33 / 43
本編
新緑
しおりを挟む
中央都市から東にある森林地帯を進み、この地域を東西に隔てる川までたどりついた。
「なんだか懐かしいな。トムと会ったのも川沿いだったね。反対側だけど」
「ああ。あの頃は秋の終わりだったな。今ではすっかり新芽の季節だ」
川沿いでライラと懐かしい話をした。彼女と会ったのも、もう半年近く前の話となる。
「聞いた通り、橋は落ちているわね。先輩、竜の爪を貸していただける?」
「ああ」
エレナの呼びかけに対し、イザは鞘ごと短刀を渡す。それを抜くと、川沿いの木の根本に呪文を唱えながら紋様を刻みつけた。
「反対側も、っと」
そう言って彼女は自らに《浮遊》の呪文をかけて川をひとっ飛びし、対岸の木にも同じような印をつけた。
「エル、トム!私が印を付けた木に生命力を注いでくれる?……そうね、《大癒》なら十分だと思うわ」
なるほど、これは樹木を思い思いの形に成長させることで家や橋を作るという、エルフに伝わる術だ。
「わかった、なるべく同時にかけたほうがいいんだろう?」
「ええ、お願いするわ」
「よし、いくぞエル」
「ああ」
俺は見えない弓を構え、《大癒》の法術を対岸の木に向かって飛ばす。着弾と同時にエルが、目の前にある木に《大癒》を注ぎ込む。注入された生命力が刻んだ紋様と反応し、鮮やかに輝き出す。そして2本の木は川に向かって根を急成長させた。
「いいわ!狙い通りよ」
お互いの太い根が川の中心で出会い、さらに太く絡まり合っていく。続いて2本の細い枝が根と平行に伸び、さらに垂れ下がる枝葉が絡み合って、たちまち立派な吊り橋が出来上がった。
「すごい、傷を治すだけじゃなくてこんなことができるなんて……」
ライラが感心して声を上げる。
「傷を治す力の応用ね。言い方は悪いけれど、小さな傷を大きな傷だと勘違いさせて成長力を引き出しているわ。竜の爪を使ったのも大正解ね。普通の金属のナイフではここまでうまくはいかないはずよ」
俺の剣を変化させたように、竜の体には不思議な力が宿っているのだろう。しかも、このナイフは元は飛竜の翼爪……ライラの体を傷つけたものだ。すなわち神狼の血を浴びていることになる。
「賢者のフォルンなら一人で完成させられるって聞いたわ。2人の神官の力を借りれば私にもできると思って試してみたんだけど、大正解だったみたいね」
フォルン、つまりエルフの里で待つ彼女の想い人だ。魔術師と神官の双方の呪文に精通しているので、ギルドの基準では「賢者」と呼ばれる存在だ。エレナはあくまで魔術師でありながら、仲間の手を借りてその力の一部を再現しているようである。
*
「すごい、びくともしない!」
真っ先にライラが駆け抜けた。
「こら、アルフ!あんまり急いで落っこちても知らないぞ」
彼女を追うように猟犬アルフが、そしてアランが渡る。
「ふむ。確かに丈夫な橋だな」
続いてゴルド卿が渡る。全身鎧を身につけた巨体はかなりの重量だが、少しきしむ程度で全く問題はなさそうだ。
「エルフの秘術、こんなところで目の当たりにするとはな」
「ああ、しかしお前の法術も見事だぞ。あの距離を苦もなく命中させるとは」
俺とエルを見届け、最後にイザが渡る。これで渡河は完了した。
*
川を渡って対岸の森を東に抜けると、ヒースの花で彩られた荒原地帯を一本の荒れた街道が貫いている。この道沿いに真っ直ぐ行けば魔の山に入る。太陽はまだ南中よりもやや東にあり、日が暮れるまでにはエルフの村まで辿り着けそうだ。魔物の妨害もないためか、想定以上の速さで歩みを進められている。
*
「まるで私たちを迎えてくれているみたい」
魔の山の入口でライラが言う。以前俺たちが来たのは晩秋であり、散りかけた枯れ葉が残る寂しげな風景だったが、今は新緑と花々で彩られた木々が出迎える。
「ああ、だが油断はするなよ」
ここから先に入って、生きて帰ってきた者はほとんどいない。強大な獣や魔物に加え、複雑に入り組んだ道が行く手を阻む。もっとも、半年前の戦闘で俺たちの恐ろしさは十分に味あわせている上に、苦労の果てに正確な地図を作って道しるべも残しておいたおかげで道に迷うこともない。
「……!さっそく来たね」
イザが指差す方向から複数の影が飛来する。火吹き虫と呼ばれる連中で、人間の頭ほどの大きさの胴体に大きな翅を持つ。単独では大したことはないが、春先になると羽虫のように大量発生するので、集団で火を吹きかけられると厄介である。
「《吹雪》!」
エレナの魔術に合わせる形で、イザが氷のロッドを振りかざす。広範囲を覆う吹雪で虫は瞬時に凍結し、たちまち数十匹が地面に落ちて砕け散った。
