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第4章 同甘共苦
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しおりを挟む「もう・・・どうなっても、いいから・・・静先輩がほしいっ」
うわ言のように繰り返しながら、ゆっくりと指を入れていく。
「ん・・・ぁ、はぁ・・・」
体が、お腹の奥が熱い。
こんなに酷いのはなったことがなかった。
前のヒートの時は、理性も飛んでたし静先輩がいたからどうしたのかはほとんどわからない。
とにかく今はこの熱を少しでも逃がして楽になりたかった。
「ひぃぎ・・・、ふぅあ、あぁっ、あぁっ」
何度出しても熱は収まるどころか悪化している。
もう自分を保つ理性の欠片も残っていなかった。
静先輩に触れたい。
静先輩が欲しい。
静先輩に触れられたい。
「弥桜」
静先輩が僕を呼ぶ声が聞こえた気がした。
ついに幻聴まで聞こえるようになったのか。
「弥桜っ」
あれ、今度ははっきり聞こえる。
ぶっ飛んでいた思考を必死に手繰り寄せて視界をさ迷わせると、目の前に静先輩がいた。
「しずかせんぱいっ・・・!」
静先輩の存在を目の前にして、手繰り寄せた思考なんか塵のように吹き飛んでいく。
自分が今どんな格好をしているかとか、静先輩と会っちゃいけないこととか全部忘れて必死に手を伸ばす。
「弥桜、これっ」
「しずかせんぱい・・・ふぁ、んん・・・・・・」
首を引き寄せその唇に自分のを重ねる。
この状況に何故か戸惑っている静先輩を気にする余裕なんてなくて、本能に任せて口内に舌を入れる。
キスは静先輩としかしたことがなくて、やり方なんかわかんないから舌の動かし方なんて知らない。
辿々しいだろう僕の動きに、受け身だった静先輩が状況を理解したのか主導権を取りに来た。
「んんっ、ふぁは・・・ぁんむ、はぁはぁ・・・・・・」
口の中を余すところなく舐め回されてようやく解放された時には、完全に主導権は静先輩のものになっていた。
でも唇を離されて呼吸を整えようとしているその時間でさえ静先輩が欲しくて仕方ない身体は、意識とは関係なく勝手に動いてさらに静先輩に迫る。
「弥桜、おち、つけ。俺は逃げたりしないから、少しゆっくり・・・・・・」
理性のない頭には静先輩の声すら届かない。
静先輩が早く欲しい、頭の中はそれ一色だった。
考えなくてもどうすればいいのかは、身体が憶えている。
去年一年間で散々させられてきて身についたテクニックが、余計暴走させている原因だろう。
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