119 / 119
96 海苔のサラダとかモズク酢とかめかぶとか旨いよね
しおりを挟む
メアリーさんの言い分はこうだ。
体の合う合わないで体調を崩すのなら、シェアすれば良いじゃない。
至って普通の考え方にはなるから驚きはあまりないが、間接キスなどの性教育に関して遅れている日本だから緊張するのよね。
宗教上とか言っても違うし。
仏教が原因には成っているとは思うけど、本能を押さえつけようとするのが日本の根性教育だったからね。
メアリーさんは最近の若者って感じ。
俺も最近の若者だけど。
もともと呪いのせいで理解のある大人としか関りがなかったことが原因になる。
今の若い子たちは身近な存在。
同世代の子とつるむことが最も大事な行為として捉えている。
SNSは例外的だがそのあたりが非常に難しい。
メアリーさんはそもそも大学が飛び級だから、今の若者には当てはまらない例外だと思っていたがそんなことは無かったらしい。
俺の思う以上に横の繋がりを持ちたがる若者だったとは。
呪いのせいとかは関係ないようだ。
「どうですか?」
「丁寧にお断りさせていただきます。
一食分くらいなら一回体調を崩す程度だとは思うから外食とかして、食べるといいよ。」
こちらとしても年頃の娘とご近所付き合いでおすそ分けとかあんまりしたくはない。
ミウスさんと明日香さんの二人で手から零れ落ちる威勢だっていうのにもう一人増えたら俺の身が持たない。
「まあそうじゃのう。
スーパーで買うとなるとそれなりに量が多いしのう。
ミウスさんはそもそも海藻の類は好まんし、二人で消費するにしても殆ど幹が消費することになってしまう。
そうなれば幹が消費するためにメニューを変えなければならないのじゃよ。
他にはカップみそ汁などでもあるがのう。
中々海藻だけを食べるわけではあるまいし。」
「はい、かしこまりました。
でもそう言ったお店には連れっててくださいね。」
海藻オンリーとなると海藻サラダとか、後はところてんとかかな。
まあそう言ったお店を知らないわけでは無い。
俺の事を気にしない大人が多い店に大抵そういうモノが置いてあったというだけだが。
しかし、メアリーさんは俺はそう言ったお店を知っていると確信している時点で、若者は皆社交的だと勘違いしていないかな。
陰キャの少ない環境だったのか。
嫌な環境だな。
希望に満ち溢れた環境で諦めることをせずに研究に没頭する。
俺とは違う恵まれた環境だったのかもしれない。
いや、隣の芝生が青く見えるだけか。
彼女からすれば、普通の環境を見せつけられているともとれる。
普通に適応するために必死に努力し、見た目が普通ではないと思う絶望感は少なくとも味わっているはずだ。
自分自身の葛藤から出たさびに、転校した後の環境にも意地でも適応しようとするトラウマが働く。
フォロー難しくなりそうだぞ、これ。
さらに慣れない国外という環境が彼女をより追い詰めてしまうのではないか。
カウンセリングの先生ではない俺。
むしろかかる側の人間だったからこそわかること。
かかる側にそれなりに空気を読むのではなく、相手の感情を読み取りたいと訴える。
何を考えているかわからないことに対する不安感が大きすぎるのだ。
適応するためにフリをする。
限界はすぐにでも来る。
彼らの行動から逃げると言う選択肢がチラつけばすぐにでも逃げる。
逃げなかったのはこの子の精神力があってのモノだが、一番怖いのはコワレルだ。
コワレルてしまえば、最悪自殺にまで置いて逝ってしまう。
それだけは避けなくてはならない。
鬼たちは感心していたが、精神力が今はマイナスからようやく足される方向に転じようとしているだけ、油断はおいそれとできない。
赤の他人だから関係は無い。
関係は無いが身近なところで殺人が起きるのは外聞が悪い。
俺のせいにされかねないから注意深く見る必要があるのか。
じいちゃんは楽な仕事と言っていたけど、この子の面倒を見るのはミウスさん以上に骨が折れそうだ。
ミウスさん以上に頭が周り過ぎるから要注意。
「了解。
そこまで期待しないでね。
料理には文化の違いがあるしね。」
「ハイ。
存じ上げております。」
「海藻に関してはメインになるような食材ではないからのう。
期待し過ぎると拍子抜けするかものう。」
じいちゃんも俺の言葉にフォローを入れてくれる。
その言葉に対してメアリーさんの祖父はなにか引っかかることを思い出したのか、少し高い声を上げてから言葉を口にした。
「私も食べたが、味は殆どしなかったなあ。」
メアリーさんの祖父は食べたことがあるらしい。
味に対する感想はそこまでよくはない。
「お前さんは戦場で食べたからじゃろうて。」
戦場というとアメリカなどの国だろうか。
どのみち、日本や韓国以外の国だと海藻を食べることがほとんどない。
故に巨大化した海藻が殆どだ。
腹の足しにはなるから食べていたのかもしれない。
「でも確かに歯ごたえは良かったな。
空腹を紛らわせるにはぴったりのモノだったよ。
それなりに腹に溜まるしな。
牧草よりかはマシな味といったところだろうか。」
軍人ならではの感想だなあと思いつつ、学校ではどうしたものかと思考を巡らせる。
体の合う合わないで体調を崩すのなら、シェアすれば良いじゃない。
