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1.プロローグ〜秘蜜の関係〜
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隣国からの侵攻を防ぐ為に築かれた堅牢な城…
その四階にある角部屋は、使用人の不要な接近が禁止されていた。
心を患い自室に引きこもってしまった愛娘の為…
当主である辺境伯が下した厳命だった。
そんな人気のない廊下の先で…
心を患っているはずの娘と親しげに話す誰かの声が、今日もドアの隙間から漏れてくる…────
*
「───……ねぇ…お願いだから、意地悪しないで…」
「意地悪?」
サラサラなロザリアの髪が絡まないよう丁寧に背中へ流して、準備していた真っ黒な目隠しを結んであげる。
ロザリアの真っ白な肌と煌めく水色の髪と対照的な黒い布がより彼女の艶めかしさを表しているようだった。
「だってこんな…もしかして怒ってるの…?」
「怒ってないよ?あぁ、もしかしてミルアのこと?」
「っ……勝手なことをしてごめんなさい…でも、あの子を傍に置いておきたくなかったの…」
しょんぼりと肩を落として見せるロザリアはあざとくて可愛かった。
髪を撫でてからベッドから離れると全体的なビジュアルで最終確認をしてみる。
「バカだなぁ。一週間前に雇用されたばかりのミルアが僕の恋人だなんて…あるわけないだろう?もしかして、嫉妬してくれたの?」
「え?本当に違うの?なら…どうしてこんなこと…」
「可愛いリア…メイドに嫉妬なんかして、もし僕に婚約者が出来たらどうなっちゃうのかな?」
「───」
明後日の方向を向いたまま戸惑うロザリア。
彼女なら縛られていない手を使って自ら目隠しを外すことも出来る。
愛らしく頬を染めているものの…
晒された肌を隠す様子もないロザリアは、口から出る言葉とは裏腹にこの状況を楽しんでいるようだ。
「うん、綺麗だよ?リア…」
どんな扱いをされようとも諾々と受け入れてくれる可愛いロザリアを眺めながら…
傷ひとつ無い綺麗な肌に唇を滑らせ赤い痕を残していく。
「───んっ…ダメよ……やめて…こんな痕を、またメイドに見られたら…私…」
「可愛いリア、泣かないで…メイドなんて所詮雇われている身なんだから、気に入らなければミルアみたいに追い出せばいいんだよ?」
「あぁ…いや…こんな格好、恥ずかしいわ…」
仔犬のように震えてばかりのロザリアを四つん這いにさせて羞恥心を煽っていく。
「今日はどうして欲しい?またごっこ遊びでもしようか?」
「っ……!」
「ん?もしかして想像しちゃった?もうこんなに濡らして…肩も真っ赤だよ?その様子だとまだまだ部屋から出られそうにないね?姉さん」
「ぁぁ…嫌ぁ…そんな風に呼ばないで、アイバン…っ───」
全身を真っ赤にさせながらも、つぷっ…と侵入してくる指すらに歓喜するようにきゅうっと締めつけてくるロザリア。
中間にある突起を指の腹で優しく撫でてあげると、膝を震わせながら喘ぐように背中を仰け反らしていく。
「指でこんなに悦ぶなんて…可愛い。こんなにキツくて僕を受け入れられるのかな?」
「───」
こうして毎夜上がるロザリアの嬌声は…
その日も誰に届くことも無く、密かに激しさを増していくのだった。
その四階にある角部屋は、使用人の不要な接近が禁止されていた。
心を患い自室に引きこもってしまった愛娘の為…
当主である辺境伯が下した厳命だった。
そんな人気のない廊下の先で…
心を患っているはずの娘と親しげに話す誰かの声が、今日もドアの隙間から漏れてくる…────
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「───……ねぇ…お願いだから、意地悪しないで…」
「意地悪?」
サラサラなロザリアの髪が絡まないよう丁寧に背中へ流して、準備していた真っ黒な目隠しを結んであげる。
ロザリアの真っ白な肌と煌めく水色の髪と対照的な黒い布がより彼女の艶めかしさを表しているようだった。
「だってこんな…もしかして怒ってるの…?」
「怒ってないよ?あぁ、もしかしてミルアのこと?」
「っ……勝手なことをしてごめんなさい…でも、あの子を傍に置いておきたくなかったの…」
しょんぼりと肩を落として見せるロザリアはあざとくて可愛かった。
髪を撫でてからベッドから離れると全体的なビジュアルで最終確認をしてみる。
「バカだなぁ。一週間前に雇用されたばかりのミルアが僕の恋人だなんて…あるわけないだろう?もしかして、嫉妬してくれたの?」
「え?本当に違うの?なら…どうしてこんなこと…」
「可愛いリア…メイドに嫉妬なんかして、もし僕に婚約者が出来たらどうなっちゃうのかな?」
「───」
明後日の方向を向いたまま戸惑うロザリア。
彼女なら縛られていない手を使って自ら目隠しを外すことも出来る。
愛らしく頬を染めているものの…
晒された肌を隠す様子もないロザリアは、口から出る言葉とは裏腹にこの状況を楽しんでいるようだ。
「うん、綺麗だよ?リア…」
どんな扱いをされようとも諾々と受け入れてくれる可愛いロザリアを眺めながら…
傷ひとつ無い綺麗な肌に唇を滑らせ赤い痕を残していく。
「───んっ…ダメよ……やめて…こんな痕を、またメイドに見られたら…私…」
「可愛いリア、泣かないで…メイドなんて所詮雇われている身なんだから、気に入らなければミルアみたいに追い出せばいいんだよ?」
「あぁ…いや…こんな格好、恥ずかしいわ…」
仔犬のように震えてばかりのロザリアを四つん這いにさせて羞恥心を煽っていく。
「今日はどうして欲しい?またごっこ遊びでもしようか?」
「っ……!」
「ん?もしかして想像しちゃった?もうこんなに濡らして…肩も真っ赤だよ?その様子だとまだまだ部屋から出られそうにないね?姉さん」
「ぁぁ…嫌ぁ…そんな風に呼ばないで、アイバン…っ───」
全身を真っ赤にさせながらも、つぷっ…と侵入してくる指すらに歓喜するようにきゅうっと締めつけてくるロザリア。
中間にある突起を指の腹で優しく撫でてあげると、膝を震わせながら喘ぐように背中を仰け反らしていく。
「指でこんなに悦ぶなんて…可愛い。こんなにキツくて僕を受け入れられるのかな?」
「───」
こうして毎夜上がるロザリアの嬌声は…
その日も誰に届くことも無く、密かに激しさを増していくのだった。
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