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じいちゃんならマンガみたいなことやれそうな気がするけど酒吞童子は正に鬼に違わぬ実力と言えるだろう。

「それで今日は俺に用があって来たって聞いたけど、どんな用事で来たの。」
「ああ、すっかり忘れとった。
 お主の傷跡の代償は白虎が払ったじゃろ。
 確かあのロリコン神の奴がお説教喰らってな。
 そもそも白虎が治すことのないもんだったらしくってな。
 神格をそのまま白虎のを底上げする形で補填が来たって話だ。
 そいでお前さん傷跡をきれいさっぱり消すかい?
 望んじゃ居ねえのは知ってるがお前さんの呪い以外になんか叶えたいもんがあるのなら別だがな。」

また、神とやらの裁定に踊らされるらしい。

「mou」
「おお、こいつはめんこいな。
 神牛族か。
 餓鬼がちょっかいかけなくなったのもこの子のおかげか。
 あいつもあいつでそういうところあるからなあ。
 儂には関係ないが。
 幹の坊もいい子に好かれたもんだわ。
 神牛はあんまり人には懐かねえべからな。
 それに憑き物には特に懐かん。
 そうとう心が綺麗でもない限りべな。」
「心が綺麗とは?」
「集団を大事にしとるっちゅうことやな。」
「それはそうかもね。」
「そう、異形は排除されるべきである坊の考えも正しい。
 人間様みなそうやって魔女裁判だとか異宗教者の排除だとか行って気負った。
 自分たちの戒律すら破ってまで異教徒を許さんとする異に対する執念は人一倍強いもんじゃ。」
「酒吞、そろそろええじゃろ。」
「すまんすまん。
 失言だったのう。」

ミウスさんはそっと寄り添ってきた。

「わたし惚れたのそんなんじゃない。」

すりすり

「わたしあなた好きなの。」

むぎゅー

「匂い。」

くんくん

「優しそうな眼してた。
 でも悲しそうな眼してた。
 悲しそうな眼嫌い。
 嬉しい眼したい。」

ぽんぽん

トントントン

「嬉しい眼みせて。」

しゅる

「そこで服を脱がそうとすな。」
「ならこれで我慢する。」

むぎゅー
とんとんとんとんetc.........

「もう赤ん坊じゃないし僕はミウスさんの恋人でも無ければ家族でもないから辞めてくれないか。」

ミウスがやっていたのは母性本能のようなもので心臓の音を聞かせながらげっぷをさせるために背中をトントンと叩く行為をしてた。
これをされると自然と落ち着く人は結構いる。
長年赤ん坊のころの思い出は消えることが無く幹にも有効かと思われたが幹にパブみは通用しないらしい。
もちろんこんなことでへこたれるミウスでは無いがどうやって彼を振り向かせればいいか自分の発情し続ける本能と向き合って考え続けていた。
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