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15歳
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「パレルモさん、見られたら困る書類もあるからここの掃除は必要ないって前にも言ったよね」
オリーブは歴史の先生に呼ばれて準備室へ向かっている廊下のT字路、右折したらカイルの準備室の前に出る直前で不機嫌そうなカイルの声が聞こえてきた。”パレルモ”という単語に思わず足を止め、曲がり角からこっそりと覗き見ると、カイルの準備室のドアの前にマールムが立っている。艶のある黒髪を耳の下で二つ縛りにし、手には小さな紙袋を持ち、大きくて赤い瞳を潤ませて上目遣いでドアの中を見上げている。
「今日のお昼も食堂でカイル先生を見かけませんでした。ちゃんとお昼ご飯を食べましたか?」
「君には関係ないよね……」
ドアの向こう側、部屋の中から話しているカイルの姿はオリーブからは見えないがそのそっけない声に、オリーブが言われたわけではないのに胸がキュッと痛くなる。
「これ、サンドイッチ作ってきたんです。もう放課後ですけどお昼ご飯代わりに食べてください!」
マールムはカイルの冷たい態度も気にしていないのか笑顔で持っていた紙袋をドアの中へ押し付け、オリーブとは反対方向へ走って行ってしまった。
「王族に手作りのサンドイッチって、積極的を通り越して非常識なんだよなぁ」
隠れて見ていたオリーブは、一人だと思っていたところへ後ろから声がして息が止まるほど驚く。ギギギと音がしそうなほどぎこちなく振り返ると、オリーブのすぐ後ろにはふわふわとした銀色の髪に青緑色の瞳でニコニコと笑っている男子と、その後ろに赤髪に紫色の目で背の高い男子が無表情で立っている。
髪と目の色や顔立ちから、第一王子ドミニク殿下とフレイアの兄アラスター・マルティネス公爵令息の二人で間違い無い。
一介の子爵令嬢が第一王子と話すことなど通常はあり得ない。オリーブは慌てて距離を取りカテーシーをした。学園内では畏まった礼は必要ないのに焦ってカテーシーをしてしまったことと、初対面の第一王子に粗相をしないかと心臓がばくばくと音を立てている。
「ここは学園だから気軽にして。……オリーブ嬢にはフレイアがいつもお世話になってるね。最近のフレイアはオリーブ嬢と友達になれたのが嬉しいみたいで、君の話ばかりしているんだよ。ね、アラスター?」
アラスターを見るとにこりともせず真顔で頷いている。
フレイアに似た高貴な美しい顔で硬い表情のアラスターに、少し前のオリーブなら近寄りがたいと緊張していただろう。お互い日本人の前世を持つとフレイアと告白し合った日から1週間経ったが、それから毎日、オリーブはフレイアからアラスターの愚痴を聞かされている。フレイアの愚痴を聞きながら、アラスターの感情が顔に出ないところや言葉が少ないことが自分に似ていると勝手に親近感を覚えていた。
今朝のアラスターは早朝稽古の後に上半身裸で朝食の席に来たことを公爵夫人に怒られ、その説教をぼんやりと聞き流し益々公爵夫人を怒らせていたのだと、先ほどフレイアから聞かされたばかりだ。
フレイアに似たアラスターの顔を見たおかげで、オリーブの緊張がほぐれる。
「伯父上に用事があって来たけど、オリーブ嬢に会えるなんて思ってなかったな。あのヒロインさんとオリーブ嬢を直接見比べると、髪色や体型だけじゃなくて顔立ちや声までそっくりだね」
ヒロインとはマールムのこと。フレイアとオリーブの前世の、しかも乙女ゲームの話まで、ドミニクとアラスターの二人だけには伝えているとフレイアから聞いていた。オリーブはドミニクにマールムにそっくりだと言われ、どう答えて良いのか悩み返事に困ってしまう。
「似てない。オリーブ嬢の方が綺麗だ」
真面目な顔でそう言い切ったアラスターに、ますますどう答えたら良いかと迷ってしまう。
「僕も雰囲気は似てないと思うよ。アラスターは赤より青い瞳の方が綺麗だと思うの?」
「オーラ」
「オーラかぁ。僕には見えないから分からないや。アラスターくらい強いとオーラまで見れるようになるの?」
「いや、そんなもの見えてはない」
ドミニクとアラスターが二人で盛り上がっているため、オリーブは黙っていても大丈夫そうだと密かに胸をなでおろす。
