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第1話 クソザコナメクジなお兄ちゃん
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灰のベールに隠れていた下弦の月が姿を現し、薄汚れた路地裏に靄のような蒼黒の光を降り注ぐ。
その光を受けて浮かび上がる影たち。
俺は三つの影を挑発するように人差し指をクイクイっと動かして、こう啖呵を切った。
「ふっ、たった三人で――この俺に本気で勝てると思っているのか!?」
――早朝・酒場『ナイキスト』
「いたたたたた! しみるしみる!!」
「ちょっともう、お兄ちゃん動かないでよ。お薬塗れないじゃない!」
劇シミ消毒液を多量に含んだガーゼをピンセットに挟み、俺の傷へ容赦なく塗りたくっているのは三つ年下の十二歳の女の子。
この子は俺と同様に両親を亡くした孤児で、二階が宿となっている『酒場ナイキスト』のマスターが引き取り、面倒を見ている。
名前はノヴァ。
ノヴァはライラックの花のように淡い紫色の長い髪を振るい、黒目を深紅の虹彩で封じたブラッドストーン色の瞳で俺を睨みつけてくる。
「まったく、朝のお掃除をしようとしたら、傷だらけで血まみれのお兄ちゃんがお店の前に倒れてるんだもん。びっくりしたよ」
「いや~、部屋まで辿り着けるかと思ったら途中で力尽きてなぁ~。あはは」
俺はノヴァの瞳に映る自分の姿を見つめて笑い声を上げた。
瞳の中には気まずそうに笑う、鋭い毛先がツンツンと起ち上がった黒髪の俺の姿が。
俺はノヴァの瞳から自身の黒い瞳をずらして、麻でできた上下安物の茶色の衣服を見た。
血まみれで、ボロボロで、穴が開き、服として体をなしていない。
「あ~あ、また服を買わないと。お金が飛んでいく……」
「そう思うなら無茶なケンカしないでよ、もう!」
と、勢いづけてノヴァは救急箱を閉じた。
その反動で、袖や裾に施された白と黒が交差するフリルと胸元の青色のリボンが揺れて、白いワンピースのスカートがふわりと浮かぶ。
ノヴァは救急箱を手に持つと、こう釘を刺してきた。
「お兄ちゃんはクソザコナメクジなんだから気を付けてね」
「だからそれはやめろって言ってるだろ! 女の子が口悪い表現を使わない!」
「はいはい、私は救急箱を片付けてくるから。それじゃね、ザコお兄ちゃん」
「まて! お、おのれ~、好き勝手言ってからに」
救急箱を片手にノヴァはお店の奥へと消えていった。
あの子は三歳も年下だが、酒場のマスターの娘同然。
酒場に部屋を借りている上に、家賃滞納気味の俺としては頭が上がらない。
消えた姿を追っても仕方ないので、俺は自分の傷の具合を見る。
「くそ、あの酔っ払いどもめ。容赦なく殴る蹴るをしやがって。でも、ま、この程度の傷、すぐに治るけどな」
ノヴァは心配性のため、俺が傷を負うとすぐに手当てをしようとするが、俺からすればこの程度の傷なんてたいしたもんじゃない。
生まれつき丈夫なのか、傷の治りは普通の人よりも遥かに早いので。
それを証明するように、昨夜殴られた青あざはすでに薄青へと変わり、折られた小指もくっつきかけている。
「傷薬なんて必要ないのに。ノヴァのやつ、本当に心配性なんだから」
「そう言わず、おとなしく治療を受けておけ。アルムス」
俺は名を呼ばれ、声に体を向けた。
そこには、横長のカウンター内でグラスを磨いている酒場のマスターがいた。
この人が身寄りのないノヴァを引き取ったルドルフのおっちゃん。
身長は高く大柄だけど、衣服は白のカッターシャツの上に黒のジレを着用し、紅色のネクタイを締めるという非常にスマートな姿。
ぴしりとした赤黒のオールバックが決まるダンディズムに満ちた渋めの男性で、所作は洗練されており、年を取り、大人になるならこうありたいと感じさせるもの。
もし、父さんが生きていてたらこんな人だったらいいな。
