僕の周りの人達には秘密がある

第7章 時の思い出

命令1 〜お泊まり勉強会1日目〜

あれから数日。僕らは喫茶店に集まっていた。 
｢お泊まり会って…どこでするんだ？｣
どうすれば良いのだろうか。あの時は愛澄花の家ですることを前提に言ってたが…、よくよく考えたら都合というものがあった。
｢そりゃ、誰かの家でしょ。｣
当たり前だろと言わんばかりに隼歌が言ってきた。
｢そりゃそうでしょ！｣
愛澄花がキレ気味にツッコミを入れた。
｢良いツッコミだ。｣
夢叶が腕を組んで男っぽい低い声で言った。
｢｢誰だよ！？｣｣
未咲紀と僕がびっくりしてそう言った。夢叶はゆっくりとこちらを見て、
｢私だ。｣
そう言った。いや、どっから声出してんの？僕でも出せないよ…。そんなどうでもいいことを考えていると、未咲紀が呆れたように首を振った。
｢駄目だわ…。私達が揃うと、ふざけすぎて話が進まないわ。｣
やれやれと未咲紀はため息をついた。
｢…楽しくてお泊まり勉強会の話忘れてたわ…。｣
隼歌がへへへと笑いながら言った。
｢全く…話を進めよう。｣

結局、勉強会は僕の家ですることになった。明後日から夏休みに入るため、僕達は明後日からお泊まり会をすることに決定した。





｢母さん。｣
僕は家にて、母にお泊まり会の了承を得ようとしていた。
｢何、霊也？｣
母さんは僕の方を向いた。
｢明後日から3日間友達が泊まりに来るんだけど良いかな？｣
僕が母さんにそう聞くと、母さんは
｢良いわよ！私も霊也が友達の女の子達にどう思われているか聞くから！｣
なんで女の子って知ってんだ？…まぁいいや。母さんは何でも分かるしな。
｢ありがとう。じゃあ片付けでもしようかな。｣
僕は掃除機を取り出し、家の隅々を隈無く掃除した。
｢よっし！出来た！…12:00か。寝よう。｣
僕は洗面台で歯を磨いた後、ベットに入るのだった。









ついに始まる…！お泊まり会が始まる。
｢おっ邪魔しまーす！｣
そう言って結構な荷物を持った隼歌、愛澄花、夢叶がやってきた。未咲紀はメールで、遅れると伝えられている。
｢入って入って～。｣
とりあえずリビングにみんなを案内して、ジュースと、昨日作ったクッキーをみんなに出した。
｢是非とも食べてください。｣
｢いただきます！｣
みんながクッキーを食べている間にチャイムがなった。僕が玄関まで行くと、未咲紀が立っていた。
｢おはよう未咲紀。みんな来てるよ。｣
｢ほんと！？お邪魔します！｣
未咲紀はソワソワしながらも僕の後についてきた。
｢未咲紀ーおはよー！｣
僕はまだ知らない。勉強会という名目のこのお泊まり会が、まさかあんなことになるなんて。