俺は身構える。《風刃》は範囲が狭いので殲滅には向かない。生き残りは直接攻撃で各個撃破するのだ。
「はあっ!!」
ゴルド卿が大剣を薙ぎ払い、数匹をまとめて一刀両断にする。範囲外に逃れた何匹かが炎を吹きかけようとするのを見て、俺とアランは盾で味方を守った。竜の革と骨で作られた盾を炎が舐めるが、全く熱さを感じない。
奴らが怯んだ隙に、俺とアランの剣が一匹ずつ切り捨てていった。竜の血を浴びた剣を実戦で振るうのは初めてだったが、虫どもの体液がこびりつくことすらない切れ味であった。視界の影ではライラが高く飛び跳ねて爪で奴らを切り裂き、地面に落ちた生き残りにアルフが牙でとどめを刺す。
「魂よ、迷わず豊穣神の元へ召されよ」
羽虫どもの全滅を確認すると、エルが聖印をかざして祈りの言葉を口にする。魔の山でこれを怠ると、生ける死体や死霊の群れとなって再び襲いかかってくることがあるのだ。
*
「ねえ、あれがエルフの村?」
ライラが指をさしたところは、森の中でもひときわ鮮やかな花で彩られており、おぼろげに光り輝いているようにも見える。まさしくそこがエルフの村である。
「ああ。……ようやく戻ってきたな」
俺が仲間たちを背に、ただ一人で立ち去ったエルフの村。俺にとっての冒険の終焉の地に、いま再び足を踏み入れようとしている。仲間たちと共に。
「なんだか懐かしいな。トムと会ったのも川沿いだったね。反対側だけど」
「ああ。あの頃は秋の終わりだったな。今ではすっかり新芽の季節だ」
川沿いでライラと懐かしい話をした。彼女と会ったのも、もう半年近く前の話となる。
「聞いた通り、橋は落ちているわね。先輩、竜の爪を貸していただける?」
「ああ」
エレナの呼びかけに対し、イザは鞘ごと短刀を渡す。それを抜くと、川沿いの木の根本に呪文を唱えながら紋様を刻みつけた。
「反対側も、っと」
そう言って彼女は自らに《浮遊》の呪文をかけて川をひとっ飛びし、対岸の木にも同じような印をつけた。
「エル、トム!私が印を付けた木に生命力を注いでくれる?……そうね、《大癒》なら十分だと思うわ」
なるほど、これは樹木を思い思いの形に成長させることで家や橋を作るという、エルフに伝わる術だ。
「わかった、なるべく同時にかけたほうがいいんだろう?」
「ええ、お願いするわ」
「よし、いくぞエル」
「ああ」
俺は見えない弓を構え、《大癒》の法術を対岸の木に向かって飛ばす。着弾と同時にエルが、目の前にある木に《大癒》を注ぎ込む。注入された生命力が刻んだ紋様と反応し、鮮やかに輝き出す。そして2本の木は川に向かって根を急成長させた。
「いいわ!狙い通りよ」
お互いの太い根が川の中心で出会い、さらに太く絡まり合っていく。続いて2本の細い枝が根と平行に伸び、さらに垂れ下がる枝葉が絡み合って、たちまち立派な吊り橋が出来上がった。
「すごい、傷を治すだけじゃなくてこんなことができるなんて……」
ライラが感心して声を上げる。
「傷を治す力の応用ね。言い方は悪いけれど、小さな傷を大きな傷だと勘違いさせて成長力を引き出しているわ。竜の爪を使ったのも大正解ね。普通の金属のナイフではここまでうまくはいかないはずよ」
俺の剣を変化させたように、竜の体には不思議な力が宿っているのだろう。しかも、このナイフは元は飛竜の翼爪……ライラの体を傷つけたものだ。すなわち神狼の血を浴びていることになる。
「賢者のフォルンなら一人で完成させられるって聞いたわ。2人の神官の力を借りれば私にもできると思って試してみたんだけど、大正解だったみたいね」
フォルン、つまりエルフの里で待つ彼女の想い人だ。魔術師と神官の双方の呪文に精通しているので、ギルドの基準では「賢者」と呼ばれる存在だ。エレナはあくまで魔術師でありながら、仲間の手を借りてその力の一部を再現しているようである。
*
「すごい、びくともしない!」
真っ先にライラが駆け抜けた。
「こら、アルフ!あんまり急いで落っこちても知らないぞ」
彼女を追うように猟犬アルフが、そしてアランが渡る。
「ふむ。確かに丈夫な橋だな」
続いてゴルド卿が渡る。全身鎧を身につけた巨体はかなりの重量だが、少しきしむ程度で全く問題はなさそうだ。
「エルフの秘術、こんなところで目の当たりにするとはな」
「ああ、しかしお前の法術も見事だぞ。あの距離を苦もなく命中させるとは」
俺とエルを見届け、最後にイザが渡る。これで渡河は完了した。
*
川を渡って対岸の森を東に抜けると、ヒースの花で彩られた荒原地帯を一本の荒れた街道が貫いている。この道沿いに真っ直ぐ行けば魔の山に入る。太陽はまだ南中よりもやや東にあり、日が暮れるまでにはエルフの村まで辿り着けそうだ。魔物の妨害もないためか、想定以上の速さで歩みを進められている。