と、ルドルフのおっちゃんに亡き父の理想像を重ねていると、耳に下品な笑い声が飛び込んできた。
「がはははは、相変わらずよえ~な、アルムス!」
声の主は巨大な太鼓腹をパンパンと叩き、笑い声を上げ続ける。
こっちの人は俺のことをよくからかって遊んできやがるおっさん。
筋肉は盛り盛りだけど脂肪も盛り盛りのため、酒場の椅子がギシギシと涙声を上げている。
鼻とあごの下は髭塗れなのに、頭は薄ら寒く、両サイドにしぶとく残毛軍が待機しているのみ。
所作はルドルフのおっちゃんと比べるのが失礼なくらいに、粗野で野蛮で雑。
年を取っても、こんな大人にはなりたくない。
「ガウスのおっさんいたのかよ。朝から酒場に入り浸りやがって」
「俺は大工仕事の前に朝食を取りに来ただけだよ。新婚夫婦のために家を作ってやらねぇといけねぇからな」
「自分の結婚もまだなのに?」
「余計なお世話だよ、クソガキ。それよか、ま~た喧嘩したみたいだな」
「ケンカじゃねぇよ。深夜の見回りをしてる途中に、風のお姉さんたち(※風俗関係のお姉さん)が酔っぱらいに絡まれてるのを見かけたから助けてやっただけで」
「見回りのためとはいえ、十五のガキが歓楽街をウロチョロするんじゃねぇよ。しかも、仕事じゃなくて自主的にやってんだろ?」
「ああ、キャリンさんやお姉さんたちから、質の悪い人たちが増えて困ってるって話を聞いたからな」
「はは、物好きな奴だぜ。しかし、それで返り討ちに遭うとか。ギルドの最低ランクのセドナとはいえ、酔っぱらいに負けるとはなぁ」
「負けてない! ちゃんと勝った!! この怪我は足元に落ちてたバナナの皮に滑ってこけたせい! そのせいでいきなり袋叩きに遭っただけだよ!」
「がははは! バナナの皮って、体の張ったギャグかよ! ますますなさけねぇ話だな」
「うっせいな。暗がりだったから仕方ねぇだろ。それに、あんときは剣を持ってなかったからな! 剣さえあれば、あんな三人なんてな軽く――」
「その剣はどうしたんだ?」
この問いに、俺はばつが悪そうに指先をくるくる回す
「…………お金がなくて、質屋さんに」
「底抜けにどうしようもねぇな。ってか、あんなぼろ剣を質草に持ってこられた質屋に同情するわ」
「ぼろいって言うな。とにかく、稼いで取り返さないと。ルドルフのおっちゃん、酒場のバイト頑張るから色付けてね!」
「あはは。それじゃあ、夜の調理を頑張ってもらおうかな。だから、昼間はゆっくり休め。傷に障るからな」
「うっす! 恩に着まっす。いつか俺が出世したらたっぷり恩返しするから!!」
自分を鼓舞するように気合を入れて拳を握りしめる。
すると、ここでまたもやだみ声が飛んでくる。
「がはは、いつになるやら」
「すぐだよ、すぐ! 今は最低ランクセドナだけど、すぐにランクを上げて、世界に三人しかいない最高ランク・サン級まで上がってやるかんな!!」
「朝から白昼夢とはご機嫌だっと。ルドルフ、代金はテーブルに置いとくぜ。おい、お前ら」
ガウスのおっさんはテーブルに数枚の硬貨を置くと、奥の席で食事をとっていた男たちに声を掛けた。
そして、ぞろぞろと巨漢たちが酒場から出ていく。
その無駄に広い背中を睨みつけて、俺は歯ぎしりを鳴らす。
「ぎり! 舐めやがって。へん! 出世した後にサインをねだってもあげないからな!!」
「出世の前に死なないように気を付けてよ~、お兄ちゃん」
白黒のフリルと青いリボンが目立つ白いワンピースの上に、薄い青色のエプロンを着用したノヴァが戻って来た。
俺は指先をチッチと彼女へ振って言葉を返す。
「俺の丈夫さを舐めるな。骨を折られても、一晩寝れば治るからな。だから死なない」
「丈夫でも死ぬときは死ぬと思うけど……とにかく、本当に無茶だけ――――」
――だから、すまねぇって、こっちが退いてるだろ!!――
酒場の前から、さっき聞いたばかりのだみ声が聞こえてきた。
「なんだぁ、ガウスのおっさんか? まったく、何をもめてんだか。仕方がない、仲裁してやるか」
俺は席を立ち、酒場の外へと向かう。
