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物語は紡がれる~半吸血鬼、覚醒~
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「はーい、こんにち…わぁ!!!」
瞬間僕は駆け出した。真っ先にミリアを抱え、いじめっ子達から距離を取る。いじめっ子達は突然の出来事に驚いている。
「じゃあな。ミリアは返してもらったぞ。」
僕はそう言って教室を出ようとした。
「あんた達!出番!」
いじめっ子のリーダーのようなやつがそう言った。すると、教室後方のドアから男が5人入ってきた。
「ミリア、教室を出ろ。外には輝翔達がいる。」
ミリアは、コクリと頷いて外に出ようとする。しかし
「外にいるやつは気絶さしたぜ?外にはまだ俺らの仲間がいる。」
男の1人がそう言った。…外に出るのは危険だな。
「ミリア…僕の後ろにいろよ?」
僕がそう言ったのと同時に、男達が一斉に僕達に迫ってきた。僕は戦闘態勢を取り、迫ってくる男達を睨みつけた。
「…団結力の無いチームは所詮雑魚なんだよ!!」
僕はそう言って、一人一人処理する。途中で外で待機していた男達も参戦するが、所詮雑魚である。最後の一人も倒し、男達で埋まってた視界が開ける。瞬間目の前に十数個もの銀色に光るものが飛んでくる。ナイフだ…。僕は舌打ちをしてナイフを蹴る。数本のナイフは勢いを無くし地面に落ちる。
「ぐぁ!?」
僕の腹には7本のナイフが刺さっていた。突然、痛みが全身を巡る。僕は、倒れている男達と反対に倒れた。ミリアの方だ。
「ぐぁ!?」
そう悲鳴のような何かが私の耳に入ってきた。私は瞑っていた目を開ける。そこには、フラフラと揺れる鬼邪がいた。
「え?お、鬼邪?」
鬼邪は私の方に、ゆっくりと倒れてきた。彼を抱えて地面に寝かせる。鬼邪には何本ものナイフが刺さっていた。
「鬼邪…。」
私は震えながら、正面をゆっくりと見た。そこには、ニヤニヤと笑っているいじめっ子達がいた。
「鬼邪…。ごめん私のために命を賭けて戦ってくれて。」
許せない。アイツらが。鬼邪に何本ものナイフを刺したあいつらを。ねぇ、母さん。私は、吸血鬼なんでしょ?なら…その力で、
コイツラヲコロシタイ。
全身に力が巡っていくのを感じた。脳が超高速に回転しているのを感じた。あぁ分かる。あいつらの行動パターンが、分析能力に私は長けているんだなと、思った時には私の意識は落ちていた。
ナイフが刺さって、どれくらいの時間が経っただろう。僕の意識は覚醒した。
「くっ…ミリア…。」
視界が明るくなっていく。僕は完全に晴れた視界に写っているものに驚愕した。そこには
「ミ、ミリア…?」
ミリアが目の前の、いじめっ子達の攻撃を躱しながら、着々といじめっ子達を倒していっていた。その光景はまさに、〝 吸血鬼の狩り〟だった。
「ミリアの目が…片目が緑色だ…。」
半吸血鬼としての能力が覚醒して、身体能力が格段に上がったのだろう。その見た目的な覚醒で片目が緑色になっている。黒目の方が緑色になっているようだ。そんなことを考えていると、突然ミリアの動きが鈍くなった。と思うと同時にミリアの体は重力に従って落ちていった。
「!!まずい!」
ミリアは7人倒していたが、数の暴力だ。まだ半分残ってる。アイツらは一斉にナイフを振りかぶった。
「もう知らない。自分の体の安否なんてもうどうでもいい。アイツらを絶対にコロシテヤル」
私の意識は覚醒する。すると私の視界にはナイフを振りかぶったいじめっ子達がいた。殺してやると心の底から思った。でも、体は悲鳴をあげ動かなかった。くっ!負けて…たまるか…!後少しでナイフが刺さる、その時の出来事。ガサッ…ドン!そんな物音が鳴り響いた。いじめっ子達は一斉に振り返る。私もその方向を見る。そこには、
