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「でもさ、この場合はモンスターをテイムしたことになるのかな。」
「いいえ、彼はテイムスキルをもってないわ。
 テイムスキルを持っていなければ何もすることはできない筈。」

なら彼らは敵になるのかと言われれば答えは否。

「koredeyattoienikaeraru,wareranokaerubekiieni.
 koreyoriteizidekaerimasu.
 teizinikaerimasu.
 sositekonohiwomottesyutokuhumeikyuukawosyouhisuruhibinimukaimasu.」

天に昇っていく。
腐った死体であったものは綺麗な天使に引っ張られて成仏していった。

「余程ブラック企業に対して怨念があったのでしょうか。」
「……私にはわからないわ。
 ブラック企業の部下の気持ちなんて。」

ダンジョン見学に行ってみたは良いモノの古巣の嫌な部分の化身のようなモンスターにであった。

椿さんは少しだけ顔をしかめていた。

そのことに涼奈さんは気づかず。
俺はスキルで感知していた。

「全ての生物の構造を理解する……このスキルの使い方わかってきた気がする。」
「やっとスキルの自覚をしたのね。
 元々外れスキルなんてものをしているからそんなに遅いのよ。
 そんな愚鈍な人間なんて死神乙女(ヴァルキリー)・挑戦士(ウルズ)にはいらないわ。」

彼女の心の奥底でどんな感情をしているかわかる気がした。

椿さんは今とても寂しがっている。
孤独を感じている。

「涼奈さん、椿さんと遊んだのって最後いつですか?」
「え?……っと確か葵君と出会ったダンジョンに行く前かな。」

小さく耳打ちすると少し驚いたような表情をするも答えてくれた。
そして見えるか見えないくらいの小さな目配せをすると気が付いたようだ。

「ねえ葵君、今度一緒に実花ちゃん家に改めて行かない?」
「?」

涼奈さんがフォローに行かなかったので疑問に思っていると涼奈さんの感情を感知し始めた。

「ねえねえ、多分だけど実花ちゃんからギルドの新設の話があると思うんだ。」

素直になれないのは私も彼女もいっしょ。
時と場所を作れ。

涼奈さんは会わせろと言っていた。

「新設の話?」
「うん、このまま死神乙女(ヴァルキリー)・挑戦士(ウルズ)に在籍してもらうよりもよさそうな感じなんだよね。
 新たに法人を作った方がね。
 今ちょっと裁判関係で立て込んでてね。」
「涼奈、今この時に言うことではないわ。」
「ねえねえ、椿さ、やきもち妬いてない?」
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