その後ろ姿をノヴァが見送りつつ、俺には聞こえない小さな声を漏らしている。
「はぁ、無視しておけばいいのに。どうしてなんにでも首を突っ込むのかなぁ、お兄ちゃんは……」
その光を受けて浮かび上がる影たち。
俺は三つの影を挑発するように人差し指をクイクイっと動かして、こう啖呵を切った。
「ふっ、たった三人で――この俺に本気で勝てると思っているのか!?」
――早朝・酒場『ナイキスト』
「いたたたたた! しみるしみる!!」
「ちょっともう、お兄ちゃん動かないでよ。お薬塗れないじゃない!」
劇シミ消毒液を多量に含んだガーゼをピンセットに挟み、俺の傷へ容赦なく塗りたくっているのは三つ年下の十二歳の女の子。
この子は俺と同様に両親を亡くした孤児で、二階が宿となっている『酒場ナイキスト』のマスターが引き取り、面倒を見ている。
名前はノヴァ。
ノヴァはライラックの花のように淡い紫色の長い髪を振るい、黒目を深紅の虹彩で封じたブラッドストーン色の瞳で俺を睨みつけてくる。
「まったく、朝のお掃除をしようとしたら、傷だらけで血まみれのお兄ちゃんがお店の前に倒れてるんだもん。びっくりしたよ」
「いや~、部屋まで辿り着けるかと思ったら途中で力尽きてなぁ~。あはは」
俺はノヴァの瞳に映る自分の姿を見つめて笑い声を上げた。
瞳の中には気まずそうに笑う、鋭い毛先がツンツンと起ち上がった黒髪の俺の姿が。
俺はノヴァの瞳から自身の黒い瞳をずらして、麻でできた上下安物の茶色の衣服を見た。
血まみれで、ボロボロで、穴が開き、服として体をなしていない。
「あ~あ、また服を買わないと。お金が飛んでいく……」
「そう思うなら無茶なケンカしないでよ、もう!」
と、勢いづけてノヴァは救急箱を閉じた。
その反動で、袖や裾に施された白と黒が交差するフリルと胸元の青色のリボンが揺れて、白いワンピースのスカートがふわりと浮かぶ。
ノヴァは救急箱を手に持つと、こう釘を刺してきた。
「お兄ちゃんはクソザコナメクジなんだから気を付けてね」
「だからそれはやめろって言ってるだろ! 女の子が口悪い表現を使わない!」
「はいはい、私は救急箱を片付けてくるから。それじゃね、ザコお兄ちゃん」
「まて! お、おのれ~、好き勝手言ってからに」
救急箱を片手にノヴァはお店の奥へと消えていった。
あの子は三歳も年下だが、酒場のマスターの娘同然。
酒場に部屋を借りている上に、家賃滞納気味の俺としては頭が上がらない。
消えた姿を追っても仕方ないので、俺は自分の傷の具合を見る。
「くそ、あの酔っ払いどもめ。容赦なく殴る蹴るをしやがって。でも、ま、この程度の傷、すぐに治るけどな」
ノヴァは心配性のため、俺が傷を負うとすぐに手当てをしようとするが、俺からすればこの程度の傷なんてたいしたもんじゃない。
生まれつき丈夫なのか、傷の治りは普通の人よりも遥かに早いので。
それを証明するように、昨夜殴られた青あざはすでに薄青へと変わり、折られた小指もくっつきかけている。
「傷薬なんて必要ないのに。ノヴァのやつ、本当に心配性なんだから」
「そう言わず、おとなしく治療を受けておけ。アルムス」
俺は名を呼ばれ、声に体を向けた。
そこには、横長のカウンター内でグラスを磨いている酒場のマスターがいた。
この人が身寄りのないノヴァを引き取ったルドルフのおっちゃん。
身長は高く大柄だけど、衣服は白のカッターシャツの上に黒のジレを着用し、紅色のネクタイを締めるという非常にスマートな姿。
ぴしりとした赤黒のオールバックが決まるダンディズムに満ちた渋めの男性で、所作は洗練されており、年を取り、大人になるならこうありたいと感じさせるもの。
もし、父さんが生きていてたらこんな人だったらいいな。
と、ルドルフのおっちゃんに亡き父の理想像を重ねていると、耳に下品な笑い声が飛び込んできた。
「がはははは、相変わらずよえ~な、アルムス!」
声の主は巨大な太鼓腹をパンパンと叩き、笑い声を上げ続ける。