「…ミリアを…離せ…ぇ!」
片目が青い鬼邪がいた。荒く息をし、肩は上下に揺れている。
「…まさか生きてるとは…ね!」
そう言って一斉にナイフを投げるいじめっ子達。しかしもうそこに彼はいなくて、いじめっ子達は全員倒れていた。
「…え?」
私は目の前で起きたことが理解できなかった。
「鬼邪?ど、どこ?」
私がそう言うと、
「ミリア…良かった…生きて…て」
言葉は途切れ途切れで満身創痍なのが伝わってきた。
「鬼邪…大丈夫?」
私はようやく回復してきた体を起こして振り返った。鬼邪は膝に手を置いてはぁはぁと息を着いていた。
「…帰ろ?鬼邪、肩貸すよ」
「…あぁ。」
私達は、フラフラしながら教室を出た。輝翔達を起こしもう終わったことを告げた。天良は警察を呼び、事情を全て説明した。私と鬼邪は血だらけだったこともあり、救急車で運ばれた。今回の犯人であるいじめっ子達とその男達は暴行及び殺人未遂の罪で逮捕された。一件落着である。
はぁ、と僕はため息をついた。今僕達は病室にいる。警察と病院の医院長の配慮でミリアと同じ病室だ。今回、本当に疲れた。ミリアも僕も血まみれだったから搬送されたものの、ミリアは返り血だったようだ。ミリア、覚醒してる時どんな力で殴ったんだよ。怖すぎる、多分いじめっ子達の骨は粉砕してるだろうな、と僕は思った。僕の場合はナイフによる出血で、普通なら死んでいるような量だったらしい。半吸血鬼で良かった…と思う今日この頃である。
僕は、まだ動かない方がいいということで1週間は入院らしい。ミリアは疲労の蓄積がここに来て爆発し、同じく1週間入院だそうだ。今ミリアは眠っている。罪滅ぼしは出来たかな、ミリアを守れた…よな。これからはいじめっ子もいないし、学校生活が楽しみだ。
瞬間僕は駆け出した。真っ先にミリアを抱え、いじめっ子達から距離を取る。いじめっ子達は突然の出来事に驚いている。
「じゃあな。ミリアは返してもらったぞ。」
僕はそう言って教室を出ようとした。
「あんた達!出番!」
いじめっ子のリーダーのようなやつがそう言った。すると、教室後方のドアから男が5人入ってきた。
「ミリア、教室を出ろ。外には輝翔達がいる。」
ミリアは、コクリと頷いて外に出ようとする。しかし
「外にいるやつは気絶さしたぜ?外にはまだ俺らの仲間がいる。」
男の1人がそう言った。…外に出るのは危険だな。
「ミリア…僕の後ろにいろよ?」
僕がそう言ったのと同時に、男達が一斉に僕達に迫ってきた。僕は戦闘態勢を取り、迫ってくる男達を睨みつけた。
「…団結力の無いチームは所詮雑魚なんだよ!!」
僕はそう言って、一人一人処理する。途中で外で待機していた男達も参戦するが、所詮雑魚である。最後の一人も倒し、男達で埋まってた視界が開ける。瞬間目の前に十数個もの銀色に光るものが飛んでくる。ナイフだ…。僕は舌打ちをしてナイフを蹴る。数本のナイフは勢いを無くし地面に落ちる。
「ぐぁ!?」
僕の腹には7本のナイフが刺さっていた。突然、痛みが全身を巡る。僕は、倒れている男達と反対に倒れた。ミリアの方だ。
「ぐぁ!?」
そう悲鳴のような何かが私の耳に入ってきた。私は瞑っていた目を開ける。そこには、フラフラと揺れる鬼邪がいた。
「え?お、鬼邪?」
鬼邪は私の方に、ゆっくりと倒れてきた。彼を抱えて地面に寝かせる。鬼邪には何本ものナイフが刺さっていた。
「鬼邪…。」
私は震えながら、正面をゆっくりと見た。そこには、ニヤニヤと笑っているいじめっ子達がいた。