至って普通の考え方にはなるから驚きはあまりないが、間接キスなどの性教育に関して遅れている日本だから緊張するのよね。
宗教上とか言っても違うし。
仏教が原因には成っているとは思うけど、本能を押さえつけようとするのが日本の根性教育だったからね。
メアリーさんは最近の若者って感じ。
俺も最近の若者だけど。
もともと呪いのせいで理解のある大人としか関りがなかったことが原因になる。
今の若い子たちは身近な存在。
同世代の子とつるむことが最も大事な行為として捉えている。
SNSは例外的だがそのあたりが非常に難しい。
メアリーさんはそもそも大学が飛び級だから、今の若者には当てはまらない例外だと思っていたがそんなことは無かったらしい。
俺の思う以上に横の繋がりを持ちたがる若者だったとは。
呪いのせいとかは関係ないようだ。
「どうですか?」
「丁寧にお断りさせていただきます。
一食分くらいなら一回体調を崩す程度だとは思うから外食とかして、食べるといいよ。」
こちらとしても年頃の娘とご近所付き合いでおすそ分けとかあんまりしたくはない。
ミウスさんと明日香さんの二人で手から零れ落ちる威勢だっていうのにもう一人増えたら俺の身が持たない。
「まあそうじゃのう。
スーパーで買うとなるとそれなりに量が多いしのう。
ミウスさんはそもそも海藻の類は好まんし、二人で消費するにしても殆ど幹が消費することになってしまう。
そうなれば幹が消費するためにメニューを変えなければならないのじゃよ。
他にはカップみそ汁などでもあるがのう。
中々海藻だけを食べるわけではあるまいし。」
「はい、かしこまりました。
でもそう言ったお店には連れっててくださいね。」
海藻オンリーとなると海藻サラダとか、後はところてんとかかな。
まあそう言ったお店を知らないわけでは無い。
俺の事を気にしない大人が多い店に大抵そういうモノが置いてあったというだけだが。
しかし、メアリーさんは俺はそう言ったお店を知っていると確信している時点で、若者は皆社交的だと勘違いしていないかな。
陰キャの少ない環境だったのか。
嫌な環境だな。
希望に満ち溢れた環境で諦めることをせずに研究に没頭する。
俺とは違う恵まれた環境だったのかもしれない。
いや、隣の芝生が青く見えるだけか。
彼女からすれば、普通の環境を見せつけられているともとれる。
普通に適応するために必死に努力し、見た目が普通ではないと思う絶望感は少なくとも味わっているはずだ。
自分自身の葛藤から出たさびに、転校した後の環境にも意地でも適応しようとするトラウマが働く。
フォロー難しくなりそうだぞ、これ。
さらに慣れない国外という環境が彼女をより追い詰めてしまうのではないか。
カウンセリングの先生ではない俺。
むしろかかる側の人間だったからこそわかること。
かかる側にそれなりに空気を読むのではなく、相手の感情を読み取りたいと訴える。
何を考えているかわからないことに対する不安感が大きすぎるのだ。
適応するためにフリをする。
限界はすぐにでも来る。
彼らの行動から逃げると言う選択肢がチラつけばすぐにでも逃げる。
逃げなかったのはこの子の精神力があってのモノだが、一番怖いのはコワレルだ。
コワレルてしまえば、最悪自殺にまで置いて逝ってしまう。
それだけは避けなくてはならない。
鬼たちは感心していたが、精神力が今はマイナスからようやく足される方向に転じようとしているだけ、油断はおいそれとできない。
赤の他人だから関係は無い。
関係は無いが身近なところで殺人が起きるのは外聞が悪い。
俺のせいにされかねないから注意深く見る必要があるのか。
じいちゃんは楽な仕事と言っていたけど、この子の面倒を見るのはミウスさん以上に骨が折れそうだ。
ミウスさん以上に頭が周り過ぎるから要注意。
「了解。
そこまで期待しないでね。
料理には文化の違いがあるしね。」
「ハイ。
存じ上げております。」
「海藻に関してはメインになるような食材ではないからのう。
期待し過ぎると拍子抜けするかものう。」
じいちゃんも俺の言葉にフォローを入れてくれる。
その言葉に対してメアリーさんの祖父はなにか引っかかることを思い出したのか、少し高い声を上げてから言葉を口にした。
「私も食べたが、味は殆どしなかったなあ。」
メアリーさんの祖父は食べたことがあるらしい。
味に対する感想はそこまでよくはない。
「お前さんは戦場で食べたからじゃろうて。」
戦場というとアメリカなどの国だろうか。
どのみち、日本や韓国以外の国だと海藻を食べることがほとんどない。
故に巨大化した海藻が殆どだ。
腹の足しにはなるから食べていたのかもしれない。
「でも確かに歯ごたえは良かったな。
空腹を紛らわせるにはぴったりのモノだったよ。
それなりに腹に溜まるしな。
牧草よりかはマシな味といったところだろうか。」
軍人ならではの感想だなあと思いつつ、学校ではどうしたものかと思考を巡らせる。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
主人公、登場人物全ての生き様、信念が好きです。
自分がどう人生を生きていきたいか考えさせてもらいました。
この先、この物語がどうなるかわかりませんが楽しみにしています。
この作品物語を書いてくれてありがとうございます。
お気に入りに登録しました~