「来月の林間学習は一年生だけの行事だから三年の僕は行けないんだ。無理やり付いて行こうとしたらフレイアも両親も僕の参加を許してくれなくてね。でも、護衛騎士に紛れてアラスターは参加するから、何か起こったらアラスターの名前を叫んだら大丈夫。アラスターはびっくりするくらい耳がいいんだよ」
ドミニクの言葉に無言で頷いているアラスター。ドミニクがアラスターを信用しているのが分かり温かい気持ちになる。
「フレイア様の身に何か起きたら迷わず名を呼ばせていただきます」
「オリーブ嬢が危険な時も呼んでくれ」
「ありがとうございます」
相変わらずアラスターは硬い表情のままだが、上手に笑顔を作れないオリーブもお互い様だ。
ドミニクとアラスター、二人との初対面をすませたオリーブは、カイルの準備室へ向かう二人へ別れの挨拶をして歴史の先生の元へ向かった。
カイルはマールムが作ったサンドイッチを食べたのだろうかと考えながら歴史の先生の手伝いをし、終わった時には日が傾き始めていた。
フレイアに指摘されたカイルへの気持ちのこと、カイルを慕う気持ちを隠さず堂々と行動しているマールムのこと、もやもやとし晴れない気持ちで廊下を歩くオリーブはラルフの愛馬マレンゴに会いに行こうと思い立つ。学園には希望者が自分の馬を預けることができる馬小屋があり、ラルフからマレンゴが学園の馬小屋にいると聞いていたのだ。
オリーブが馬小屋に来た時には空はすっかりオレンジ色になっていた。
併設されている庭の柵の外から放牧されている馬たちを眺めていると、目立つ芦毛の馬がオリーブの元へ近寄って来た。灰色混じりだった5年前よりも綺麗な白馬へ変わっているがラルフの愛馬マレンゴに間違い無い。
「マレンゴ、久しぶりだね。私のこと覚えてる?」
オリーブの言葉にマレンゴは尻尾を一振りして答えてくれた。5年ぶりでも忘れられていなかったことが嬉しくなり、オリーブはマレンゴを見つめしばらくボーッとしていた。
「せめて角砂糖くらい持ってこいってマレンゴが言ってるぞ」
「マレンゴはそんなこと言ってないよ」
いつの間にかラルフが来ていたようだ。振り返ってラルフを見ると腕を組みオリーブを睨んでいる。
「もう直ぐ日が暮れる時に女子一人でこんな校舎の外れに来るなよな!次にマレンゴに会いに来る時は俺が一緒に来るから必ず俺に声を掛けろよ。それから今週で入学して一月経つのにまだ先生の手伝いをしているだろ。ちゃんと雑用を断らないとどんどん付け込まれるんだ」
ラルフの説教が始まってしまい、オリーブは反論出来ずに下を向くしか無い。こんな時間に一人で馬小屋まで来たことは確かにオリーブが迂闊だった。先生達から頼まれる雑用を断らないのは、魔法科へ行けばカイルの姿を一目見ることが出来ると期待しているからなのだが、それをラルフに知られるのは嫌だと思い言い返すことが出来ない。
フレイアから聞いた乙女ゲームでのラルフは”溺愛スパダリ系”で、最初から甘い言葉を囁き、とても優しくヒロインの世話を焼くそうだ。どのルートでもラルフの方から積極的に絡んでくるため、別の人のルートに進みたい時はラルフの好感度を上げないようにするのが難しかったらしい。
フレイアから聞いたゲームの話で恋をしたラルフがどう行動するのかを知ってしまった。ラルフはオリーブのことが好きで、好きな子をいじめてしまう性格だから意地悪をしてくるのだと思っていたのだが、違ったらしい。
この説教もただの幼馴染へのお節介だと知り、がっかりしている自分がいることに気づいたが、オリーブはそんな性格の悪い自分の内心に一番がっかりしていた。
「とにかく、俺はマレンゴに乗りに来たんだ。……お前も乗るか?」
俯きながら悲しんでいたオリーブに、励ますようにラルフが声をかける。顔を上げてラルフを見ると、オリーブから顔を逸らしあさっての方向を見ているが耳たぶが真っ赤になっている。夕日にあたったマレンゴの芦毛も赤く染まっているが、ラルフの耳は夕日のせいではないだろう。
オリーブはホワイト子爵領で練習して一人でも乗馬ができるようになった。それはラルフにも手紙で知らせていた。5年前とは違い、オリーブが怖がらずにマレンゴへ乗馬できると認めて貰えたことが嬉しい。
「制服だけど乗れる?」
「俺の前に横乗りしたら大丈夫だろ」
そう言って素早く柵を飛び越え庭に入りマレンゴの背に乗ったラルフ。ラルフを乗せたマレンゴが、柵を飛び越えて庭の外へ出て来た。
ラルフはオリーブに手を差し出している。5年前、寝間着姿でマレンゴの上から手を差し出していた10歳のラルフが重なって見える。その時よりもがっしりと大きくなったラルフの手を掴み、オリーブもマレンゴの背に乗った。
