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第42話 後輩のよしみ
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「わかっただろう。学園の後輩のよしみだ。俺がお前の呪いを解くための一助になってやることもやぶさかではない。さあ、印を見せるんだ!」
立ち上がり、近づいてくるエリオットを俺は両手で制止した。
「いえっ、大変ありがたいお申し出なのですがっ、やはり結構です!」
「なんだと!?」
まさか俺が断ってくるとは思っていなかったのだろう。苛ついたエリオットは俺の肩を掴んだ。
「ヒィっ……、だって、この呪いは特殊というか、そう、なんというか、そもそもかけた本人にしか解呪できない呪いなんですっ! だから、いくらエリオット先輩といえども……」
「確かめもしないうちからお前は諦めるのか! できるかできないかは、俺が決める! いいから、見せてみろ! 印はどこだ!? 腕か、肩か、背中かっ!?」
俺は伸びてくるエリオットの手を両手でつかんで、させまいとする。
「嫌だっ、絶対、絶対、嫌ですっ! そもそもこれは呪いなんかじゃないんですってば!!」
「わからんやつだな。お前は、呪いで頭までやられてしまったのかっ!? 一生呪いを抱えて生きていくつもりなのかっ!?」
「この呪いはいつか絶対に、かけた本人に解呪させる予定ですからっ! だからエリオット先輩はお気遣いなくっ!! あっ……」
エリオットの手が、軽々と俺の両手をひとまとめにする。
俺は、ふかふかのソファにエリオットに押し付けられる形になる。
「言ってみろ! 術者は誰だ! お前にそんな呪いをかけたのは一体誰だっ!? 俺はそいつを絶対に許さない!!」
エリオットの気迫に、俺は思わず怯んだ。そして、つい口走ってしまっていた。
「……マリユス……」
「は!?」
「マリユス・ロルジュですっ!!」
俺はエリオットの腕を振り払い、はあはあと肩で息をしていた。
「お前……、あの、逃亡したマリユス・ロルジュに……、まさか……」
エリオットの目が大きく見開かれる。
こんな動揺したエリオットを見るのは、初めてだった。
「わかったでしょう。俺に刻まれたのは呪いなんかじゃありません。俺は……、マリユスに淫紋を刻まれたどうしようもない愚かな男なんです!!」
「……っ」
睨みつける俺に、エリオットが息を呑む。
「このことは……、誰にも言わないでください、ではっ……」
だが、立ち上がろうとする俺の両肩に手を置くと、エリオットは再び無理やりソファに座らせた。
「……ちょっ、何を」
「諦めるなっ!」
「へ!?」
エリオットが俺にぐっと顔を近づけてきた。
「俺が淫紋ごときに怖気づくとでも思ったか!? 馬鹿め。淫紋とて、所詮呪いの一種だ。俺の研究対象であることに変わりはない!」
「エリオット先輩……」
エリオットは真剣だった。
かのマリユス・ロルジュに淫紋を刻まれたのだと知ってもなお、俺を軽蔑せず、俺の力になってくれようとするこの男に、俺は正直ちょっと感動していた。
ーー意外にいい人だったんだ。
「わかったか、ジュール」
「はい、エリオット先輩……」
うなずく俺に、エリオットは告げた。
「では、俺にその淫紋を見せろ! 俺がとことん調べ尽くしてやる!!」
ーーなんか、とんでもないことになっちゃったんですけどっ!!??
立ち上がり、近づいてくるエリオットを俺は両手で制止した。
「いえっ、大変ありがたいお申し出なのですがっ、やはり結構です!」
「なんだと!?」
まさか俺が断ってくるとは思っていなかったのだろう。苛ついたエリオットは俺の肩を掴んだ。
「ヒィっ……、だって、この呪いは特殊というか、そう、なんというか、そもそもかけた本人にしか解呪できない呪いなんですっ! だから、いくらエリオット先輩といえども……」
「確かめもしないうちからお前は諦めるのか! できるかできないかは、俺が決める! いいから、見せてみろ! 印はどこだ!? 腕か、肩か、背中かっ!?」
俺は伸びてくるエリオットの手を両手でつかんで、させまいとする。
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エリオットの手が、軽々と俺の両手をひとまとめにする。
俺は、ふかふかのソファにエリオットに押し付けられる形になる。
「言ってみろ! 術者は誰だ! お前にそんな呪いをかけたのは一体誰だっ!? 俺はそいつを絶対に許さない!!」
エリオットの気迫に、俺は思わず怯んだ。そして、つい口走ってしまっていた。
「……マリユス……」
「は!?」
「マリユス・ロルジュですっ!!」
俺はエリオットの腕を振り払い、はあはあと肩で息をしていた。
「お前……、あの、逃亡したマリユス・ロルジュに……、まさか……」
エリオットの目が大きく見開かれる。
こんな動揺したエリオットを見るのは、初めてだった。
「わかったでしょう。俺に刻まれたのは呪いなんかじゃありません。俺は……、マリユスに淫紋を刻まれたどうしようもない愚かな男なんです!!」
「……っ」
睨みつける俺に、エリオットが息を呑む。
「このことは……、誰にも言わないでください、ではっ……」
だが、立ち上がろうとする俺の両肩に手を置くと、エリオットは再び無理やりソファに座らせた。
「……ちょっ、何を」
「諦めるなっ!」
「へ!?」
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「俺が淫紋ごときに怖気づくとでも思ったか!? 馬鹿め。淫紋とて、所詮呪いの一種だ。俺の研究対象であることに変わりはない!」
「エリオット先輩……」
エリオットは真剣だった。
かのマリユス・ロルジュに淫紋を刻まれたのだと知ってもなお、俺を軽蔑せず、俺の力になってくれようとするこの男に、俺は正直ちょっと感動していた。
ーー意外にいい人だったんだ。
「わかったか、ジュール」
「はい、エリオット先輩……」
うなずく俺に、エリオットは告げた。
「では、俺にその淫紋を見せろ! 俺がとことん調べ尽くしてやる!!」
ーーなんか、とんでもないことになっちゃったんですけどっ!!??
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