158 / 359
第十五章 未熟なる神の如き存在
明日からの手紙
しおりを挟む
フィナはこれまでの出来事を話す前に、安全確認のため病原体を扱っていた部屋を調べた。
ガラスケースや制御卓があった部屋からは何もなくなりがらんとしており、部屋の中央には、あの柔らかな球体の載った台座だけがあった。
どうして研究施設であった部屋が、施設内に点在するどこにでもある部屋に変わってしまったのか?
フィナの考えでは、どの部屋もあらゆる役割が果たせる部屋で、球体を使い、必要に応じて内部を変化させているのではないか、と。
それでも扉にマークがあるところから見て、ある程度の区分けはしているようだ。
研究室の影すらなくなった部屋を正十二面体の深紅のナルフでチェックする。
空気はどの部屋よりも清浄。
このことにより、部屋に放った閃光は強い浄化の光。
室内に存在していた如何なるモノも消し去り、浄化するもの。
遺体が消えたというマスティフからの報告とも併せて、この施設は不浄と判断したものを容赦なく消し去ってしまうみたいだ。
一通り調べ、危険がないと判断し、広々とした円形の部屋。今は父の書斎を模倣する場所へ戻ってきた。
この部屋は他と面積が違うため、かなり特殊な部屋ではないかと考えている。
現在は父の書斎を模倣しているため、多少広めの四角の部屋だが。
この、他の部屋とは様相が違う特殊な部屋で、フィナから説明を受ける。
なぜ、フィナがこの施設を操れたのか?
老婆がくれた、あのペンダントはなんだったのか?
そして、トーワに訪れた老婆の正体は?
フィナは父の執務机の前に立ち、さらりと視線を振って、一寸の溜めもなく答えを口にした。
「マスティフさんやマフィンさんは初耳でしょうけど、以前、トーワに訪れた老婆がいる。その人は、六十年後の未来からやってきたエクア。エクア=ノバルティ」
――っ!?――
全員が驚きに体を跳ねて、何かの聞き間違いかと互いに顔や目を向け合う。
皆の驚きをよそに、フィナは言葉を続ける。
「エクアを過去へ送り出したのは私。六十年後のフィナ=ス=テイロー。未来の私たちは、ケントを失ったの。さっきの事故でね……それは、エクアがくれた手紙に書いてあった。読んでみて」
フィナはポシェットから赤色と青色の封筒を取り出し、私に差し出す。
私は青色の封筒に収まる手紙を取り出して広げた。
それを皆が後ろから覗き込んでくる。
エクアが手紙を目にしやすいように、私はそばにあった椅子に腰かけ、手紙の文字を目で追っていった。
――二通の封筒の内の一通・青色の封筒・エクアからの手紙
ケント様が部屋に閉じ込められて、私と親父さんはすぐにフィナを呼びに行った。
でも、そのフィナでも扉を開けることはできなかった。
しばらくして、扉を覆っていた赤の点滅が消えて、扉が開いた。
だけど、そこには誰もなく、球体を収めた台座があるだけ。
私たちは必死にケント様を探した。
でも、見つからなかった。
その後、フィナが遺跡の動かし方を見つけて、内部で起こった出来事が判明した。
ケント様は、汚染物として処理され、分子レベルに分解されていた……。
このあとはもう、みんなの心はバラバラ。
ケント様を失ったトーワから人は消えた。
だけど、私とフィナはマッキンドーの森に居を構え残り、遺跡の解析を進めた。
その理由は一点――ケント様を救うため。
フィナは過去へ戻り、ケント様を救うと。
そのために、古代人の知識を駆使し、時間移動の方法を突き止めた。
これでケント様を救える、そう思った。
でも、救えるのは私たちのケント様じゃない――別の時間軸・世界線のケント様。
時間のルールとして、ケント様を救った時点で世界が分岐する。
ケント様を失った世界と救った世界は交わることなく離れていく。
私とフィナは、私たちのケント様を取り戻せない。
それでもよかった。
ケント様を救えた世界が生まれるというだけで十分だった。
だけど、ここでもう一つの難問が浮かび上がる。
それは時間移動に人の肉体は耐えられないということ……。
フィナが肉体を守るための時空障壁と肉体の分子結合を強化する方法を見つけた。
しかし、それをもってしても、長くは肉体を保てない。
過去へ戻り、数時間足らずで肉体は塵になってしまう。
無機物であれば耐えられるのに……時間移動にかかりきりだったため、ロボット技術の習得は無理だった。今から必要な技術を学ぶにも、年老いた私たちにはもう時間がない。
強化されたナルフだけを送り込む案もあった。
でも、いくら時間率の計算を組み直しても、ナルフだけでは過去のフィナの手には届かなかった。
運命を変えるためには払うべき代償が必要ということなのでしょう……。
やはり、運命を変えようとする確固たる意志を持った人間を送り込むしかない。
当初、フィナが過去へ行こうとしていた。
でも、彼女は時間移動の装置を操るために必要。
だから、私が行く。もちろん揉めた。だけど、すでに答えは出ていた。
フィナはとても悲しそうな顔を私に見せた。
でもね、私とあなたはケント様を救うためにだけ生きてきたのよ。
だからこそ、私はとびっきりの笑顔を見せて、過去へ向かう!