オリーブは歴史の先生に呼ばれて準備室へ向かっている廊下のT字路、右折したらカイルの準備室の前に出る直前で不機嫌そうなカイルの声が聞こえてきた。”パレルモ”という単語に思わず足を止め、曲がり角からこっそりと覗き見ると、カイルの準備室のドアの前にマールムが立っている。艶のある黒髪を耳の下で二つ縛りにし、手には小さな紙袋を持ち、大きくて赤い瞳を潤ませて上目遣いでドアの中を見上げている。
「今日のお昼も食堂でカイル先生を見かけませんでした。ちゃんとお昼ご飯を食べましたか?」
「君には関係ないよね……」
ドアの向こう側、部屋の中から話しているカイルの姿はオリーブからは見えないがそのそっけない声に、オリーブが言われたわけではないのに胸がキュッと痛くなる。
「これ、サンドイッチ作ってきたんです。もう放課後ですけどお昼ご飯代わりに食べてください!」
マールムはカイルの冷たい態度も気にしていないのか笑顔で持っていた紙袋をドアの中へ押し付け、オリーブとは反対方向へ走って行ってしまった。
「王族に手作りのサンドイッチって、積極的を通り越して非常識なんだよなぁ」
隠れて見ていたオリーブは、一人だと思っていたところへ後ろから声がして息が止まるほど驚く。ギギギと音がしそうなほどぎこちなく振り返ると、オリーブのすぐ後ろにはふわふわとした銀色の髪に青緑色の瞳でニコニコと笑っている男子と、その後ろに赤髪に紫色の目で背の高い男子が無表情で立っている。
髪と目の色や顔立ちから、第一王子ドミニク殿下とフレイアの兄アラスター・マルティネス公爵令息の二人で間違い無い。
一介の子爵令嬢が第一王子と話すことなど通常はあり得ない。オリーブは慌てて距離を取りカテーシーをした。学園内では畏まった礼は必要ないのに焦ってカテーシーをしてしまったことと、初対面の第一王子に粗相をしないかと心臓がばくばくと音を立てている。
「ここは学園だから気軽にして。……オリーブ嬢にはフレイアがいつもお世話になってるね。最近のフレイアはオリーブ嬢と友達になれたのが嬉しいみたいで、君の話ばかりしているんだよ。ね、アラスター?」
アラスターを見るとにこりともせず真顔で頷いている。
フレイアに似た高貴な美しい顔で硬い表情のアラスターに、少し前のオリーブなら近寄りがたいと緊張していただろう。お互い日本人の前世を持つとフレイアと告白し合った日から1週間経ったが、それから毎日、オリーブはフレイアからアラスターの愚痴を聞かされている。フレイアの愚痴を聞きながら、アラスターの感情が顔に出ないところや言葉が少ないことが自分に似ていると勝手に親近感を覚えていた。
今朝のアラスターは早朝稽古の後に上半身裸で朝食の席に来たことを公爵夫人に怒られ、その説教をぼんやりと聞き流し益々公爵夫人を怒らせていたのだと、先ほどフレイアから聞かされたばかりだ。
フレイアに似たアラスターの顔を見たおかげで、オリーブの緊張がほぐれる。
「伯父上に用事があって来たけど、オリーブ嬢に会えるなんて思ってなかったな。あのヒロインさんとオリーブ嬢を直接見比べると、髪色や体型だけじゃなくて顔立ちや声までそっくりだね」
ヒロインとはマールムのこと。フレイアとオリーブの前世の、しかも乙女ゲームの話まで、ドミニクとアラスターの二人だけには伝えているとフレイアから聞いていた。オリーブはドミニクにマールムにそっくりだと言われ、どう答えて良いのか悩み返事に困ってしまう。
「似てない。オリーブ嬢の方が綺麗だ」
真面目な顔でそう言い切ったアラスターに、ますますどう答えたら良いかと迷ってしまう。
「僕も雰囲気は似てないと思うよ。アラスターは赤より青い瞳の方が綺麗だと思うの?」
「オーラ」
「オーラかぁ。僕には見えないから分からないや。アラスターくらい強いとオーラまで見れるようになるの?」
「いや、そんなもの見えてはない」
ドミニクとアラスターが二人で盛り上がっているため、オリーブは黙っていても大丈夫そうだと密かに胸をなでおろす。
「来月の林間学習は一年生だけの行事だから三年の僕は行けないんだ。無理やり付いて行こうとしたらフレイアも両親も僕の参加を許してくれなくてね。でも、護衛騎士に紛れてアラスターは参加するから、何か起こったらアラスターの名前を叫んだら大丈夫。アラスターはびっくりするくらい耳がいいんだよ」
