【完結】オメガの俺はご迷惑になるので、あなたとは距離を置きます

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14.エピローグ

 * * *

 それから後のことは、まるで熱に浮かされていたようで、細かな記憶はあまり残っていない。

 ただ――あの日。
 俺はロランにうなじを噛まれ、正式にその番となった。

 そして奇しくも、そのときの交わりによって、俺はロランの子を腹に宿していた。



 その後の展開は、驚くほど速かった。

 ロランの言葉通り、俺たちの関係はすでに周囲に整えられており、俺は戸惑う間もなく、ラ・トゥール家の一員として迎え入れられた。
 シュヴァリエ・ダルジャン騎士団でも、俺たちは温かく受け入れられ、祝福の言葉を数多くもらった。

 
 混乱したのは、むしろ俺の家族のほうだった。

 ずっとベータだと思っていた息子がオメガだったこと。
 その俺が、最高位のアルファであるロランと結婚すること。
 さらにその子どもを身ごもっていること――。

 一度にすべてを告げられた両親は大いに取り乱したが、ロランとその両親が間に入ってくれたおかげで、やがては落ち着きを取り戻し、最終的には涙ながらに俺たちの結婚を祝ってくれた。


 ロランと俺の母の強い勧めもあり、結婚式は急ぎ執り行われることとなった。

 気がつけば準備は整い、俺は何もかもに圧倒されたまま、その日を迎えていた。


 式典は、息を呑むほどに華やかなものだった。

 白の礼装に身を包んだ騎士たちが整列し、剣を掲げて祝福する――セレモニー・ド・レペが厳かに執り行われる。
 その中を、ロランと並んで歩いたとき――胸がいっぱいになった。

 大勢の人々の視線と祝福に包まれながら、俺はようやく実感する。

 ――ああ、俺は本当に、この人の伴侶になったのだと。

 
 あの夜、俺を追い詰めた出来事も、やがて静かに決着を迎えた。

 俺をヴォードレール伯爵の契約番にする計画を画策したクレマンス・ド・ボーモンは、今回の一件が明るみに出たことで両親から叱責を受け、しばらく修道院に強制的に送られることになったと聞く。

 また、ヴォードレール伯爵も、ロランの怒りに触れて以降、表舞台から姿を消した。
 どうやらあの日、ロランの強力なアルファの威嚇オーラにあてられて失神した伯爵は、その後、完全に性的に不能になってしまったそうだ。

 伯爵に囲われていたオメガたちはすべて解放され、後日、感謝の言葉を綴った手紙と贈り物が、連名で俺たちのもとへ届いた。


 そして、驚くことに俺は騎士団長から、出産が終わり落ち着いたら騎士団に戻ることが許可された。
 今後は、オメガであっても、番がいれば入団を認める方針だという。



 すべてが終わり、すべてが動き出した。

 そして、今――

 あのとき、手放そうとした未来の中で
 俺は今、ロランの隣にいる。


 この先、何があっても――
 もう二度と、この手を離すことはない。





(了)





*****

ここまで読んでいただきありがとうございました!

これでいったん完結ですが、もう少し元気がでたら、この物語の補完の意味も込めて、攻め視点も書こうとおもっています!
「攻め視点も読みたい」と思っていただけましたら、❤、お気に入り登録、エールで応援、ぜひぜひお願いします!

6月に新刊発売予定ですのでそちらもどうぞよろしくおねがいします

皆様の応援が、次の糧となります!!


感想 4

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みんなの感想(4件)

はな
2026.05.06 はな

エールもポチもやりました❗
いつの間にか、すっかり囲い込みをやっていたロランの攻め視点、読みたいです🥳 お願いします🥰

2026.05.06 .mizutama.

なんとなんと!!エールモポチも!!
ありがとうございます、ありがとうございます!!!

ロラン視点読みたいといってくださって嬉しすぎます。ぜひ書きます🥰
裏側から見ると全然違う世界になっているかもしれないです……!

解除
YUUKO
2026.05.06 YUUKO

GW中ずっと更新を楽しみに過ごしてました✨
攻め視点はぜひぜひ!!
私にとって攻め視点はご褒美です💕

2026.05.06 .mizutama.

GW中読んでいただけていたなんて嬉しすぎる!!!!

攻め視点需要アリなんですね✨
うれしーい🥰
喜んで書きます!(キャラ崩壊注意かもですが…笑)

解除
miel
2026.05.06 miel

ぜひとも続篇読ませていただきたいです!
楽しみにしております^_^

2026.05.06 .mizutama.

わーうれしいです!!読みたいといっていただけるなら絶対書きます!!
しばしお待ちいただけると嬉しいです💖

解除

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