私とフィナの希望を取り戻すために。
――
私は手を震わせ、手紙を読み進める。
横から手紙を読んでいたエクアは涙を流していた。
エクアは『悲しみと喜びがないまぜになって……』――そう、呟く。
ここにいる者たち全てが、一通目の手紙を読み通し、二通目の赤色の封筒に移った。
だが……。
「フィナ、これはどういうことだ?」
二通目の封筒にあった手紙の文章は黒で塗りつぶされていた。
彼女はこう答える。
「その手紙は未来の私からの手紙。そこにはあんたを救う手順が書いてあった。かなり言葉を選んで慎重にね」
「選んで? どういう意味だ?」
「おそらく、私たちに与えた情報によって、未来で起こる出来事が変化することを恐れたんだと思う」
「それで言葉を選ぶ、か……しかし、黒塗りしたのは君だろ? 理由は?」
「言葉を選んでいても、未来を知らない人物からすれば十分すぎる情報。手紙には内容を覚えたら焼き捨てろと指示が書いてあった。でも、それができなくて、黒塗りにして文だけを隠したの」
「そうか……」
「未来の私。そして、エクアが命と引き換えにくれた情報。小さな間違いもあってはならない。本当は指示通りにするべきなんでしょうけど、何故かできなかった……」
フィナは天井を見上げる。
そして、声に涙を落とす。
「未来を知るって最高にすごいことだと思ってた。でも、全然違った。今日までずっと不安で、誰にも相談できなくて……あのお婆さんがエクアであることを伝えたくて、でも、話すわけにもいかずに、って、何言ってんだろう、私」
フィナは私たちに背を向けた。
そして大仰に背伸びをする。
それは強がりと誤魔化し――私はこれほどの事実を知りながら耐え忍んだフィナに敬意の念を抱く。十六歳の少女がたった一人で過酷な未来を知り、耐え抜いていたのだから……。
フィナは凝ってもいない肩をもみ始める。そして、軽い口調で言葉を漏らす。
「あ~あ、ようやく肩の荷が下りたって感じっ。ケント、私とエクアに感謝しなさいよ。命の恩人なんだから。特に、エクアにはね……」
「ああ、もちろんだ。六十年もの歳月を費やし、私を救ってくれた……ありがとう。フィナ=ス=テイロー。エクア=ノバルティ」
私は天井を見上げ、遠く先にいるはずの二人に礼を述べる。
その私にエクアが飛びつき、体を震わせる。
私は無言で彼女の小さな体を支え続けた……。
ガラスケースや制御卓があった部屋からは何もなくなりがらんとしており、部屋の中央には、あの柔らかな球体の載った台座だけがあった。
どうして研究施設であった部屋が、施設内に点在するどこにでもある部屋に変わってしまったのか?
フィナの考えでは、どの部屋もあらゆる役割が果たせる部屋で、球体を使い、必要に応じて内部を変化させているのではないか、と。
それでも扉にマークがあるところから見て、ある程度の区分けはしているようだ。
研究室の影すらなくなった部屋を正十二面体の深紅のナルフでチェックする。
空気はどの部屋よりも清浄。
このことにより、部屋に放った閃光は強い浄化の光。
室内に存在していた如何なるモノも消し去り、浄化するもの。
遺体が消えたというマスティフからの報告とも併せて、この施設は不浄と判断したものを容赦なく消し去ってしまうみたいだ。
一通り調べ、危険がないと判断し、広々とした円形の部屋。今は父の書斎を模倣する場所へ戻ってきた。
この部屋は他と面積が違うため、かなり特殊な部屋ではないかと考えている。
現在は父の書斎を模倣しているため、多少広めの四角の部屋だが。
この、他の部屋とは様相が違う特殊な部屋で、フィナから説明を受ける。
なぜ、フィナがこの施設を操れたのか?
老婆がくれた、あのペンダントはなんだったのか?
そして、トーワに訪れた老婆の正体は?
