34 / 84
34.追及
しおりを挟む
――嘘だらけで始まった俺たちの関係。
だから今の俺が何を弁明しても、きっとシヴァにはもう届かないのだ。
「イーサン、教えてくれ。
お前は俺をからかって楽しんでいるだけなのか……?」
宝石のような瞳で見つめられると、なにもかもお見通しなのではないかという気がしてくる。
「俺、からかってなんていません。俺は本当に、あなたのこと……」
言いかけるが、俺の脳裏には、あの劇場でのマヤ王女とシヴァの姿が浮かぶ。
――俺なんかが、シヴァに釣り合うはずがない!
自分の気持ちを正直に打ち明けたところで、いったい何になるというのだろう?
俺はただ一時の、シヴァの遊び相手に過ぎないというのに……。
「今日劇場で一緒にいた、あの男は何だ?
ずいぶん、親しそうだったじゃないか……」
責めるように言うと、シヴァはゆっくりと俺の裸の身体を愛撫し始める。
「あっ、あ、あ……、そんなんじゃ、ありません!
彼とはただの、友達……で、んっ……」
「ほう、ただの友達が、あんな風な目を俺に向けてくるのか?
ずいぶんじゃないか、イーサン。俺の前で見せつけるようにして……、やはりお前は悪い男だ……」
シヴァの人差し指が、俺の鎖骨から臍まで下りてくる。
何かを期待した俺の身体は、ピクリピクリとはしたなく反応している。
「でも、本当に、ラムは……」
「ラムというのか、あの白魔導士は……、お前にひどく執着している様子だったな……。
あの男にも、こうしてお前の身体を与えたのか?」
「そんな、はずは……っ」
シヴァのベルベットの袖口が、俺の下腹部をくすぐる。
「イーサン、俺はお前を信じすぎていたのかもしれない。
俺はただ、お前に騙されていて、都合よく扱われているだけなのに、そのまっすぐな瞳についうっかり期待してしまった……」
シヴァは俺の太ももをさすると、ゆっくりを足を開かせた。
「あっ、シヴァ……っ!」
シヴァから俺の陰部が丸見えになっている。
どうしようもなく恥ずかしいのに、俺の淫らな身体はこんな状況にもすっかり反応してしまっている。
シヴァは俺の口の中に、その長い指を突っ込んできた。
「んっ……!!」
「そうだ、そうやって唾液を良く絡ませて……、そう、上手だ」
まるで出来の悪い生徒を励ますように俺に言うと、シヴァは俺の口の中で指を回転させる。
「んはっ……」
「怖くない、力を抜いて……」
シヴァは俺の口から指を引き抜くと、俺になだめるようなキスをしながら、俺の後ろの窄まりに指をあてた。
「あ、ダメ……、そこっ……」
言いながらも、俺の身体はシヴァの指をどんどん飲みこんでいった。
「んあ、あ、あ、中っ、はいって……!!」
「ああ、入っていくぞ。お前の中は、熱いな……」
耳元で囁かれると、俺の中心部が疼く。
「シヴァ、駄目っ……」
甘い声で言っても、まるでねだっているようにしか聞こえない。
「こんなにきつくては、俺のものはとても飲みこめないぞ、イーサン。ほら、もっと足を開いて」
トン、トン、と探るように内部を押されると、何か信じがたい快感が俺を襲った。
「あ、あ、あ! やだっ、そこっ、変……っ」
俺はシヴァの背中にしがみつく。
「変じゃない、イーサン。感じてるんだ……。
ああ、まだここは誰も知らないんだったな。それだけはどうやら本当のようだ。ということは、ここは……俺だけの秘密の場所だ」
だから今の俺が何を弁明しても、きっとシヴァにはもう届かないのだ。
「イーサン、教えてくれ。
お前は俺をからかって楽しんでいるだけなのか……?」
宝石のような瞳で見つめられると、なにもかもお見通しなのではないかという気がしてくる。
「俺、からかってなんていません。俺は本当に、あなたのこと……」
言いかけるが、俺の脳裏には、あの劇場でのマヤ王女とシヴァの姿が浮かぶ。
――俺なんかが、シヴァに釣り合うはずがない!
自分の気持ちを正直に打ち明けたところで、いったい何になるというのだろう?
俺はただ一時の、シヴァの遊び相手に過ぎないというのに……。
「今日劇場で一緒にいた、あの男は何だ?
ずいぶん、親しそうだったじゃないか……」
責めるように言うと、シヴァはゆっくりと俺の裸の身体を愛撫し始める。
「あっ、あ、あ……、そんなんじゃ、ありません!
彼とはただの、友達……で、んっ……」
「ほう、ただの友達が、あんな風な目を俺に向けてくるのか?
ずいぶんじゃないか、イーサン。俺の前で見せつけるようにして……、やはりお前は悪い男だ……」
シヴァの人差し指が、俺の鎖骨から臍まで下りてくる。
何かを期待した俺の身体は、ピクリピクリとはしたなく反応している。
「でも、本当に、ラムは……」
「ラムというのか、あの白魔導士は……、お前にひどく執着している様子だったな……。
あの男にも、こうしてお前の身体を与えたのか?」
「そんな、はずは……っ」
シヴァのベルベットの袖口が、俺の下腹部をくすぐる。
「イーサン、俺はお前を信じすぎていたのかもしれない。
俺はただ、お前に騙されていて、都合よく扱われているだけなのに、そのまっすぐな瞳についうっかり期待してしまった……」
シヴァは俺の太ももをさすると、ゆっくりを足を開かせた。
「あっ、シヴァ……っ!」
シヴァから俺の陰部が丸見えになっている。
どうしようもなく恥ずかしいのに、俺の淫らな身体はこんな状況にもすっかり反応してしまっている。
シヴァは俺の口の中に、その長い指を突っ込んできた。
「んっ……!!」
「そうだ、そうやって唾液を良く絡ませて……、そう、上手だ」
まるで出来の悪い生徒を励ますように俺に言うと、シヴァは俺の口の中で指を回転させる。
「んはっ……」
「怖くない、力を抜いて……」
シヴァは俺の口から指を引き抜くと、俺になだめるようなキスをしながら、俺の後ろの窄まりに指をあてた。
「あ、ダメ……、そこっ……」
言いながらも、俺の身体はシヴァの指をどんどん飲みこんでいった。
「んあ、あ、あ、中っ、はいって……!!」
「ああ、入っていくぞ。お前の中は、熱いな……」
耳元で囁かれると、俺の中心部が疼く。
「シヴァ、駄目っ……」
甘い声で言っても、まるでねだっているようにしか聞こえない。
「こんなにきつくては、俺のものはとても飲みこめないぞ、イーサン。ほら、もっと足を開いて」
トン、トン、と探るように内部を押されると、何か信じがたい快感が俺を襲った。
「あ、あ、あ! やだっ、そこっ、変……っ」
俺はシヴァの背中にしがみつく。
「変じゃない、イーサン。感じてるんだ……。
ああ、まだここは誰も知らないんだったな。それだけはどうやら本当のようだ。ということは、ここは……俺だけの秘密の場所だ」
1,976
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる