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炎は先ほどから仕掛けていたもう一つの波に干渉しリングを描くように生成されていった。
「餓鬼の権能、食料が全て炎に変わる。
まるでマッチ売りの少女の逆説。」
マッチ売りの少女は幻覚だったが食料を求めて火をともしたという。
餓鬼は最も重い罪を起こしたものは手に触れる食物全てを火に変える能力、罰をもらっていた。
「飢えた人間にとっては全てが食料。
すべてが食べられる物。」
マッチ売りの少女よりも悲惨ではないだろうか。
飢えた人間が厳格に見えたモノでさえも炎に変えてしまうなんて救いがないにも程がある。
「俺には音波ですらも飢えた対象か。」
精神が飢えている。
食べ物に見えるくらいに飢えている。
俺の今の状況に餓鬼の呪いはぴったりと合っていた。
「終わった。
でもその炎大丈夫?」
熱くないの?
心配そうな顔をしているが魔力を一切感じないから科学的に出したものと考えて話している。
「大丈夫だよ。」
「ソレ、実際にある炎だけど熱くないの?」
「不思議と熱くないかな。」
「呪い?」
「うん、呪い。」
「ならやめた方良い。」
「十分理解しているよ。」
「呪い体よく押し付けられてるかもしれない契約解除推奨する。」
ミウスさんもとても危険なことだと理解しているのだろう。
ミウスの知識の中では鬼や悪魔の呪いは、そもそもが鬼や悪魔自身が持っている呪いを一部制約を付けたうえで押し付けている場合が殆どだ。
能力と言ったりするのは呪いも認識によって能力としても捉えられるため抜け穴として優秀だった。
「大丈夫、これは呪いとして正真正銘そのままに引き継いだ代物だからね。」
「え?」
はじめから食物は全て火に変わると言う純正の呪いとして引き継いでいるのだから問題ない。
「昔から飢えているしね。」
飢餓感はいつもののことだったし何も食物と精神の認識を入れ替えただけでこの呪いの対象は変わっていた。
ただ単なる思い込みだけでこの呪いは突破できてしまうのだ。
「でも。」
ミウスさんは心配だ。
純正の呪いをそのままに受けて人間が正気で居られること自体おかしいがそれを望んでやっている。
流石のミウスさんもそれは肯定できないらしい。
「私は自分だったらそんなことできない。
他人呪い背負う。
人生全て背負う同義。」
「そうなんだ。」
「もう一つ、
うんうん、あなたの防衛は知ってた。
でも辞めないなら私こうする。」
ミウスさんはこちらを抱きしめてきた。
そして炎に包まれた。
真っ赤な炎で肉の焦げる匂いがする。
これ以上行えば丸焼けになりそうな黒く焦げる匂いがした。
「餓鬼の権能、食料が全て炎に変わる。
まるでマッチ売りの少女の逆説。」
マッチ売りの少女は幻覚だったが食料を求めて火をともしたという。
餓鬼は最も重い罪を起こしたものは手に触れる食物全てを火に変える能力、罰をもらっていた。
「飢えた人間にとっては全てが食料。
すべてが食べられる物。」
マッチ売りの少女よりも悲惨ではないだろうか。
飢えた人間が厳格に見えたモノでさえも炎に変えてしまうなんて救いがないにも程がある。
「俺には音波ですらも飢えた対象か。」
精神が飢えている。
食べ物に見えるくらいに飢えている。
俺の今の状況に餓鬼の呪いはぴったりと合っていた。
「終わった。
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「大丈夫だよ。」
「ソレ、実際にある炎だけど熱くないの?」
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「うん、呪い。」
「ならやめた方良い。」
「十分理解しているよ。」
「呪い体よく押し付けられてるかもしれない契約解除推奨する。」
ミウスさんもとても危険なことだと理解しているのだろう。
ミウスの知識の中では鬼や悪魔の呪いは、そもそもが鬼や悪魔自身が持っている呪いを一部制約を付けたうえで押し付けている場合が殆どだ。
能力と言ったりするのは呪いも認識によって能力としても捉えられるため抜け穴として優秀だった。
「大丈夫、これは呪いとして正真正銘そのままに引き継いだ代物だからね。」
「え?」
はじめから食物は全て火に変わると言う純正の呪いとして引き継いでいるのだから問題ない。
「昔から飢えているしね。」
飢餓感はいつもののことだったし何も食物と精神の認識を入れ替えただけでこの呪いの対象は変わっていた。
ただ単なる思い込みだけでこの呪いは突破できてしまうのだ。
「でも。」
ミウスさんは心配だ。
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他人呪い背負う。
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「そうなんだ。」
「もう一つ、
うんうん、あなたの防衛は知ってた。
でも辞めないなら私こうする。」
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そして炎に包まれた。
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これ以上行えば丸焼けになりそうな黒く焦げる匂いがした。
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