フィナは父の執務机の前に立ち、さらりと視線を振って、一寸の溜めもなく答えを口にした。
「マスティフさんやマフィンさんは初耳でしょうけど、以前、トーワに訪れた老婆がいる。その人は、六十年後の未来からやってきたエクア。エクア=ノバルティ」
――っ!?――
全員が驚きに体を跳ねて、何かの聞き間違いかと互いに顔や目を向け合う。
皆の驚きをよそに、フィナは言葉を続ける。
「エクアを過去へ送り出したのは私。六十年後のフィナ=ス=テイロー。未来の私たちは、ケントを失ったの。さっきの事故でね……それは、エクアがくれた手紙に書いてあった。読んでみて」
フィナはポシェットから赤色と青色の封筒を取り出し、私に差し出す。
私は青色の封筒に収まる手紙を取り出して広げた。
それを皆が後ろから覗き込んでくる。
エクアが手紙を目にしやすいように、私はそばにあった椅子に腰かけ、手紙の文字を目で追っていった。
――二通の封筒の内の一通・青色の封筒・エクアからの手紙
ケント様が部屋に閉じ込められて、私と親父さんはすぐにフィナを呼びに行った。
でも、そのフィナでも扉を開けることはできなかった。
しばらくして、扉を覆っていた赤の点滅が消えて、扉が開いた。
だけど、そこには誰もなく、球体を収めた台座があるだけ。
私たちは必死にケント様を探した。
でも、見つからなかった。
その後、フィナが遺跡の動かし方を見つけて、内部で起こった出来事が判明した。
ケント様は、汚染物として処理され、分子レベルに分解されていた……。
このあとはもう、みんなの心はバラバラ。
ケント様を失ったトーワから人は消えた。
だけど、私とフィナはマッキンドーの森に居を構え残り、遺跡の解析を進めた。
その理由は一点――ケント様を救うため。
フィナは過去へ戻り、ケント様を救うと。
そのために、古代人の知識を駆使し、時間移動の方法を突き止めた。
これでケント様を救える、そう思った。
でも、救えるのは私たちのケント様じゃない――別の時間軸・世界線のケント様。
時間のルールとして、ケント様を救った時点で世界が分岐する。
ケント様を失った世界と救った世界は交わることなく離れていく。
私とフィナは、私たちのケント様を取り戻せない。
それでもよかった。
ケント様を救えた世界が生まれるというだけで十分だった。
だけど、ここでもう一つの難問が浮かび上がる。
それは時間移動に人の肉体は耐えられないということ……。
フィナが肉体を守るための時空障壁と肉体の分子結合を強化する方法を見つけた。
しかし、それをもってしても、長くは肉体を保てない。
過去へ戻り、数時間足らずで肉体は塵になってしまう。
無機物であれば耐えられるのに……時間移動にかかりきりだったため、ロボット技術の習得は無理だった。今から必要な技術を学ぶにも、年老いた私たちにはもう時間がない。
強化されたナルフだけを送り込む案もあった。
でも、いくら時間率の計算を組み直しても、ナルフだけでは過去のフィナの手には届かなかった。
運命を変えるためには払うべき代償が必要ということなのでしょう……。
やはり、運命を変えようとする確固たる意志を持った人間を送り込むしかない。
当初、フィナが過去へ行こうとしていた。
でも、彼女は時間移動の装置を操るために必要。
だから、私が行く。もちろん揉めた。だけど、すでに答えは出ていた。
フィナはとても悲しそうな顔を私に見せた。
でもね、私とあなたはケント様を救うためにだけ生きてきたのよ。
だからこそ、私はとびっきりの笑顔を見せて、過去へ向かう!
私とフィナの希望を取り戻すために。
――
私は手を震わせ、手紙を読み進める。
横から手紙を読んでいたエクアは涙を流していた。
エクアは『悲しみと喜びがないまぜになって……』――そう、呟く。
ここにいる者たち全てが、一通目の手紙を読み通し、二通目の赤色の封筒に移った。
だが……。
「フィナ、これはどういうことだ?」
二通目の封筒にあった手紙の文章は黒で塗りつぶされていた。
彼女はこう答える。
「その手紙は未来の私からの手紙。そこにはあんたを救う手順が書いてあった。かなり言葉を選んで慎重にね」
「選んで? どういう意味だ?」
「おそらく、私たちに与えた情報によって、未来で起こる出来事が変化することを恐れたんだと思う」
「それで言葉を選ぶ、か……しかし、黒塗りしたのは君だろ? 理由は?」
「言葉を選んでいても、未来を知らない人物からすれば十分すぎる情報。手紙には内容を覚えたら焼き捨てろと指示が書いてあった。でも、それができなくて、黒塗りにして文だけを隠したの」
「そうか……」
「未来の私。そして、エクアが命と引き換えにくれた情報。小さな間違いもあってはならない。本当は指示通りにするべきなんでしょうけど、何故かできなかった……」
フィナは天井を見上げる。
そして、声に涙を落とす。
「未来を知るって最高にすごいことだと思ってた。でも、全然違った。今日までずっと不安で、誰にも相談できなくて……あのお婆さんがエクアであることを伝えたくて、でも、話すわけにもいかずに、って、何言ってんだろう、私」
フィナは私たちに背を向けた。
そして大仰に背伸びをする。
それは強がりと誤魔化し――私はこれほどの事実を知りながら耐え忍んだフィナに敬意の念を抱く。十六歳の少女がたった一人で過酷な未来を知り、耐え抜いていたのだから……。
フィナは凝ってもいない肩をもみ始める。そして、軽い口調で言葉を漏らす。
「あ~あ、ようやく肩の荷が下りたって感じっ。ケント、私とエクアに感謝しなさいよ。命の恩人なんだから。特に、エクアにはね……」
「ああ、もちろんだ。六十年もの歳月を費やし、私を救ってくれた……ありがとう。フィナ=ス=テイロー。エクア=ノバルティ」
私は天井を見上げ、遠く先にいるはずの二人に礼を述べる。
その私にエクアが飛びつき、体を震わせる。
私は無言で彼女の小さな体を支え続けた……。
0
あなたにおすすめの小説
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~
名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる