上京ほの恋男子

沙風 れおは

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本編

第5恋「初めてのスマホ」その1

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(ほわぁ……!)

たった今、僕の手には新品のスマホが握られている。

「感動……。感動だべぇ……!」

「初スマホだべさ!けんちゃん!」

ユキもはしゃいでいる。


今、どういう状況かというと、少し戻って三十分前。

ピンポーン。とチャイムがなった。

「黒猫ヤマトで~す。お荷物のお届けに参りました~。」

ヤマトが来た。

二度目なので、ちゃんと普通にドアを開けられた。

「ふふっ。妖怪じゃないですよ~。これ、お荷物です。」

立っていたのはこの前の男の人だった。

「あ、ありがとうございます。」

前回のことが脳内をフラッシュバックして、恥ずかしさが込み上げてきた。

今回は何事も無く、荷物を受け取ることが出来た。

(なんだべか?)

荷物の送り主は、『谷原 幸』。
母さんからだ。

小さめのダンボールにいつもより丁寧にガムテープが巻かれていて、簡単に取れなかったので、隣のユキに頼んでカッターを貸してもらった。

ユキは今日一日暇ならしく、けんちゃんの部屋に上がりこんだ。

「何入ってるんだべか?」

「さぁ~?」

前の発言はユキ。後が僕だ。

(生活に必要なものは全部送ってくれたし、連絡なら手紙だけ送ってくるし。
一体何がはいってるんだべか?)

不思議に思いながらも、ピーっとカッターでガムテープを裂いていく。

まず開けると、ピンクの包みの上に手紙。

『まず見るべし』と書かれていた。

『健一へ

東京生活、大丈夫だが?
まぁ色々大変だろうげんど、頑張れ!
もう健一も高校生だべ。そろそろ潮時と思って、半年前に買ってあったけど今渡すべ。

母さんより』

「渡す?なんだべか?」

「けんちゃん、開けてみよ。」

ピンクの包の後ろのセロテープを剥がす。

包みを取って中を見ると……

「こ、これは!?」

スマホが入った未開封新品の箱だった。
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