悪魔な君に恋した

かれは

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2.同棲

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 そこから奇妙な同棲生活が始まる。

 俺の両親は仕事で海外出張中で、しばらく帰ってこない。

「そういえばさ。お前、名前あるの?」

「もちろんあるよ。知りたい?」

「教えるべきだろ。人の家に勝手に上がりこんでおいて。名前ぐらい教えろ。」

「名前かー。そうだな、、僕の名前はルカ。悪魔のルカ。改めてよろしくな。」

「なんで迷うんだよ。よろしく。って言いたくないけどな。お前はそんで何しにきたんだ?」

「何しにきたって。そりゃ来たくてここに来たわけじゃないんだぜっ。」

「迷子?」

「なっ、迷子って言うな。ちょっとした手違いだ。本来行くはずの場所と違う場所に降ろされたんだ。僕のせいじゃない。」

「置いていかれたんだな。そりゃかわいそうに。」

「かわいそうにっていうな。」

「とにかく、帰るまではここにいるからな。」

「なんで俺のところなんだよ。」

「じんが、1番、、」

 急に会話が止まった。

「なんだよ。」

「お前が1番ちょろそうだなって思っただけだ。ばーか。」

 思いっきりどついてやった。

 さっきのお返しだ。



 ご飯。

 こいつ普通にご飯食べるのだろうか。

「お前飯食うの?」

「食うに決まってんだろっ。俺をなんだと思ってんだよ。」

「悪魔。」

「あっ、うん。そうだよ。」

 こいつやっぱりテンションおかしいな。

 カップラーメン。

「なっ、まさか毎日カップラーメンじゃないだろうな。」

「毎日ってわけじゃねーけど最近はな。」

「頑張れ。」

「なんだよ。文句あるのかよ。」

「あるね。」

 こ、こいつ。

 かなり態度が悪い。

「仕方ないなー。明日から料理作ってやる。それでいいだろ。」

「作れんの?悪魔なのに。」

「悪魔は関係ないだろ。」

「だけどお前、どう悪魔なんだよ。」

「どう悪魔って?」

「性格が悪魔ってことでいいのか?」

「よくないね。別に性格は悪くないし。」

 そんなこんな話をしながらその日の食事は終わった。


「俺、もう寝る準備するから。」

 ジンが言うと。

「早いだろ。」

「明日も学校あるの。俺学生、分かってる?」

「分からない。分からない。夜はこれからだろーが。」

「いや、修学旅行じゃねぇんだから。」

「恋バナでもしちゃう?」

「しねーよ。」

「そっか。振られたばっかりだもんな。お前。」

 なんで。

「なんで知ってんだよ。」

「悪魔だから、、お前、落ち込んでんだろ。」

「まぁね。」

「慰めてやろっか。」

「はっ、何言ってん、、」

突然ルカはじんに腕を引いて抱きしめた。

じんは慌てた。

「ばっ、お前急に何してんだよ。」

「ハグだよ。」

「すんなよ。」

「落ち込んでんだろ。泣きたいんだろ。泣けよ。ほら。」

「いや、泣かねーよ。」

ルカは人の頭をポンポンと撫でる。

「君は何も悪くないよ。じん。俺が保証する。だから忘れることだ。」

少しの沈黙。

ハッ。

そして勢いよくルカを突き飛ばした。

ドンッ。

「いや、なにすんだよ。」

ルカは驚いた。

「お前、人の弱みにつけ込む系悪魔ってことか。」

「ちげーよ。」

「騙されねーからな。そうだ。風呂、入んの忘れてた。おとなしくしてろよ。」

そう言うとじんは急いで風呂場に向かう。

「風呂かー。いいね。」

ルカは微笑んだ。
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