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第十五章 未熟なる神の如き存在
知識は降り注ぐ
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謎の中心にいるはずなのに、謎には手が届かない。
むしろ、それどころか……。
「ここに来れば何かわかると思ったが、逆に謎が増えているような気がするな。もし、言語を消した理由がスカルペル人に隠匿するためと仮定すると、地面に埋まっている理由もスカルペル人に隠匿するためなのか?」
「さぁね……うわ、最悪。あ、ま、いけるかな?」
フィナが目を細めて眉間に皺を寄せ、次に顰めた眉を跳ねてナルフの鏡面を睨みつける。
「どうしたんだ?」
「自己修復システムがないかなぁと思って探ってたんだけど、壊れてるっぽい。でも、装置が記録している言葉なら現状でも理解してくれるかも」
「ん?」
「最初にエクアが言ってたでしょ。古代人の文字を日本語に訳するのよ」
「ああ、それか。そうすれば、若干とはいえわかるようになるな」
「そういうこと……よし、翻訳システムと繋がった。あとは音声で~……日本語という単語は発音できるけど、翻訳っていう発音わかる、ケント?」
「いや、わからない」
「とりあえず、日本語って言ってみよう。nihongo」
フィナが言葉を唱えると、執務机の上にパサリと一冊の本が降ってきた。
それを開く。
日本語が書かれてる。書かれている文字は、HIRAGANAとKATAKANAというやつだ。
「日本語の教科書が出てきたな……」
「そうじゃなくて。もう、翻訳ってなんて言うの~っ?」
フィナは頭を掻きむしり大口を開けて火を噴いている。
届きそうで届かない答えに相当イライラしているようだ。
この謎追いを彼女だけに任せるわけにはいかない。私もまた、少なからず地球の言語を知る者。
何とか、翻訳という言葉を別の言葉で置き換えられないかと頭を捻る
「ふむ、私が知る言葉はnihongo。あとは……あっ! フィナ、いい方法を思いついたぞっ」
「なになにっ?」
「『翻訳』を別の言葉で置き換える。日本語と『変える』だ」
「日本語、変える? なるほど、別の言い方。それで、変えるって発音は?」
「……わからない。文字の意味は理解できるが」
「意味ないじゃんっ!」
さらに景気よくフィナは火を噴いた。
良かれと思ってアイデアを出したが余計な世話だったみたいだ。
すると、親父がHIRAGANAの本を手に取り、面白いアイデアを出した。
「あの、お二人とも。発音はわからなくても文字はわかるんですか?」
「ああ、翻訳という文字は知らないが日本語と変えるくらいならな」
「でしたら、文字で書いて伝えてみる、なんていかがです?」
「親父! ナイス!」
フィナは指をパチンと飛ばしナルフに向かう。
「音声入力をなんかやめて文字入力にしてしまえばいいのよ! えっと、これこれ……たぶん……おそらく……かも……」
小さく、自信なさげな声を上げて、彼女はナルフの鏡面を押した。
その途端、またもや一冊の本が降ってきた。
中身は白紙。
そこにフィナがペンを使い文字を書き込む。
「この本は翻訳システムと繋がってる。だから、ここに~『nihongo/kaeru』と書き込む……どう?」
書き込み、一秒ほどの間。
次に起きるは、大量に降ってくる本!
「キャッ、ちょっと!」
「フィナ、これはっ? いたたたっ」
「フィナの嬢ちゃん、一体?」
「な、なんですか、これ?」
「何が起こったというのだ? エクア、ワシにつかまれ!」
「このままじゃ、俺たちは埋もれちまうのニャ!」
本は止め処なく降り続ける。
このままでは本に埋もれて圧死してしまうのではないか、と、恐怖を抱いたところで本の雨は止んだ。
フィナは本の海をかき分け、一冊の本を手に取る。
「日本語に翻訳されてる。成功だ」
「せ、成功なのか? この状況が?」
私たちは皆、顔だけを残して体は本に埋まっている。エクアはマスティフに抱え上げられて何とか窒息せずに済んでいる状態だ。
部屋を埋め尽くした本たちは部屋だけでは満足できず、外へ流れ出して廊下までも占拠していた。
「フィナ……どうしてこうなったのか教えてくれるか?」
「理由は簡単。日本語で古代人の文字で訳したから」
「うん?」
「彼らの文字って見た目はただの点だけど、その点には膨大な情報が埋め込まれている。それを日本語に訳したから、文字数が増えた。だから、本が大量に必要になったってわけ」
「なるほど、理解できた。日本語だとこれだけの本が必要になるくらい膨大な情報というわけか。だが、これで多少は古代人の知識に触れることができるな」
「残念だけど、そうでもない」
「何か問題でも?」
フィナは一冊の本を開き、こちらへ見せてきた。
その本の内容は日本語に変換されているが、ところどころに虫食いがある。