こっちの人は俺のことをよくからかって遊んできやがるおっさん。
筋肉は盛り盛りだけど脂肪も盛り盛りのため、酒場の椅子がギシギシと涙声を上げている。
鼻とあごの下は髭塗れなのに、頭は薄ら寒く、両サイドにしぶとく残毛軍が待機しているのみ。
所作はルドルフのおっちゃんと比べるのが失礼なくらいに、粗野で野蛮で雑。
年を取っても、こんな大人にはなりたくない。
「ガウスのおっさんいたのかよ。朝から酒場に入り浸りやがって」
「俺は大工仕事の前に朝食を取りに来ただけだよ。新婚夫婦のために家を作ってやらねぇといけねぇからな」
「自分の結婚もまだなのに?」
「余計なお世話だよ、クソガキ。それよか、ま~た喧嘩したみたいだな」
「ケンカじゃねぇよ。深夜の見回りをしてる途中に、風のお姉さんたち(※風俗関係のお姉さん)が酔っぱらいに絡まれてるのを見かけたから助けてやっただけで」
「見回りのためとはいえ、十五のガキが歓楽街をウロチョロするんじゃねぇよ。しかも、仕事じゃなくて自主的にやってんだろ?」
「ああ、キャリンさんやお姉さんたちから、質の悪い人たちが増えて困ってるって話を聞いたからな」
「はは、物好きな奴だぜ。しかし、それで返り討ちに遭うとか。ギルドの最低ランクのセドナとはいえ、酔っぱらいに負けるとはなぁ」
「負けてない! ちゃんと勝った!! この怪我は足元に落ちてたバナナの皮に滑ってこけたせい! そのせいでいきなり袋叩きに遭っただけだよ!」
「がははは! バナナの皮って、体の張ったギャグかよ! ますますなさけねぇ話だな」
「うっせいな。暗がりだったから仕方ねぇだろ。それに、あんときは剣を持ってなかったからな! 剣さえあれば、あんな三人なんてな軽く――」
「その剣はどうしたんだ?」
この問いに、俺はばつが悪そうに指先をくるくる回す
「…………お金がなくて、質屋さんに」
「底抜けにどうしようもねぇな。ってか、あんなぼろ剣を質草に持ってこられた質屋に同情するわ」
「ぼろいって言うな。とにかく、稼いで取り返さないと。ルドルフのおっちゃん、酒場のバイト頑張るから色付けてね!」
「あはは。それじゃあ、夜の調理を頑張ってもらおうかな。だから、昼間はゆっくり休め。傷に障るからな」
「うっす! 恩に着まっす。いつか俺が出世したらたっぷり恩返しするから!!」
自分を鼓舞するように気合を入れて拳を握りしめる。
すると、ここでまたもやだみ声が飛んでくる。
「がはは、いつになるやら」
「すぐだよ、すぐ! 今は最低ランクセドナだけど、すぐにランクを上げて、世界に三人しかいない最高ランク・サン級まで上がってやるかんな!!」
「朝から白昼夢とはご機嫌だっと。ルドルフ、代金はテーブルに置いとくぜ。おい、お前ら」
ガウスのおっさんはテーブルに数枚の硬貨を置くと、奥の席で食事をとっていた男たちに声を掛けた。
そして、ぞろぞろと巨漢たちが酒場から出ていく。
その無駄に広い背中を睨みつけて、俺は歯ぎしりを鳴らす。
「ぎり! 舐めやがって。へん! 出世した後にサインをねだってもあげないからな!!」
「出世の前に死なないように気を付けてよ~、お兄ちゃん」
白黒のフリルと青いリボンが目立つ白いワンピースの上に、薄い青色のエプロンを着用したノヴァが戻って来た。
俺は指先をチッチと彼女へ振って言葉を返す。
「俺の丈夫さを舐めるな。骨を折られても、一晩寝れば治るからな。だから死なない」
「丈夫でも死ぬときは死ぬと思うけど……とにかく、本当に無茶だけ――――」
――だから、すまねぇって、こっちが退いてるだろ!!――
酒場の前から、さっき聞いたばかりのだみ声が聞こえてきた。
「なんだぁ、ガウスのおっさんか? まったく、何をもめてんだか。仕方がない、仲裁してやるか」
俺は席を立ち、酒場の外へと向かう。
その後ろ姿をノヴァが見送りつつ、俺には聞こえない小さな声を漏らしている。
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