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本編
ほのぼのちょい話 4 「寝顔」
しおりを挟む「ん、ん~。」
目が覚めた。時計を見ると5時30分。
「眠いだべさ~……はっ!?」
(今日からうちがけんちゃんの朝ごはん作るんだべや!)
ユキはピシッと起きて、顔を洗って歯を磨き(うちは朝ごはん前に磨く派)、シャワーを浴びて着替えた。
「よしっ。準備万端。」
ユキは靴を履いて玄関を出て、隣の部屋の前で鍵を開けようとして、少し止まった。
(けんちゃんの部屋、東京バージョンは初めてだべ。)
緊張しながらも合鍵を使ってカチャ。
「お、おじゃましまーす……。」
けんちゃんは多分寝ているので、起こさないように静かめに入った。
(さて、けんちゃんが起きる前に朝ごはん作る……の前に、ちょっとけんちゃんの部屋気になるべ……。)
アパートの部屋は、玄関入ってすぐのキッチン&テーブルの場所とは別に、普段生活するリビング兼寝室の部屋が奥にある構造になっている。
(お年頃のけんちゃんの部屋……ちょっと気になるべ!)
ドキドキ、ドキドキ。
興奮と好奇心の混じったような感情。
そ~っとドアを開けて中に入ると……、引っ越したばかりでまだ家具のあまり置いていない綺麗な部屋だった。
(さすがけんちゃん。部屋も綺麗だっぺ!)
けんちゃんが寝ているなか、好奇心に任せて色々机の中やタンスを開けたりした。
(な、なんかいけないことしてるみたいだっペ……)
実際してます。
不意にけんちゃんが、
「ん……。」
(ビクッ!)
恐る恐る振り返ると寝返りを打っただけだった。
(よかった……。)
布団に潜り込んでいて、けんちゃんの顔が見えない。
(どんな寝顔なんだべか……)
やってはいけないと思いながらも、好奇心に負けてそ~っと布団に手を伸ばした。
(ちょっと見るだけ。ちょっと見るだけ。)
音も立てずに静かに布団をめくると…………
(か、か、か……)
きゅぅぅと胸がたかなった。
(かわいいぃぃぃぃ!)
ユキスポットからは、けんちゃんの寝顔が天使に見えた。
思わずばっと布団を戻した。
時計の針は6時40分。
(ご、ご飯作らないとっ!)
ユキの胸のドキドキは治まっていなかった。
ちょい話 4 おわり。
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