上 下
89 / 119

74‐2

しおりを挟む
「ここまで来るとストーカーする気満々にしか見えねえな。」
「私たちの愛の巣の邪魔させない。」
「ミウスさんと愛の巣を作ったつもりはありません。」
「冷たい。」

横暴に程があるだろうに。
牛はどうか知らないが人間だったら間違いなく日本では捕まる。
ほぼ逆〇イプするような目つきで見られたら男性だって悲鳴を上げる。

「飢えてるのは分かるけどさ。
 郷に入っては郷に従えって言うじゃん。」
「ここは私の郷、うん私の郷に従ってもらっても良いよね。」

しまった、失言をしてしまった。
でもまだだ、まだ挽回できる。

「人間の郷に従ってほしいんだけど……。」
「私の知ってるこの世界の人間は惚れたらどちらかが襲って犯すんじゃないの?」

それは間違った認識だと思いたい。
ミウスさんの住んでいる地域に寄り付く人間は盗賊か野蛮人が大半を占めている可能性が高く強者=性交の権限を持っていると思っていても何ら不思議ではない。

むしろ騎士や元盗賊の兄ちゃんたちの方がミウスさんの遭遇する人間の中では珍しいタイプなのかもしれない。
ミウスさんの人間の認識を改めるよりも先に俺への意識改革をした方がまだ良い方向に進む気はする。
意識改革をするのは他の人との関りの必要だしもうしばらく時間がかかりそうだった。

「はあ。
 死療術。」
「ん?」

ミウスさんの周りにいくつかの炎を浮かべる。

「これ?」

いうよりも早くミウスさんを包み込んだ。

「ふにゃ?」

死をもって療養を行う。
死の安らぎを生の状態で行うのである種の精神治療に使える五覚。

「ふぬぬぬ負けるか!」
「いやなんで抵抗してるのさ。」

ミウスさんはむしろ興奮しようと俺の眼を見つめてくるのだろうがその原因は何なのだろうか?

「ばりぼり、私は今ここで限界を超える。」

なんか食ってる。
どんぐりっぽいなんか食ってた。

「うん、それ没収。」
「いいよ。」

やけに素直に渡すと思ったらいろんなところに自生していた。
ならば

死療術・時雨

炎と併用して雨の情景を幻覚として出す。
炎の不規則な揺らめきと時雨の雨音はどちらの心をリラックスさせる効果がある。

「むむむ、負けた……しかし第二第三の私が必ず幹の貞操を奪うことだろう。」

ほぼ魔王のセリフパクッてませんかね。
そこまでして襲いたい気持ちは男子高校生の性欲を持て余しまくって常時ムラムラしている人のように思える。
某ゴリラに近いけど女性版だから猿?

「とりあえず今日は野営をするから準備して。」
「わかった。
 薪はあるよ。」
「なら火をつけるから少し待っててね。」
「うん。」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

転生して性奴隷♂魔王の息子と暴れてきます(仮)

BL / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:241

異世界からの花嫁(異種族姦ハーレム)

BL / 連載中 24h.ポイント:85pt お気に入り:851

なにわの「レッドバロン(赤井翼先生)」ファンクラブPart2!」

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:31

月が導く異世界道中

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:58,078pt お気に入り:53,916

極悪チャイルドマーケット殲滅戦!四人四様の催眠術のかかり方!

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:49pt お気に入り:35

処理中です...