ドミニクの言葉に無言で頷いているアラスター。ドミニクがアラスターを信用しているのが分かり温かい気持ちになる。
「フレイア様の身に何か起きたら迷わず名を呼ばせていただきます」
「オリーブ嬢が危険な時も呼んでくれ」
「ありがとうございます」
相変わらずアラスターは硬い表情のままだが、上手に笑顔を作れないオリーブもお互い様だ。
ドミニクとアラスター、二人との初対面をすませたオリーブは、カイルの準備室へ向かう二人へ別れの挨拶をして歴史の先生の元へ向かった。
カイルはマールムが作ったサンドイッチを食べたのだろうかと考えながら歴史の先生の手伝いをし、終わった時には日が傾き始めていた。
フレイアに指摘されたカイルへの気持ちのこと、カイルを慕う気持ちを隠さず堂々と行動しているマールムのこと、もやもやとし晴れない気持ちで廊下を歩くオリーブはラルフの愛馬マレンゴに会いに行こうと思い立つ。学園には希望者が自分の馬を預けることができる馬小屋があり、ラルフからマレンゴが学園の馬小屋にいると聞いていたのだ。
オリーブが馬小屋に来た時には空はすっかりオレンジ色になっていた。
併設されている庭の柵の外から放牧されている馬たちを眺めていると、目立つ芦毛の馬がオリーブの元へ近寄って来た。灰色混じりだった5年前よりも綺麗な白馬へ変わっているがラルフの愛馬マレンゴに間違い無い。
「マレンゴ、久しぶりだね。私のこと覚えてる?」
オリーブの言葉にマレンゴは尻尾を一振りして答えてくれた。5年ぶりでも忘れられていなかったことが嬉しくなり、オリーブはマレンゴを見つめしばらくボーッとしていた。
「せめて角砂糖くらい持ってこいってマレンゴが言ってるぞ」
「マレンゴはそんなこと言ってないよ」
いつの間にかラルフが来ていたようだ。振り返ってラルフを見ると腕を組みオリーブを睨んでいる。
「もう直ぐ日が暮れる時に女子一人でこんな校舎の外れに来るなよな!次にマレンゴに会いに来る時は俺が一緒に来るから必ず俺に声を掛けろよ。それから今週で入学して一月経つのにまだ先生の手伝いをしているだろ。ちゃんと雑用を断らないとどんどん付け込まれるんだ」
ラルフの説教が始まってしまい、オリーブは反論出来ずに下を向くしか無い。こんな時間に一人で馬小屋まで来たことは確かにオリーブが迂闊だった。先生達から頼まれる雑用を断らないのは、魔法科へ行けばカイルの姿を一目見ることが出来ると期待しているからなのだが、それをラルフに知られるのは嫌だと思い言い返すことが出来ない。
フレイアから聞いた乙女ゲームでのラルフは”溺愛スパダリ系”で、最初から甘い言葉を囁き、とても優しくヒロインの世話を焼くそうだ。どのルートでもラルフの方から積極的に絡んでくるため、別の人のルートに進みたい時はラルフの好感度を上げないようにするのが難しかったらしい。
フレイアから聞いたゲームの話で恋をしたラルフがどう行動するのかを知ってしまった。ラルフはオリーブのことが好きで、好きな子をいじめてしまう性格だから意地悪をしてくるのだと思っていたのだが、違ったらしい。
この説教もただの幼馴染へのお節介だと知り、がっかりしている自分がいることに気づいたが、オリーブはそんな性格の悪い自分の内心に一番がっかりしていた。
「とにかく、俺はマレンゴに乗りに来たんだ。……お前も乗るか?」
俯きながら悲しんでいたオリーブに、励ますようにラルフが声をかける。顔を上げてラルフを見ると、オリーブから顔を逸らしあさっての方向を見ているが耳たぶが真っ赤になっている。夕日にあたったマレンゴの芦毛も赤く染まっているが、ラルフの耳は夕日のせいではないだろう。
オリーブはホワイト子爵領で練習して一人でも乗馬ができるようになった。それはラルフにも手紙で知らせていた。5年前とは違い、オリーブが怖がらずにマレンゴへ乗馬できると認めて貰えたことが嬉しい。
「制服だけど乗れる?」
「俺の前に横乗りしたら大丈夫だろ」
そう言って素早く柵を飛び越え庭に入りマレンゴの背に乗ったラルフ。ラルフを乗せたマレンゴが、柵を飛び越えて庭の外へ出て来た。
ラルフはオリーブに手を差し出している。5年前、寝間着姿でマレンゴの上から手を差し出していた10歳のラルフが重なって見える。その時よりもがっしりと大きくなったラルフの手を掴み、オリーブもマレンゴの背に乗った。
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