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「これで終わりよ。」
「にゃにゃにゃ!!」
猫叉は上位種ではなく。
変異した個体である。
上位種は猫魈。
このネコは元々住んでいた場所を追放され命がけの修業を積んだことで猫叉になった。
このダンジョンに居るのは偶々だ。
復讐するネコがこのダンジョンに居るかもしれないと訪れていたにすぎない。
しかしここで人間に出くわし自分が居の中の蛙だと知った。
住んでいた場所を追放され、いろんなところを回り知ったつもりになっていた。
ネコが犬を殺すこともあった。
それでも自分は弱いと知った。
男性が自分に対して稽古らしきものをしてくれたのには感謝している。
この女は何なのかは知らないが自分の脅威、もしくは超えるべき壁だと思った。
故に変異した力をもっと昇華させた。
「にゃにゃにゃ!」
ボクシングにも組技はある。
それはクリンチ
自分の体力を回復させたり試合のリズムを狂わせるために使う。
猫叉と人間の場合では体格が異なり過ぎているので試合のリズムを変えるためにある。
「な、なんて可愛いクリンチなの。」
そうこんな風に油断させるためのクリンチ。
考えてみて欲しい可愛らしい猫が自分から抱き着きにかかってくる。
これを油断できない人物が居るとしたら某殺し屋かぐーたらの極みをしたパロディ多めマンガの主人公だろう。
「クリンチから繰り出されるのは最速にして最大のパンチでなくてはならない。
一瞬の戦闘状態からのリラックス状態が自分と相手、同時に生まれるそして意識外のところを狙われればひとたまりもない。」
結局舐めていたのは椿の方だった。
彼女は気づくべきだった上位種と勘違いしたときからかつお節を砕く威力のパンチを繰り出せる猫叉にしては技を多く使っていることに。
「ヒットポイントは見えているみたいだね。」
流石にこちらも割って入らせてもらった。
猫叉が狙ったのは頭と心臓。
空手で言う抜塞大、山突き。
本来頭と腹を狙う技だが猫の体格ではこれが限界。
そして届くはずのない地をしっぽで補っている。
本来全く無意味に等しいしっぽの筋肉を一瞬ではあるが二尾歩行する力にまで高めたネコを称賛せさざる得ない。
生物構造完全理解で呼び動作になるモノを全て事前に理解していなければ危なかった。
今頃椿さんは頭が捥がれ心臓には風穴があいていたかもしれない。
「もう、椿だって甘く見過ぎだよ。」
「ごめんなさい。それと……。」
「今は語り合ってるから話の邪魔はしちゃだめ。」
ネコと目を合わせていた。
「中々いい拳だった。
おまえここの出じゃないんだろ。」
ネコは負けを潔く認めたのかしょぼんとしながらコクリと頷いていた。
「この猫叉、私たちがテイム出来たらいいんだけどそういうスキルは持っていないしねえ。」
『あ、わたしたちのスキルの中にそれっぽいのありましたよ。』
「え、それ本当。」
「いやその前にあなた誰よ。」
「にゃにゃにゃ!!」
猫叉は上位種ではなく。
変異した個体である。
上位種は猫魈。
このネコは元々住んでいた場所を追放され命がけの修業を積んだことで猫叉になった。
このダンジョンに居るのは偶々だ。
復讐するネコがこのダンジョンに居るかもしれないと訪れていたにすぎない。
しかしここで人間に出くわし自分が居の中の蛙だと知った。
住んでいた場所を追放され、いろんなところを回り知ったつもりになっていた。
ネコが犬を殺すこともあった。
それでも自分は弱いと知った。
男性が自分に対して稽古らしきものをしてくれたのには感謝している。
この女は何なのかは知らないが自分の脅威、もしくは超えるべき壁だと思った。
故に変異した力をもっと昇華させた。
「にゃにゃにゃ!」
ボクシングにも組技はある。
それはクリンチ
自分の体力を回復させたり試合のリズムを狂わせるために使う。
猫叉と人間の場合では体格が異なり過ぎているので試合のリズムを変えるためにある。
「な、なんて可愛いクリンチなの。」
そうこんな風に油断させるためのクリンチ。
考えてみて欲しい可愛らしい猫が自分から抱き着きにかかってくる。
これを油断できない人物が居るとしたら某殺し屋かぐーたらの極みをしたパロディ多めマンガの主人公だろう。
「クリンチから繰り出されるのは最速にして最大のパンチでなくてはならない。
一瞬の戦闘状態からのリラックス状態が自分と相手、同時に生まれるそして意識外のところを狙われればひとたまりもない。」
結局舐めていたのは椿の方だった。
彼女は気づくべきだった上位種と勘違いしたときからかつお節を砕く威力のパンチを繰り出せる猫叉にしては技を多く使っていることに。
「ヒットポイントは見えているみたいだね。」
流石にこちらも割って入らせてもらった。
猫叉が狙ったのは頭と心臓。
空手で言う抜塞大、山突き。
本来頭と腹を狙う技だが猫の体格ではこれが限界。
そして届くはずのない地をしっぽで補っている。
本来全く無意味に等しいしっぽの筋肉を一瞬ではあるが二尾歩行する力にまで高めたネコを称賛せさざる得ない。
生物構造完全理解で呼び動作になるモノを全て事前に理解していなければ危なかった。
今頃椿さんは頭が捥がれ心臓には風穴があいていたかもしれない。
「もう、椿だって甘く見過ぎだよ。」
「ごめんなさい。それと……。」
「今は語り合ってるから話の邪魔はしちゃだめ。」
ネコと目を合わせていた。
「中々いい拳だった。
おまえここの出じゃないんだろ。」
ネコは負けを潔く認めたのかしょぼんとしながらコクリと頷いていた。
「この猫叉、私たちがテイム出来たらいいんだけどそういうスキルは持っていないしねえ。」
『あ、わたしたちのスキルの中にそれっぽいのありましたよ。』
「え、それ本当。」
「いやその前にあなた誰よ。」
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