「鬼邪…。ごめん私のために命を賭けて戦ってくれて。」
許せない。アイツらが。鬼邪に何本ものナイフを刺したあいつらを。ねぇ、母さん。私は、吸血鬼なんでしょ?なら…その力で、
コイツラヲコロシタイ。
全身に力が巡っていくのを感じた。脳が超高速に回転しているのを感じた。あぁ分かる。あいつらの行動パターンが、分析能力に私は長けているんだなと、思った時には私の意識は落ちていた。
ナイフが刺さって、どれくらいの時間が経っただろう。僕の意識は覚醒した。
「くっ…ミリア…。」
視界が明るくなっていく。僕は完全に晴れた視界に写っているものに驚愕した。そこには
「ミ、ミリア…?」
ミリアが目の前の、いじめっ子達の攻撃を躱しながら、着々といじめっ子達を倒していっていた。その光景はまさに、〝 吸血鬼の狩り〟だった。
「ミリアの目が…片目が緑色だ…。」
半吸血鬼としての能力が覚醒して、身体能力が格段に上がったのだろう。その見た目的な覚醒で片目が緑色になっている。黒目の方が緑色になっているようだ。そんなことを考えていると、突然ミリアの動きが鈍くなった。と思うと同時にミリアの体は重力に従って落ちていった。
「!!まずい!」
ミリアは7人倒していたが、数の暴力だ。まだ半分残ってる。アイツらは一斉にナイフを振りかぶった。
「もう知らない。自分の体の安否なんてもうどうでもいい。アイツらを絶対にコロシテヤル」
私の意識は覚醒する。すると私の視界にはナイフを振りかぶったいじめっ子達がいた。殺してやると心の底から思った。でも、体は悲鳴をあげ動かなかった。くっ!負けて…たまるか…!後少しでナイフが刺さる、その時の出来事。ガサッ…ドン!そんな物音が鳴り響いた。いじめっ子達は一斉に振り返る。私もその方向を見る。そこには、
「…ミリアを…離せ…ぇ!」
片目が青い鬼邪がいた。荒く息をし、肩は上下に揺れている。
「…まさか生きてるとは…ね!」
そう言って一斉にナイフを投げるいじめっ子達。しかしもうそこに彼はいなくて、いじめっ子達は全員倒れていた。
「…え?」
私は目の前で起きたことが理解できなかった。
「鬼邪?ど、どこ?」
私がそう言うと、
「ミリア…良かった…生きて…て」
言葉は途切れ途切れで満身創痍なのが伝わってきた。
「鬼邪…大丈夫?」
私はようやく回復してきた体を起こして振り返った。鬼邪は膝に手を置いてはぁはぁと息を着いていた。
「…帰ろ?鬼邪、肩貸すよ」
「…あぁ。」
私達は、フラフラしながら教室を出た。輝翔達を起こしもう終わったことを告げた。天良は警察を呼び、事情を全て説明した。私と鬼邪は血だらけだったこともあり、救急車で運ばれた。今回の犯人であるいじめっ子達とその男達は暴行及び殺人未遂の罪で逮捕された。一件落着である。
はぁ、と僕はため息をついた。今僕達は病室にいる。警察と病院の医院長の配慮でミリアと同じ病室だ。今回、本当に疲れた。ミリアも僕も血まみれだったから搬送されたものの、ミリアは返り血だったようだ。ミリア、覚醒してる時どんな力で殴ったんだよ。怖すぎる、多分いじめっ子達の骨は粉砕してるだろうな、と僕は思った。僕の場合はナイフによる出血で、普通なら死んでいるような量だったらしい。半吸血鬼で良かった…と思う今日この頃である。
僕は、まだ動かない方がいいということで1週間は入院らしい。ミリアは疲労の蓄積がここに来て爆発し、同じく1週間入院だそうだ。今ミリアは眠っている。罪滅ぼしは出来たかな、ミリアを守れた…よな。これからはいじめっ子もいないし、学校生活が楽しみだ。
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