*
「まるで私たちを迎えてくれているみたい」
魔の山の入口でライラが言う。以前俺たちが来たのは晩秋であり、散りかけた枯れ葉が残る寂しげな風景だったが、今は新緑と花々で彩られた木々が出迎える。
「ああ、だが油断はするなよ」
ここから先に入って、生きて帰ってきた者はほとんどいない。強大な獣や魔物に加え、複雑に入り組んだ道が行く手を阻む。もっとも、半年前の戦闘で俺たちの恐ろしさは十分に味あわせている上に、苦労の果てに正確な地図を作って道しるべも残しておいたおかげで道に迷うこともない。
「……!さっそく来たね」
イザが指差す方向から複数の影が飛来する。火吹き虫と呼ばれる連中で、人間の頭ほどの大きさの胴体に大きな翅を持つ。単独では大したことはないが、春先になると羽虫のように大量発生するので、集団で火を吹きかけられると厄介である。
「《吹雪》!」
エレナの魔術に合わせる形で、イザが氷のロッドを振りかざす。広範囲を覆う吹雪で虫は瞬時に凍結し、たちまち数十匹が地面に落ちて砕け散った。
俺は身構える。《風刃》は範囲が狭いので殲滅には向かない。生き残りは直接攻撃で各個撃破するのだ。
「はあっ!!」
ゴルド卿が大剣を薙ぎ払い、数匹をまとめて一刀両断にする。範囲外に逃れた何匹かが炎を吹きかけようとするのを見て、俺とアランは盾で味方を守った。竜の革と骨で作られた盾を炎が舐めるが、全く熱さを感じない。
奴らが怯んだ隙に、俺とアランの剣が一匹ずつ切り捨てていった。竜の血を浴びた剣を実戦で振るうのは初めてだったが、虫どもの体液がこびりつくことすらない切れ味であった。視界の影ではライラが高く飛び跳ねて爪で奴らを切り裂き、地面に落ちた生き残りにアルフが牙でとどめを刺す。
「魂よ、迷わず豊穣神の元へ召されよ」
羽虫どもの全滅を確認すると、エルが聖印をかざして祈りの言葉を口にする。魔の山でこれを怠ると、生ける死体や死霊の群れとなって再び襲いかかってくることがあるのだ。
*
「ねえ、あれがエルフの村?」
ライラが指をさしたところは、森の中でもひときわ鮮やかな花で彩られており、おぼろげに光り輝いているようにも見える。まさしくそこがエルフの村である。
「ああ。……ようやく戻ってきたな」
俺が仲間たちを背に、ただ一人で立ち去ったエルフの村。俺にとっての冒険の終焉の地に、いま再び足を踏み入れようとしている。仲間たちと共に。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
わたしにしか懐かない龍神の子供(?)を拾いました~可愛いんで育てたいと思います
あきた
ファンタジー
明治大正風味のファンタジー恋愛もの。
化物みたいな能力を持ったせいでいじめられていたキイロは、強引に知らない家へ嫁入りすることに。
所が嫁入り先は火事だし、なんか子供を拾ってしまうしで、友人宅へ一旦避難。
親もいなさそうだし子供は私が育てようかな、どうせすぐに離縁されるだろうし。
そう呑気に考えていたキイロ、ところが嫁ぎ先の夫はキイロが行方不明で発狂寸前。
実は夫になる『薄氷の君』と呼ばれる銀髪の軍人、やんごとなき御家柄のしかも軍でも出世頭。
おまけに超美形。その彼はキイロに夢中。どうやら過去になにかあったようなのだが。
そしてその彼は、怒ったらとんでもない存在になってしまって。
※タイトルはそのうち変更するかもしれません※
※お気に入り登録お願いします!※
27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?
藍沢咲良
恋愛
一色唯(Ishiki Yui )、最近ちょっと苛々しがちの27歳。
結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの?
もう、みんな、うるさい!
私は私。好きに生きさせてよね。
この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。
彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。
私の人生に彩りをくれる、その人。
その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。
⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。
⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる