9 / 10
異世界
9
しおりを挟む
「ねえ、瑞希って不思議だよね?」
「何が?」
「だって、悪魔が見えるんだよね?」
「悪魔かはわかんないけれど、今も頭の上に黒い小さい蝙蝠みたいなものがついてきているのがわかる」
「…それが悪魔なんだよね」
「ひっ!取り憑かれているの?」
「いや、下級の悪魔だからいつもこうして飛んでる。人間のことが大好きで特に女の子が好きなんだ。きっと瑞希は気に入られたんだと思う」
「ええーー!気に入られなくてもいいよー」
「ははは」
そんな話をしながら私は千冬くんと一緒に街中を歩く、今は春?だろうか?少しだけ肌寒いけれどもブレザーを着ているだけでもそんなに寒くはない。
「そういえば、瑞希はもう高校決まってるの?どこの学校?」
「え?まだ入試終わっていないよ」
「嘘でしょ?僕たちは秋に一斉に入試を終えて、そこからはこれから行く学校の復習をするんだよ」
「復習?!そんなにたくさん課題が出るの?」
勉強嫌いの私には信じられない事だ。学校が早く決まるのはいいのだが、秋に入試とか?推薦の事?かな?
「私はまだ。中学を卒業してから試験受ける」
「ええ?そうなの?じゃあ、まだ決まってないの?」
「うん」
「それってやばいよね。僕、お父さんに相談してあげるよ」
「あ、うん」
という話をして、何かおかしい事に気づく。
お父さんに高校の話をしてくれるとかって少しだけ論点がずれていないかな?だって私は元の世界に戻りたいのであって、ここにずっと居たいわけではないのだ。
(もしかして…私、元居た場所に戻れない?戻してくれる気がないの?千冬くんは?)
「ねえ、千冬くん。私はいつ帰れるの?」
「わかんない」
「ええ?」
「僕が思うにね。千冬は時の狭間に迷い込んだんだと思う」
「時の狭間?」
「そう、そういう時にはこの世界で暮らしていくか、あちらの世界で特別なアイテムをもらっている場合なら戻れる可能性があるんだ」
そうなんだ…って!ここはやっぱり異世界って事?!私の住んでいる日本に限りなく似ているけれど、全く別の世界なんだ。
「じゃあ、私、元の世界に戻れるかわかんないって事なの?」
「うーん。でも瑞希は大丈夫な気がするんだよね。百合婆の匂いがするというか。」
「百合婆?さん?」
「うん。僕らから見ると異世界に突然現れるお店があるんだ。そこで雑貨を売っているんだ」
「それって。この鍵と髪留め関係ある?」
私は不思議なお婆さんに頂いた髪留めと鍵を千冬に見せた。
「あ、百合婆のお店の鍵と髪飾り」
「じゃあ!」
「うん。瑞希は帰れるよ!きっと!」
そう言う千冬くんの目には嘘が見えなくて、私は彼を信じてみようと言い聞かせていた。
「何が?」
「だって、悪魔が見えるんだよね?」
「悪魔かはわかんないけれど、今も頭の上に黒い小さい蝙蝠みたいなものがついてきているのがわかる」
「…それが悪魔なんだよね」
「ひっ!取り憑かれているの?」
「いや、下級の悪魔だからいつもこうして飛んでる。人間のことが大好きで特に女の子が好きなんだ。きっと瑞希は気に入られたんだと思う」
「ええーー!気に入られなくてもいいよー」
「ははは」
そんな話をしながら私は千冬くんと一緒に街中を歩く、今は春?だろうか?少しだけ肌寒いけれどもブレザーを着ているだけでもそんなに寒くはない。
「そういえば、瑞希はもう高校決まってるの?どこの学校?」
「え?まだ入試終わっていないよ」
「嘘でしょ?僕たちは秋に一斉に入試を終えて、そこからはこれから行く学校の復習をするんだよ」
「復習?!そんなにたくさん課題が出るの?」
勉強嫌いの私には信じられない事だ。学校が早く決まるのはいいのだが、秋に入試とか?推薦の事?かな?
「私はまだ。中学を卒業してから試験受ける」
「ええ?そうなの?じゃあ、まだ決まってないの?」
「うん」
「それってやばいよね。僕、お父さんに相談してあげるよ」
「あ、うん」
という話をして、何かおかしい事に気づく。
お父さんに高校の話をしてくれるとかって少しだけ論点がずれていないかな?だって私は元の世界に戻りたいのであって、ここにずっと居たいわけではないのだ。
(もしかして…私、元居た場所に戻れない?戻してくれる気がないの?千冬くんは?)
「ねえ、千冬くん。私はいつ帰れるの?」
「わかんない」
「ええ?」
「僕が思うにね。千冬は時の狭間に迷い込んだんだと思う」
「時の狭間?」
「そう、そういう時にはこの世界で暮らしていくか、あちらの世界で特別なアイテムをもらっている場合なら戻れる可能性があるんだ」
そうなんだ…って!ここはやっぱり異世界って事?!私の住んでいる日本に限りなく似ているけれど、全く別の世界なんだ。
「じゃあ、私、元の世界に戻れるかわかんないって事なの?」
「うーん。でも瑞希は大丈夫な気がするんだよね。百合婆の匂いがするというか。」
「百合婆?さん?」
「うん。僕らから見ると異世界に突然現れるお店があるんだ。そこで雑貨を売っているんだ」
「それって。この鍵と髪留め関係ある?」
私は不思議なお婆さんに頂いた髪留めと鍵を千冬に見せた。
「あ、百合婆のお店の鍵と髪飾り」
「じゃあ!」
「うん。瑞希は帰れるよ!きっと!」
そう言う千冬くんの目には嘘が見えなくて、私は彼を信じてみようと言い聞かせていた。
0
あなたにおすすめの小説
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる