葉にうなずいた第六踊り場の2人と1匹は床に大の字で倒れる。
【第76話につづく】
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