「見ての通り、翻訳が不完全。おそらく、翻訳システムが壊れてるからだと思う」
「一朝一夕とはいかないわけか。前途は厳しいな……とりあえず、この本たちをどうにかしよう」
むしろ、それどころか……。
「ここに来れば何かわかると思ったが、逆に謎が増えているような気がするな。もし、言語を消した理由がスカルペル人に隠匿するためと仮定すると、地面に埋まっている理由もスカルペル人に隠匿するためなのか?」
「さぁね……うわ、最悪。あ、ま、いけるかな?」
フィナが目を細めて眉間に皺を寄せ、次に顰めた眉を跳ねてナルフの鏡面を睨みつける。
「どうしたんだ?」
「自己修復システムがないかなぁと思って探ってたんだけど、壊れてるっぽい。でも、装置が記録している言葉なら現状でも理解してくれるかも」
「ん?」
「最初にエクアが言ってたでしょ。古代人の文字を日本語に訳するのよ」
「ああ、それか。そうすれば、若干とはいえわかるようになるな」
「そういうこと……よし、翻訳システムと繋がった。あとは音声で~……日本語という単語は発音できるけど、翻訳っていう発音わかる、ケント?」
「いや、わからない」
「とりあえず、日本語って言ってみよう。nihongo」
フィナが言葉を唱えると、執務机の上にパサリと一冊の本が降ってきた。
それを開く。
日本語が書かれてる。書かれている文字は、HIRAGANAとKATAKANAというやつだ。
「日本語の教科書が出てきたな……」
「そうじゃなくて。もう、翻訳ってなんて言うの~っ?」
フィナは頭を掻きむしり大口を開けて火を噴いている。
届きそうで届かない答えに相当イライラしているようだ。
この謎追いを彼女だけに任せるわけにはいかない。私もまた、少なからず地球の言語を知る者。
何とか、翻訳という言葉を別の言葉で置き換えられないかと頭を捻る
「ふむ、私が知る言葉はnihongo。あとは……あっ! フィナ、いい方法を思いついたぞっ」
「なになにっ?」
「『翻訳』を別の言葉で置き換える。日本語と『変える』だ」
「日本語、変える? なるほど、別の言い方。それで、変えるって発音は?」
「……わからない。文字の意味は理解できるが」
「意味ないじゃんっ!」
さらに景気よくフィナは火を噴いた。
良かれと思ってアイデアを出したが余計な世話だったみたいだ。
すると、親父がHIRAGANAの本を手に取り、面白いアイデアを出した。
「あの、お二人とも。発音はわからなくても文字はわかるんですか?」
「ああ、翻訳という文字は知らないが日本語と変えるくらいならな」
「でしたら、文字で書いて伝えてみる、なんていかがです?」
「親父! ナイス!」
フィナは指をパチンと飛ばしナルフに向かう。
「音声入力をなんかやめて文字入力にしてしまえばいいのよ! えっと、これこれ……たぶん……おそらく……かも……」
小さく、自信なさげな声を上げて、彼女はナルフの鏡面を押した。
その途端、またもや一冊の本が降ってきた。
中身は白紙。
そこにフィナがペンを使い文字を書き込む。
「この本は翻訳システムと繋がってる。だから、ここに~『nihongo/kaeru』と書き込む……どう?」
書き込み、一秒ほどの間。
次に起きるは、大量に降ってくる本!
「キャッ、ちょっと!」
「フィナ、これはっ? いたたたっ」
「フィナの嬢ちゃん、一体?」
「な、なんですか、これ?」
「何が起こったというのだ? エクア、ワシにつかまれ!」
「このままじゃ、俺たちは埋もれちまうのニャ!」
本は止め処なく降り続ける。
このままでは本に埋もれて圧死してしまうのではないか、と、恐怖を抱いたところで本の雨は止んだ。
フィナは本の海をかき分け、一冊の本を手に取る。
「日本語に翻訳されてる。成功だ」
「せ、成功なのか? この状況が?」
私たちは皆、顔だけを残して体は本に埋まっている。エクアはマスティフに抱え上げられて何とか窒息せずに済んでいる状態だ。
部屋を埋め尽くした本たちは部屋だけでは満足できず、外へ流れ出して廊下までも占拠していた。
「フィナ……どうしてこうなったのか教えてくれるか?」
「理由は簡単。日本語で古代人の文字で訳したから」
「うん?」
「彼らの文字って見た目はただの点だけど、その点には膨大な情報が埋め込まれている。それを日本語に訳したから、文字数が増えた。だから、本が大量に必要になったってわけ」
「なるほど、理解できた。日本語だとこれだけの本が必要になるくらい膨大な情報というわけか。だが、これで多少は古代人の知識に触れることができるな」
「残念だけど、そうでもない」
「何か問題でも?」
フィナは一冊の本を開き、こちらへ見せてきた。
その本の内容は日本語に変換されているが、ところどころに虫食いがある。
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